GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回はのんびりとした感じのほのぼので書いて行こうと思います。後1つ25を書いたら次のシナリオに進む予定です。そうなると最終回まではシリアス続きになる予定ですが、最後までどうかよろしくお願いします


その5

 

リポート25 横島家の非日常 その5

 

~ナイチンゲール視点~

 

午前中に診察に来た横島達のカルテを書き込む、ナイチンゲールの手が急に止る。それは横島の診察結果に入ったからだ

 

【美神、蛍は健康体であり、霊体にも何の問題もありませんでしたが……】

 

横島の診察結果は霊能、そして医学の観点から見ても異常すぎた。常人ならば死んでいてもおかしくない霊力の消耗をしているのに、回復する桁並外れた回復力。そして診察する度に別人と思うレベルで強くなっている筋肉……鍛えていると言うレベルでは片付けられない現象が横島に立て続けに起きていた

 

【……彼にはどんな秘密が隠されているのでしょうか】

 

横島のカルテは極秘にするようにと神魔から強く要請されている。人間相手には異常な措置とも言えるが、それが必要とされるほど横島には何か秘密が隠されているのかもしれない

 

【……】

 

医者としては心配で仕方ない、何時横島の身体に限界が訪れるか判らないからだ。今日は大丈夫でも明日は?明日は大丈夫でも1週間後は?と言う不安がどうしても離れない。しかし今は異常がないのでそれを伝えることも出来ない……そのもどかしさを感じながらカルテを書き終え、特殊な魔法陣が描かれた封筒に入れる。その一瞬で私の手の中にあったカルテは消える、極秘なので最高指導者の元に届くように特別な便箋を何通も預かっている。最初は驚いたが、封筒が消えるそれにすらも慣れた物だ

 

「フローレンス婦長。特殊病棟の彼?いえ、彼女ですが病院を移動させたいのですが宜しいでしょうか?」

 

私の許可を取りに来た院長の言葉に少し考え込む。夏子と言う少女が命懸けで連れて来た子供は、脱がすことの出来ない奇妙な服に身を包み、エメラルドのような緑の髪を足元まで伸ばした中性的な子供だった、色々と挑戦したが、服を脱がすことは叶わず。触診と点滴を与え特殊病棟に隔離していた彼を移動させると言う言葉に眉を吊り上げる

 

【実験台にでもするおつもりですか?】

 

「い、いえ!違います。彼を助けた少女も入院しているので、もし目を覚ました時に合わせた方が良いのではと思ったのです」

 

確かあの子と話をしたのは夏子と言う少女だけでしたね。今は魔力中毒で専門な病院に入院してるはず

 

【確かに精神上そちらの方が良いかもしれないですね。判りました、移動を許可します】

 

私の言葉に返事を返し出て行く院長を見送り、回診に向かおうとした時。扉が慌てて開かれ

 

「フローレンスさん、また言峰さんとポチさんが脱走をッ!」

 

【全く懲りない人たちですね。判りました、直ぐに向かいます】

 

着ていた白衣を脱ぎ、手袋を嵌めて診察室を飛び出す

 

「むう。早い、お前が遅いからだ」

 

「俺のせいにするな!お前がマーボーと言うのを食うまで待てと言うからだろう!」

 

仲間割れしている馬鹿2人へと駆け出す。即座にポチを蹴り飛ばす言峰、私は自身に向かって来たポチの首に腕を回す

 

「うっ……」

 

【処理は適切かつ素早く】

 

脳に障害を出さずにチョークスリーパーで意識を刈り取り、その場に横にさせ4階の窓を開けて外に飛び出そうとする言峰目掛け、懐から出した拳銃の引き金を引く

 

【殺菌!】

 

「殺菌ではなく死んでしまうぞ」

 

【ご心配なく、麻酔銃です】

 

この男の身体能力は異常だが、入院しているのに逃走しようとするのは認められない

 

「私には救いを待つ者がいるのだ」

 

【そうですか、私も患者を治すと言う使命があるのですよ】

 

互いの意見は平行線、これももう何度も繰り返している。言峰が拳を握り構えを取る

 

