GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回は銀ちゃんと夏子の視点から見た横島を書いていこうと思います。同窓会と言うと少し違うかもしれませんが、私にはこのタイトルしか思いつかなかったので、ご容赦願います。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


その2

 

 

リポート27 同窓会 その2

 

~銀一視点~

 

猪と小人が楽しそうに鳴き、その後ろを夏子が苦笑しながらついて行き横っちの家に入って行く、俺もわき腹を抑えながら横っちの家の中に足を踏み入れる。見た感じは普通の一軒家、だけど、入る前に家から出て行った巫女の幽霊のおキヌさんに、庭で木刀を振るう犬耳少女……

 

(なんか凄いことになってる)

 

電話では横っちの家が凄いことになっていると言っていたけど、半分くらい冗談だと思っていたが、紛れも無い真実だったようだ

 

【ノー♪】

 

「ぷぎゅうー♪」

 

「おー、お帰りちゃんとお使い出来たのか?偉い偉い」

 

買い物袋を受け取り偉い偉いと頭を撫でる横っち。おかしいな、同じ歳の筈なのに、この溢れる父性は何なのだろうか?

 

「銀ちゃんも夏子もいらっしゃい、ゆっくりして行ってくれよな」

 

「みっむー♪」

 

【イヒヒ】

 

ハムスターサイズの何かがリビングを飛び回り、その近くをかぼちゃ頭がふらふら飛んでいる。これでGSを目指しているとか本当なのだろうか

 

「久しぶりやなぁ横っち……元気そうで何よりや」

 

「俺はいつでも元気だぞ?あ、でも今は外出禁止なんだけどな」

 

膝の上にうりぼーを乗せて頭を撫でながら言う横っち。外出禁止……っていまさら子供じゃあるまいしと思ったんだけど

 

「変身するとなぁ、肋骨が折れてうって呻いたら、両手足が折れて、その上から曙が降ってくるくらい痛いんや」

 

「「大丈夫なの?」」

 

全然平気と笑うけど、横っちは本当に大丈夫なのかと心配になってくる

 

「……横島の幼馴染なら言ってくれ、もう少し自分の身体を心配しろとな」

 

「いや、マジで大丈夫「……だ・ま・れ」……はい……」

 

10歳くらいの少女が御盆の上に湯呑みを持ってくるなり、ジト目で横っちを注意し、そして横っちは黙れと言われ、身体を小さくしていた。なんと言うか、物凄く力関係が判る一幕だ

 

「えっと、横っちの親戚の子?」

 

「うんや、水神で竜神様のシズク。我が家の守り神兼ロリオカン」

 

……いや、横っち相手神様ならもう少し敬うとか、そういう事をした方が良いと思うんやけど……

 

「……紹介はアレだったが、シズクで良い。神とかそういうのは正直どうでもいいから普通にシズクで良い」

 

「あの神様なのにそれでいいんですか?」

 

夏子が引き攣った顔で尋ねる。シズクさんは横島の隣に座り、ドラ焼きの封を開けながら

 

「……ロリオカン呼ばわりと比べれば全然気にしない」

 

それって横っちのせいやないかい!!もう少し神様に対する敬う気持ちとかを持つべきなのではないのだろうか?

 

「でも、洗濯とか料理とか、裁縫とか掃除とか、もう俺の家ってシズクが居ないと回らないと思うんだけど……」

 

あ、これ違う、シズクさんが横っちを甘やかした弊害だ……そんな事を考えているとリビングの窓がガラっと開き

 

「喉渇いたでござるー♪牛乳牛乳」

 

「……おい、駄犬。足くらいちゃんと拭いてから家の中に入れ」

 

「はひいっ!ごめんなさいでごるうーッ!!」

 

シズクさんに睨まれて縁側に戻る赤いメッシュの入った少女。勿論どう見ても横っちと血縁関係があるようには思えない

 

「……あのさ、横っち。あの子は?」

 

「ん?シロか?クロさんって言う人狼って人の娘で俺の家で居候してる」

 

……どないしよう、横っちがとんでもなく遠くに行ってる気がする……と言うか、横っちの家って化け物屋敷?

