GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回はブラドーにお話されたシルフィーの末路とシロとクロが来た横島の家。そして馬鹿親父が来て、妻と死に別れた愛妻家のバーサーカーモードONを書いて行こうと思います。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


その3

 

 

リポート3 父来る その3

 

窓の外から聞こえてくる雀の鳴き声で目を覚まし、大きく欠伸をしていると気配も無く、拙者の隣に現れた影に気付き顔を上げる

 

「……シロだったな?よく眠れたか?」

 

死人のような顔色をした少女……タマモの話ではシズクと言う竜神がそう尋ねて来る。どうして竜神がせんせーの家に居るかは判らないが、きっと先生の人徳なのだろうと納得し

 

「ワン!」

 

鳴き声を上げることで返事を返す。寝てる間に首に巻きついたら危ないとの事でペンダントは外して父上が持っている、それがあれば人の姿になって話も出来るが……今は無いので無いもの強請りなので鳴き声で返事を返しながらも、脳裏に過ぎるのは父上の事だった……

 

(父上は大丈夫だろうか……)

 

村と違いすぎて落ち着かないと言って山で眠ると言って出かけて行った父上の事が少し心配だが、東京では危ない妖怪もいないので心配する必要も無いだろう。それよりも拙者が気に入らないのは

 

(理不尽でござるよ)

 

タマモはせんせーの部屋で一緒に眠っているのに、拙者はリビング。大きな鼾をかく幽霊が居たので正直うるさかったし、あの幽霊の事もかなり気になった。見覚えの無い幽霊の少女に竜神の娘……一体どうなっているでござるかと考えていると

 

「シロちゃん。喉渇いていない?お水飲む?」

 

せんせーの母上がそう尋ねてくるので鳴いて欲しいと意思表示をすると目の前にお皿が置かれる。ペンダントがあれば人間になれるんでござるが、それもないので直接飲むしかないのが少し恥かしいでござるな

 

「母さんおはよー、じゃあランニングに……あ、そうだ」

 

リビングの扉が開き、頭の上にタマモを乗せ、両肩にチビと言う小悪魔とモグラの竜を乗せているせんせーが拙者を見て

 

「シロちゃんも散歩に行くか?」

 

散歩!?散歩なんていつも無理やりせんせーに頼んで行って貰っていたのに!まさかせんせーから誘って貰えるなんて!

 

「ワンワンワン!!!!」

 

行く!行くっ!とせんせーの足元で鳴くと、せんせーは穏やかに笑いながら拙者を抱き上げて

 

「よっしゃ、じゃあ行こうなー」

 

「ワン!」

 

前の世界のせんせーも優しくて大好きだったが、この世界のせんせーはもっと優しくて大好きになりそうだ

 

「……よ、横島?その白い子犬は?」

 

家の外では蛍が待っていた。せんせーと共にある為だけに逆行までしたのだからこれは当然の事だ。でも

 

(仲良くしたいでござるなー)

 

未来では拙者も蛍に霊能を教えた。だから弟子になる訳で、敵対したいとは思えない。おキヌ殿や美神殿とも同じく、よりよい関係でありたいと思う。シロのこの考え方は人狼特有の物だ、仲間の危機ならば命を賭けてでも助けに向かう、情に厚く仲間を大事にする人狼だからこそ全員が笑っていられると良いなぁと思うのだ

 

「昨日クロさんが家に来てな。シロちゃんがお礼を言いたいって言ってるからって態々尋ねて来てくれたんだ」

 

そ、そうなの?っと引き攣った顔をしている蛍。うーむ、やはりこの姿では駄目でござるな、意思表示が出来ないでござるよ

 

「ま、とりあえずランニングに行こうぜ」

 

「え、ええ。行きましょうか」

 

そう笑って走り出すせんせーの隣に並んで走っていると、逆行前の世界の事をどうしても思い出し、拙者は今がとても楽しいと思うのだった……

 

 

 

シロが来たのかぁ……ランニングの時に横島が白い子犬を抱えていたのでもしかしてと思ったのだが、そのまさかだった

 

【中々複雑な所だな、蛍よ】

 

