GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド 作:混沌の魔法使い
リポート20 狼の居る日常 その8
小鳩ちゃんに譲り受けたデジャブーランドのチケット。それでアリスちゃんとチビ達と遊びにきたのだが、まぁ凄い事凄い事。ジェットコースターや観覧車、コーヒーカップなどの定番は勿論。ウォータークルーズと言う奴に、プールに飛び込むような形のジェットコースターに触れあい動物広場、それに玉当てや射撃で景品が貰えるスポーツコーナーにゲームセンター。とにかくアトラクションの数が凄い
「お兄ちゃん、あの作りかけのお化け屋敷の所に幽霊が見える」
【ああ。私も見えるな、着物の姿の女のお化けだ】
「帰ったら美神さんに相談しようか」
お化け屋敷に本物の幽霊が出そうなんですけどと相談してみよう、除霊するのかは美神さんの指示を仰ぐべきだ
「さてと、じゃあアリスちゃん。最初はどこに行こうか?」
「んーっとねーメリーゴーランドー♪」
やっぱり女の子だなと思い、メリーゴーランドに行く事にし、大型犬サイズに巨大化したうりぼーのリードを引っ張りながら、メリーゴーランドへと向かうのだった
「やっぱりちょっと従業員さんも困惑してたな」
【普通は猪を連れてこないからな】
ドッグランとか言う犬を走らせるコースもあるので、ペット同伴もOKだったが
「い、猪ですか?えっと……それと妖怪?それにその小さいのは子供ですか?」
「いえ、精霊と猪と小悪魔です」
「あとハムちゃんー♪」
【ノッブウ!】
「ぷぎゅ」
「みむう!」
「チュー!」
受付の所で精霊と猪と小悪魔ってOKなんですか!?って半分涙目になっていた若いにーちゃんには正直少し悪い事をしたかもしれない。まぁ最終的には入場出来たので問題は無いが
「早くー♪」
「チュー♪」
早く早くーと俺を呼ぶアリスちゃんに判ったよーと返事を返し、俺はメリーゴーランドの方に足を向けたのだった
「えーっ、お兄ちゃん乗らないの……?」
「むっちゃ浮くからな」
居るのは10歳くらいの女の子ばかり、流石にそこに俺は混ざれない。だからリュックからカメラを取り出して
「黒介さん達に見せる写真を撮ってあげるよ」
俺がそう言うとアリスちゃんは判ったーと笑うが、今度のコーヒーカップは一緒だよと言って、従業員に案内されアトラクションの中に入っていく。
「お兄ちゃーん♪」
馬の上で楽しそうに手を振るアリスちゃんに手を振り、その満面の笑顔をカメラに収める。そこでふと思った
「アリスちゃん、今日帰るけど、魔界ってカメラ現像してくれるところあるのかな?」
【……どうだろうな?】
デジャブーランドから帰ったら、ハーピーさんかブリュンヒルデさんに聞いてみようと思いながら、楽しそうに手を振るアリスちゃんの姿をカメラに収めるのだった。なおメリーゴーランドから降りたアリスちゃんの第一声は
「今度ぐーちゃんも連れて来てもいい?」
「うーん、ちょっとそれは難しいかも」
俺の家に置くにはぐーちゃんはちょっと大きすぎるかなあっと俺は直ぐに許可を出さないよと言った。ついでに言うと
「まずシズクがOKしてくれないと」
「……そっか」
家主と言うことで俺を立ててくれているが、駄目な事は駄目と言ってシズクは決して妥協はしない。馬はシズクの感性的にセーフかアウトなのか?そこが何より重要だと思う
「じゃあ今度はコーヒーカップだな。行こうか」
「うん♪」
アリスちゃんと手を繋いでコーヒーカップに向かう。あんまり人気の無いアトラクションなのか並ばずに乗り込む事は出来たんだけど
【ノブノブー♪】
「やめえ!チビノブ!やめい!」
