GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回でリポート25は終わりとなります、別件を1つ挟んでリポート26に入っていこうと思います。セカンドも後もう少しで完結の予定ですが、大きいイベントが2つ控えているのでまだまだ飽きさせないで頑張ろうと思います。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


その6

リポート25 横島家の非日常 その6

 

~シロ視点~

 

せんせーが学校に行っている間は拙者達は暇を持て余すことになるでござる。せんせーがいれば何をしても面白いが、せんせーがいないと一気に退屈にになってしまうからだ

 

「みーむ♪」

 

「ぴぎぃー……」

 

せんせーが作った玩具で遊んでいるチビとうりぼーは机の上をうろうろと歩き回り、タマモは煎餅を齧りながら雑誌を見る。シズクは部屋の掃除と皆が思い思いに過ごしている

 

【じゃあ、ワシはメロンパンを買ってくるからのー。おーい、シズク何かついでに買ってくるものはあるか?】

 

「……燃えるゴミの袋とお茶請けの煎餅「あ、それならこのサラダ味って言うのお願い」じゃあサラダ味の煎餅を2袋、それとチビ達の林檎を買って来てくれ」

 

シズクががま口から出した2枚の千円を持って出て行くノッブ。拙者も少し出かけるでござるか

 

「シズク、父上と長老のお見舞いに行ってくるでござる」

 

チビノブは朝から出かけているし、牛若丸は座禅を組んで瞑想している。拙者はTVとか雑誌を見るのは余り好きでは無いので、入院している父上のお見舞いに行くことにする

 

「……そうか、それなら持っていけ」

 

差し出された見舞いの品を買うお金を受け取り、拙者は病院へと走るのだった

 

「父上、長老ーポチ、お見舞いに来たでござるよー」

 

来る途中で買ったドッグフードの缶詰と花を抱えて3人の病室に入るなり、拙者は絶句した

 

「……死ーん」

 

「父上、何があったでござるか?」

 

ベッドに括り付けられ、口から魂が出ているポチの姿を見てそう尋ねる

 

「また脱走しようとしてな」

 

「納得でござる」

 

どうしてどう足掻いても勝てないと判っている相手に向かっていくのか、そこが拙者には判らないでござるな。それに無理に監禁しているのは脱走しようとしているからでそうしなければ婦長殿は少し怖いだけで乱暴な方では無いのに

 

「おお、シロか。よく来たな」

 

長老がベッドから顔を出して笑う。かなり長期間入院しているが元気そうで何よりでござる

 

「お見舞いでドッグフードを買って来たでござるよ」

 

買ってきたドッグフードを見せると父上も長老も嬉しそうに笑う。ベッドの側の戸棚に袋ごと入れ椅子に腰掛ける

 

「シロ。横島殿に迷惑を掛けていないか?」

 

「そんなことしてないでござるよ」

 

「いや、お前の事だ。散歩散歩と騒いでいる気がする」

 

……流石父上でござる。拙者の事をよく判っている、思わず黙り込むと父上は笑いながら

 

「良いか、横島殿の好意に甘えさせて貰っている以上迷惑を掛けるでないぞ」

 

「……はいでござる」

 

正直せんせーと一緒にいるのが楽しくて、はしゃぎ過ぎていたと思うときもある。父上に諭されなければ気付かなかったと思う

 

「これからは気をつけるでござるよ」

 

「うむ、横島殿に迷惑を掛けぬように、そして修行に励むのだぞ」

 

父上と話をしていると長老が腰を摩りながらベッドから身体を起こし

 

「良いか?霊波刀を強化するには己だけではないぞ、回りの力をよく観察することじゃ」

 

回りの力を観察する?長老からの初めての助言……しかしその意味が判らず、尋ね返そうとした時

 

【長老さん。リハビリの時間ですよ】

 

「む、これはかたじけない。婦長殿、良いか?霊波刀とは己のみの力では無いぞ」

 

婦長殿に連れられて行く長老の姿を見送り、ベッドに腰掛けている父上に尋ねてみる

 

「己のみの力にあらずってどういう意味でござろう?」

 

「判らぬ、だが長老は若い時は卓越した霊波刀の使い手だったと聞く、何かの秘術のヒントなのかも知れん」

 

元気ならば私もと言う父上に無理をしないで欲しいとお願いし、また尋ねてくると約束して病院を後にする

 

「回りの力を観察して、己だけでは無い……でござるか」

 

