GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回は綱手さんと三蔵さんと言うWの美人お師匠様がいる白竜寺を書いて行こうと思います、後は今後の話の布石などを打っておきたいなと思っています。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


別件リポート

 

 

別件リポート 白竜組 修行中

 

横島が所長代行の時に除霊の手伝いをしていたが、鬼のいる山の調査と言う一件から白竜寺の住み着いた自称仙人(お師匠様が仙人と断言したのでガチの仙人様だった)「綱手」は少々気性が荒く、いい加減な所もあったりする非常に人間味溢れた仙人だったのだが……

 

「あー酒が美味いねえ」

 

「朝から酒飲むなッ!」

 

真面目な時は凄く良い師匠と言うのは認めるのだが、ちょっと本当に仙人か?と思うところが多い、酒は好きで、肉も魚も好む(霞だけでも平気らしいが、どうせなら良い物を食べたいらしい)後出会ったときもそうだったが、賭け事が好きでお師匠様とは別のベクトルで大丈夫か?と不安に思ってしまう人物だった……

 

「はー、やれやれ、陰念に酒を取り上げられちゃったからねえ……今日は少し修行に参加しようかねえ」

 

「取り上げられるのが嫌なら人の部屋で飲むな」

 

固い事言うんじゃないよと笑う綱手、赤い染め抜きのある着物を肩から羽織ったいつもの着物姿だ

 

「どうも」

 

「おう、雪之丞。顔が固いぞー」

 

先に訓練していた雪之丞だが、綱手を見て顔が固くなる。どうも雪之丞の感性的には苦手なタイプに分類されるようだ。ちなみに、俺も苦手だ

 

「綱手さん、今日は訓練を見てくれるんですか?」

 

「ああ、でも東條。お前はまだ無理だな、基礎が出来てない。しっかり走り込みと体力トレーニングをしっかり積みな、ちゃんと基礎が出来たら稽古を見てやるから」

 

綱手の言葉にはいっと元気良く返事を返した東條は走り込みにいきますと言って、走っていくその背中を見ていると綱手は他人よりも自分の心配をしなと俺に言う

 

「お前の今の状態は三蔵に聞いてるよ。まぁあれだ、良く生きてるよ。お前」

 

普通は戻ってこれないんだぞ?と笑った綱手だが、次の瞬間には拳を握り

 

「だけど、何時自分を飲み込むか判らない力をそのままにしているのは宜しくないね」

 

綱手が何を言っているのか、俺も雪之丞も理解し、そしてその上で雪之丞が口を開いた

 

「綱手さん「さんづけはいらない、むず痒い」綱手。横島も同じ力を持っているが、それでも乱用していい力じゃないんだぜ?」

 

「そうかい、で?その横島はお前と同じ過程でその力を手にしたのか?」

 

同じ力、似たような力でも俺と横島では手に入れるまでの過程が違う。それを言われると俺も雪之丞も口を閉じるしかない

 

「暴走するのは見てたから知ってるよ。でもね、それをあたしが封じてやる。何度も何度も叩きのめして、制御する感覚って奴を体で覚えな。それとも本当に心中するかい?」

 

眼魂の中にいる悪魔と心中するつもりなんかない、俺は胴着の中らから眼魂を取り出す

 

「お前いいのか?」

 

「良いも何も俺自信このままじゃ駄目だと思ってるからな」

 

眼魂があれば霊能者として復帰できる。お師匠様の言葉に嘘は無かったが、自分の力としてなければ何時牙を向くか判らない力をそのままにしておくつもりは無い。これ以上皆に迷惑を掛けるつもりは無いのだから、もし制御できるようになると言うのなら願ったり叶ったりだ

 

「無理すんなよ」

 

心配そうにしていた雪之丞の巻き込まれると危ないから離れるように言うと、無理するなよと言って離れて行く。俺は雪之丞の姿が見えなくなったのを確認してから眼魂のボタンを押し込んだ

 

【アーイ!オソレテミーヤー、オソレテミーヤー】

 

