ガルパン 意味無し二次短編   作:rockless

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3話

 一方観客席・・・

 

「まさか、八九式でマウスを押し留めるなんて・・・」

 

「小よく大を止める、と言ったところかしら」

 

 聖グロリアーナのダージリンとオレンジペコが大洗女子のマウス封じ策を見て驚いていた

 

「ですが、これで大洗はマウスが復帰して前線に着くまでに勝負を決めないといけなくなりました」

 

「そうね。それにしても、試合が始まって随分経つけど、大洗は初めに三式中戦車を撃破されて以降、1輌も失っていないわ」

 

「!・・・確かに。元々の車輌数や戦力差にばかり目がいってましたが、黒森峰は初めの三式以降、1輌も撃破できてない。対して大洗は既に6輌、相手戦車を撃破しています」

 

「黒森峰を相手に今までこんなに損害無く戦えた学校があったかしら?」

 

 

『こちらウサギチーム、エレファント、ヤークト、任せてもらっていいですか?』

 

『お願いします』

 

「おーおー、1年生たちはやる気だね」

 

「よきかな、よきかな」

 

 黒森峰の中でも重装甲、高火力の2輌を自ら引き受けると申し出た1年生のウサギさんチーム。そのやり取りを聞き、カカッと笑うごりらチーム

 

「私たちも負けてはいられないよね」

 

「そうだねぇ」

 

 ハートはそう呟いた後、咽頭マイクに手を当てる

 

「こちらごりらチーム、これより敵本隊へ突撃、指揮系統の霍乱を行います。各車はタイミングを見て敵を攻撃し、戦力の分散に務めたし」

 

「いっくよー」

 

 操縦手のスペードがエンジンを全開にしてセンチュリオンを加速させる

 

「ひゃっはー」

 

 住宅地のブロック塀を突き破り、黒森峰の本隊の真ん中に飛び出たセンチュリオン。急な襲撃で対応ができない中、ラングに1発撃ち込んで撃破する

 

「まずは1輌。そんで次!」

 

「こんのっ!各車応戦!」

 

 続いてパンターの側面を撃ち、2輌目を撃破。対応が遅れたことに、黒森峰の副隊長エリカが応戦を指示するが、小丘での戦い同様、同士討ちを恐れて発砲できずにいる

 

「なにやってるのよっ!!たった1輌に!!」

 

「あのティーガーⅡの車長がうるさいから黙らせて」

 

「オッケイ」

 

 キューポラから顔を出して叫んでいるエリカを見つけ、ハートが指示を出す。センチュリオンが別のパンターを砲撃で撃破しながらティーガーⅡに体当たりをかました。修理したとはいえ足回りに損傷を負っているティーガーⅡは、その衝撃で再び足回りが壊れて操縦不能に陥る

 

「うっぐぐ・・・やったわねっ!絶対ぶっ飛ばしてやる!!」

 

「おっと、キレたか。沸点低いなぁ。ティーガーⅡが撃つかもしれんから注意ね」

 

「りょ」

 

 衝突の衝撃に耐えた後、怒りの表情に染まったエリカを見て、ごりらチームは警戒する。直後、ティーガーⅡが発砲するが、スペードが車体の向きを変えたことで、車体側面に当たった砲弾は浅すぎる入射角により弾かれた

 っとそのとき、機を見た大洗女子の他チームが、黒森峰の本隊に攻撃を始めた

 

「そろそろ下がるよ」

 

「りょ」

 

「じゃあ下がる前にフラッグ車にご挨拶っと」

 

「間違って撃破しないでよ」

 

「わかってるって」

 

 クラブが黒森峰のフラッグ車のティーガーⅠの砲塔側面に掠らせるように1発砲撃をする。副隊長のエリカが怒りで我を忘れていて、他戦車も混乱している状態に対処するため、その原因のセンチュリオンを排除しようと砲撃体勢に入っていた隊長車であり、フラッグ車でもあるティーガーⅠだったが、センチュリオンの砲弾が掠ったことで定めていた照準がズレてしまい。発砲できずにセンチュリオンの撤退を許してしまうのだった

