GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回はネロとルイ様の2人が押しかけてきた横島邸の話です。普通にやばい事になっている事に気付かない横島をどうぞお楽しみください


その2

 

 

リポート22 いざ、妙神山へ その2

 

カチャカチャとキッチンから横島が何かをしている音が響く中。手を持ち上げ、少し眉を顰める

 

「この場所は些か辛いかな?」

 

「……いや、そうでもない」

 

にやにやしている明星に弱みを見せる訳には行かないが、リラックスできる環境かと言われると正直そうとは言えない

 

(神域……いや、これは違うか)

 

意識して魔力から神通力に切り替えると、肌にぴりぴりとしていた感覚がなくなる

 

「なんだ。もう適応したのか、詰まらない」

 

本当に性格の悪い奴だと思いながらも、横島の家の中を観察する。と言っても家具等を観察しているのでは無い、横島の家の中に漂う力に視線を向ける

 

「この家はおかしいな、普通じゃない」

 

「ああ、横島の家は普通じゃないのさ」

 

神通力に霊力に竜気に魔力……それらが異常に交じり合って、普通ではありえない空間を作り出している。それは異界と言っても十分に通用するレベルだ

 

「あんまりお茶を入れるの得意じゃないんで、少し渋いかもしれないですけど……」

 

【ノブノーブ】

 

横島とお菓子の入ったお盆を手にして歩いてくる小人……妖精?いや、妖精にしては存在感があるな、なんだこの奇妙な生物は……

 

「うむ。ありがとう」

 

「すまないね」

 

机の上に置かれたのは見慣れない緑色の茶。そして楕円形のおかしが4つ

 

「緑茶とドラ焼きなんですけど、ネロちゃんは和菓子とかは初めて?」

 

ちゃん付けか……いやまぁ。確かに余は横島よりも大分背が低いし……訂正するべきか否か……おいこら、明星!口に手を当てて笑いを堪えているんじゃない!!

 

(とは言え、この呼び方は新鮮だな)

 

姫様とかばかりだったのでちゃんづけは非常に新鮮だ。それに横島の余を気遣っているような視線もそう悪くは無い……ので

 

「うむ!初めてではあるが、これも旅行の醍醐味!ありがたく頂戴するぞ」

 

訂正せずに年下と言う感じに振舞うことを決めるのだった……ただ

 

「ルイさんは大丈夫ですか?」

 

「ああ。平気だよ。和菓子は好きだからね」

 

何故明星だけさんづけかつ敬語なのか……やはり身長の問題なのだろうか?いや、しかしこればっかりはどうしようもないし、なんかむしゃくしゃしたのでドラ焼きとか言う菓子を頬張る

 

「おお……これは美味い」

 

ホテルではケーキなどを良く口にするが和菓子は食べた事が無かったと思う。ふわりとした生地と中の滑らかな甘さ控えめの黒い奴、これが美味しい。緑色の茶も美味い、かなり苦いと思うのだが、その苦味がこの和菓子と言うやつの味を良くしてくれていると思う

 

「はい、チビノブの分なー」

 

【ノッブー♪】

 

横島の横に座り半分に割って貰ったドラ焼きを美味しそうに頬張る小人。恐らく手製であろう、小人サイズの湯呑み

 

「ほい、チビとうりぼーは林檎」

 

「ぷぎー♪」

 

「みみーむ」

 

グレムリンとうりぼーサイズの林檎なのに、皮が兎の耳のようになっている。これは並大抵の器用さでは無いな

 

「横島は手先が器用なのか?」

 

「手先?結構器用だと思うよ?良く魔法使いの人にシルバーアクセサリーを作れって言われて作るときあって、なんか面白くなって色々作ってる」

 

魔法使いと言うと神宮寺か、人間にしたら優れた魔法使いと言えるだろう。しかしアクセサリーか

 

「面白そうじゃないか、私にも見せてくれよ」

 

「ええ……ルイさん、お嬢様じゃないですか……そんな相手に見せるものじゃないっすよ?」

 

「良いじゃないか、余にも見せてくれ。面白そうだ」

 

余と明星の2人に言われ、本当に大したこと無いですからね?と言って席を立った横島とその後を付いていく、グレムリンと猪そして小人を見ていると明星が告げた

 