「あははーっ!もっともっとーッ!」
チビノブがコーヒーカップの回転を早めるレバーの上に立って走り回り。俺とアリスちゃんの乗っているコーヒーカップだけ異次元レベルの高速回転をする羽目になった
「この!悪戯しすぎだ!」
【ノブキャアア!?】
コーヒーカップから降りたところで目が回りすぎて、1度広場で休憩することにした。勿論その理由となったチビノブはくすぐりの刑だ、ジタバタと悶えて逃げようとするチビノブを捕らえくすぐり続ける
【のーノーブウ】
チビノブがぐったりした所で1度くすぐりの刑を終え
「じゃあ今度はどこに行こうか?」
「あれー!」
喜色満面と言う感じでアリスちゃんが指差したのは……日本一と銘打たれたジェットコースター。思わず背中に冷たい汗が流れる
「あれ!あれが良い!」
俺の顔色の悪さに気付かず、あれがいいと跳ね回るアリスちゃん
「ジェットコースターかぁ、結構怖いと思うけど、大丈夫?」
考え直して欲しいと思いそう尋ねるがアリスちゃんは心底楽しみという顔をして
「大丈夫ー♪」
ああ、これは考え直させるのは無理だなと判断し、俺はアリスちゃんと共にジェットコースターへ向かうのだった
「のわあああああああ!?!?」
「あっはははははー!おもしろーい!」
絶叫している俺の隣で面白い面白いとはしゃぐアリスちゃんに俺は心の中で早く終わってくれと思わずにいられなかった……
「お兄ちゃん、あれやって!あれやって!」
「ちょっと待って……お願い、ちょっと待って」
玉当てで景品を取ってくれというアリスちゃん。俺としてもとってやりたいがジェットコースターの高速回転で吐きそうだ
「みむ?」
「ぷぎゅ?」
【ノブウ?】
リュックの中でジェットコースターを満喫していたチビ達がどうしたの?と言う顔をする。何で平気なんだよ?と思う
【ここで少し休憩するのはどうだろうか?少し休んだ方が横島も確実に景品を取ってくれると思うぞ?】
「じゃあジュース!ジュース!」
それならジュースを飲むと言うアリスちゃん。本当に元気に満ち溢れているなと思いながら、自動販売機でジュースを呑んで少し休憩してから運動コーナーに足を向けた
「はい、では12球で9つの的を落としてくださいねー」
ラインの上に立って振りかぶりボールを投げる。自分でもオッと思うほどの結構なスピードで的を射抜く。あれ?俺以外と野球できるんじゃね?と思いながら、俺は2個目のボールを取り、最後に残しておくと面倒そうな9つの的の隅を目掛けてボールを投げるのだった
「お、お客様。それくらいで勘弁してくれませんか?」
あの後も射的とかで景品を取りまくり、従業員の方が引き攣った顔で言うので止める事にした。取り捲った人形とかは預かってくれるとか、何とも気の効いたサービスだ。出口で交換してくれると言う番号札を鞄の中に大事にしまい、時計を見ると12時を刺している。
「じゃあそろそろお昼ごはんにしようか?」
「うん!」
シズクがお弁当を用意してくれていたので憩いの広場でお昼にしようと思い、移動している時
「う?」
「みむ!」
「ぷぎゅ!」
【ノッブウ!】
「ん?なんだー?なんかいるのかー?おお!?なんかいかついのが居る!?」
チビ達が何か騒ぎだしたので振り返ると、曲がり角の所にチビ達と同じサイズのやけにいかつい顔をした何かがいた
「なんだろー?初めて見る」
【ボガートだ。悪戯妖精と言われる妖精の一種だよ】
妖精かあ、俺の知ってる妖精って全然可愛くないよな。ナナシもなんと言うかめちゃくちゃ強いし
「みむーみみー」
「ぷぎゅーぴーぎー」
「うー!うっうー♪」
