“自称”何でも屋の幻想郷―――生活   作:牙の道化師

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投稿が不定期なのはご愛嬌。

……データがぶっ飛んで大暴れしたのは此処だけの話。
そろそろ序章を終わらせたいなー。


そろそろ行動しよう。

月の光が彼の目を覚ました。

 

「ん……んぅ……。……此処は……?」

 

辺りを見回すと病室の様だった。

ただ少なくとも点滴とかは無いけど、ベッドは外の世界にある奴だ。

 

「まぁあれか、そろそろ仕事を片付ける為に動きますかね。」

 

そして部屋を出ようとした時、足音がした。

その足音の主は此処に向かって来ている様だ。

 

「……鈴仙か?」

 

しかし、何処か違う感じがする。

そして戸が開かれた。

 

「あら?起きたの。」

 

戸を開けた少女は言った。

ストレートで、腰より長い程の黒髪に、前髪は眉を覆う程度の長さのぱっつん系。

服は上がピンクで、大き目の白いリボンが胸元にあしらわれており、服の前を留めるのも複数の小さな白いリボンで、袖は長く、手を隠すほどであり、左袖には月とそれを隠す雲が、右袖には月と山(?)が黄色で描かれている。

下は、赤い生地に月、桜、竹、紅葉、梅と、日本情緒を連想させる模様が金色で描かれているスカートと、その下に白いスカート、更にその下に半透明のスカートを重ねて履いており、スカートは非常に長く、地面に着いてなお横に広がるほどであった。

 

「今しがた起きた所だよ、美しいお嬢さん。良ければ今宵一晩お付き合い願えませんか?」

 

何時もの調子で尋ねる。

 

「残念だけど、お断りね。どうしてもと言うなら―――『龍の頸の玉』『仏の御石の鉢』『火鼠の皮衣』『燕の子安貝』『蓬莱の玉の枝』―――この5つの神宝を持って来たなら付き合ってあげるわ。」

 

それは、かぐや姫に出された架空の代物。

 

「……素直にお断りされた方が楽だな。」

「あら?幻想郷ならあるかも知れないわよ?」

「少なくとも、現時点じゃ見つかる当てが無いな。それで?お嬢さんは一体誰なんだい?かぐや姫とも?」

 

その言葉に、彼女は笑う。

 

「そうだと言ったら?」

「………月に帰ったと思ったんだが……これ以上聞くのも無粋だから名前だけでも教えてくれるかい?」

「………以外ね、もっと根掘り葉掘り聞くのかと思ったのだけれど。」

「誰にでも、言いたくない過去や知られたくない事だったあるさ。」

 

直人は自嘲気味に答えた。

 

「それもそうね。それで、私の名前は蓬莱山輝夜。月の姫よ。」

「………幻想郷は全てを受け入れる、か。何というか……思い知ったよ。」

「ふふっ。さて、永琳が呼んでるわ。案内してあげるから光栄に思いなさい。」

「はは~。」

 

彼は大げさに頭を下げた。

 

 

 

 

しばらく歩き、居間に案内された。

 

「あら、起きたかしら?」

 

永琳が特に心配してない顔で尋ねてくる。

 

「冷たいなおい。」

「氷精よりかは温かいわ。」

 

軽くあしらわれる。

 

「んで、俺としてはさっさと仕事を片付けたいってのが本音だけど……。」

「今から夕食よ?そんな物は後で良いじゃない。」

 

輝夜はお腹をすかせてる様だ。

 

「……ご相伴お預かりしても?」

「ええ、結構よ。」

 

その後―――鈴仙が食器を運んできたので軽く手伝った。

てゐと輝夜「はーやーくー。」と駄々を捏ねたが。

 

「………(*⌒∇⌒*)」

 

ギチギチッッッ!!!

 

弓を構えられ黙った。

誰が構えたのかは語るまでも無い。

 

 

 

夕食を終え、直人は本題を切り出す。

 

「とりあえずだ。あの薬を飲んだのでお弟子さんを貸してほしい。」

「一応聞くけど、どうするつもり?」

「……依頼人は妖怪の殺しを依頼してきた。俺を囮にすると言う方法でだ。しかし、俺としては乗り気じゃねーんだが、暴走されて客になるかも知れない妖怪が殺されるのも勘弁願いたい。」

「以外にまともウサね。」

 

野次が飛んだが無視をする。

 

「奴等は妖怪なら誰でも良いんだろう。そこでだ、依頼人達に妖怪を殺す気すら起きない恐怖を与える為に、妖怪に協力を取り付ける。勿論、依頼人達を死なせる事をせずな。」

「なるほど、だから私達に手伝いをお願いしたのね。」

「えっ?どういう事よ?」

 

鈴仙は理解し、輝夜は解っていない。

 

「簡単に言うと、協力してくれる妖怪を探すんだけど、襲われたら意味が無いから護衛が欲しいって事だ。」

「なるほど。」

 

そして直人は永琳にさらに頼み事をした。

 

「出来れば依頼人達の動きを封じる薬を貰えれば良いんだが……。」

「………医者としては駄目ね。」

「やっぱり。」

「でも―――弟子はまだ医者じゃないからどうしようも無いわね。」

「………それって……。」

 

つまり―――

 

「少なくとも貴方はあの人体実験に付き合ってくれたわ。なら弟子もまた身体を張るのが筋ね。」

「え~、私は兎の統率が……。」

「………(*⌒∇⌒*)」

「よろこんで手伝ってきますっ!!!」

 

笑顔でてゐを脅した薬師は、弟子に顔を向け告げる。

 

「貴女の成長を見てみたいっと言うのもあるわ。」

「師匠……。」

「行ってきなさい。」

「………はい!」

 

話がまとまった様だ。

 

「それじゃあ、責任を持ってお弟子さんを借りてきます。」

「そう。ありえないと思うけど万が一弟子たちに何かあったら……。」

「その時は煮るなり焼くなりしてください。」

 

そして彼等は部屋を出てった。

 

 

 

「良いの?永琳。」

「ええ。あの子の達には良い経験になるかも知れないから。」

「ならなかったら?」

「その時はその時に考えるわ。」

 

薬師と姫は佇む。

 

「……でも、貴女が彼の依頼を受けるとは思わなかったわね。」

「―――そうね、受ける気は無かったわ。」

「じゃあ何故?」

 

薬師は答える。

 

「あの男は天邪鬼な感じがしただけよ。」

 

他人を心配する事を素直には言え無い事を見抜いた薬師だった。




次回は宵闇を出すはず。

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