 

「やろうと思えばやれたけどね」

 

「ただ勝てばいいってものでもないってね」

 

「そうそう。他の学校ならいいけど、黒森峰は西住流が後援だからね。隊長のことを考えると勝ち方にもこだわらないといけないから。ここで撃破してお家騒動になったら、私たち確実に巻き込まれるよ」

 

「そういうこと。じゃああとは適当に遊撃戦で戦力を潰していこっか」

 

 

『こちらあんこう、HS地点に進入しました。レオポンチーム現在位置を教えてください』

 

『こちらレオポン、同じくHS地点入りました』

 

「いよいよ最終局面。っと、停止。前にヤク虎が飛び出るぞ」

 

「了解」

 

 無線に耳を傾けていたハートだったが、前にある交差点のカーブミラーに映ったヤークトティーガーに、迎撃の指示を出す。無警戒で交差点に飛び出てきたヤークトティーガーの側面に砲弾を叩き込む

 

「ヤークトティーガー撃破確認。追跡していたウサギチームへ、横取りしてごめんね」

 

『いえ、助かりました。ありがとうございます』

 

「にしても、M3でどうやってヤク虎を撃破するつもりだったんだろうね?」

 

「さぁ?ほぼ接射でも装甲抜けないから、履帯ハメとか?」

 

 ハートはヤークトティーガーを追跡していたウサギさんチームに一応謝りを入れておくが、他のごりらチームの面々はどう撃破するのか疑問だった

 

「こっちはこれからレオポンチームの援護に向かうけど、ついて来ますか?」

 

『はい、同行します』

 

 

『こちらレオポン。なんかねー、黒高の人が乗り越えようとしてるんだよねー』

 

「ちょっとまずいね。急がないと」

 

「門から入ってる余裕無いし、フェンス破るよ」

 

「おっけー」

 

 フラフラ作戦の最終段階。フラッグ車同士の1対1を作り出すための門番役のポルシェティーガーが突破されかけているとの無線に、正規のルートだと間に合わないとスペードは、HS地点の敷地を隔てる金網のフェンスに向かってセンチュリオンを加速させる。それに備え、ハートも一旦戦車内に避難する。50tオーバーの体当たりで金網フェンスを、まるで紙のように破り去って通過し、ウサギさんチームのM3もその後に続く

 

「敵集団視認。ウサギチームはパンターを、こちらはヤークトパンターを狙う」

 

『了解しました』

 

 再びキューポラから顔を出したハートが敵集団の戦車の構成を確認し、ウサギさんチームに目標指示を出す。比較的装甲の厚いヤークトパンターを主砲の強いセンチュリオンが、装甲の薄いパンターをM3に任せるという定石通りの内容である

 

「攻撃開始」

 

 ハートの指示でセンチュリオンが発砲し、ポルシェティーガーを乗り越えるための足場となっていたヤークトパンターを撃破する。砲弾を受けてことで、位置がズレてしまい、ポルシェティーガーに乗りかかっていたティーガーⅡは摺り落ちて戻される。そして三度足回りが壊れる

 

「またあのセンチュリオン!!」

 

 突破を邪魔されてエリカが再度怒りに染まる中、センチュリオンの背後からウサギさんチームのM3が飛び出て、待機していたパンターを撃破する

 

「今度は、逃がしてあげないからね」

 

 そうハートが言うと、壊れて外れた転輪の奥の車体に、センチュリオンの主砲を叩き込まれ、ティーガーⅡは走行不能になった

 

『黒森峰フラッグ車、走行不能。優勝は、大洗女子学園!!』

 

 同時に、大洗女子の優勝を告げる無線が入ったのだった

 

 