「そうね。見ている分には凄く良いんだけどね」

 

汗をかいていると言う事もあり、ベンチの上で乾かされている心眼がそう尋ねて来る。タマモにしろシロにしろ美神さんの事務所に来るのは相当後だった筈だ。だが原始風水盤の前に既に揃っている、いや別にそれは良いのよ。もう逆行の知識が役に立たないのは嫌って程痛感しているから……ただ

 

「あっははは!くすぐったい」

 

「ワンワンワンワン♪」

 

「ココーン!」

 

横島は基本的に動物とかは嫌いじゃない、今もタマモやシロにチビ達と遊んでいて実に楽しそうな顔で笑っているが、シロとタマモは精霊石を持てば少女の姿になると思うと複雑な気持ちになってくる

 

(うーん……自分で言うのもなんだけど、性格ブスすぎる)

 

独占欲とか執着心が強くなりすぎている。自分でも実感しているが、かなり粘着質になっていると思う。これは良くない傾向よね

 

【仕方あるまい、お互いに幸せになれるという時の別れ、それはお前にもトラウマとして根付いている】

 

「そうだとしてもこれは不味いでしょうよ」

 

未来の知識を持つ心眼が居るから出来る話だ。ルシオラとして横島と幸せになれる、そう思った時に死に別れた。それは横島を失う恐怖として今も私のトラウマとして根付いている。だから横島が奪われると思うことに対して敏感になっているのだ

 

【それはお前の気持ちの問題だ。私がどうこう言える問題じゃない、ただ横島に迷惑を掛け、成長を阻害すると言うのならいくらなんでもお前は私の敵だ】

 

ハッキリと言われて思わず溜息を吐く、心眼は横島だけの味方だ。心眼の基準で私が横島の障害となると悟れば徹底的に妨害してくるようになるだろう。今は味方だけど何時敵になるか?と思うと正直怖いのが心眼だろう……そんな事を考えていると腕時計が音を立てる。時間を見ると6時10分……そろそろ帰り始めないと7時には家に戻れない、今日も横島は学校に行くので遅刻させる訳には行かない

 

「横島ー!そろそろ家に戻るわよー?」

 

「判ったー!直ぐ帰り支度するー」

 

遊んでいたボールを拾い上げ、チビ達に帰るぞーと声を掛けている横島を見ながら、今のままの性格じゃ駄目だなと思い、暗い気持ちになりながら私も帰り支度をするのだった……

 

「じゃ、蛍も除霊頑張ってな!俺は試験を頑張ってくるから」

 

横島の家で百合子さんの朝食をご馳走になり、家の前で別れる。今日は横島がテストらしいので、少しアドバイスはしたが合格するだろうかと言う不安はある

 

(学生法があるから大丈夫だと思うけど……)

 

これが除霊を専門にしている学校ならばそんな甘さはないが、横島の通っている学校は普通の学校だ。だから学生法の範囲である程度は試験の問題も易しくなっている筈……横島は馬鹿では無いので多分大丈夫だと思うがやはり心配にはなる

 

【まー心配しても仕方あるまいって、それよりも蛍。今日の除霊もサクッと終わらせるのでメロンパンを頼むぞ】

 

シズクは横島が来ないと協力してくれないが、ノッブはそうではない。本来の英霊としての力は無いらしいが、それでも恐ろしいほどに強く。そして戦略家でもある。単純に悪霊を力づくで除霊するのならば、シズクよりもノッブの方が良い。報酬はメロンパンで良い辺り実にリーズナブルだと美神さんは喜んでいる

 

「はいはい、判ってるわよ。じゃ行きましょうか?」

 

【うむ!ワシに任せれば万事解決よ!】

 

ノッブのこの自信はどこから来るんだろうか?ただ大口を叩くだけの実力もあるのも事実なので、頼りにしてるわよ?と呟き自転車で美神さんの事務所へと向かうのだった……そして除霊を終え、ビルに戻った私にお父さんが真剣な顔をして告げた「大樹さんが後数時間で帰国する」と、それを聞いた私は夕食はあげはと2人で食べて!と叫び、横島の家へと向かったのだった……