正直長老の言葉の意味は理解出来ないが、何かのヒントなのだと思う。でもそれが何のヒントか判らず唸りながら帰る

 

「長老からそう助言されたでござるが、どう思うでござるか?」

 

昼飯の炒飯を食べながらシズクとノッブと牛若丸に意見を求める

 

「……人狼は自然と共にある一族だからな。何か独自の霊力への観点があるのかもしれないな」

 

【あれじゃないか?外の霊力を取り込むとか?】

 

【しかしですね。霊波刀に集束するとなると肥大してしまうのでは?】

 

うーむ。やっぱり理解出来ない話でござるか……もしかしたらと思ったでござるが

 

「……真面目に修行しろってことだろう」

 

【そうでしょうね。また私と一緒に遊びましょう】

 

「そうでござるな、よろしくするでござるよ」

 

牛若丸と修行をしていると面白いほどに自分が上達しているのが判る。だから遊んでいる間に何かヒントを掴めればと思う

 

「ただいまー。シロも散歩行くかー?」

 

「いくでござるよぉーッ!!!」

 

夕方にせんせーが帰宅し、相談しようと思ったのだが散歩に行くの言葉に相談するべき内容を忘れたのだが、この時の長老の言葉が後に拙者とせんせーの危機を救うことになるとは夢にも思わないのだった……

 

 

 

~蛍視点~

 

お父さんとドクターカオスの3人と一緒に横島がモリアーティに託されたと言うライヘンバッハを観察する

 

「これをバイクの車体にするの?」

 

正直無謀と言うか正気?と言いたくなるアイデアだったが、お父さんもドクターカオスの満面の笑みを浮かべている

 

「調べてみたが魔界でも稀少なレアメタルだ。これを使えば耐久度は間違いなく最高の物になる」

 

「それにこれは魔力や霊力で形状変化する性質もある鉱物じゃ、今はこの姿に固定されているが、調整すれば変身した後の武器にもなる」

 

……図面も引いてあると言われれば嫌だと突っぱねる事も出来ない。それに普通のバイクでは壊れる可能性が高ければそれを踏まえて改造する必要がある

 

「判ったわ。これも横島に必要になるなら」

 

どうせフレームから見直す必要があるから、それならばもう改造に踏み切ってしまおう。何よりも思い切りが大事だ

 

「武器とかはそのまま大丈夫なの?」

 

「それはやや難しいが、何とかする」

 

搭載されているミサイルの数や、霊波砲の数を調整してバイクに適応させるらしい。もう思いっきり武器だけど、GSナンバーなので違法ギリギリの改造でもOKだ

 

「私としては変形機能を持たせてフロートの機能も与えたいな」

 

「フロートかぁ、案外便利かもしれないわね」

 

神魔を相手にするならば空中戦になる可能性が極めて高い。そうなると足場になると言うのはいいアイデアかもしれない

 

「耐久力は結界石を組み合わせて、バリア機能を与えてみるかの?」

 

「それいいかもしれないですね」

 

もうバイクと言うか完全に兵器になりつつあるが、まぁ大丈夫でしょう。ヘルズエンジェルの件も考えると機動力と攻撃力、それと防御力の3つの要素を備える必要があるしね

 

「じゃあとりあえず車体に合わせてエンジン周りも強化して……後は横島君の身長に合わせて作っていく方向で」

 

お父さんがそうは言うが車体の方は図面を機械にセットすれば後は自動的に加工されるのを待つだけだし、やるとすれば普通の車体だから制限していたエンジンのリミッターを解除して、調整するくらいなんだけど

 

「さて、ここにこんなものがあるんじゃが」

 

ドクターカオスがにやにやしながら出したのは何かの機械の図面が4つ。ちらりと流し見したのだが、直ぐに画面に顔を向ける

 

「4つの補助ユニットとそれ単体を武器として装備する……ほう、ほおう……」

 

「面白いアイデアですね。チブノブ前提なのが気になりますけど」

 

図面を見るとチブノブと合体した姿があるのでチビノブ前提の補助ユニットと言うのが判る

 

「いやな、隕石落としのときにチビノブが手伝ってくれたから何か作ってやろうか?と冗談で尋ねてみたんじゃが、こういう風に作ってくれと持って来た物でな」

 

ああ、それはドクターカオスが悪いわね。チビノブはノブノブしか言わないけどめちゃくちゃ賢いから

 