「横島。ずいぶんと魔人化が進んでいるようだね」

 

「その様だな」

 

余を横島は抵抗なく迎え入れているし、友好的だ。その理由は1つ魔人化が進み、無意識のうちに余を味方だと思いこんでいると言う事だろう……

 

「だがそれは余のせいでは無い、それは全て横島の素質だ」

 

魔人と言うのはその数が極めて少ない。その理由は魔人になる条件の1つ、後天的に神通力と魔力を得ること事態がまずありえないことだから、次に仮に魔力を得たとしても魔人として覚醒するかは素質が大きく作用する。

 

「生きたまま魔人へと近づく男など初めて見た」

 

「だろうねえ」

 

そして最後の前提条件。魔人とは死して初めて覚醒する。生きたまま魔人へと至ろうとしている横島がどれだけ異質なのかと言うのは余も良く判っている。だからこそその行く末を見たいと思うのだ。

 

「どうなるのか見て見たいのだよ」

 

「ああ。それは私も同意だ」

 

今のままではどうなるかも判らない横島。それがどんな風に成長していくのか、そしてどんな結末を迎えるのか。それが見たくてしょうがないと余もそして明星も思っているのだった……

 

 

 

 

横島が持って来た小箱の中をネロと共に覗き込む。手作りで素人と言っていたが……

 

「凄いじゃないか、これなんかは売り物になると思うよ」

 

薔薇のブローチ。これなんかはとても素人とでは作れる物では無いだろうと思っていると、ネロにブローチをひったくられた

 

「横島!これを余にくれ!余は薔薇が大好きなのだ」

 

「別に良いけど、大した物じゃないぞ?お嬢様って雰囲気のネロちゃんに似合うかどうか……」

 

ああ、手作りの物だからお嬢様と言う雰囲気の私達に似合うのか心配しているのか……変な所を気にするなと苦笑しながら、私は目に付いた指輪を2つ持ち上げる

 

「じゃあ私はこれを貰おう」

 

「いやいや!本当大した物じゃないですからね!?」

 

大した物じゃないと謙遜するが、短い幅に文字のような模様が刻まれ、そして何よりもこの異界とも言える横島の家で作られている

 

(素晴らしい、これほどの物はそうそうお目にかかれない)

 

技術は荒く、成型も未熟。だが無意識に、横島はこの家に満ちている神通力、魔力、竜気をこれに練りこんでいる。少し加工すれば、それだけで魔法などの触媒となるだろう、しかもこれは……『無色』だ。本当にまっさらな透明な力……どんな色にも変えられる。素晴らしい品だ

 

「私はこれが気に入ったんだよ。だから欲しいと言っているんだ」

 

駄目かい?と尋ねると横島は困ったように笑う

 

「素人の作った奴なので、あんまり見せびらかさないでくださいよ?」

 

「ふふ、それはどうだろうね」

 

判る者はこの指輪の価値が判る。私がどうしようかなと言いながら笑うと、横島は本当に止めてくださいよと言う。自分の作り出した物に価値があるとは信じていない、その反応に笑ってしまう。これほどまでに多才なのに、どうしてこうも自信が無いのとも思う

 

「これは良い出来だ。横島、また薔薇でアクセサリーを作ってくれ、今度はペンダントが良い」

 

「ああ、それは良いね。じゃあ私はブレスレットでも頼もうか」

 

いやいや、本当無理ですからと言う横島にネロと共に笑う。ああ、実に愉快だ。面白い人間だよ、本当にな……

 

「そう言えば、ネロちゃんとルイさんって友達なんですか?」

 

暫く世間話をしていると横島がそう尋ねてくる、これはなんとも反応に困る。があえて言うなら

 

「友達だな(殺しあう)」

 

「うむ、友達だな(殺しあう)」

 

私の道もネロの道も決して重ならぬ物だ。故に今は仲良くしていても、いずれは殺しあうことが決まっている。それが私とネロの関係と言えるだろう。横島は私達の言葉の影に隠れている物を感じ取ったのだろ

 

「でもまぁ美少女同士は仲良くしているほうが良いと思いますけどね。なー?」

 

「みむ?」

 

「ぷぎゅ?」

 

