GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド 作:混沌の魔法使い
リポート21 死線(デッドライン)のヘルズエンジェル その7
【えーっと、横島さん達が戻ってきたんですけど……そのぉ】
連絡役に出ていたおキヌちゃんが顔を出す。先に戻ってきた。その言葉に対策本部に安堵の溜息が広がる
「皆は無事なの?」
【は、はい!横島さんと陰念さんは軽症、ビュレトさんはその魔人の攻撃で右腕の負傷、ノッブちゃんとシズクちゃんは炎でダメージは大きいそうですが、水さえ補給すれば回復出来るそうです】
きいそうですが、水さえ補給すれば回復出来るそうです】
横島君と陰念がシズクとノッブちゃんを連れて、対策本部帰って来た。戻ってくるまで心配で心配で仕方なかった、途中で蛍ちゃんが完成したバイクを届けに行くと言って飛び出して行ってしまったので余計に心配になっていたし、相手が相手なので全員無事で帰ってきてくれただけで良かった
「結局俺達には出番は無かったな」
「無い方が良いんです」
「……拙者もついて行きたかったござるよ」
「馬鹿ね、動物の姿なら追いつけるけど、その代わり防御がた落ちよ?横島に負担を掛けるだけだわ」
東京にマタドールがいる。だから唐巣先生と雪之丞達を念の為に残していたが、マタドールが姿を見せる事は無かった。よしと安堵するか、それとも何か企んでいると怪しむべきか……判断に悩む所だ
「それでキヌ、ずいぶんといいにくそうにしてましたが、他に何か問題はあったのですか?」
【えーっと問題と言えばすっごい問題だと思うんですよ。なんて言えば良いのかなあ】
おキヌちゃんの言葉に首を傾げていると、対策室の扉が開き、その理由が判った
「ヘイ!マイフレンド!行こうぜ!スピードの向こう側に!」
「音速を超えるか……胸が熱くなるな」
「世界の壁は越えたことが無いぜ」
八兵衛と九兵衛がヘルズエンジェルと肩を組んで入ってきた。その後からは
「頭痛が……」
「大丈夫ですか?」
「……俺も頭が痛い」
「え?陰念も!?大丈夫なのか?」
「……いや、あの光景を見たら誰だって頭痛を覚えるわ」
横島君と蛍ちゃん、そして頭を押さえたビュレトと陰念。蛍も頭痛いのか!?と言うなんか良く判って無い様子の横島君に私も激しい頭痛を覚えながら、横島君にどうしてこうなったのか説明してとお願いするのだった……
俺と陰念の渾身の一撃を受けたヘルズエンジェルは岩場に大の字で寝転がりながら
「あーくそ、俺の負けだ。ちくしょうめっ!」
胴体に風穴が開いているがぜんぜん平気そうだった……会心の手応えだったって言うのに、魔人との地力の差を思い知らされた気分だ
【【オヤスミー】】
ベルトが消え変身が解除されるが、俺も陰念も驚くほど反動が少なかった
【眼魂によって負担が変わるのかもしれないな。とりあえず今は、ヘルズエンジェルを拘束しろ】
心眼の言葉に判ったと返事を返し、持って来ていた精霊石で結界を張ってヘルズエンジェルを拘束する
「負けたんだから暴れたりしないぜ?」
よっと言って結界の中で胡坐をかいて座るヘルズエンジェル。なんと言うかマタドールとかと違って交渉の余地があるように見える。それと口調と態度から案外気前の良い兄ちゃんのようにも見える。骸骨だけど……
「陰念。悪いんだけど、ヘルズエンジェル見ていてくれるか?」
「……構わないがどうした?」
「いや、シズクとノッブちゃんが心配だから」
ヘルエキゾーストの直撃を喰らい吹き飛んだ2人が心配だと言うと、陰念はわかったと返事を返してくれた
「ああ、それなら行って来い。ここは心配ない、俺1人じゃ無いしな」