「でも面白そうじゃないですか、バイクの車体が完成するまでこっちの作業をしましょう」

 

「そうね」

 

でもとても面白そうと思ったのは嘘ではない。しかもチビノブの頼みと言う事は私達の暴走と言うわけでは無いので、実戦級の装備にしてあげて見せよう

 

「あ、そう言えば、携帯の量産は?」

 

横島の持ってるトカゲデンワ。あれの変形とAIをオミットして量産するって話を思い出し、どうするの?と一応尋ねる

 

「「そんな物は後回しだ!」」

 

「だよね、私もそう思った!」

 

と言う訳で私達はチビノブ用の補助ユニットの開発に取り掛かるのだった……

 

「……横島。何してるのよ」

 

夕方に横島の家に向かい、リビングで信じられない物を見て思わず額を押さえながら尋ねる。横島はやっべっと言う顔をしてるが、うりぼーは非常に楽しそうに『空中』を横島を乗せて浮遊している、足をまるで犬かきのように小刻みに動かして

 

「いえですね。陰陽術で風精霊を呼んで、その札をうりぼーに貼れば飛べるかなと……」

 

「ぷーぎゅう♪」

 

「みみーむ♪」

 

空を飛ぶ友達が増えて嬉しいのか楽しそうなチビにも軽い頭痛を覚える。スケベでなくなったら天然を獲得するとか想像しようも無いんだけど……

 

「思いつきでとんでもないことをするの止めてくれるかしら?」

 

どう考えたらその答えを導き出すのか、と言うかなんでシズクも心眼も止めてくれないのよ

 

「……横島の自主性は尊重するべきだと思う」

 

【被害も出そうに無いしな】

 

ストッパーがその役割を果たしていない事に溜息を吐く。だがこれも新しい陰陽術の使い方と考えればそう悪い物ではないかもしれない、

一時的な浮遊って言うのは上手く使えば移動にも防御にも併用出来るし

 

「とりあえず、今後は思いつきでやる前に1回相談してね」

 

「はーい、よーし、うりぼー。着陸だ」

 

「ぴーぎ!」

 

足と尻尾をぱたぱた動かして降下してくるうりぼー。その仕草は可愛らしいけど、巨大化して、ビーム撃って、増えるうりぼーが空まで飛ぶってどんな恐怖よと思いながら、買ってきた夕食の材料を持ってキッチンに向かうのだった……

 

 

~ベルゼブル視点~

 

ルキフグスまでもが東京に派遣された。しかも横島の世話役としてなのだが、当たり前と言えば当たり前だが横島の家は狭いので私の人間界の拠点に転がり込む事になるのは必然だ

 

「どうしてもう少し片付けられないのですか?」

 

「私は自分でどこに何があるか把握してる」

 

几帳面なルキフグスと私のやや大雑把な性格が衝突するのは必然だった。同僚ではあり、ルイ様の無茶振りに振り回される者同士はあるが、私生活にまでとやかく言われるのは面白くない

 

「横島の家のメイドをするんだろう、そっちに行ったらどうだ?」

 

「……シズクさんに来る時間を指定されているんですよ」

 

あのロリ蛇め……意外とアイツ細かいところを気にするんだよな。私は溜息を吐きながら立ち上がりながらジャケットを羽織る

 

「何処へ?」

 

「ブリュンヒルデの所だ。報告書を出してくる」

 

ジト目のルキフグスに書類を入れた封筒を見せて家を出る。それにルキフグスは散らかっているとは言うが、それはルイ様の件でこちらに送られてくる数多の文句の書類と言う事を思い知るがいいさ

 

「……こ、これは……これも、あれも……ああああ……すいませんでした、ベル」

 

そしてベルゼブルが部屋を後にし、部屋の掃除をしていたルキフグスがその書類を見てベルゼブルに謝罪する姿があるのだった

 

「はい、閣下。お疲れ様でした」

 

「いや、良いさ。ブリュンヒルデもお疲れ様」

 

書類を手渡してお互いの労を労う。今回の隕石落としは神魔の体たらくと言われても仕方ない、だがまさかガープがあんな強攻策にでると思っても見なかった

 

「魔界の方はどうなってる?」

 

「ガープ達を敗残者と侮っていた上層部が顔色を変えましたよ」

 