恐れてみろとは本当にいい性格をしている。現れたパーカーが俺を馬鹿にするように目の前を飛ぶのを睨みつける

 

「変身ッ!」

 

【カイガン!ホロウ!心中!ゲッチュー!ガクガクゴーストッ!】

 

目の前に錠前が現れ、そこから伸びた鎖が手足を縛りつけ、胸に埋め込まれる。視界が大きく広がり、全身の力が満ちるが、それと同時に身体を蝕む悪意のような物を感じる

 

「さてと、あたしとの組み手だが、戦うのはあたしじゃない。判ってるね?」

 

綱手が拳を握り、羽織っていた着物を投げ捨てながら問いかけてくる。それは俺も判っている、敵は俺と俺の中にいる悪魔自身だと

 

「まぁ暴走したら暴走した時さ。死ぬほどぶん殴って正気に戻してやるから覚悟しな」

 

目が完全に据わっている。俺は小さく深呼吸してから拳を握る、力を使えば使うほどに胸のざわめきが強くなる。だが相手が止めてくれると言っているなら、それを信じよう。俺はそう思い、相手が格上と言うのも分かっているので先手必勝と地面を蹴り、跳躍した勢いで拳を繰り出すが、俺の拳に攻撃の当たった手応えはなく、変わりに腹部に重い衝撃が叩き込まれた

 

「ぐふっ!」

 

「相手が格上だから突っ込むって言う考えは嫌いじゃないけど、もう少し状況を見な」

 

綱手は俺の突進に合わせてかがみ込み、起き上がる勢いで足を振り上げたのか

 

「ぐっ……」

 

「そら、歯を食いしばりな」

 

顔面に拳大の岩がめり込んだかと思った。凄まじい衝撃と共に弾かれたように殴り飛ばされる……吹っ飛ばされながら体勢を立て直し、地面に手を叩きつけ勢いを殺し、綱手を見るが

 

(い、いない!?)

 

目の前にいるはずの綱手の姿は無く、背後から凄まじい衝撃を感じ上空に蹴り飛ばされる

 

「仙人が仙術だけと思うんじゃないよ、体術だって極めてるんだからね」

 

上空にいた綱手の説教めいた声と共に繰り出された回し蹴りが腹に叩き込まれ、地面に叩きつけられる。全身に走る凄まじい激痛に意識が薄れ、胸の中で大きく何かが脈打つ感覚したと思った瞬間。俺の意識は闇の中へと飲み込まれていくのだった……

 

 

【ホロウ!フォロー!嘆きのソウルッ!!】

 

「ウォオオオオオオオッ!!!」

 

パーカーが1度離れ、再び装着され、肩当が手甲となり霊力で出来た鋭い爪があたしに向けられる。その目はどう見ても正気ではなく、唸り声同様獣同然と言うのが良く判る

 

「さてと、ここからが本番だね」

 

誰に聞かせるでもなく、自分に言うように小さく呟き、拳を握り締める。あたしの目的は陰念よりもこの悪魔だった……雪之丞にも悪魔が憑いているのは知っている。だがそれは観察しているようで、敵意は少ない。だが陰念の悪魔は違う、肉体を欲し隙あれば陰念の肉体を奪おうとしている。ならば1度叩きのめし、表に出れば制圧されると言う事をこれでもかっと教えてやろうと思ったのだ

 

「ウオオオオオンッ!」

 

唸り声を上げて飛び掛ってくる悪魔にあたしは拳を硬く握り締め、地面を思いっきり踏み込み拳を繰り出す

 

(!?硬い)

 

鈍い音と共に手に跳ね返ってきたのは恐ろしいほどに硬い感触。殴ったこっちの手が痺れている、舌打ちしながら蹴りを繰り出し距離を取ろうとするが、片足、片足で地面を蹴ったそれだけで弾丸のような勢いでこっちに突っ込んでくる

 

「土遁の術ッ!」

 

