GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回はオリジナルリポート、少し早めに、六道女学院内部の話を書いて行こうと思います。逆行記憶のおかげで最初から福の神の貧ちゃんと、小鳩などを書いて行こうと思います。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


リポート18 福の神 頑張る
その1


 

 

リポート18 福の神 頑張る その1

 

 

「福ちゃん。凄いね、六道女学院の女子寮って」

 

【おう。そやなあ】

 

広い女子寮の部屋を小さく、小さく使っている小鳩に苦笑しながら返事を返す。突如感じた浮遊感と、身体が分かれる感覚。気がついたらワイは過去に居た。しかし只の過去ではないというのは直ぐに理解した、何故なら最初からワイは福の神やったし、それに小さく、狭い家ながら、人並みの生活を小鳩とその母親は過ごしていた。

 

(横島はどこや)

 

昔は小鳩と横島は隣り合わせで暮らしていて、小鳩は横島に恋をしていた。だが普通の一軒家で、横島の姿は無い。その光景に流石のワイもめちゃくちゃ混乱した物や……そんな毎日を過ごしていると六道女学院の理事長を名乗る女性が尋ねて来て

 

『小鳩ちゃんは~優秀な霊能者になれるかも~特待生で迎えてあげるから~おいで~』

 

と言ったのだ、その視線は小鳩もそうだが、ワイに向けられていた。福の神と共にいる少女、それだけで小鳩は弱いが神通力の欠片と霊力を有している。それに目をつけたのだろう、小鳩は余り乗り気ではなかったのだが、母親が言ったのだ

 

『強い力には責任が伴います、それを制御する術を学ぶ事も大事だと思いますよ』

 

最初は誰やこいつと思った。小鳩が貰ってきた食材を奪って食べていた母親とは思えない、いや、もしかするとこっちが素なのかもしれない

 

「でも横島さんって格好良かったねえ」

 

ぽーっとした表情で告げる小鳩に思考の海から引き上げられる。六道の迎えが来る前に悪霊に襲われ、小鳩を助けた横島。だがワイの知っている横島よりも大分落ち着いていて……その感じは結婚した後の横島に良く似ていた

 

【良い霊能者見たいやしな。六道に居ればまた会えるかも知れへんな】

 

あの後霊能関係の雑誌を買った小鳩だが、横島は特集記事が組まれるほどに有名だった。しかしワイはそれには驚かなかった、元々色欲は相当強かったが、頭の回転は悪く無く、独創的な発想に霊力の物質化に文珠使い。その稀有な才覚はワイも重々承知していた、しかしその隣の少女には流石に驚いた

 

(ルシオラ?いや、ちょっと違う?)

 

横島が恋し、失った魔族と瓜二つの少女の姿があった。彼女の存在が横島を精神的に成長させているのだろうか?と言う疑問はある

 

「へへ、そうだと良いなあ」

 

窓の外を見て微笑む小鳩。妄想癖は未来も今も大して変わってない……なんか幸せそうなので触れる事は無いけどな

 

(さーて情報収集出来れば良いけどなー)

 

未来と過去の差異を調べて、あと横島の周辺を知りたいなと思う。だから出来れば六道に来てくれないかなと思う

 

【ほら、明日から六道での授業やろ?そろそろ寝なかんで?】

 

「はーい」

 

ワイの言葉に返事を返し、寝室に足を向ける小鳩を見送り。ワイはキセルを口に咥えて、福の神として今度こそ小鳩を幸せにしてみせると決意するのだが、横島の周辺を見て心が折れかける事を今のワイは知る由も無いのだった……

 

 

 

 

 

 

美神さんから六道女学院に体験入学して欲しいという話が合ったんだと言うと、アリスちゃんが目に見えて頬を膨らませる。折角遊びに来たのに俺は仕事で家にいなかったので明らかに怒っている

 

「アリスちゃんも一緒に来て良いって」

 

「本当!?」

 

ぱあっと華の咲くような笑みを浮かべるアリスちゃんに本当っと言って頭を撫でると、アリスも行くーっと笑う

 

「ハーピーさん。まだ泊まっていても大丈夫ですか?」

 

「大丈夫。まだ連絡も無いから」

 

黒助さん達からの連絡が無いから泊まっていても大丈夫というハーピーさん。楽しそうに笑っているアリスちゃんを見て

 