 

【ノーブ】

 

「あーはいはい」

 

小人が横っちにメロンパンの袋を渡して、横っちが封を開けてやると横っちの隣に座って美味そうにメロンパンを齧り始める小人

 

【よーこーしーまーああああ!ワシにもメロンパンンン!!】

 

「「ぎゃあああああッ!?!?」」

 

机の上の丸い球体から手が出てきて、そこから長い髪を翻した幽霊が出てきて、思わず夏子と一緒に悲鳴をあげる

 

「ノッブちゃーん、お客さん来てるからもう少し普通に出てこれない?」

 

【酒飲み過ぎてあたまがいたいんじゃああ……】

 

そう言って出てきたのは病院でも見た少女の幽霊だった。出てくる感じが違うだけで、ああもおどろおどろしい感じになるのか……背中に冷たい汗が流れたぞ……

 

「はい、メロンパン」

 

【うまうま】

 

そして横っちは普通にノッブさんにメロンパンを与えて、机の上の櫛を手に取り髪を整えている。しかもその手並みが明らかに慣れている、幽霊にまでモテるとか横っちどうなってるんや……

 

「みむう!!」

 

「ぷぎぷぎー!!」

 

自分も自分も言って横っちの周りを跳ね回るうりぼーとチビ。これ横っちがへんな風になったんじゃなくて、横っちの周りが凄いことになっていて、横っちがその環境に順応してしまったんじゃなかろうか

 

「シズクさん、今日はどうすればいいですか?」

 

「……とりあえずキッチン周りの掃除でもするか」

 

……あれえ、なんで一般家庭にメイドさんがいるんやろうか?しかも長身切れ長の目でぼんきゅっぼんの信じられないほどの美女なんやけど……夏子が自分の身体を見て、死んだ目をしながら横っちの方向に油の切れたロボットのような動きで

 

「アノサ、アノメイドサン……ナニ?」

 

しゃべり方までもが!?横っちの家に来て僅か30分。それで夏子の精神は崩壊一歩手前まで追い込まれていた

 

「ルイさんって言う女社長さんのメイドさんのルキさんって言うんだけど、ポーカーで色々巻き上げられていた人の変わりにポーカーで勝

負したら俺が馬鹿勝ちして、暫く預けるって言って置いて行かれちゃったから俺の家のお手伝いさんをして貰ってる」

 

……頭が凄く痛い、どういう流になったらメイドさんが置いていかれるなんて言う結果になるのだろうか?しかもそんな事を考えているとチャイムの音が鳴る

 

「あれ、お客さんだ。シズクー、お願いしていいー?」

 

「……良いぞ。ルキ、少し待っていてくれ」

 

「はい、判っています」

 

シズクさんが玄関に向かい、すぐにリビングに戻ってくる。物凄く長身な黒尽くめの老人と、その後ろに横っちが良く着ているGジャンとGパンに良く似た服に身を包んだ赤い髪の信じられない美女が一緒に入ってきた

 

「カオスのじーさんに、小竜姫様。どうしたんですか?」

 

「おう、チビノブに頼まれていた霊具が出来たから届けるついでに、暫く人間界に駐在すると言うことで案内してきたんじゃ」

 

「どうも、横島さん。また無茶をしたようですね、あんまり無茶をしてはいけませんよ」

 

……あ、駄目だ。なんか溢れるお姉さんオーラみたいなのが出た……なんか初めて男性の知り合い来たけど、女性も増える。横っちって東京になってからモテモテになったのかな?

 

(あ。違うわ、大阪からモテたわ)

 

外見じゃなくて、中身を重視する人にはモテモテだったわ……東京には外見よりも中身を重視する人間が多いのかな……遠い目をしながら俺はそう思い、机の上に置かれている茶菓子のドラ焼きに手を伸ばす。有名な店のドラ焼きだけあり、生地もしっとりしていて餡子も甘すぎず実に上品な味だと思う。

 

「あ、小竜姫様も座ってください。疲れたでしょう」

 

「それではお言葉に甘えさせて貰いますね」

 

なんか、この調子で女性の知り合いがどんどん尋ねてくるように思えるのは俺の気のせいかなあ……いや、これ絶対気のせいじゃないなあ……俺はそんな事を考えながら、湯呑みを手に取る。茶柱が浮かんでいるけど、全然嬉しいって思えないのはなんでやろうなあ……

 

 

~夏子視点~

 

ま、またとんでもない美人が尋ねてきた。横っちが……物凄くモテてる!?別にそのこと自体は大して驚きでもないが、回りにいる人の女の人のレベルが高すぎる

 

「これがバイク型で、これがUFO型で、これが……なんじゃろ?飛行機?」

 