だが今思うと敢えて嫌がらせのようなこまごまとした戦法でこっちの油断を誘っていたとも言える。魔界有数の頭脳の持ち主だ、1を100にも1000にも見せることも出来れば、1000を10に見せ掛ける事も出来る。私達はそれに完全に騙されたと言う事だな……

 

(今この状況こそがガープが作ろうとしていたものか)

 

戦場、戦況、情勢を全て自分の思い通りにコントロールしたガープ。ここから打って来る手がガープの本命と言うことになるだろう

 

「アスモデウスよりもガープの動きに気をつけろ、特にビフロンスにな」

 

ガープに心酔しているビフロンスは単独で動くことはまず無い。仮に動いているとしたらそれはガープの戦略や作戦の下見に来ているか、死んだ神魔の遺体を回収してネクロマンシーする事にあると思う

 

「判りました。そちらも伝えておきます」

 

「また何かあれば来る。ではな」

 

お気をつけてと言うブリュンヒルデに手を振り街へ出る。気分転換に何かそう甘い物……

 

(鯛焼きでも買って行くか)

 

横島の顔を見に行くのもいいかもしれない。自宅療養中と聞いているし、ルキフグスは横島の家の手伝いを仕事と思っているので、聞いても教えてくれないしな

 

「美味しいのだわ♪」

 

「おー気に入ってくれたみたいで何よりです。リンさん」

 

聞こえてきた声に慌てて振り返ると、横島と見慣れない女……いや、違う神魔……古き神か!なんでそんな女と横島が一緒にいるのか一瞬理解出来なかった。

 

「おい、横島」

 

「あ。高城さん、どうも」

 

にへらと笑う横島。相変わらず何故こうも警戒心が無い、もう少し疑うって事を覚えても良いんじゃないのか

 

「……こんにちわ」

 

「ああ。こんにちわ」

 

どうしたのかしら?と笑っていた女の目が鋭い物に変わる。見た目は笑っているが、目は全く笑っていない

 

「みむむ?」

 

「ぴぎ?」

 

「どうかしました?」

 

野性をどこかに置いてきた小動物2匹。多分それも全部横島のせいだろう

 

「高城雅と言う、よろしく」

 

「リンって呼んでくれればいいわ。よろしく」

 

お互いに差し出された手を握り潰さんと言わんばかりに力を込める。横島は不思議そうに首をかしげ、回りからは修羅場、修羅場というひそひそ声が聞こえてくるのが実に腹正しい。これは痴情の縺れなどでは無いのだから余計にそう思う

 

「とりあえず目立ってるから場所移動しない?」

 

この能天気馬鹿を殴りたい。私はお前を心配していると言うのに……だがこのまま目立つのも困るので横島の提案を受け入れることにし、鯛焼き屋を後にする

 

「で?どこで知り合ったんだ?」

 

「え?普通に?」

 

普通じゃない奴の普通なんて信用できるわけが無い。特に古き神々なんてどこかおかしいのが当たり前だから余計にそうだ。そもそも古き神と普通に出会うとか余計にありえない

 

「留学に来て場所を探してる時にあったのよ」

 

それらしい理由だ、外見年齢も横島に近いしな……どうも私達が知らない間に横島は変な知り合いを増やしていそうだ。あの666の女帝のこともあるしな

 

「高城さんには海外旅行の時にあったんだ」

 

【旅行じゃなくて海外の除霊だがな】

 

だんまりをしているからいないと思ったが心眼もいるのか、心眼が古き神と気付いていないわけが無い……

 

(横島に利益があると言うことか)

 

過保護気味な連中が多いのだ。そんな相手が何も言わないと言う事は横島に利益があると言うこと……ならばここは様子見に徹するべきか

 

「見慣れない相手で些か警戒していたようだ。すまないな、こいつが余りに危機感が無いからな」

 

「それは判るのだわ」

 

えっ俺?って顔をしている馬鹿。心の中でお前だよと呟く、警戒心とかそういうのを何処に置いてきたと2時間くらい説教したい気分だよ

 

「ふふふ、本当に横島は面白いわね。でも邪魔みたいだし、またね」

 

楽しそうに笑い歩き去って行く古き神。またねと言う事は何度も出会っているという事だ、これは警戒するべき事案なのかもしれないな

 

「あ、高城さんも鯛焼き食べる?買ってあるけど」

 

「……貰おう」

 

がさごそと音を立てて紙袋を探る横島、差し出された鯛焼きを並んでベンチに座って齧る。横島への怒りもあるが、何とも心が和む瞬間だと思う

 