「じゃあ明日一緒に行こうな?」

 

「うん♪楽しみだねー、うりぼー、チビ」

 

うりぼーを抱き抱え、頭の上にチビを乗せて楽しそうに笑う姿を見ていると、ズボンがくいくいっと引かれる

 

【のっぶう!】

 

「……チビノブもくるの?」

 

のぶのぶと頷くチビノブ、これはおいて行くといじけそうだ……そしてここまで大所帯になるともう、良いよな?と思う

 

「シズクもノッブちゃんも来る?」

 

心配だからと言うシズクと面白そうだから来ると言うノッブちゃん。俺は心眼に1つ尋ねた

 

「怒られるかな?」

 

【……良いんじゃないか?お前を呼んだ時点でこうなるって判ってたはずだ】

 

それなら大丈夫かと、夕食の準備を全員で始めるのだった……

 

「なんで皆で来たの?」

 

六道女学院の前で蛍が信じられないと言う様子で尋ねてくる。俺は頬を掻きながら

 

「皆来たいって言うから……」

 

はぁっと蛍が溜息を吐く、その姿を見ると罪悪感を少し感じるが

 

「楽しみだね、お兄ちゃん」

 

嬉しそうなアリスちゃんを見ると、やっぱり仕方ないんだと思う。寂しい思いをさせたから遊んであげようと思うのは決して間違いではないだろう

 

「……凄い集団で来たわね」

 

「マルタの姉御。すいません、迷惑でしたか?」

 

姉御言わないと苦笑するマルタ姉さんはノッブちゃん達を見て

 

「理事長の言う通りになったわね。特別に教室を1つ用意するから、今案内するわ」

 

着いて来てと言うマルタ姉さんの後を付いて、六道女学院の敷地の中に入るのだが……

 

「俺まで見られてる気がする」

 

「実際見られてるわよ、ほら、使い魔学科の子」

 

蛍の指差したほうを見ると確かに使い魔学科の子と、その使い魔が見える。ちらほら来てるから顔とか覚えてるなぁっと思う

 

【横島は人気者じゃな!いや、うりぼーとかか?】

 

「そうかも?チビとか可愛いし」

 

俺よりもその周りじゃないか?とノッブちゃんと話しながら、俺は六道女学院の校舎の中に入るのだった……

 

 

 

 

横島と学校に通う。これはある意味楽しいイベントだと思っていたんだけど、マルタさんに案内された教室の中では

 

【のーぶのぶー♪】

 

「ぷぎゅ!ぴぐうー♪」

 

「みーむ!みみー!!」

 

「あははは!待て待て~♪」

 

アリスちゃんとチビノブ達が追いかけっこをして遊び、シズクはマルタさんから渡された教本に目を通しているし、ノッブはメロンパンをむしゃむしゃしてる……なんと言うか自由すぎる

 

「蛍。最初何処見に行こう?」

 

タマモを膝の上に乗せて、その艶やかな金色の毛を整えている横島がそう尋ねてくる。私は六道女学院の各学科棟と、その棟が専門としている科目を見て、一番最初に向かうべき場所を提案した

 

「そうね……やっぱり基本の霊能科はどうかしら?」

 

マルタさんは私と横島で話し合って好きな科目で好きな場所に行って良いと行っていた。体験入学と言う形こそとっているが、恐らく冥華さんの考えは私や横島と言う仮GS免許とGS免許を持っている私と生徒と話をさせる事にあると考えている。そうで無ければ、自由に好きな場所に行っていいなんて言わないだろうし、ノッブ達を連れてきても良いなんて許可も出さないだろう

 

「……霊能科か、悪くないと思うぞ?特に横島。お前は基礎が今一だからな」

 

シズクに基礎が今一と言われ、私を見る横島に頷く。横島の霊能力は言うならば基礎を覚えて、何十年もしたGSが技術を発展させて覚えるような物が多い。栄光の手とか、サイキックソーサーとか正にその典型だ。私と美神さんで基礎は教えているが、1度専門の教師の話を聞くと言うのも悪くないだろう

 

「じゃあ霊能科の授業を受けよう」

 

「ええ、それが良いわね」

 