なんかチビ達と意思疎通してチビ・うりぼー・チビノブ・ハムちゃんという隊列の一番後ろに加わったボガート。別に目くじらを立てることも無いかと思い、ボガートも引きつれ憩いの広場でお昼ごはんにすることにするのだった……
ジェットコースターを降りた後の横島さん達が見つけられなくて、うろうろしている間に12時になってしまった。憩いの広場でピクニックをしているかもと思い憩いの広場に向かうと
「う!うー♪」
「あーお前お腹空いてたのか、卵焼きも食べるか?」
「うー!うっうー♪」
私達の予想通り横島さんはばっちりボガートと遭遇していて、そして何故か普通に弁当を広げて一緒に食事をしていた
「みむう♪」
「ぷぎゅ!」
小さくかっとされた林檎を食べて嬉しそうなチビちゃんとうりぼーちゃん、そしてその隣では
「あむっ!んー美味しいねー」
【ノッブ!】
アリスちゃんとチビノッブがサンドイッチを食べてぽやっとした顔をしていた。私は溜息を吐いた、やっぱり横島さんがボガートと遭遇していたからだ。でも何かする前に捕まえていてくれたので良かったとも思った
「あれ?おキヌちゃん?どうかした?」
横島さんが私に気付いてどうかした?と尋ねてくる。私は横島さんの隣に座りおにぎりを抱き抱えるようにして食べているボガートを指差して
【美神さんと蛍ちゃんの今回の除霊のターゲットなんです】
横島さんはボガートを見て、それから私を見て
「いや、めっちゃ大人しいぞ?」
「う?」
おにぎりを食べ終え、今度はタコさんウィンナーを食べているボガート。顔はいかついけど、確かに危険そうには見えない
【と、とりあえず美神さんと蛍ちゃんと1度合流してくれますか?】
私凄く損な役回りと思いながら横島さんにお願いすると、お弁当食べ終わってからならという返事が返ってきたので、横島さん達の近くで横島さん達がお弁当を食べ終わるのを待って、皆で1度地下のメインコントロールルームに向かおうとしたその時
『ニャアアアアアア!!!』
猫の奇声が響き渡る。だけどそれは普通の声ではなくて、霊波を伴った叫びだった
「待ち……待ってマッキーキャット!」
「別に苛めようってことじゃないんだワン!」
「まっ!きゃう!」
憩いの広場の前を駆け抜けていく猫とそれを追いかけて行く、着ぐるみが3体。そのうちの一体がこけてしまったんですけど、その着ぐるみの中の声はとても聞き覚えのあるもので
「もしかして蛍?」
「……ううう……横島ぁ……」
横島さんがこけた着ぐるみに声を掛けると、半泣きの蛍ちゃんの声が聞こえてきた。横島さんはその着ぐるみに手を貸して、立ち上がらせ
「おキヌちゃん、悪いけどアリスちゃん見てて、うりぼー」
「ぴっぐう!」
横島さんの意図を汲んで、巨大化したうりぼーに横島さんが跨る。美神さん達が困っている様子なので手伝う事にしたようです
「みむ」
「うー」
チビちゃんに抱えられてボガートがうりぼーの頭の上に座る
「じゃあマッキーキャットの手伝いに行こうか?」
「ありがとー」
着ぐるみ口調で蛍ちゃんが返事を返し、うりぼーに跨り、横島さんの腰に手を回す
「お兄ちゃん頑張ってねー」
「直ぐ戻ってくるから、待っててな」
アリスちゃんに手を振り返し、うりぼーに跨って走っていく横島さん。憩いの広場に残された私とアリスちゃんとチビノッブ、正直どうすれば良いのか判らなくて、えーっとえーっとと呟きながら、看板に書かれているデジャブーランドの地図を見て
【えーっと、憩いの広場の中の動物広場で行きますか?】
「うん!行くー!チビノブも行くよねー?」
【ノッブー!】
ただ待たせているのも可哀想だと思い、憩いの広場に併設している動物広場にアリスちゃんと一緒に向かったんですけど