自分のそばにいるグレムリン達に声を掛けている横島。その姿を見て、確かに私達だけでは決して道が交わることは無いだろうが……もし横島がいれば、その道は重なるかもしれないなとふと思うのだった

 

「大してお構いも出来なくてすいません」

 

「いや、構わぬ!急に訪ねて来たのは余達だからな」

 

正直急に訪ねてきたのに、嫌な顔をせずに対応してくれ、更に欲しいと言って殆ど奪う形になったアクセサリーもくれた横島はやはり基本的に善人過ぎるのだろう

 

「あ、これ電話番号なんで、もし今度来る時は事前に電話をしてくれると嬉しいです」

 

気をつけてくださいねーと笑い私とネロを見送る横島。屋根の上で待機していたルキフグスとベルゼブルを連れ、その場を後にする

 

「中々有意義な時間であった。横島とは面白い男よ」

 

「そうだね、彼は一言で言えば……ジョーカーだろう」

 

どの陣営にとっても切り札足りえる存在だ。だからこそ人間側ですら横島を手にしようとしている集団がいる

 

「目障りだ」

 

落ちていた石を蹴り上げる。上空で何か砕ける音がして落ちてくる

 

「なんだこれは?カラクリか?」

 

「そうだろうね。前に横島を襲った組織が使っていた様な気がする、ベルゼブル。これについて調べておいてくれ、何処の組織の物で、バックに何がいるのかもね。出来る限り詳細に頼むよ」

 

私の言葉にベルゼブルは頷き、ガラクタとなったカラクリを拾い上げる。霊糸の痕跡は残っているので、これである程度は調べる事が出来るだろう。ベルゼブルもそれが判っている、私がやらなくてもベルゼブルが叩き落そうとしていたのは明らかで、パチパチと放電している左手を見て、少し悪い事をしたかな?と思う。正直目障りだったから仕方ない、姿を隠してちらちら飛び回っているのは大変不快だ

 

「ついでに他に飛び回っているものも破壊しておきます」

 

「ああ、よろしく頼むよ」

 

手にしていた日傘を開き、空を見上げる。美しい太陽が目に入るが、そんなものは仮初の平和の証とも言えるだんだん天界も魔界も、そして人間界も騒がしくなってきた

 

「ではネロ、暫くの間。約束通り協力してもらおうか」

 

「勿論だ、それに横島からもブローチを貰ったので、余はとても気分がいい」

 

鼻歌交じりのネロ。気分屋だから約束を反故されることを考えていたが、この様子なら問題ないだろう。私はベルゼブルをこの場に残し、日傘で魔界の門を開く

 

「これはこれはずいぶんと大所帯だ」

 

転移した先はアスモデウスの軍が侵攻している真っ只中。進路から見て、狙いは第4部隊の宿所と言うところか

 

「そうだろう?とても目障りとは思わないか?」

 

思うなあとネロの口元が三日月のように吊りあがる。私と匹敵する膨大な魔力を全て開放する

 

「では諸君。目障りだ、消えてくれたまえ」

 

「お前達は運が良い、今余はとても良い気分だ、故に……苦しまずに滅してやろう」

 

そしてその日。第4部隊の宿舎がある、渓谷はその形状を大幅に変え、更地寸前になっていた。その光景を見た2人はふむと呟き

 

「ふむ。少しやりすぎたかな?」

 

「良いのでは無いか?こういう時は思い切りが大事だ」

 

能天気に笑う2人に付き人のルキフグスが関係者にどう謝ろうかと頭を悩ませていたのは言うまでも無い……

 

 

 

 

 

ネロちゃんとルイさんが帰った後。コップなどの片づけをしていると、黙り込んでいた心眼が口を開く

 

【横島。お前は判っていて、迎え入れたのか?】

 

その言葉に俺は手にしていたコップを逆さにしながら

 

「2人がとんでもない神魔ってことを?」

 

俺の言葉に判っていたのかと心眼が呟く。最初はただの人と思っていたけど、今日会って確信した2人は神魔の関係者だと

 

「上手く言えないんだけど、胸の方がざわめくというか……魂が震えるとでも言うべきか」

 