「あ、高城さん。お見舞いとか行く時ってどんなのが喜ばれるかな?」

 

「……急に聞くな。まぁ相談くらいには乗ってやるが」

 

個人的な相談に乗ってほしいといわれるくらいには信用されていると言う事が、妙に嬉しく思い。私は横島の相談を聞く事にするのだった

 

……なお、そんなベルゼブルを魔界で見ているルイはにまにまと笑いながら

 

「もう一押しかな。ベルゼブルは面倒みがいいからなあ」

 

早くベルゼブルが自分の気持ちに気付かないかなあと邪悪な笑みを浮かべ、横島とベルゼブルを楽しそうに観察していたりする……

 

 

~美神視点~

 

一通り出現した悪魔やゾンビの処理は終った所だけど、召喚された悪魔やゾンビは案外知性が高く行動力がある。特に仲間が消滅しているのを見てどこかに隠れている可能性はやはり捨てきれない

 

「美神さん。唐巣神父や三蔵様にも頼んでいるんですけど、1度全方位に散って東京中に再捜索をしたいんです」

 

私達のリハビリを兼ねた依頼と言うのは良く判る。特に1週間近く療養していたのだし、それに高密度の魔力の中に居たことで感覚が狂っている場合もある

 

「パトロールと悪魔とかを見つけたら除霊って事ね?」

 

依頼の確認のために瑠璃に尋ねるとその通りですと琉璃は笑う。だけどその目の下には深い隈がありちゃんと眠っているのかが心配になってくる

 

「私の方は大丈夫ですから、それに美神さん達には早く実戦の勘を取り戻して欲しいんです」

 

「まだ何かあるのね?」

 

その危機感のある顔を見れば何かあったのだと判る。うぬぼれる訳じゃないけれど、今東京で一番力のあるGS事務所と言えば私の事務所だと思う。白竜寺の面子も強いけれど、あくまで仮免集団なので引率するGSがいなければ除霊を引き受ける事が出来ない。唐巣先生は立場上自由には動けない、ブラドー伯爵やピート達の事があるから私達は彼らが何かを企んでいるとは思わないけれど、偏見持ちの人間がそれだけ多いと言う事だ。くえすは単独での戦力は凄まじいけど、その性格上協調性は皆無。ただ横島君がいれば簡単に力を貸してくれる……エミと冥子の所は戦力的に追加がある訳でも無いが、その応用力を考えると東京に置いておきたい人員だ

 

「舞ちゃんを覚えていますか?」

 

琉璃の実妹で、遠縁の氷室神社に預けられているって言う話は勿論覚えている。だから覚えてるわよ?と返事を返す

 

「……その近くでモノクルを嵌めた貴族風の男を見たって言う目撃情報があるんです」

 

ガープの人間の姿の可能性が高い、だけど日本で態々活動する意味があるのだろうか

 

「舞ちゃんの話では神霊がいるそうなんです。その神霊にナナシを貰ったと……何回か捜索隊を出しているんですが、発見出来なかった……いえ、もうガープに捕らえられているのかもしれない、こうなったら直接見に行くしかないですから」

 

氷室神社の場所が今一判らないけど、どこかの山奥とは聞いている。琉璃は私達とくえすを連れてその周辺を調べてみたいと言う事だろう

 

「よろしくお願いしますね」

 

「了解、じゃあとりあえず今晩から横島君と蛍ちゃんを連れて行動するわ」

 

ブリュンヒルデとビュレトの両名が見てくれたとは言え、悪魔は狡猾でそして狡賢い。どこかに隠れていてもおかしくは無い、東京を出る前に万全を期しておきたいと言うのも判る。隕石落としの時期に動いていたと言う事はガープにとってあの計画は単なる隠れ蓑だったと言う事で

 

「まだまだきな臭いわね」

 

「本当ですよ……」

 

1つ終ったら、また次の事件が待ち構えている……気を休める事も出来ない

 

「いつまでこんな事が続くんですかね」

 

「……そうね」

 

いつまでも終わりの無い戦い……更にガープの悪辣な罠と策略。それは確実に私達を消耗させているのだった……

 

 

別件リポート てんりゅー日記

 

 




次回は別件で天竜姫の話を書いて、リポート26に入ろうと思います。どんな話になるのか楽しみにしていて貰えると嬉しいです、それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

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