GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回は記憶喪失の英霊の話と、西条などの話を書いて行こうと思います。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


リポート17 嵐を呼ぶ男 
その1


 

 

リポート17 嵐を呼ぶ男 その1

 

「じゃあ、アーチャーさん。この部屋を使ってください」

 

【おお!ボーイ!君は優しいな!幽霊に部屋を与えてくれるのかネ!!】

 

上機嫌に笑う老人の幽霊。溢れる胡散臭さがあるのだが、拾ってきたのは俺なので責任と言えば俺にあるんだろうな……

 

(と言うか、なんで弓兵?)

 

自分でそう名乗っていたが、なんで弓兵なんだろうか?弓兵と言うか老紳士って感じなんだけどなと思いながら、俺はアーチャーさんを俺の家に引き取る事になるまでを思い返していた

 

【うーむむ……私は誰なんだ、そしてここは何処なんだネ?え?日本?どこそこ?】

 

ソファーに腰掛け、紅茶を口にしながら自分の事を思い出そうとしている老紳士、飲食出来るから多分ノッブちゃんの仲間なのだろう

 

「飲食出来るって事はやっぱり英霊よね、横島君どこで見つけたのよ?」

 

「川を流されてました」

 

【川!?なんで私は川を流れてたんだネ!?】

 

いや、知らんし……むしろ俺が聞きたんだけど……

 

「どうすればいいんですかね?」

 

「そりゃ英霊だからねえ」

 

【英霊?何かね?ソレ?】

 

あ、美神さんの額に青筋が浮かんだ……小声で呆け老人って呟いているし、これは不味いかもしれない

 

「神宮寺さん。このおじいちゃんって何の英霊だと思いますか?」

 

「服装からしてヨーロッパ関連だと思いますわ」

 

ヨーロッパ……?ヨーロッパで英霊……?んなもん知らん。日本の英霊だとしてもうろ覚えだというのに

 

「蛍、カオスのじーさん。思い当たるのある?」

 

俺は当然知る由もないので、俺よりも知識のある2人を頼るのだが……

 

「いや、情報少なすぎるから……」

 

「無理じゃな」

 

情報がないと無理なのか……老紳士におじいちゃんじゃ呼びにくいので何とか名前とかを思い出して欲しいんだけどな……

 

【あ、アーチャー】

 

「アーチャー?」

 

【そう、アーチャーだ。うん、アーチャー。そう呼んでくれたまえ】

 

アーチャーって弓兵って事だよな?前に確かノッブちゃんが英霊の格としてはアーチャーと言っていたが、ノッブちゃんの仲間?

 

【いや、ワシは英霊だけど、他の英霊なんて知らんぞ?】

 

戦国時代ならまだ知り合いかどうかは判るが、異国の英霊など知らんと断言する。でもまぁ、アーチャーって言う呼び名が判っただけ良しと思うべきだな

 

「……それでこの呆け爺どうする?」

 

【酷くないかネ!?】

 

とは言え自分の名前も録に思い出せないんじゃ、呆け老人のほかに言いようが無い……同じ爺さんでもカオスのじーさんはしっかりしてるのに……

 

「とりあえず横島君。悪いけど、こっちでアーチャーだっけ?その老人の事を調べるから、ちょっと預かって」

 

まぁ俺が拾ってきたのでそうなるのは当然か。俺は美神さんの言葉に判りましたと返事を返し

 

「じゃあ1回帰ります。また何かあったら連絡しますね、おいで、うりぼー」

 

「ぴぎい♪」

 

今まで頑張ってくれたうりぼーを呼んで抱き抱え、タマモはいつもとおり頭の上、チビを肩の上に乗せ。シズクとノッブちゃんと一緒に美神さんの事務所を出る

 

【……ボーイ。君はずいぶん変わった人間だネ?】

 

「そうっすか?」

 

俺は普通だと思いますけどねーとアーチャーさんと話をしながら、俺はシズクとノッブちゃんと一緒に自宅へと足を向けるのだった……

 

なお家に帰った俺は、押入れを開けて古いタオルや上着を丸めて巣をつくり、その中央にワイバーンの卵を置いた

 

「温めたりしなくて大丈夫かな?」

 

【大丈夫だ。竜の卵と言うのは、周囲の霊力などを吸収して成長する。下手に触らない方が良い】

 

心眼の助言にそれならいいけどと呟き、上からタオルを被せて

 

「早く孵化して来いよー」

 