【良く感じたな、あの2人の隠蔽術はとんでもないレベルだ。私も気配を探るのに全精力を向けて、やっとと言うレベルだ】

 

そんなレベルなのかと驚いていると、シロとタマモがしきりに首を傾げながら帰ってきた

 

「おかえり、どうかしたのか?」

 

「いや、なんで私出掛けたのかな?って」

 

「家でのんびりしているつもりだったのでござるが」

 

なんでだろう?と言いながら手を洗う2人。もしかしてルイさんとネロちゃんが何かしたのだろうか?とも思ったが、それは口にせず、俺の胸の中に留めておく

 

「……ただいま」

 

【今戻りましたー】

 

シズクと牛若丸の声がするので玄関に迎えに行ったのだが……普段よりも荷物の数が大分少ない

 

「あれ?荷物少なくない?」

 

【ノブノブ】

 

荷物を一緒に取りに来たチビノブも首をしきりに傾げている

 

「……ああ、暫くしたら妙神山に2週間。泊り込みで修行をするから伝えておいてくれとおキヌに言われてな」

 

【だから買出しの量を少なくしたのです】

 

妙神山と言えばモグラちゃんが居る。元気にしているか心配だったので妙神山に行くこと自信には何の文句も無いけど

 

「暫く東京で言ってたのに、どうしたんだろうな?」

 

【きっと前から修行に行きたいと言っていたからな、やっとスケジュールが整ったのだろう】

 

美神さんが何度もそう言ってたっけと心眼の言葉で思い出し、荷物の袋を両手に持つとシズクが俺を呼び止めた

 

「……エプロンをして何をしていたんだ?」

 

「あ。うん、さっきまでお客さんが来てたんだよ。高城さんの友達のルイさんって人」

 

高城さんの名前を出すとシズクが眉を顰めた。なんだろう?高城さんの友達だと何か不味いのだろうか?

 

(あれ?ルイさんの友達って事は高城さんも神魔なのかな?)

 

ルイさんの友達だから高城さんも神魔なのかな?そう言えば、アリスちゃんも知ってたみたいだし

 

「なぁ?心眼、高城さんも神魔なのかな?」

 

【当たり前だろう?気付いてなかったのか?】

 

全然気付いてなかったわ……これ美神さんに聞かれると怒られそうだから、黙っておこうと心に決めた

 

「……横島。一応出発の準備はしておけよ?2週間分だからな?」

 

シズクの言葉に了解と返事を返し、冷蔵庫の近くに荷物を置いてリビングでボール遊びをしているチビとうりぼーに

 

「ちょっと忙しいからリビングで遊んでてな?」

 

「みむうー!」

 

「ぷぎゅー!」

 

着替えを出す邪魔とかをされたら困るので、そう声を掛けて自分の部屋に向かおうとすると、リビングからシロとタマモも出てきた

 

「なんか私達も一緒だってさ」

 

「牛若丸とノッブとシズクも一緒でそうでござる」

 

全員で行くの?これは相当本格的な修行をするのかな?

 

「私さぁ、修行とか嫌いなんだけど」

 

「我慢するでござるよー、それにあんまりジッとしていると、太るでざごるよ?」

 

タマモは無言で下腹に手を当てて、やや鬼気迫る表情で部屋に向かって小走りになった

 

「タマモ太ったの?」

 

「せんせー?それは乙女に言ってはいけないことでござる」

 

凄い眼力のシロにこれはやすやすと言ってはいけないことだったと理解し、俺は小さい声ではいっと返事を返して。自分の荷物を纏める為に自分の部屋へと向かうのだった……

 

「なぁ、心眼。卵大丈夫かな?」

 

ワイバーンの卵はまだ孵化する気配が無いけど、置いておいて大丈夫かな?と尋ねる

 

【大丈夫だ。お前の部屋も相当な霊力に満ちている。それに孵化までは大分時間が掛かるから心配ないよ】

 

心眼の言葉に一安心し、俺は押入れからスポーツバッグを2つ引っ張り出すのだった

 

なおその日の夜。チビとうりぼー、そしてチビノブは夜中に押入れを開けて

 

「みむみむみむ」

 

「ぷぎゅぷぎゅぷぎゅ」

 

【ノブノブノブノブ……】

 