バイクから八兵衛と九兵衛が姿を現し、結界の近くに座り込んでヘルズエンジェルと話をしている。俺はそれを見て、バイクに近づいてハンドル部分にセットされていた韋駄天眼魂を取り出して
「もし暴れたらこれを使ってくれ、八兵衛と九兵衛の力を借りれるから大分楽だと思う」
「……判った。感謝する」
韋駄天眼魂を陰念に投げ渡し、俺はノッブちゃん達を探す為にその場を後にした
「心眼。気配は?」
【そのまま進め、もう少ししたら見えてくるはずだ】
坂道を登り、ノッブちゃんとシズクが立っていた付近で心眼に尋ねると、もう少し進めと言われる。言われた通りに進もうとして、忘れてはいけない事を思い出した
「あ、そうだ。おキヌちゃん、俺が来た方に蛍がいるんだ。もしかするとビュレトさんも回復してるかもしれないから、様子を見てきてくれるかな?」
俺が行けたら良いんだけど、ヘルズエンジェルをどうにかしないと動けないので、おキヌちゃんに見てきてくれるように頼む
【良いですよー、横島さんも無理をしないでくださいね】
手を振り、飛んでいくおキヌちゃんを見送り、心眼の誘導で、ガードレールの隙間から山の中に降りて、暫く進んでいると木の枝に引っ掛かっているノッブちゃんとシズクの姿があった
【メッチャ熱かったじゃけど!?】
「……予想よりもヘルズエンジェルの熱が上だっただけだ。私は悪く無い」
口論している様子だが、元気そうだ。大怪我とかをしてなくて良かったと心底安堵する
「シズクー、ノッブちゃーん!」
俺が呼びかけると2人がこっちを向く
【横島ー、何とかなったのかー?】
「おおー!2人のおかげで何とかなったよー。所で大丈夫かー!降りれるー?」
降りれると尋ねると無理ーと言う返答が帰ってくるので、近くに見えた岩の上に乗って
「シズクから行くからなー」
栄光の手をシズクの方に伸ばし、シズクが握り返すのを確認してから栄光の手でシズクを引き寄せる
「よっと、大丈夫?」
栄光の手が戻ってくる勢いで飛んできたシズクを抱き止めて、大丈夫?と尋ねる。何時も顔色が悪いから、顔色じゃあ判断がつかんから
「……ちょっと今回は相手が厄介だったな。疲れた」
疲れた様子で座り込む、シズクに眼魂を差し出すとシズクの姿が眼魂の中に吸い込まれる。これで時間が経てば回復してくれるだろう
【横島ー!ワシも早くー!】
ノッブちゃんの言葉に判ったーと返事を返し、シズクと同じように栄光の手を伸ばし、ノッブちゃんも回収し陰念達が待っている場所に戻る。ビュレトさんと蛍の姿が会った
「横島、大丈夫だった?」
「俺は大丈夫だよ。蛍こそ大丈夫だったか?」
俺がそう尋ねると蛍はビュレトさんに途中で回収して貰って、迎えに来てくれていたおキヌちゃんに案内して貰ってここまで来たと教えてくれた。
「ありがとうございます、ビュレトさん」
「礼は良い。また俺は役に立たなかったしな」
そうは言うが、ビュレトさんが有名だったから狙われたのではないか?と俺は思うんだけど……
「所で何で頭を押さえていたんですか?」
俺がそう尋ねるとビュレトさんはヘルズエンジェルの方を指差す。そっちに視線を向けると
「マッハー」
「フォーミュラー」
「おおおお……マイフレンドッ!」
ヘルズエンジェルが八兵衛と九兵衛と握手していた
「なぁ。陰念、あれなんだ?」
「スピード狂の共感らしい」
……良いのかなぁ……いやでも、なんかすっごい仲良さそうだし……余計なことは言わない方が良いか
「とりあえず帰りましょうか?」
美神さん達も心配しているだろうから帰りましょうと提案し、俺が蛍を後ろに乗せ、陰念はビュレトさんの後に乗る
「競争だ!ヘルズ!」
「ハッハー!バイクがなくても、俺は足は速いんだぜ!」
「負けないぜ」