「うちは結局7輌生存か。結構残ったね」

 

「黒森峰は・・・え、3輌?」

 

 試合終了後、観客席前に戻ってきた大洗女子と黒森峰の両校選手たち。ごりらチームは観客用の大型モニターに映された残存車輌の情報を見て、圧倒的な内容に驚く。黒森峰の戦車隊で生存していた車輌は、足回りの修理をしたマウス、マウスから追い払ったアヒルさんチームを追跡し続けたパンター、もう1輌のティーガーⅡだけであった

 

「マウスとまともにやりあってたら、わからなかったかもね」

 

「確かに、あそこで車輌を失ってたら、最後の分散も中途半端になってただろうし」

 

 っとそのとき、ハートのタンクジャケットのポケットの中の携帯電話が震えた

 

「・・・このタイミングでくるって・・・」

 

「いやいやまさか」

 

「いくらなんでも早過ぎるって」

 

「とりあえず出よう。待たせるのは悪手だよ」

 

 携帯電話に表示された名前を見たハートは、着けたままのゴリラマスクの中で、顔を青くさせる。他のメンバーに促され、恐る恐るその電話に出る

 

「も、もしもし」

 

 携帯をマスクの中に突っ込んで通話する

 

『優勝おめでとう、アイリ。リカやカナ、ナオもかな?』

 

「あ・・・愛里寿ちゃん?」

 

 ハートことアイリは、電話越しに聞こえてきた、抑揚の無いやや幼い声に、言葉を失う

 

『すごい偶然。私もね、今センチュリオンに乗ってるの。でもなんでみんなゴリラのマスクなんて被ってるの?』

 

 Oh・・・バレテーラ

 アイリは他のメンバーに首を横に振って知らせた。各々、頭を抱えたり、ガックリと項垂れたりしている

 

「い、いやーこれはちょっとしたお茶目心といいますか、なんといいますか・・・そ、それより、センチュリオンのエンジン音はいいですよね。流石ロールスロイス製、いい仕事してます」

 

『・・・』

 

「愛里寿ちゃん?もしもし?」

 

『・・・嘘つき』

 

「愛里寿ちゃん?!もしもし?!」

 

 涙声で一言だけ言い捨て、相手は電話を切ってしまった

 

「・・・まぁ予想できたことだけどね」

 

「「「「ハァー・・・」」」」

 

 全国大会を優勝し、廃校は回避されたが、彼女たちには新たな試練が立ちはだかるのだった




観客席の聖グロ・・・実は裏設定として大洗女子のセンチュリオンは、昔戦車道を廃止した大洗女子から聖グロが伝統を無視して購入しようとしていたが、直前でOG会の圧力で話がポシャって、そのまま搬出入エリアに放置されていた・・・という感じ

横取りヤク虎アタック。ここからウサギさんチームは原作とは違う方向に成長します

圧倒的ではないか、我が軍は・・・な結果については、まぁ特に考えずに書いてますが、ごりらチームが突撃して撤退後、黒森峰の残ってる車輌数は11かな?っで、その内、修理中のマウスと、アヒルチーム追跡中のパンター、フラッグ車のティーガーⅠとエリカのティーガーⅡを除いて7輌。もしかすると、ティーガーⅠはフラッグ車という理由から、エリカのティーガーⅡは修理を妨害されないため、護衛が付いていた可能性もあるから、そうなると自由に動けるのが5輌しかない
大洗女子側のフラッグ車のあんこうと門番役のレオポン、ペチペチ作戦後別行動のアヒル、遊撃戦をしているごりらチームを除いた3輌で分散させれば、大洗女子1輌当たりのマッチアップが1~2輌くらいだから、案外無理でもないのかな、と・・・

やっと出てきたオリキャラの本名と島田愛里寿。偽名の由来は不思議の国のアリスからでした。そこからハート→愛→アイリで、あとはアイリ→リカ→カナ→ナオのしりとりです
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