「はい、1ー2のー3♪」
「ワンワン!」
「ニャーニャー♪」
「ヒヒーン♪」
「チュー!チュ!チュー♪」
【ノ!ノノノ!ノッブー♪】
「「「「わあああああ!!!」」」
動物と会話できるアリスちゃんが触れあい動物広場の動物を集めて、鳴き声で歌を歌わせて凄い騒ぎになってしまって、どうしようと思わずにはいられないのだった……
逃げ回るボガートの捕獲は完了した。実際は結構色々あったんだけど、一言で言うとチビが何とかした
「う、ううー」
「みむ!みむー!!みみーむう!!」
「ううー……」
追いかけてデジャブーランドの開発地区。新しいアトラクションを作っている立ち入り禁止ゾーンに追い込んだんだけど、資材とかを使って暴れるは暴れる
「これは洒落にならないわよ!?」
「一端引くべきかもしれないね」
着ぐるみ姿では運動能力が極端に制限される。見失うかもしれないが、ここは1度このエリアを出て着ぐるみだけでも脱ぐべきだ。ここまで追い込んだのだからもう人はいないから姿を見られる心配も無い、1度撤退しようとした時。鉄材が私と西条さんに向かって射出された。咄嗟に避けようとしたが、着ぐるみに足を取られバランスを大きく崩してしまった
「令子ちゃん!」
西条さんが私を突き飛ばして守ってくれようとしたその時
「ミッギャアアアアアッ!!!」
空を裂く凄まじい電撃と物凄く聞き覚えのある鳴き声。まさかと思い振り返ると
「よっしゃー!超セーフッ!チビ、帰ったらメロンだ!!」
「みっむー♪」
「美神さん大丈夫ですか!?」
巨大化したうりぼーに跨った横島君と着ぐるみの頭だけ脱いでいる蛍ちゃん、そして
「うー!うっうー!!!」
「う!うううー!うるー!!」
もう一匹のボガートだった。横島君の側にいるボガートは首を振って、駄目だよと言っているように見え、マッキーキャットの上のボガートは怒っているような鳴き声を上げ、再び鉄骨などを射出してくる
「うりぼー!ビーム!」
「ぷぎゅう!」
牙の間から放たれた霊波砲。それを維持したまま首を振るうりぼー、霊波砲は勿論その首の動きに沿って動き、鉄骨を薙ぎ払っていく
「……令子ちゃん。横島君の使い魔は一体何なのかな?」
「やっと判ってくれた?横島君の使い魔は色んな意味で規格外なのよ」
横島君自身もかなりの規格外だが、横島君の使い魔もその周りも規格外なのだ、類は友を呼ぶを地で行っている
「美神さん、これ流石に近づけないと思うんですけど」
「本当ね。どうしようかしら」
うりぼーが頑張ってくれているので話す余裕は出来ているが、鉄骨の雨は今もまだ続いている。ボガートを何とかしなければならないが、近づけないのでどうしようもない
「うっ!ううー!!」
「う!!!ううー!!」
横島君が連れているボガートが一生懸命声を掛けているが、それでもマッキーキャットを操っているボガートは声を荒げる。どう見ても説得が上手く行っているようには見えない
「横島君が何とかしてくれている間に着ぐるみだけでも脱ごう。これ以上は無理だ」
西条さんの言うとおりだ、霊体ボウガンなどを持ってきてボガートだけを打ち抜くしかない。そう思ったとき
「みみー!」
「う!!!」
チビが鉄骨を潜り抜けてマッキーキャットの頭の上のボガートの前に立つ
「みむー!みみー!」
「う!!うー!!!」
チビが説得を試みているようだが、駄目でボガートが手にしていた斧を振りかぶった瞬間
「みむ!!」
「う!?」
チビの短い手がボガートの頭を打ち抜いた。ボガートがよろめき斧を振りかぶるが
「みむう!!」
「う……」
「みみー!!」
「う………」