マスコットパワーを卵に与えていたりする……実は横島が寝てからチビ達が行っていることで、ワイバーンの卵はマスコットパワーで変質し始めていたりする

 

 

 

 

公園の中にある電話ボックスの中にいる長身の男……道真は顔を真っ青にし、大粒の汗を額から流しながら受話器を手にして、ある場所の電話番号をコールする

 

(ああ、くそ!殺されるかと思った)

 

カラクリ越しに横島の家を見ていたが、横島の家から出てきた2人。見た目は飛び切りの美少女2人、だが目があったのだ、カラクリ越しに、そして口元が余計なことをすれば殺すと動いたのも

 

『もしもし?』

 

「ああ。すんませんね、ボス。悪いっすけど、撤収させてくださいや』

 

『どうした?何があった?』

 

「桁違いの神魔がどうも横島の家に入り浸ってるみたいで、こりゃあ下手をすれば殺されちまいますわ」

 

仕事をしくじったことは無いが、今回の件は駄目だ。人間相手ならまだしも、神魔相手では殺されてしまう

 

「その代わり魔人と横島の戦闘データは取ってますんで、それでご勘弁を」

 

『仕方あるまい、撤収して来い』

 

すんませんねえと謝り電話ボックスを出て、駅に足を向けようとして舌打ちした

 

「どうした?そんなに焦って逃げる事もなかろうに」

 

「……」

 

あっしは口をパクパクとさせることしか出来なかった。見た目は10歳ほどの外人の少女、だがその圧力は今まで相手にした誰よりも強い

 

(くそ!こいつも神魔か!)

 

少し横島の事を監視するだけのつもりだったのに!どれだけ横島って奴は規格外なんだ!

 

「あの馬鹿はどうも人を疑うと言う事を知らないから、私がこうしてあいつを守れと言われている訳だが、貴様のような男は好かんな。笑いながら人を殺すような輩は非常に不快である」

 

「いやあ。そいつぁ、勘違いってもんじゃないですかねえ?」

 

じりじりと後ずさりする。こりゃあトンでもねえバケモンだ、いくらなんでも直接出向くのは失敗だったかも知れん

 

「これでも人は見る目があってな。どうもお前は好かん。だからここで殺しておくとしよう」

 

殺される!咄嗟にそう判断して逃げようとするが気付いてしまった。昼間の公園なのに誰もいない、さっきまで大勢人がいたのに……目の前の光景を見て結界の中に閉じ込められたと理解した

 

「理解したようだな。ではし……っち!」

 

観念するしかない、そう思った瞬間。目の前の少女が舌打ちし、振り返る。何か別槍か!?だがなんにせよ、これが逃げる最初で最後のチャンス

 

「ええいっ!とっておきだ!こんちくしょうめ!」

 

なけなしの転移札、ボスの開発中の転移札を地面に叩きつける。目の前の光景が歪み、自分と言う存在が薄れていく中。あっしは確かに見た。横島ともう一人が変身していた奇妙な姿と良く似た何者かが、あの少女へと殴りかかっていく姿を……

 

「ちっ、逃がしたか。お前何者だ」

 

「……?」

 

道真の逃亡を手伝ったウィスプに酷似した者は首を傾げると、溶けるように消えた。一瞬の強襲だったが、その力は凄まじかった

 

「どうも本格的にきな臭くなってきたな」

 

あと少しまで追い詰めたというのに……余計な邪魔が入った。高城は舌打ちをしながら、手にした槍を消してその場を後にした

 

(あの姿……横島にそっくりだったな)

 

横島と陰念が変身する仮面ライダーと言う姿に酷似した何者かの強襲を受けたとルイへと伝えるために……

 

 

 

リポート22 いざ、妙神山へ その3へ続く

 

 




ルイ様とネロ様は横島作のアクセサリーを持ってご満悦のまま、アスモデウス陣営の軍を壊滅させました。そして横島を観察していた道真はベルゼブルさんに遭遇しましたが、謎の相手に乱入されてるうちに逃亡。やや不穏な複線を用意してみました。妙神山から戻った後何が待っているのか楽しみにしていてください。日常編は後2つ。次回はもっとほのぼのした感じのを書いて見たいと思います

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

  • サイドまたは視点は必要
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