「いや、カオスのじーさんもわからんのかい」

 

横っちは横っちで長身の老人と話をしているのだが、なんと言うか、孫と祖父と言う感じがするんだけど

 

【ノー♪】

 

チビノブはカオスさんが持ってきたアタッシュケースから出したバイクに跨り、楽しそうにリビングを走っている。

 

「……カーペットに傷がつくから、庭で遊んで来い」

 

【ノブッ!】

 

シズクさんの言葉に頷き、庭をバイクで駆け回っている。ノブしか言わないけど、実は物凄く頭がいいのかもしれない。

 

「それでカオスのじーさん。あれ大丈夫?」

 

「全然平気じゃよ、元はアニメの玩具を見てワシが作った物じゃから霊具としての効果も抜群じゃ。ま、普段は玩具くらいで使わせて大丈夫じゃよ」

 

カオスさんはそう笑って、用事があるからと言って帰っていく。あれを届けにきてくれるだけで尋ねてきてくれるとか、相当仲がいいように見える。

 

「横っち、今の人誰?」

 

「カオスのじーさん、ヨーロッパの魔王って言われてる凄い錬金術師らしい。気も良いし、優しい爺さんだ。後1000歳越えてる」

 

肩書きから言って物凄く不安になるんだけど、横っちの顔を見る限りかなり信頼しているようなので、余計な事は言わない方がいいだろう。と言うか、1000歳を越えているってそんな普通の感じで付け加えないで欲しいんだけど……

 

「あ、美味しいドラ焼きですね。結構長旅で疲れていたので、凄く美味しいです」

 

「それは良かったです。それで小竜姫様は東京で暫く活動するんですか?妙神山は大丈夫なんですか?」

 

「はい、それは大丈夫ですよ。魔法陣で直通になってますから、すぐ妙神山に帰れますし、ガープも人間界で派手に動きそうなのでしばらくはこっちにいます」

 

湯呑みを置いて穏やかに笑う小竜姫さん?いや、会話から聞いている限りだと……もしかして小竜姫様も神様なのだろうか

 

「あの、小竜姫さんって神様なんですか?」

 

銀ちゃんが引き攣った顔で尋ねると、小竜姫様はくすりと笑いながら髪を少しだけ持ち上げる。そこには短いけど、ちゃんと角があった

 

「竜族の小竜姫と申します。どうかよろしくお願いしますね」

 

……どうしよう、横っちって人間の知り合いって全然いないんじゃないかな……なんか心配になる

 

【横島くーん!お土産を買って……げぶうーッ!】

 

「沖田ちゃーんッ!?」

 

凄い勢いで壁から出てきたピンク色の着物姿のお姉さんが突然吐血して、リビングを滑っていく。

 

「うりぼー、レスキュー!」

 

「ぷぎっ!」

 

横っちの指示でうりぼーがその小さな身体を着物のお姉さんの下に潜り込ませる。

 

「「え?」」

 

ずももっという感じで可愛い猪が大きくなって、背中にお姉さんを乗せて横っちの方に運んでくる。

 

「ダイナミック入室からの吐血は流石に困るなあ」

 

「……後で綺麗に掃除しろ」

 

【うう……判ってますよぉ……】

 

横っちが座布団を半分にたたんで、枕にしたからか初めてお姉さんの顔がしっかり見えた。

 

「え?女優の……」

 

【あ。違いますよ?沖田さんは顔だけそっくりさんの幽霊です】

 

「映画から出てきた幽霊さんだから顔が似てるんだ」

 

……映画から出てきた幽霊とか、完全に私の理解を超えているんだけど……しかし、横っちがタオルで汗を拭いたり、ストローを差したコップを口に近づけている姿を見るとなんか、もやっとする

 

【……やっぱり、横島君は私のお父さんになってくれる少年だったのですね】

 

「いや、俺のほうが年下だし、お父さんとかおかしいだろ」

 

私には判る、横っちは冗談だと思っているが、沖田さんの方はガチだ。その目が物語っている

 

(なぁ、銀ちゃん。横っちの周りがこんなのって知ってた?)