何時孵化するかも判らないワイバーンの卵を撫でながら、俺はそう声を掛けるのだった……

 

 

 

 

横島達が過去から帰った頃。GS協会では……琉璃とスーツ姿で長髪の男性が向き合って話し合いをしていた

 

「では僕はこの土地をお借りしたいと思います」

 

「……正気ですか?」

 

私自身が調べ、霊脈などの条件もよく霊能関係の事務所にするのは相応しい立地として、紹介したが目の前の男性。ICPO超常犯罪科……通称オカルトGメン日本支部の所長として来日した「西条輝彦」は勿論ですよと笑う

 

「美神さんのことは有名だと思っていたんですが、もしかしてご存じないですか?」

 

「いえ?よく存じていますよ」

 

美神さんは凄腕のGSとしても有名で、金にがめついなども悪い噂として広がっているが、その中に1つ。自分のテリトリーの中に事務所を構える霊能者を嫌うと言うのがある。それを知っていてそれでもなお、美神さんの事務所の真向かいを選んだ?

 

「もしかしてお知り合いとか?」

 

「ええ。美智恵さんは僕の師匠でしたし、子供の時の令子ちゃん……失礼。令子さんとは親交も深かったですよ」

 

知り合いだから大丈夫って判断した……いや、それだけじゃないわね。この感じ……見た目は爽やかな好青年だが、魔窟と言えるオカルトGメンの中で生きている日本人。その強かさは尋常ではないはず

 

「一応言っておきますが、美神さんの後には六道がついていますよ?」

 

「それも承知していますよ。そして神代家と六道が必死に隠そうとしている秘蔵っ子の事もね……ああ、これはオカルトGメンは知りませんのでご安心ください」

 

狸め、と心の中で西条氏を罵る。確かに前はこの人に助けられたが、それでも信用出来る相手ではない。お互いにお互いを利用することで監視しあう、そんな嫌な関係になりそうだ

 

「美神さん達をオカルトGメンにスカウトするつもりですか?」

 

回りくどい真似をしてはぐらされる、あえて単刀直入に切り込む。これが冥華さんなら笑いながら、相手の痛い所をついて自分を有利に持っていくんだけど、生憎まだ私にはそこまでの経験は無い。だから愚直に切り込むしかないのだ

 

「それも一応考えてはいますよ。でもまずはそうですね……古い知り合いと新進気鋭の若いGSに会いたいと言う所ですね」

 

「引抜をするならこっちも考えがありますよ?」

 

オカルトGメンとGS協会は基本的に相容れない組織だ。そして日本GS協会の切り札に等しい人を引き抜こうとするのは流石に許容出来ない

 

「決めるのは本人ですよ。GS協会に所属しているけど、オカルトGメンの隊員だっているでしょう?では僕はこれで」

 

そう笑って出て行く西条氏を見送り、私は直ぐに電話に手を伸ばす。かける相手は言うまでもない冥華さんだ

 

『琉璃ちゃん?どうしたの~?』

 

「オカルトGメンが美神さんと横島君達にちょっかいをかけようとしてるんです。西条輝彦って言ってました」

 

『西条君かぁ~あの子は~ちょっと厄介ねえ~』

 

冥華さんが厄介って言うほどの相手なの!?こういうときに政治的駆け引きの経験が足りなさを嫌がおうにも思い知らされる

 

『ん~ちょっと~面白い事を思いついちゃった~♪』

 

「お願いしますから騒動は止めてください」

 

『いやよ~?』

 

……なんでこんなに私は心労を貯めないといけないのだろうか?もう少しで舞ちゃんが帰ってしまうと言うのに……問題ごとばかり、いやオカルトGメンに舞ちゃんとナナシが目をつけられる前に予定を早めて、氷室家に帰した方が良いかも知れない……私は深く深く溜息を吐きながら

 

「お手柔らかにお願いします」

 

オカルトGメンに関しての問題を全て冥華さんに任せる決断をするのだった……

 

『大丈夫よ~オカルトGメンに令子ちゃん達を引き抜かせたりしないから~』

 

楽しそうに笑う冥華さんに本当に大丈夫かしら?と不安を抱かずにはいられないのだった……

 

 

 

 

 

【ふむ、これは確か別の店で安く仕入れることが出来たな、こっちは適正価格より安い、今後もここで取引をすると良いだろう】

 

横島がアーチャーを連れて事務所に来た。最初は何で記憶喪失を?と思ったんだけど、椅子に座るなり凄いスピードで除霊具などの取引先の値段やそれが適正価格なのかを調べ始めた