やばいと直感的に判断し、指を噛み切り印を結ぶ。地面から硬質な岩の壁が姿を現し、それが悪魔の突進を防ぐが、それがたいした時間稼ぎにならないことは判っていた。印を再び結び、大きく息を吸い込む

 

【「ウォおオオオオオッ!!!」】

 

陰念と悪魔の声が重なりながら、岩の壁を砕いた瞬間。練り上げた霊力を一気に開放する

 

「火遁の術ッ!」

 

視界を埋め尽くす紅蓮の壁。それに頭から突っ込んだ悪魔は炎に飲み込まれ、両手を振り回し、頭を抱え地面を転がりまわって炎を消そうとするが、そんじょそこらの炎じゃない。霊力に仙術、つまり自然の力も練り込まれた私の術は神魔でさえも致命傷となりえる

 

「おい、質問に答えろ。そしたら炎を消してやる」

 

演技は止めろと遠まわしに投げかける。獣同然と言うが、そうではないとあたしは感じていた

 

「獣の振りをして、お前自身がこの世に留まる要となっている相手の身体を奪い何をするつもりだ」

 

【黙れ、女】

 

炎の中に揺らめく悪魔の姿が映し出される、暗褐色の鎧に、4本の腕、そのうち2本には巨大な戦斧が握られている

 

「あたしはこいつの師匠でね、どうしても口を出さずにはいられないんだよ」

 

まだ認めてもらっては無いけどねと心の中で呟く、まぁ白竜寺の面子は皆良い連中なので、こいつらが寿命で死ぬまでは見て見たいと思っている

 

【憎い、恨めしい、俺を利用したあいつらが憎いッ!!】

 

【「オオオオオオオッ!!」】

 

悪魔の声と陰念と悪魔の声が重なった怒号が周囲に響き渡る

 

「ちょっと!?なにやってるの!」

 

「少し黙ってな、良い所だよ」

 

只事ではないと判断したのか、駆け寄ってきた三蔵に黙ってなと言う。この悪魔の正体を突き止めること、それが陰念が己を制御する第一歩になるだろう

 

【恨む、恨むぞ33……俺を、俺を!利用した貴様を!許さぬ、許さぬぞッ!!!誇り高き大公爵である】

 

【オヤスミー】

 

錠前が再び陰念の手足を縛ったと同時に陰念が元の姿に戻る。慌てて火遁を解除し、深く溜息を吐く

 

「良い所だったんだけどねえ、ねえ三蔵。大公爵って知ってる?」

 

「知らないっていうか!あたしの弟子に何してるのよ!」

 

倒れてる陰念を大事そうに抱える三蔵に悪かったよを謝る。あの悪魔の正体を知りたくて無理やり引きずり出しては見たものの、結局は判らないと言う事が判っただけだ。仙人ではあるが、あたしは東洋には詳しいが西洋の悪魔なんて知るわけも無いんだから

 

「あんまり無茶な事をしないでよ。大事な弟子なんだから」

 

「悪かった、悪かったってば。もうしないよ」

 

陰念に過負荷を掛けるつもりは無かったし、悪魔を叩きのめすことで屈服させ、陰念が制御しやすいようにするって言うのも嘘じゃない。予想外だったのは、悪魔の矛先が陰念ではなく、自分を操った相手……ガープに利用された怒りに燃えていたって事か……

 

「陰念?大丈夫?意識ある?」

 

「……う、うん……お師匠様?」

 

良かったぁっと笑っている三蔵に背中を向けて、その場を後にしながら考える。もしも陰念が眼魂とやらに宿る悪魔を制御出来る時が来るとすれば……それは多分1回限りのチャンスだろう

 

(ガープに向ける憎悪が重なった時しかないだろうね)

 

なんにせよ。あたしと三蔵でもどうしようもならない因縁が陰念と悪魔にあると言う事がわかっただけだった……

 

 

 

綱手さんと組み手をし、意識を失ったと聞いて東條と一緒に陰念の部屋に向かう。勿論夕食のおかゆと薬を携えてだ

 

