あけましておめでとうございます、2018年もよろしくお願いします。
李衣菜と年越ししたい……したくない?

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Happy New Year

「ただいまー……」

帰り着いた自宅のドアを開け声を掛けるが、もちろん答える声はない。一人暮らしの俺を迎える声がないことなんて分かっているのに、ただいまと言ってしまうくらいには疲れていた。世間は大晦日で大半の人間は休みだが、それは即ちアイドル達にとってはスケジュールが埋まっているということであり、またプロデューサーの自分にとっては大量の仕事に追われるということだ。この仕事量は彼女が人気であることの証拠だ、と自分を励ましながら山のような仕事をこなしていたら、家に着くのがこんな時間になってしまった。

事務所で仕事しながら年越しなんてことにならなくてよかったな、と思いながら部屋着に着替える。これなら今から年越し蕎麦を作っても間に合いそうだ。

電話が鳴ったのは、炬燵に入って出来上がった蕎麦を食べようとしたところだった。ディスプレイに表示された相手は、今日も一日仕事に駆け回っていた彼女だ。

 

「はい、もしもし」

「あ、お疲れ様ですプロデューサー! 今少しいいですか?」

 

李衣菜の声が疲れた身体に入ってきて、少しだけ元気が出る。

 

「おう、大丈夫だ。どうかしたか?」

「いえ、特にどうかしたって訳じゃないんですけど。……その、今年ももう終わるしゃないですか」

「そうだな」

「それで、えっと。……あの、プロデューサーさんと年越ししたいな、なんて思ったんですけど。……ロックじゃないですかね……?」

「まさか。一人で寂しく年越しするところだったから助かったよ」

「ならよかったです!」

 

嬉しそうな電話越しの声を聞いて、こちらも自然と笑顔になった。

 

「今年はどんな一年だった?」

「そうですね……、一言で言えば」

「言えば?」

「ロックな一年でした!」

「……まぁ、そう言うだろうと思ってたよ」

「む〜、実際そうだったからいいじゃないですか〜」

「それで李衣菜がいいならいいけど」

「いいんです!」

 

そんな他愛のない話をしていてふと時計を見ると、もう針は頂点で重なろうとしていた。

 

「じゃあ来年はどんな年にしたい?」

「そうですね〜……」

 

少しだけ考える間をおいて彼女が答える。

 

「今年と同じようにフェスとかにも出たいですね、やっぱり」

「かっこよかったもんな〜。来年も仕事持ってこれるように頑張るよ」

「ありがとうございます! 私も安心して任せられるように頑張ります!」

「おう」

「他にもたくさんやりたい事はあるんですけど、纏めると」

 

この答えは俺でも予想できた。

 

「「ロックな一年にしたい」」

 

「だろ?」

「そういうことです!さすがプロデューサー、わかってる!」

 

そして、時計の針が重なり、

 

「「あけましておめでとう!」」

 

新しい年を迎えた。俺の自慢の担当アイドルと供に。


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