 

「横島君。記憶戻ってるの?」

 

「いえ、全然だそうですけど、高校の数学と英語やってたら教えてくれて。なんかこういうの得意な気がするって言ってたから」

 

記憶は無くても、覚えているって事かしら……ヨーロッパ系で、数学に強い……学者系?でも学者で弓兵なんていたかしら?色々思い返してみるが、該当する伝承や、伝説、有名人に思い当たる人間はいない。ますますあの英霊の正体が判らなくなった

 

【まぁただ飯食いはしないヨ!他に計算する物はあるかネ?】

 

なんでも任せてくれたまえと笑うアーチャー、美神さんはアーチャーが出した書類に目を通し

 

「あー破魔札はこっちの方が質がいいのね、神通棍は定価よりも安い……なるほどね」

 

道具使いである美神さんにとって質が良くて安い武器は必須だ。かなり真剣な表情で書類に目を通している、これは邪魔をしたらいけないかと思いソファーに座りうりぼーとチビの毛並みを整えている横島の隣に腰掛ける

 

「昨日一晩で何か判ったことあった?」

 

「果てしなく胡散臭い」

 

酷いネ!ボーイ!!と叫ぶアーチャーだが、確かに胡散臭い。本当に記憶が無いのか?と言う疑いも当然湧いてくる……もっと記憶喪失の人間と言うのは不安そうで、あんなに朗らかに笑えない筈だからだ……胡散臭いと言う横島の評価も判る気がする

 

【あのー美神さん?冥華さんが後で訪ねるって伝えてくれって】

 

買い物に行っていたおキヌさんが言いにくそうに口にした言葉に私達の顔が引きつった。色々助けてくれているし、頼れる人なのは間違いなんだけど……あの人関連と言うだけでまた面倒事かと言う不安がどうしても付き纏うのだ。胡散臭い幽霊に加えて、冥華さん……どうしようもない嫌な予感を私と美神さんが感じたのは言うまでもない……

 

「こんにちわ~元気にしてた~はい~これ~お土産ね~」

 

にこにこと笑いながらお菓子の包みを横島に手渡す冥華さん。横島はご丁寧にどうもと頭を下げながら受け取っている

 

「それで冥華おば様。今度はどうしたんですか?」

 

「あれ~知らないの~令子ちゃんの事務所の近くに~オカルトGメンが来たのよ~?」 

 

冥華さんの笑いながらの言葉に美神さんの顔色が変わる。横島はん?っと腕を組んで首を傾げながら

 

「それって確かピートが高校卒業して就職したいって言ってた奴か?」

 

「そうよ、GSのお役所版みたいな感じね」

 

今までは関係ないと詳しく説明してなかったので、この機会に説明しておこう。民間GSはあくまで自分達も生活が懸かっているのでどうしても依頼料などが発生する。その為に霊症などを相談出来ないと言う民間人は決して少なくはない。そう言った人達の為に国からの支援を受けてGSとして活動するのがオカルトGメンだと説明する

 

「それなら美神さんと全然違うから大丈夫なんじゃないですか?」

 

「それがそうも行かないのよ横島君。私が高い除霊料を取るのは霊具などを揃える必要があるからなんだけど、オカルトGメンは世界規模の組織だからね……安く大量にいい道具を仕入れるのよ。そうなるとこっちも経営が苦しくなるわけ」

 

美神さんからの追加の説明になるほどと頷く横島。うろ覚えだけど、確かオカルトGメンの日本支部は西条輝彦さん。美神さんとも親交があり、尚且つ美智恵おばあちゃんの弟子……人の良い顔をしているが、計算高くそして策略家でもある……敵に回すには正直鬱陶しい部類の人間だ

 

「そういう訳で~琉璃ちゃんに頼まれて~乗り込みに行くんだけど~一緒に行きましょう~?」

 

「……判りました。行きますよ、どっちみち会いに行かないといけないんですから」

 

にこにこと笑う冥華さんに疲れたように頷いた美神さんは、私と横島を見て

 

「悪いけど2人は待機。私と冥華さんで行くわ」

 

その言葉に少し驚いたが、私と横島をオカルトGメンの人間に接触させたくないと言う意図があるのだと判り判りましたと返事を返した時。

 

【オーナー、オカルトGメンの日本支部の方がご挨拶にと訪ねて来ています】

 

いっちゃんの言葉に苦虫を噛み潰したような表情をした美神さん。少し考える素振りを見せてから、事務所に入れてと口にするのだった

 

「失礼します。僕はオカルトGメン日本支部の西条輝彦と言います」

 

「お、お兄ちゃん!?」

 

そして事務所の中に入ってきた西条輝彦さんを見て、美神さんが驚いた様にその顔色を変えるのだった……

 

 

 

 

美神さんを訪ねて来たオカルトGメンの人間を見て、俺は思わず首を傾げた。イケメンであんまり面白くないのは事実なのだが……

 

(はて?どこかで会ったような?)