「陰念先輩も無茶をしますよね。クシナさん」

 

「そうね。陰念はあれはあれで責任感も仲間意識も強いしね」

 

水などを運ぶのを手伝ってくれている東條が小さく呟く。東條は陰念に面倒を見てもらっていたので、年下の中では一番陰念に懐いている。

 

「口は悪いけど、結構良い所あるのよね」

 

雪之丞は仲間意識がかなり強く、年下にはやや甘い所がある。だが陰念は違う、確かに仲間意識は強いが、それと同時に1人1人が独り立ち出来るようにと考えているので厳しい所があるのだ

 

「そんなに早く霊能者として復帰したいんですかね?」

 

「まぁ自分のせいでって思ってる所が無いとは言い切れないわね」

 

神魔から無罪放免という通達があり、雪之丞は仮免を手にしたが陰念はそれを断った。自分で制御できるまではっと言って断ったのだ

 

「あんまり無理をしないで欲しいんですけどね」

 

「それは無理って物よ。東條」

 

自分で決めた道を違える事が出来ない。そういう不器用で堅物な所があるのが陰念だ、もうこうなれば口で止る事はありえないだろう

 

「陰念、雪之丞。入るわよ?」

 

そう声を掛けてから2人の部屋に入ると、陰念が滝のような汗を流しながら巨大な物体を動かしていた。それは陰念の霊力の操作の修行用の物で、倒れたばかりで何をしているのっと怒鳴り込もうとした瞬間

 

「揃ったッ!っうおっ!?」

 

陰念が出来たと嬉しそうに叫び、その瞬間眩い光が放たれる。正直、良く手にしていたお盆を落とさなかったと自分を褒めたいくらいの閃光だった

 

「目がぁ!!」

 

近距離で見ていた雪之丞が目を押さえて悶絶する中。多分私だけは見えていた、閃光の中に立つ何ものかの姿を……赤と青の鎧……横島君のウィスプや陰念のホロウよりも鮮やかで機械的な印象を受ける姿、その姿がブレ、赤と青の2人の姿になり。その姿が弾ける様に消えると、陰念の手の中に赤と青の二色で構成された眼魂が落ちてくる

 

(あのライダーが眼魂になった?)

 

三蔵さんが眼魂をいくつか持っているのは知っていたが、陰念が制御出来ないことを考えて渡さずに保管していた。私は勿論眼魂が何かなんて知らないので憶測だが、多分あの光の中で見たライダーがあの眼魂に宿っていると考えて良いのかもしれない。でも今は眼魂所ではない、机の上におぼんを置き

 

「東條。水を置いて部屋に帰りなさい」

 

「っは、はいいいいいいっ!!」

 

水のピッチャーとコップを置いて走り去る。ようやく私に気付き、顔を青くする陰念と雪之丞にニッコリとワライながら

 

「正座」

 

「「っはい」」

 

食事をさせる前に説教する事になるなんてねと小さく溜息を吐きながら、まずはと2人の頭に拳骨を落とし

 

「今日大人しくしてろって言ったわよね?なんでこんなのやってるの?雪之丞もなんで止めないのよ?」

 

「「ごめんなさい」」

 

振るえながら頭を下げる2人に駄目よときっぱりと口にし、それから1時間みっちり2人に説教をし、最後に全力で2人の頭にもう1度拳骨を落とした

 

「じゃあおかゆ温めなおしてくるから。今日はもう大人しくしてなさいよ」

 

折角作ったのに冷めてしまったおかゆを手に、頭を抑えてごろごろ転げ回っている2人を尻目に私は2人の部屋を後にするのだった……

 

リポート20 狼の居る日常 その1へ続く

 

 




陰念が新しい眼魂を入手。一体なにドクスなんだ……?白竜寺の現在のヒエラルキー トップ 三蔵ちゃん 2位 クシナ 3位綱手という女性陣(?)で固められております。次回は狼の居る日常と言う事でシロのいる日常を書いて行こうと思います、それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

  • サイドまたは視点は必要
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