アリスちゃんと手を繋ぎ、チビ達を抱き抱える横島と一緒に霊能科の教室に向かう。廊下から教室の中を覗き込むとどの教室も5個ずつ机と椅子が用意されていた。アリスちゃんが横島の右隣に座り、私が左隣、そしてアリスちゃんの隣にノッブ、私の隣にシズクで椅子に座る

 

「霊力の循環による身体能力の強化は、霊能者の基本的な技術になります」

 

教師が一瞬私達を見て、少し驚いた表情をしたが直ぐに平常心を取り戻し、授業を再開する。生徒達はちらちらと私達を見ている、その顔は不思議そうで、どうして仮GS免許を持っている私達がここにいるんだろう?と言った所だろうか

 

「ふんふーん♪」

 

アリスちゃんは教師の言葉に興味なし、鼻歌を歌いながら横島が買い与えたノートに落書きを書いて楽しそうだ。チビノブ達は横島の後ろでちょこちょこと遊んでいる。それを見て私は心の中で生徒に謝った、こんな状況だったら授業に集中出来ないわよねっと……

 

「1人前のGSでも基礎は大切です。そして仮GS免許の資格者ならば、早く本免許になる為に基礎を学び直します。仮免許はゴールではなく、スタートライン。基礎を怠れば命を落とす事となります、慢心せず基礎を学ぶ事、そして復習する事を忘れないでください」

 

そう言って私と横島に頭を下げる教師。それはだしにしてすいませんねと言いたげな表情だった

 

「では今日は霊力による身体能力の強化についてです。これは基礎的な技能ですが、基礎であるが故に奥が深い技術になります。自分の経絡が耐えられないほどの霊力で手足を強化すれば、筋を痛めたり、骨折したりします。しかし弱すぎれば、強化する意味が無い。何度も繰り返し身体能力を繰り返し、自分の身体に合った強化量を覚える事。それが大事です」

 

うん。それは結構的を射ていると思う。私や美神さんは既に自分の身体に適した霊力の強化量を把握している、横島は理解して使っているのではなく感覚だが、それでも適正な強化と言えるだろう

 

「そして強化ですが、常に全身を強化すると言うのは膨大な霊力を持っているGS。唐巣神父や小笠原GS、それに美神GSと言ったAクラス以上のGSが出来る術であり。普通は要所要所で使うと言うのが一般的です、除霊中に霊力が尽きると言うのは死に直結するので自らの霊力の総量、霊力の均等なバランス配分を覚える事を大事にしてください」

 

適切な授業の進め方だ。やっぱり専門的な知識を持ってる人は違うわ……冥華さんが集めた教師だから知識も技術も並みの霊能科の教師よりも頭1個も2個も上だ。ノートを取っている横島を見ながら、やっぱり基礎は大事よねと私もここは大事だと思う所をノートに書き写していく。

 

「では1限目の授業を終わります」

 

教本を閉じた教師は私と横島を見て、ああ、そうでしたそうでしたと呟き

 

「2限目は各クラス合同のマルタ先生の実技指導になりますので、もしご参加されるのならば体育館へ」

 

「「ありがとうございます」」

 

丁寧に教えてくれた教師に横島と揃って礼を言い、生徒達が着替えの準備を始めるので私達も教室を後にした

 

「芦GS、横島GS。霊能科に来てくださりありがとうございます」

 

私達に与えられた教室に向かおうとしていると霊能科の教師がそう笑いかけてくる。壮年の男性教諭で、人の良い笑みを浮かべているがその立ち方などでやはり並の人物ではないと言うのが良く判った

 

「いえ、こっちも勉強になりました」

 

「はは、そう言って貰えると幸いですよ」

 

そう笑った教諭は宜しければと前置きしてから、体育館の方を見て

 

「もし良かったら実技の方にも参加していただけると嬉しいですが」

 

横島とその言葉に顔を見合わせる。元々マルタさんの指導を受けたいと思っていたので実技と書いている2限目は私も横島も元々参加するつもりだった。だがそれを改めて言われるとどうしたんだろうか?と思うのは当然だ

 

「何か理由があるんですか?」

 

横島がそう尋ねると男性教諭は溜息を吐きながら、その理由を教えてくれた。名家という血筋が多く、しかも独自の霊能技術を持っている生徒が多く、やはり基礎を疎かにしている傾向があると

 