 

 

 

忠夫がいない間に部屋の掃除とかをしてみたが、エロ本などは一切なく。部屋も綺麗に整っていた

 

(うーん、これは少し予想外)

 

私が日本に居る間はエロ本だらけだったのだが、何時の間に処分したのだろうか?蛍ちゃんが良く訪ねてくるみたいだし、シズクちゃんも家に居るので見られると気まずいと思ったのか、それとも

 

「みむ?」

 

「うきゅー!」

 

家の中を駆け回っているチビちゃん達に見られるのが嫌だったのだろうか?動物とは言え小さい子供、悪影響とかを考えたのだろうか?そんな事を考えながら家の掃除を済ませる

 

「シズクちゃん掃除上手なのね」

 

「……まぁ……それなりに」

 

いつもシズクちゃんが掃除をしていると聞いたが、埃はどこにもないし、家全体がとても清潔で、掃除をしたと言っても軽く埃を払って、雑巾がけをしただけで終わってしまった。それだけ毎日しっかりと掃除をしているという証拠で正直好感が持てた、最初はおキヌちゃんと揉めていたが、それも帳消しにしてもいいかもしれないと思いながら

 

「なんでシロちゃんとタマモちゃんが足元で唸ってるの?」

 

大人しい筈の2匹が唸っているのでそう尋ねると、シロちゃんとタマモちゃんが私の足元で何かを訴えかけるように鳴きだす。何をして欲しいのだろうか?

 

「……精霊石があれば人間の姿になれるからそれを欲しいと言っているんだ」

 

「なんであげないの?」

 

そうすれば話とかも出来るんだからそっちの方が良いじゃない?と言うとシズクちゃんは

 

「……精霊石は高密度の霊力の圧縮結晶だ。正しい加工がされてないと爆弾と同じだぞ?」

 

そう言われると確かに欲しいと言っているからと渡す訳には行かないわね。私はしゃがみ込んで

 

「危ないから駄目なんだって、ごめんね」

 

2匹の頭を撫でながらごめんねと呟いていると

 

【横島さんのお昼の準備に……って百合子さん!?何時の間に日本に!?】

 

おキヌちゃんが驚きながら尋ねて来る。壁から急に出てきたので私も少し驚きながら、一昨日よと返事を返す。忠夫のお昼ご飯を用意しに来てくれたおキヌちゃんに折角だから、一緒に料理しましょうか?と声を掛け、2人でキッチンへと向かうのだった……

 

「……私は甘やかさない。もしも精霊石が欲しいのならちゃんとなにか働きをするんだな」

 

「「グルルルルル」」

 

なおシズクが精霊石を与えるのを拒否していたのは、危険物と言う事もあるが横島がシロとタマモに甘いのは目に見えていたので、それを阻止するためだったりする……

 

「ただいまー……えっと母さん。お客さんが居るんだけど良いかなー?」

 

12時少し前に忠夫が帰ってきて、気まずそうにお客さんが居ると言う。蛍ちゃんじゃないの?と思っていると忠夫の言うお客さんが姿を見せた

 

「横島のお母様ですね。私は神宮寺くえすと言います、少しの間ですが横島の師匠として霊能の面倒を見ておりました」

 

黒いゴシックドレスに身を包んだ、銀髪の少女がにこりと笑いながら、手にしていた紙袋を差し出しながら

 

「お子さんをお預かりした事もあり、1度ご挨拶をと思いまして急に訪ねてきて申し訳ありません」

 

穏やかに笑いながら挨拶してくる神宮寺さんを見て、私が思ったのは1つ。この子は忠夫をずいぶんと気に掛けていると言う事だった……

 

「……何故神宮寺を連れてきた?」

 

【そうですよ!?どうしてですか?】

 

「い、いやあ、帰り道で偶然会って、そのまま話をしていたら母さんが家に居るって話しちゃって」

 

リビングの隅のほうでシズクちゃんとおキヌちゃんに怒られて、おろおろしている忠夫を見て溜息を吐きながら、とりあえず昼食にしましょうと強引に話を終わらせるのだった……