3人で仲良く走っていく八兵衛と九兵衛、そしてヘルズエンジェルに、あれで良いのかなあと思いながら、俺達も東京に向けて走り出すのだった……
横島君の話を聞いて、対策本部にいた全員が頭を抱えていた。なんで魔人と仲良くなるのかなあ……韋駄天
「これを着てくれ」
「クールジャパンって奴だな!」
八と九の染め抜きがされている半被を着て喜んでいるヘルズエンジェルに激しい頭痛を覚える
「ヘルズエンジェル。どうして貴方は韋駄天を友達と呼んでいるのですか?」
「ははっ!速い事とは強いことでありすばらしい事だだがそれを理解するものは少なく真の強さと美しさというの速さの中にのみ存在するそして仲間とは速さの強さと素晴らしさを共感することが出来る者の事をいうつまり魔人たちには速さが足りないッ!!」
なんかとんでもない早口で訳の判らない理論を口にするヘルズエンジェルだが、敵対する意思はなさそうだ
「というかそもそも俺は速さ比べをしたかっただけで別に戦いに来たわけじゃねえし戦いも面白いがなによりもレース!これが最高の闘争の形だ」
思わずビュレトさんとブリュンヒルデさんを見る。2人は溜息を吐きながら
「結構襲ってきていたが、あれはなんだ?」
「そりゃおめえ、レースの誘いだ。でも攻撃してくるから反撃しただけだぜ?」
「そう言えば、ヘルズエンジェルが殺した神魔はゼロでしたね。周囲の被害は凄まじいですけど」
……なに?この魔人って傍迷惑なだけな存在って事?
「はははー!それは悪いな!気合が入ると炎をコントロール出来ないんだぜ!」
訂正めちゃくちゃ傍迷惑な存在でした。でも魔人なので何か有益な情報を聞き出せるかもしれない
「ヘルズエンジェル。魔人の仲間と言うのはどれくらいいるんだね?」
「あ~?四騎士だろ?マタドールだろ?クソ爺だろ?後は……笛吹きとお姫さんだな」
少ない……8人。魔人一派はたった8人の集団だというの?
「笛吹きはずいぶん前にいなくなったって聞いたような?ハハ!俺も殆ど合流したことねぇからしらねえや」
どうしよう、こいつ、物凄く殴りたい。ヘルズエンジェルが知らないだけでもっと他の魔人がいるかもしれないと言う事なのだから
「と、とりあえず。私とビュレト様でヘルズエンジェルを1度連行します」
「知ってる事はかなり少なそうだがな……」
スピード狂いで仲間意識薄め……初めて撃破した魔人が何とも言えない存在だが、仲間の特徴などを教えてくれれば幸いなのだろう。ビュレトさんとブリュンヒルデさんに連行され、それに付き添う韋駄天2人を見送る
「横島君、陰念君。どこか体調が悪いとかは無いかな?」
「あー大丈夫です。ちょっとしんどいだけですね」
「……俺は喉が渇いた」
今回の功労者の2人が特に怪我をしていなくて良かったと思った。何故ならば……
【急患は何処ですか!?】
ナイチンゲールさんが病院から姿を消したと先ほど、病院から連絡が合ったからだ
「むう!?」
【言峰!やっと見つけましたよ!病院から逃げ出して!大人しくしなさい!】
言峰神父が逃げようとしたが、ナイチンゲールさんの方が一手も二手も上で……
「うっ!」
【逃がしません】
逃げようと目晦ましを投げた言峰神父の腕を弾き、そのまま背後に回りこんで絞め落とす。
【横島さん、陰念さん、それにシズクさんとノッブさん。1度病院に来てくださいね?】
にっこりと笑うナイチンゲールさんに横島君達は壊れたように何度も何度も頷くのだった……
【それと琉璃さん。状況確認をしたいのは判りますが、皆さん疲れている様子。今日の所は1度解散にしましょうね?】
あ、これは断れば全員強制的に入院させられる流れだ。色々と確認したい事はあったが、ナイチンゲールさんのバーサーカー具合は全員が知っているので、全員冷や汗を流しながら対策室を後にするのだった……勿論明日早朝から再び集まってくれるように頼んでから