 

初対面のはずなのだが、どこかで会った様な気がしなくも無い……と言うか

 

「美神さん。お兄さんいたんですか?」

 

美神さんの家族の事はあんまり知らない。お兄ちゃんと呼んでいたのでお兄さん居たんですか?と尋ねる

 

「あ。ああ、ううん。違うのよ、ママの弟子で小さい時に面倒見て貰ってたのよ」

 

「そういう訳だよ。君は見た所……妖使いのようだけど?」

 

西条がそう尋ねてくるのでまぁ一応と返事を返してから

 

「横島忠夫です。どうも」

 

「横島君か、確かGS試験で面白い霊能力を使ったと聞いているよ。僕こそよろしく」

 

手を差し伸べてくるが、どうしても握手をする気にはならず……でも向こうが手を差し伸べてるから、どうしようと悩んでいると

 

「ふむ。基本は判っているようだね、霊能者同士。初見の人間同士でいきなり握手をするなんて事はほとんど無いんだよ」

 

令子ちゃんの教え方が良いって事だねと笑った西条は事務所の中を見て

 

「……令子ちゃんの事務所はずいぶんと個性的だね……幽霊の巫女さんに、幽霊の老紳士……それにグレムリンの赤ちゃんに妖狐に妖怪猪……」

 

西条の観察するような視線にアーチャーとおキヌちゃんはむっと顔をゆがめて、溶ける様に消えてしまった。明らかに気分を害したのだと判る

 

「で、弟子の個性を伸ばす為だから」

 

美神さんが慌ててそう言う。まぁ確かに俺のせいだけどなぁ……でもうりぼーとか可愛いから和むよな。なんか美神さんと西条の話に割り込める雰囲気じゃないし、話が終わるのを黙って待とう

 

「ぴぎ?」

 

「はいはい」

 

撫でて撫でてと言わんばかりに背中を動かすうりぼーの背中を撫でる。と気持ち良さそうに目を細めるうりぼー

 

「芦蛍さんだったね。今年のGS試験をかなり優秀な成績で合格したと聞いているよ」

 

「どうも」

 

蛍もぶすっとした感じで挨拶もそこそこに俺の隣に腰掛ける。西条は困ったように肩を竦めてから

 

「お久しぶりです、冥華さん。お元気そうで何よりです」

 

「ええ~私は元気よ~西条君も~元気そうね~」

 

冥華さんと挨拶を交わす西条。2人とも表面上は穏やかなのだが、なんかこう目に見えない圧力を感じる

 

(なんかピリピリしてる気がするんだけど?)

 

(まぁ当然よ。オカルトGメンとGS協会はあんまり仲良くないしね)

 

そうなのか……冥華さんは当然GS協会側の人間なので、西条が面白くないのかもしれない。俺には理解出来ない、政治的な駆け引きと言う物なのかもしれない

 

「それで……西条さん。今日はどうしたんですか?挨拶だけじゃないですよね?」

 

美神さんが珍しく敬語を使っている。それだけ凄い霊能者なのだろうか……

 

「オカルトGメンは発足したばかりだから、人員が殆ど居なくてね。もし、令子ちゃんや横島君達が良いのなら、Gメンでの業務を手伝って貰おうと思ったんだけど……」

 

「横島君と~蛍ちゃんは~仮免だから~国家組織のオカルトGメンには出向出来ないわよ~」

 

冥華さんの言葉に西条はわかってますよと肩を竦める

 

「助っ人料は弾むから、少しの間で良いんだ。僕の仕事を手伝ってくれないか?」

 

「え、えっと……わ、私は構わないけど……その間事務所が休業になっちゃうわ、仕事の予定は結構埋まってるから……それが終わってからなら……」

 

美神さんがしどろもどろになっていると珍しい光景だが、美神さんが居ないと俺達だけじゃ除霊が出来ないし……そうなると美神さんの信用問題になるんじゃ?