見た感じぺチと言う感じの打撃なのだが明らかにボガートはふらついていて、ついに倒れたボガートの上にチビが馬乗りになってぺチぺチ叩き続ける
「チビ!待て!やりすぎ!やりすぎだから!!」
横島君が止めに入ったとき、ボガートは号泣していて、もう1匹のボガートに手を引かれながら、機能停止したマッキーキャットの上から降りてきた
「えーっととりあえず、アリスちゃんに翻訳してもらって、話を聞きたいんですけど良いですか?」
「……ええ、とりあえずね」
ここまで泣いているといるとそのまま除霊するのが可哀想に思えてきて、私は横島君の提案を受け入れたのだった
「えっとね、海外の資材でこっちにきて、親とはぐれて、寒いし、お腹すいたし、どうすれば良いのか判らなかったって」
「美神さん、西条さん、除霊はちょっと止めてあげてくれませんか?」
アリスちゃんの翻訳を聞いて、ここで除霊してしまえば私達が完全に悪役だ。しかもボガート2匹はチョコレートを貪るようにして食べており、悪意など微塵も感じられない
【えっとじゃあ、なんでロボットを?】
「待ってね、聞いてみる。どうしてロボットを操ったの?」
私達全員が疑問に思っていたことをおキヌちゃんがアリスちゃんに尋ねる
「ふんふん、怖いし、寒いから護ってくれるのが欲しかった、今はいけないことをしたと思ってる」
……ボガートって言う先入観が怯えているボガートの妖精を誤解させてしまったようだ
「どうでしょうか?非常に大人しいみたいですし、今回は除霊はしないと……オーナー?」
西条さんが話を纏めようとしたが、オーナーはボガートに近寄り
「私達には君達が手伝いをしてくれるのならば、温かい寝床と食事を提供する事が出来る。どうだろうか?デジャブーランドのマスコットになって見ないかね?」
「「「オーナー!?」」」
まさか過ぎる言葉に私と西条さんと蛍ちゃんの絶叫が重なる。
「アリスちゃん、今の翻訳してくれる?」
「判ったよー」
「「「待て!」」」
即座に翻訳をお願いする横島君と翻訳するアリスちゃん、止めに入るが遅かった
「「うっうー♪」」
「お手伝いするって」
即決で決まってしまった。私は激しい頭痛を感じながら西条さんに
「すいません、契約書の作成手伝ってくれますか?」
「あ、ああ。良いとも、まさかこんな結末になるなんてね」
引き攣った顔をする西条さん。除霊に来て、まさかこんなことになるなんて誰も想像するわけがない
【良かったな、横島。お前の夢がまた一歩近づいたな】
「ほんとだよなー。やっぱり妖怪=悪いって物じゃないんだ」
弾ける笑顔の横島君を見て頬を赤くしている蛍ちゃんとおキヌちゃん、そして良かったねーと笑いながらチビノブを抱えているアリスちゃん達
(連れてこなくても結局とんでもないことになるのね)
横島君の周りとか、横島君に人外が関係しないようにするにはどうすれば良いのだろうか?私は最近本気で悩んでいる横島君と人外の出会いをどうすれば良いのか本気で西条さんに相談しようと思った
「美神さん、その除霊終わったので横島と一緒にデジャブーランドで遊んでも良いですか?」
【で、出来れば私も、その】
除霊自体は終わってるし、ここからはオーナーさんとボガートの契約に西条さんと2人だけで大丈夫なので、良いわよと返事を返し、全員で地下のメインコントロールルームを出て行く横島君達を見送るのだった……
蛍やおキヌちゃんも加わりデジャブーランドで遊んだ。チビやアリスちゃん達は勿論蛍達も大満足で小鳩ちゃんには本当に感謝した。今度できる限りのことでお返しをしようと決めたのは言うまでも無い
「んー♪美味しい!アリス、こんなに美味しいケーキ初めて」