【安心してください。私は殺してでも貴方を治療します】

 

そして言峰VSナイチンゲールの99回目の戦闘が幕を開けたのだった……

 

「長老よ。何故ポチは学習せぬのか」

 

「仕方あるまい、この消毒薬の匂いはきつすぎる。王手」

 

「ぬお……」

 

同じ病院に入院している長老とクロはポチも学習せぬなあと苦笑しながら、将棋を指しているのだった……なお言峰は52の診察技の1つフローレンスドライバーによって、アスファルトに叩きつけられ再び入院期間が延びることになるのだった……

 

 

~横島視点~

 

リビングから聞こえてくる手拍子に俺は溜息を吐きながら、どうしてこうなったんだろう?と思わずにはいられなかった。多分全ては教授が原因だと思う……

 

【ボーイッ!たっだいまーッ!!】

 

めっちゃハイテンションで教授が両腕に紙袋を3つずつもち、首からも袋を下げていると言う異様な姿で帰って来たのだ。俺達も丁度ナイチンゲールさんの診察を終えて帰ってきた所だったのでタイミングが良かったと言えば良かったのだが、そのハイテンションには正直少し疲れた

 

「……なんだ、お前給金貰うって消えて今まで何してた?」

 

【それは勿論買い物だヨ!大量サ】

 

服の紙袋が見えているので教授はお洒落なんだなあと思いながら、久しぶりの散歩でご満悦と言う感じのチビとうりぼーの足を拭う

 

「みむ♪」

 

「ぷぎ」

 

「判ってる判ってる。夕方も散歩に行こうな」

 

やったーと言う感じではしゃぐチビとうりぼーに暴れるなと笑いながら濡れた布巾で足を拭う

 

【あ。それでしたら夕方まで沖田さんも一緒で良いですか?】

 

【何かあったらいけないのでいると便利だと思いますよ?】

 

病院の帰りにバッタリ会い、そのまま着いて来た沖田ちゃんが散歩に同行しても良いですか?と尋ねてきて、牛若丸が一緒だといざと言うとき安全ですよと言う

 

「俺は駄目って言わないよ。沖田ちゃんの好きにすれば良いと思うよ」

 

【じゃあ着いて行きますよ】

 

嬉しそうに笑う沖田ちゃんを見ながら、足を拭き終えたチビを部屋の中に放す。ちょこちょこと歩き回り、ボールを転がし始める姿を見て笑いながら今度はうりぼーの蹄を拭く

 

「夕方からも散歩でござるか!拙者もいくでござるよー、タマモも来るでござるか?」

 

「嫌よ、めんどくさい。それにシズクに家事を手伝えって怒られるからパス」

 

タマモは最近あんまり自堕落が過ぎるとシズクに昨日少しは家の事を手伝えって怒られてたっけと苦笑する

 

「教授。買い物するなとは言いませんけど、自分の服を買って来て横島の家に置くのはどうかと思うんですけど」

 

蛍が全員の麦茶を入れてリビングに入ってくるなり教授をそう窘める。確かにそうだよなあ、教授の部屋は今シロとタマモの部屋になってるし、教授の荷物置くところ無いよなあと思っていると、紙袋の中をあけていたノッブちゃんが

 

【いや、これ明らかにお前が着るには派手すぎるじゃろ?】

 

その手に持っているのは赤系統の服で確かに教授みたいな、アラフィフが着るのは少し無理があるかなと言う服だった。

 

【そりゃそうさ、私が着る為に買った服じゃないからネ】

 

自分で着ない服を何で買ってきたの?と言わんばかりの視線が教授に向けられる中。教授はふふっと笑いながら

 

【これは私の味方をしてくれると言ったボーイへのプレゼントさ!受け取ってくれ】

 

「俺ぇ!?」

 

まさかの俺へのプレゼントと言う言葉に絶叫する。そんなの考えても見なかったし、俺は服なんてどうでも良いと思ってるのに……断ろうと思ったのだが、俺へのプレゼントと聞いて興味無さそうにしていたタマモがソファーから跳ね起き