「私はもう引退したGSですので、流石に派手な動きは出来ません。芦GSと横島GSなら現役ですし、その動きを見せて貰えば少しは考えを改めると思います。勝手な頼みですが、どうかよろしくお願いします」

 

そう頭を下げて職員室に下がっていく教諭を見送る。シズクやノッブはその話を聞いて顔を顰めている

 

「……昔ほど悪霊が多くないからな、慢心もするのかもしれんが……それは良くないな」

 

【だよねー、一族秘伝の術だとしても、磨かないと実戦じゃあ使いきれんしの……】

 

元々六道女学院の卒業生でGSとして大成した人は少ない。それは実戦経験の乏しさや、ノッブの指摘の通り一族の術とかに慢心したまま卒業し、最初の除霊やゾンビなどの除霊で心が折れて、事務系のGSへと転身する生徒が多いからだ

 

「実技に参加で良いわよね?」

 

「元々参加するつもりやし、それで良いんじゃないか?」

 

今まで何度か六道で模擬戦をやっているが、眼魂だったり、使い魔だったりと言うならば普通じゃない戦い方だった

 

【主殿には少し不利ですかね?正統派の戦闘は主殿の戦術ではないですから】

 

【そうだとしても時に正統派の戦闘も大事じゃよ】

 

横島の場合正統派って言う言葉から最も程遠い場所にいるのよね……

 

「まぁやるだけやってみるよ」

 

「お兄ちゃんがんばれー♪」

 

横島の回りで跳ねているアリスちゃん達に苦笑しながら、私達は体育館に足を向けるのだった……

 

 

 

 

運動着に着替えながら、今朝の朝礼のことを思い出す。今日から一週間、芦蛍GSと横島GSが六道女学院に体験入学すると理事長から通達があった

 

(芦GSならまだしも、横島GSなんて……)

 

仮免許でもGSはGS。GSをつけるのは最低限の礼儀だが、私は横島GSが決して好きではなかった。使い魔と共にある妖怪使いに、謎の球体を用いての謎の戦闘スタイル。そして本人も認めているが最低限の霊能の知識しか持ち合わせていないのに、美神お姉様の事務所の助手……

 

「弓。顔険しいわよ?」

 

「え、あ……そうでしたか?」

 

クラスメイトに顔が険しいと言われ、小さく頭を振って笑みを浮かべる。

 

「でもねえ、この1週間楽しみだね。芦GSもそうだけど、横島GSも一緒だしね」

 

仲の良い友人からの横島GSも一緒で楽しみと言う言葉に思わず眉を顰める

 

「横島GSはさほど評判の良い方ではないようですが?」

 

これは事実だ。美神お姉様と芦GSの補助的な役回りをし、稀有な霊能を持っているから美神お姉様の助手と言う立ち位置と言うのを雑誌で見た。正直助手として相応しくないと言う意見も良く聞く

 

「私見たことあるもん。美神お姉様とかの除霊、横島GS凄かったよ?何も言わないでも美神お姉様や芦GSの必要としている道具を素早く渡してバックアップしてたし、陰陽術とかで支援とかもやってた」

 

雑誌で評判良くないの見たけどさ、あれって確か前に美神お姉様のことを悪く言っていた記者の記事だったし……評判落とそうとしているようにしか見えないよ

 

「それに毎朝私の家の前を走ってるの見るけど、必死にトレーニングしてたよ。自分が足手纏いなのが判ってるから、少しでも追いつこうとしているの良く判るし……って弓?弓ー?どうしたの」

 

私を呼ぶ声を無視して教室を後にする。あんな何も考えていない様子の横島GSが凄いだなんて私は思わない。マルタお姉様の実技指導は厳しいから、そこでボロが出るはず……

 

「皆さん。横島GSの実技をやってもらうと言うのはどうでしょうか?」

 

既に体育館に居たクラスメイトの前でそう提案する。あちこちから良いね、見て見たいとか言う声が上がる中。これで横島GSが美神お姉様の助手に相応しくない、それを皆理解してくれるはず。だが私が見たのは予想だにもしない光景だった……

 

 

 

 

リポート18 福の神 頑張る その2へ続く

 

 

 




弓は横島を敵対視しているという感じで書いて行こうと思います。原作最初の弓は性格悪かったですからね、次回はマルタ姉さんと横島の模擬戦を書いて行こうと思います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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