シズクやハーピーさんの作ってくれたケーキや鶏の太股のローストに舌鼓を打ち、夜遅くまでアリスちゃんは眠らず終始はしゃぎぱなしだった
「のーぶのぶのぶのぶぶー」
【ノブノー♪】
特にチビノブと仲良くなり、一緒に歌を歌い。寝る布団まで一緒と本当に仲良くなったのが良く判った
「お兄ちゃん。お土産ありがとう♪」
「本当ありがとうね」
黒介さん達に持って行くお土産もデジャブーランドで取ったぬいぐるみも鞄に入れ、そして
【ノーブ】
【ノブウ!】
ノッブちゃんからチビノブが生まれたのと同じ術で分身したチビノブとハムちゃんも一緒で帰る準備は万全だ。ちなみに昨日アリスちゃんが帰ると聞いてチビノブが分身と言うか増えて、アリスちゃんがハムちゃんと一緒に連れて帰ることにしたのだ
「……お前どういう生き物なんだ?」
【いや、ワシも知りたいし】
基本的にノッブちゃんと同じ事を出来るのは知っていたが、まさか、影分身まで出来るとは……しかも影分身ではなく、生きた分身だというから驚きだ
「今度は犬のお姉ちゃんもタマモも一緒に遊ぼうね♪」
「約束でござるよ」
「待ちなさい、なんでシロはお姉ちゃんなのよ」
シロがお姉ちゃん呼びで自分は呼び捨てに頬を膨らませるタマモをまぁまぁと宥める。たぶん狐の姿の時の印象が強いのが原因だろう、お姉ちゃん呼びになると良いなと思うが、結構難しい様な気がしなくも無い。そしてアリスちゃんの迎えだが黒スーツの紳士、黒助さんだった
「黒おじさーん♪」
「ああ、アリス、随分と横島に良くしてもらったようだね?」
すっごく楽しかったーと笑うアリスちゃんに黒助さんは良かった良かったと笑い
【ノブウ】
「チュー」
「お友達のチビノブとハムちゃんだよ」
アリスちゃんがチビノブ【分身】とハムちゃんを黒助さんに紹介し、黒助さんは少し考えた素振りを見せてから
「この生物は?」
「えっとすいません、良く判りません。精霊らしいですけど……」
俺も、そして召喚したノッブちゃん自身も良く判っていない。チビノブの生態って実は俺達も知りたい
「ふむ、とりあえずハーピー。あの精霊の世話も暫く頼むよ」
「は、はい!判りました」
黒助さんにぺこぺこ頭を下げるハーピーさん。これは雇い主だからとかじゃなくて、純粋に怖がっているように見えなくも無い
「すまないね、私と赤介の都合で迷惑を掛けたね」
そんなことを考えていると黒助さんが俺のほうを見て頭を下げる
「いえ、アリスちゃんは良い子でしたから大丈夫です」
それにアリスちゃんがいたから毎日楽しかったし、困らせた事なんて何も無い。しかし黒田黒助と赤山赤助って本当どう考えても偽名だよな。一体本当の名前は何なのだろうか?
「それでも本当にありがとう。今度は私達の屋敷に遊びに来てくれたまえ、私が迎えに来るからね」
「皆で待ってるねー♪」
そう言って消えていく黒助さんとアリスちゃんを見送り、俺は一緒に手を振っていたシズク達に
「魔界って人間が行っても大丈夫なの?」
「「「さぁ?」」」
声を揃えて首を傾げるシズク達に、黒助さんが迎えに来てくれる前にブリュンヒルデさんか神宮寺さんに相談しようと心に強く誓うのだった……
別件リポート 月の女神との恋愛談義
ボガートがデジャブーのマスコットへと就職しました。今回は話事態はのんびりであんまり動きはありませんでしたが、次回のリポートからは大きく話を動かして行こうと思います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします
視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか
-
サイドまたは視点は必要
-
今のままで良い