 

「へえ、良いセンスしてるわね。これとこれとこれ、横島着て見なさいよ」

 

【っきゃー!着物!着物ですよ♪横島君、これを着て沖田さんと一緒に写真を取りましょう】

 

「……それならカメラが居るな、確か牛若丸とシロが貰って来た景品の中に使い捨てのカメラがあったはず」

 

「教授、いいセンスしてると思うけど、横島に金は似合わないわ」

 

興味無いと言う感じだった蛍達が紙袋を開けて、服の組み合わせを試す。これは逃げるべきなのか?どうするべきなのか?と俺は悩んだ

 

【ノブゥー】

 

「あ、開けれないのか、今あけてやるな」

 

メロンパンの包みが開けれないらしく、メロンパンを差し出してくるチビノブからそれを受け取り封を開けてチビノブに返し、改めて逃げようとした時

 

【残念だがタイムアップのようだ】

 

心眼の残念そうな言葉が脳裏に響き、振り返ると満面の笑みを浮かべている蛍達の姿

 

「これとこれ着てみてくれる?きっと横島に似合うわ」

 

「えーセンス悪い。こっちの方が良いわ、こっち着てみなさいよ」

 

蛍とタマモが服を差し出してきて、ノッブちゃんはソファーに腰掛けにまにま笑ってる。あ、もう逃げれないと悟り、俺はタマモと蛍が差し出してくる服を受け取るのだった……

 

 

~蛍視点~

 

服を買いに行くと言うと嫌がる横島。服装とかには興味が無いらしく、GジャンとGパン、それに羽織るジャケットが数着と自分の服には本当に興味の無い横島。顔立ちは悪くないのに、服が野暮ったい。買い物とかの時に色々と服を見せてみたが反応はよろしく無かったが、こうして教授が大量の服を買い込んだのは正直にGJと言わざるを得なかった

 

「んー良いわよ♪横島はやっぱりそういうのが似合うわ、あ、そうそう髪の毛も上げましょう」

 

「うええ……良いよ」

 

黒のジーンズに白のボーダー、そしてその上に黒のジャケットを着せ、首からペンダントを下げさしたタマモがワックスで髪の毛を上げようと言うが、横島は当然それを拒否する

 

(うーん。悪くないわね)

 

タマモの趣味がむき出しになっているが、案外横島にはワイルド系のファッションが似合うのかもしれない

 

「ふふふ、どうよ!私のファッションセンスの方が横島に似合うわ」

 

挑発するタマモの言葉にむっとして紙袋の中の服を引っ張り出して、横島に似合う組み合わせを考える。確かに横島にはワイルド系の服装が似合うかもしれないが、それではタマモと被ってしまう

 

【ボーイ、これなんかどうかな?着て見ると良い】

 

「あの、まだ俺着替えるの?」

 

疲れた様子の横島に当たり前!と返事を返すと横島は教授に渡された服を受け取り廊下に出る

 

「……横島は服に余りに興味が無いからな、色々考えてやると良いかもしれん」

 

シズクは服の中にしゃがみ込みシャツとズボンを手にして、これは違うと呟いている

 

「服なんて着れれば良いと思うと思うんでござるが」

 

【私もですね。主殿が嫌がるので服を着てますが、やはり軽量な方が良い】

 

「「「野生児コンビは黙っててっ!!」」」

 

私達の叫びにビクリとする牛若丸とシロ。服に興味が無いので着替えている横島を見ているだけの2人には静かにしていろと怒鳴る

 

【いや、案外横島は見目が良いから、見ていて面白いの】

 

【沖田さんは横島君には着物が似合うと思うんですけどねー】

 

横島を見て楽しんでいる英霊2人を横目に横島の服を選んでいると、リビングの扉が開く

 

「きゃーっ!良いじゃない!横島格好良いわよッ!」

 

「本当ね。教授、あんたもいいセンスしてるわ」

 

その姿を見て思わず私は叫んでしまい、タマモは感心したように呟く

 

「ええーいやあ、こんなの俺全然にあわないって」

 