 

正直10年ぶりの幼馴染との再会だ。ちょっぴり期待していたいたんだけど、横っちの周りが凄すぎる。強いて言えば、肉食獣に囲まれている草食動物だ

 

「横島さんも体調が優れないんですからね。あんまり無理をさせないでください」

 

【げふうっ】

 

小竜姫様の拳骨が落ちる。その反応と目を見れば、これは確実に横っちに想いを寄せているぽい。これは女の直感で間違いないと確信出来る

 

「ねー、横島。ちょっと相談があるんだけどさー」

 

「お帰り、タマモ。昼前には帰ってきてくれて良かったよ」

 

ナインテール?上手く説明出来ないけど、ナインテールとしか説明しようが無い独特な髪型をした少女がリビングに入ってくる。それに続いて、変わった学生服を来た黒髪のツインテールの少女も入ってきた

 

「あれ、イタチちゃんだ。いらっしゃい」

 

「う、うん」

 

……なんか横っちの知り合いって女の子ばっかりじゃない?東京で何をしていたんだろうか?緋立病院に助けに来てくれた人達も全員女の人ばっかりだったし

 

「お昼ご飯一緒に食べさせたいんだけど良い?」

 

「全然良いぞ。小竜姫様とか、夏子も銀ちゃんも居るし、イタチちゃんも全然OK」

 

お昼前に帰ろうと思っていたんだけど、断るのも悪いし、このまま一緒にお昼を食べさせてもらおう。

 

「私は余り和食は得意ではないので、洋食ですがお口に合えば幸いです」

 

ルキさんが用意してくれた昼食はレストランで無ければ口に出来ないような綺麗なフレンチだった

 

「すげ、フレンチって奴だ」

 

「みむー!」

 

「ぷぎゅ!」

 

横っちの周りの小動物軍団も、綺麗にカットされた果物に嬉しそうだ。

 

「……こういうのはテーブルマナーとかあるのか?」

 

【え?嘘じゃろ?ワシ、そんなの知らんよ?】

 

【美味しく食べれば無問題ですよ】

 

【え?マナー?なにそれ、美味しいんでしょうか?】

 

ただ全員テーブルマナーのテの字も知らないので、思い思いの形で昼食を食べる事にする

 

「おおー美味い、ルキさんは料理上手なんですね」

 

「メイドですから」

 

にこにこと笑うルキさん、確かにこの味は一般家庭の味とは言えない。本当にレストランで食べるような食事だ

 

「これはマジで美味いな、芸能界のパーティでも食べたこと無いわ」

 

1人だけテーブルマナーを知っているのか、丁寧に食べている銀ちゃんが信じられないと言う様子で呟く、でもそれは本当のことだと思う。普通の家でこんなの出てきたら、普通はびっくりすると思うし、味も良く判らないと思う

 

「森の中で食べる鹿とかとは全然違うわね、ちょっと食べにくいけど」

 

「そうでござるなー、美味しいけど、食べにくいでござる」

 

野生児っぽい2人はこの昼食に苦戦している。美味しいけど、絶対どんな味か説明できない昼食を食べ終え、その後は思い出話や、お互いの近況の話をし、私も銀ちゃんも用事があるので17時ごろに横っちの家を後にする事にした。なんかずっと驚きっぱなしの1日だったと思う

 

「えっと、あたしはまだ弱いカマイタチだけど、もっと強くなるから」

 

「うん?俺も全然弱いからお互い頑張らないとな」

 

「う、うん。だからもっと強くなったらまた来るね!」

 

「強くならなくても全然遊びに来てくれて良いんだけどなあ、あ、夏子も銀ちゃんも全然遊びに来てくれて良いから」

 

……なんだろう、あの少女が凄い哀れに思えてきた。でも少女はまたいつでも遊びに来て良いからの言葉に顔を輝かせ、短いスカートとツインテールを翻し去っていく

 

「じゃな、横っち。今度はもっと元気なときに遊びに来るわ」

 

「じゃあね、横っち。また遊びに来るから」

 

いつでも来てくれよーと手を振る横っちに手を振り返し、私と銀ちゃんは横っちの家を後にするのだった……

 

 

~横島視点~

 

のんびりと歩いていく夏子と銀ちゃんの姿を見送り、俺も家の中に戻る。正直平気と言っていたが、身体は痛いし、重い、それにしんどすぎて瞼も今にも落ちそうだ。

 

「……無茶をするからだ。馬鹿」

 

「いやあ、意地はりたくなるじゃん?」

 

あきれたと言わんばかりに俺を見て溜め息を吐くシズク。折角尋ねて来てくれたのに、寝ているなんて失礼だと思ったし

 