「うーむ。ヘルズは敗れたか、まぁ良いだろう。あいつは馬鹿だから」
元々大して仲間意識も無い男だ。むしろ横島と陰念とか言う男の力を余に見せてくれただけもよしとしよう
「女神……なんだ、もういないのか。詰まらん奴め」
女神に声を掛けようにももうその姿は無い。まぁ無理矢理連れて来たから、用が済んだら消えるのは当然か
「どうしますか?ヘルズは?」
「ほっておけ、排除する理由も無い」
ヘルズから引き出せる情報など大したことは無い。それよりも……だ
「どうも今東京に余を勝手に見つめていた男の仲間がいるようだ」
眠っていたが覚えている。あの下賤な瞳、余は完璧な美を持っているので目が惹かれるのは仕方ない。だがあの下賤な瞳、思い出しただけでも忌々しい!
「探せ、そしてその男達の拠点を炙りだせ」
頭を下げて出て行くレッドライダー達を見送り、机の上に茶器を並べる
「明けの明星まで尋ねてくるとは、人気者も辛いな」
いつの間にか現れていた明星に紅茶のカップを差し出す
「ははは、そうだね。大淫婦、君が蘇ってから会いに来ようとは思っていたんだよ」
「横島を見ているついでだったくせに」
それは痛いところを突かれたねえと笑う明星はカップの中身を口にして、満面の笑みを浮かべる
「少しの間、私に協力してくれないかな?」
「いきなりなんだ?それは余にとってメリットはあるのか?」
いきなり協力しろと言ってきた明星。付き合いが短い訳では無いが、余りに突然の事でどうしても警戒心が先行する
「何、横島達が東京を少し離れるみたいだからね。その間、私と一緒にガープ達が動こうとするのを防ぐというのはどうかな?」
「ほほーう、それはまた面白そうだな」
余を下賤な目で見ていた者の拠点を知っているような口ぶり。それに横島達がいない間に、事が進むのも面白くない。だから余は
「良いだろう。協力しようじゃないか」
「そう言ってくれると思っていたよ。じゃあ、明日にでも出掛けようか?」
「何処にだ?」
余がそう尋ねると、明星は邪気の無い顔で笑いながら横島の所と言うので、余もにこやかに笑い返しながら
「それは良い、全然会って無いからな」
余が一方的に横島を知っていると言うのも面白く無い。だから明星と共に横島の元に出掛けることに了承したのだった……
『明星と横島の所に遊びに行って来る ネロ』
その書置きを見て、四騎士達が絶叫したのは言うまでも無い……ルイ・サイファーと魔人姫の共通点。それは部下をこれでもかと振り回す点だった……そしてそれは互いの部下をかわいそうなまでに振り回すことであり
「暫くの間女帝の世話も頼むよ」
「よろしく頼むぞ」
「……はい」
ルキフグスも同時刻。完全に血の気の引いた顔でルイとネロの世話を始めているのだった……
別件リポート アリスちゃんのお家
次回は別件リポートでネズミとチビノブを持ち帰ったアリスちゃんの視点の話を書いてみようと思います。黒おじさんと赤おじさんも勿論出てくるのでどんなかんじになるのか楽しみにしていてください。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします
視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか
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サイドまたは視点は必要
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今のままで良い