横島は恥ずかしそうにしているが、そんな事は全然ない。強いて言えば心眼が若干浮いているが、バンダナは横島のチャームポイントなのでそれがない横島は想像できない

 

【似合うだろう?少しばかりボーイには渋みが足りないが、十分に似合うはずだ。本当はネクタイが必要なんだがネ】

 

黒のスラックスとグレーのYシャツに黒のジャケットには金の刺繍で蝶のマークが入っており、渋い服装なのだがそれが逆に横島にあっている。ギャップ萌えとでも言うのだろうか、胸をくすぐる初々しさがあってそれが良い

 

「みみー!」

 

「ぷぎゅう!」

 

「ほら、チビもうりぼーも不満そうにしてるし、これは駄目」

 

腕でバッテンを作る横島。たぶんと言うか、確実にチビとうりぼーが不満なのは、胸ポケットが無いのでそこに入れないと言う事を不満にしていると思う

 

「でもよくにあってると思うけどね」

 

【服に着られてるって感じが初々しくて良いんじゃないかの】

 

【私も可愛くて良いと思います】

 

可愛い、初々しいの言葉に横島の顔が真っ赤に染まり、ぷるぷると震え始める。どうも言い過ぎたみたいだ

 

「もう終わり!これはもう着ない!」

 

恥ずかしいのか逃げる横島だが、その前にシズクがカメラのシャッターを押す

 

「シズク。それ現像したら頂戴」

 

「……構わない」

 

うん、あれは良い物だった。もう少し渋みが出てくればもっと似合うと思う、もしくは若いバーテンダー見習いとか言う設定でも似合いそうだ

 

「蛍が選んでくれたこういうのが、俺としては楽で良いけどなあ」

 

私が選んだのはグレーのワイドパンツと、白のインナー。そして薄青色のカーディガンでお洒落と身軽さが両立する服装だ、そしてカーディガンには胸ポケットもあるのでチビとうりぼーも満足そうにしている

 

「ええー。もっとピッとしたのが良いわよ」

 

「やだよ、肩が凝って疲れるし」

 

どうもタマモの好みはぴっちりした服装のようだ。確かに格好良いが本人が嫌ってる服装を着せるのは可哀想だ

 

【横島君。そろそろ着物を着てくれませんか】

 

「え、あーうん。判った」

 

沖田さんのリクエストで着物を手にリビングを出て行く、着慣れない服なのでかなり苦戦したようだが着物を着込んで横島がリビングに入ってくる

 

【んー良く似合うじゃないですか!あ、シズクさん!写真、写真お願いします!】

 

沖田さんが横島の隣に立ってピースサインをする。その姿を見て、その発想は無かったと驚かされる。そうよ、横島の写真だけ撮るんじゃなくて、一緒に撮れば良い。普段お洒落をしない横島にどうやら舞い上がっていたようだ

 

【あ、シズクさん。現像したらくださいね】

 

「……ああ。構わない」

 

2ショット写真なんてレアな物を手にする機会を逃すわけにはいかない。私は直ぐに立ち上がり、踵を返し逃げようとしていた横島の肩を掴んで止める

 

「横島。また着替えてくれる?一緒に写真を撮りましょう」

 

「記念にね」

 

「……拒否権は……「「「「あると思う?」」」」ですよねー……」

 

るるーっと悲しそうにしている横島だけど、私は見逃さなかった。横島の顔が僅かに緩んでいることを、着替えるのはめんどくさいけど一緒に写真を撮れるのは嬉しいと顔が物語っていて、この日1日は着替えたり写真を撮ったりとわいわいと楽しい時間を過ごすのだった……なおくえすが色んな服装をした横島と蛍達の写真を見て、大量の服を買い込んで横島の家を襲撃すると言うハプニングが後日起きるわけなのだが……それはそれで平和な横島家の非日常なのであった……

 

 

 

リポート25 横島家の非日常 その6へ続く

 

 




今回はやや短めでしたが、楽しい話を書く事が出来たと思います。次回は色んな視点でリポート26に向けて書いて行こうと思います
それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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