【横島はこういう奴だ】

 

銀ちゃんと夏子がいる間は黙り込んでいた心眼が溜め息と共に言う、そこまで言うか?といおうとしたんだが

 

「あいたた」

 

我慢してた分余計に身体が痛くて呻く、その声を聞いて沖田ちゃんや小竜姫様が出てきて、心配そうな顔をする。

 

「やっぱり無茶をしてましたね。駄目ですよ、本当に」

 

【いっつも迷惑を掛ける分、助けてあげますね!】

 

しょうがないと言う感じの小竜姫様と俺がダウンしてると聞いて嬉々とした表情を浮かべる沖田ちゃん。小竜姫様はともかく、沖田ちゃんは怖いなあと思いながら、2人に肩を借りてリビングに戻る

 

【ノッブ!】

 

「みー」

 

「ぴぎい」

 

リビングに戻ると、チビノブ達が布団を引いていてくれたので、痛む身体に顔を歪めながら布団に潜り込む。すると子狐になったタマモが俺の腹の上で寝転がる、すると身体がすっと楽になった

 

「ありがとな」

 

「コン!」

 

タマモが霊力を調整してくれているから身体が楽なのだろう、俺はタマモに礼を言って布団を被る

 

「すいません、小竜姫様。折角尋ねて来てくれたのに」

 

「いえ、大丈夫ですよ。尋ねて来たのは薬を渡すというのもありますし」

 

机の上に置かれる虹色の液体の入った小瓶、シロやシズク、それにノッブちゃんと牛若丸も顔が引き攣った

 

【それ大丈夫かの?】

 

【どう見ても毒なんですが】

 

「……味と見た目は最悪なんですが、効果は良いですから」

 

いや、効果が良いとしてもその見た目からとても口に含む勇気が無いんだが……でも折角、小竜姫様が持って来てくれたので、ありがたく受け取ることにする。

 

「色々話すことがあったんですが、今の体調では無理そうなのでゆっくり休んでください」

 

優しく笑う小竜姫様にすいませんと頭を下げると、俺の意識はすぐに闇の中へと沈んでいくのだった……

 

「……で、本当の所はどうなんだ?」

 

「はい、シズクさんには申し訳ないですが少し手伝って欲しいです、土着の竜族を纏め上げます。人間で言う同窓会ですね」

 

「……私は会いたくないんだがな、まぁ、ルキがいるから大丈夫か。悪いが、暫く横島を頼む」

 

「判りました、ルイ様に命じられていますし、私にお任せください」

 

横島が眠りに落ちてから、小竜姫はシズクを伴って横島の家を出る。小竜姫の受けた命令は3つ、1つは横島の護衛、もう1つはガープに対する警戒、そして最後の1つは天界と袂を分かった竜族の所在の確認の3つである。ガープからすれば天界からも、魔界からも恩恵を受けていない人間界の竜族は実験の素材としても、そして仲間に引き入れるとしても使えるだろう。特に狂神石で洗脳してしまえば良いのだ。そして龍の血や鱗を素材に、魔術道具を作られれば、下級神魔でも脅威となりえるのでその対策も必要だ

 

「人間界では水龍が主流なので、やはりシズクさんがいると頼もしいんですよね」

 

「……言っておくが私は纏め上げたりしないぞ?」

 

「分かってます。有事の際にガープに協力されたりするのを防ぐのと、日本を護るためですね」

 

「……やれやれ、面倒なことだ」

 

そうは言いつつも、横島を守ることに繋がるのならばと文句を言わず、小竜姫と並んで空を飛ぶシズクの視線の先にはメドーサが腕を組んで待っていた

 

「本当に連れてきたよ。信じられないねえ」

 

「……メドーサか、まぁ妥当な所だな」

 

天界で有名な小竜姫と魔界で有名なメドーサ、そしてその両方に属する事無く、それでも竜族として善と悪の両方に一目置かれているシズク。この3人ならば人間界の竜族を説得するのも不可能ではないだろう、メドーサと合流した小竜姫とシズクはメドーサの先導で、出雲へと向かうのだった……

 

 

リポート27 同窓会 その3へ続く

 

 




ちょっとイメージしていた話と違うかもしれませんが、銀ちゃんと夏子にはまず横島の周辺を見て驚いてもらうことにしました。次回も同窓会と言うタイトルなので、古い友人との話見たいな感じで話を書いていこうと思います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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