軍神に転生したけど、なんか質問ある?   作:刹那・F・セイエイ

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鳥のミルクケーキが食いたい。(謎の叫び)


お小遣い復活作戦。

 菊代さんに大目玉を食らってお小遣い全額カット宣言を食らって早一週間、私はどうやって菊代さんに宣言を撤回してもらおうかと考えていた。現在は第一線を退いたとはいえ、元黒森峰女学園の参謀長を務めていた経歴もあり、そう簡単に宣言を撤回してくれるとは思えない。とはいえ、お小遣いなしはキツい。どうすれば……と悩んでいると、菊代さんがどこか困惑した表情でこちらに向かってくるのが見えた。どんな用だろうか?

 

「みほお嬢様、急なお願いで申し訳ないのですが、来客用のお茶菓子を至急買ってきていただけないでしょうか?」

「………珍しいね、菊代さんがこんな初歩的な凡ミスするなんて」

「凡ミス、というよりは、次に来るお客様がゴネにゴネ倒してないものばかり要求してくるんです」

 

 ………饅頭と緑茶の何が不満なの?と心中で首を傾げつつ、ため息をつく菊代さんから受け取ったお使いのメモの中には、イマイチ聞き覚えのない謎の名前が羅列してあり、思わず頭上に疑問符を溢れ返らせる。これはいったいどこの国のお菓子なのか、そしてどこに行けば買えるのか、さらに言えばなんでこんなものをいちいち要求してきたのか、と疑問は尽きないものの、とりあえずお目当ての品を探しにお使いに出ることにする。

 

「みほお嬢様、多少遅くなっても構いませんので、すべて買い揃えてきてください。奥様には話はつけておきますので」

「わかった。けどそのかわり、Ⅱ号使わせてくれないかな?たぶんこれ、だいぶ遠出するハメになりそうだし」

「わかりました、お使い、よろしくお願いしますね」

 

 そして、来月のお小遣いについて一言も切り出せないままあれよあれよとお使いへいくハメに。もしかすると、この一件を理由にお小遣い全額カットが撤回されるかもしれない、なんていう淡い期待を胸に、メモのひとつ目を探しに行くことに。まずひとつ目は、鳥のミルクケーキ。記憶が正しければ、確かソ連のケーキだったはずだが、などと悩みつつとりあえずケーキ屋さんに向かう。

 

 「お嬢ちゃん、運がいいね。今日プラウダ高校の学園艦が停泊したそうだから、そっちに向かえば買えるんじゃないか?」とは、ダメ元で駆け込んだケーキ屋さんで気前よく話してくれた元戦車乗りのパティシエールからの情報で、その元戦車乗りのパティシエールにお礼を言いつつ、意気揚々と熊本港へ。プラウダ行きの連絡船に乗り、いざ、ケーキ屋さんへ。たまたまフラッと入ったケーキ屋さんで鳥のミルクケーキを買えたばかりか、そのケーキ屋さんで次々と情報が手に入り、二時間余り経つ頃にはお使いのメモすべてを買い揃えてしまっていた。………まさか、菊代さんはこれを見越して?などと珍妙であらぬ疑いをかけつつ、帰路につく。

 その後、何とかお小遣い全額カットに関しては数日後に撤回してもらえたものの、その日来た()()()が原因で運命的な出会いを果たすことになるとは、このときは知る由もなかった。




次回、西住流と対をなす二大流派、登場。
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