 

「うん~それなら令子ちゃん~私が出向している間の責任は~見てあげる~横島君達も除霊出来るだろうし~これも令子ちゃんと横島君達にとって良い勉強になると思うわ~」

 

にこにこと笑う冥華さんに対して美神さんの顔は引き攣っているが、俺達と西条を交互に見て美神さんは、俺達に小さく頭を下げて

 

「どうしても不味いことになったら連絡してくれればいいから、冥華さん。少しの間よろしくお願いします、それと西条さん正式な依頼って事で別室で書類を作るけど良い?」

 

「勿論構わないよ。ありがとう、令子ちゃん。助かるよ」

 

西条の依頼を受けて、オカルトGメンの人員が揃うまでGメンの出向することを選び、俺と蛍は少なからずショックを受ける事になるのだった……

 

 

 

 

まぁ順当かもねえ。私は正直令子ちゃんが出向を断れば、出向するように説得するつもりだったから、自分から出向を引き受けてくれて良かったと思った。

 

「さてと~じゃあ打ち合わせをしましょうか~横島君と蛍ちゃんだけじゃ、除霊は少し心配だと思うから~そうね~白竜寺の子や、ピート

君にシルフィーさんとかにも声を掛けてもいいわ~正し、自分達で協力を頼んでね~?」

 

私はもし除霊に失敗した時の~賠償金や責任のほうは引き受けてあげるけど~それ以外は自分達で何とかして~

 

「で、でも俺と蛍だけじゃ」

 

「自分で事務所を構えた時の~予行練習だと思えばいいわ~失敗しても責任はないから~気楽にやってみなさい~じゃあね~」

 

横島君と蛍ちゃんに手を振り、令子ちゃんの事務所を後にする。

 

「ふふふ~楽しみだわ~」

 

不安そうな顔をしていたが、2人とも令子ちゃんを慕っているので令子ちゃんの信用を失わないように全力で頑張るだろう。

 

「横島君が楽しみね~♪」

 

紅百合子の息子。あの会社に入るだけでその会社の株価を上げる、それほどまでに規格外の母を持つ横島君だ。きっと今回のピンチでその経営手腕を見せ付けてくれるかもしれない、私はもっと見たいのだ。横島君の中に隠れている才能を

 

「ふふふ~本当に子供だけでも~六道にくれたらいいのにねえ~」

 

結婚しろとまでは言わないが、その遺伝子だけでも六道に残してくれればいいのに。あ、それだと冥子が不貞腐れるかな~あの子は横島君をずいぶんと気にしているようだし……

 

「面白くなりそうよね~」

 

令子ちゃんの庇護下から出た2人がどんな活躍をしてくれるのか?それが楽しみで仕方ない私は笑いながら、その場を後にするのだった……

 

 

 

 

ボーイの師匠が別の会社に出向してしまったと、そして明日1日で助っ人を集め、除霊と経営を行う……そのための話し合いで1度蛍と言うお嬢さんと分かれ、家で落ち合う手筈になったのだが……まだ年若い2人にはかなり難しい事を抱えてしまったように思えるね

 

【大丈夫なのかネ?】

 

「大丈夫じゃなくてもやるしかないから」

 

不安そうにしている。確かにまだボーイは若い、師匠の助力を受けることが出来ないのは大きな不安となるだろう

 

「ぴぐうー!」

 

「コン」

 

「みーむッ!」

 

【確かに不安はあるだろう、だがこれも勉強と思えば良い】

 

ボーイが抱き抱えている動物達とバンダナから浮かんだ目がボーイを励ますように声を掛ける。うんうん、彼はとても良い仲間に囲まれているようだね、私も及ばずながら力になろうじゃないか

 

【不安ならば力を借りれば良い、大丈夫さ。私は記憶はないが協力するヨ】

 

「……すっげえ不安だけど、ありがとう」

 

記憶がないので頼もしい事は言えないが、それでも記憶は無くても私には知識がある。その知識で力になるよと言った次の瞬間

 

「おッ兄ッちゃーんっ!!あっそびに来たよーッ♪」

 

「んごふっ!?」

 

【ボーイッ!!!!!】

 

私の横を駆け抜けた青い光にボーイの身体が大きく弾き飛び、思わず絶叫してしまうのだった……

 

 

リポート17 嵐を呼ぶ男 その2へ続く

 

 




嵐を呼ぶ男「西条」「アーチャー」に嵐を呼ぶ幼女「アリス」もIN。次回は白竜寺やピートの所に協力要請とか、そういう話を書いて行こうと思います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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