 

 

 

柩に横島の母親が近い内に日本に来ると聞いていた。とは言えそうタイミングよく出会える訳も無い、1度挨拶をと思っていたが、何時あえるか判らないので日持ちするお土産でも用意しようと思い、買い物を終えてから屋敷に戻っていると横島に会い。母親が来ていると聞いていいタイミングだったと思い、横島に着いて来て、一緒に昼食を食べた後……

 

(凄まじいですわね)

 

覇気が凄まじい、それに観察するような視線を向けられているのも判る。それでもその視線に怯まず見つめ返す。おキヌとか言う幽霊は大変ですっと叫んで出て行った。多分美神に報告に行ったんだと思いますが、些細なことなので無視をする。

 

「……シズクぅ。母さんと神宮寺さんの間に火花が見える。目の錯覚?」

 

「……残念ながらその通りだと思うぞ」

 

横島が怯えているので可哀想だと思ったが、ここで引いてしまえば一気に飲み込まれるので、少しの間だけ我慢して欲しい

 

「忠夫。神宮寺さんが師匠ってどういう事?美神さんじゃないの?」

 

そう尋ねられた横島はうーっと言いにくそうに、頬を掻きながら

 

「GS試験の後の除霊試験でこけて、1週間神宮寺さんに色々教えて貰ったんだ」

 

こけたと聞いて何かを考え込む素振りを見せた横島の母親は

 

「もしかして美神さんの修行の方針が間違って「お袋!?」黙ってなさい」

 

美神の修行方針が間違っていたと聞いて、横島が止めに入るが睨まれて黙り込む

 

「間違っていた訳ではないですわよ?ただ方向性の違いですわね。美神令子は道具使い、芦蛍も道具使い。それに対して横島は自らの霊力を圧縮・形状変化させるタイプの霊能者。どちらかと言うと魔法使いに近いタイプですからね。指導出来なかったのでしょう、まぁ基礎的な知識はしっかりと教えていたので、指導者として駄目と言う訳ではないですが」

 

ここで美神の指導が駄目だったというのは容易いが、それだと横島が反発するのでフォローを加えながら話を進める

 

「そうなんですか、適材適所と言いますしね。態々時間を割いて教えて頂きありがとうございました。忠夫の母の百合子です」

 

ここで初めて自己紹介をしてくれ、そして纏っていた雰囲気も柔らかくなった。これである程度の信用を得る事が出来たと見て間違いないだろう

 

「いえいえ、横島はとても有能な霊能者ですからね、私も少しの間ですが指導出来て楽しかったですわ」

 

予備知識が少ないので、教えれば教えた分だけ吸収して知識をつけていく横島の指導は楽しかったですわと告げると

 

「……お前、帰れば良いだろう。仕事は良いのか」

 

「お生憎様。既に仕事は完了しておりますわ、だから暇なんですのよ」

 

明らかに追い出そうとしているシズクを睨むと睨み返してくる。折角横島の母親に会えたのだからこのまま帰るつもりは微塵も無い、少しでもいいので自分を売り込んでおかないと

 

「忠夫、なんでシズクちゃんと神宮寺さんは仲悪いの?」

 

「えーと神宮寺さんは凄く優しくて良い人だけど、魔法使いって事でこう、呪いとか?も使う除霊をしてるから嫌われてるみたい。美神さんと蛍も同じかなあ」

 

横島の説明を聞いた百合子さんは、私の方を見て優しい笑みを浮かべながら

 

「そう言うのも大変ね、ゆっくりして行ってくれて構わないわよ」

 

シズクのおかげで私にとって良い流れが来た事に内心笑いながら、ありがとうございますと言いながら百合子さんに頭を下げるのだった……

 

「また奇妙なのを囲い込みましたわね。人狼ですか?」

 

横島の足元に居る白い子犬を見てそう尋ねると、横島はあはははっと笑いながら

 

「妙神山に行った時。色々ありまして、その時にシロの父親と天狗の決闘を止めたんですよ」

 

よく止めれましたわね……天狗は相当好戦的な妖怪だと言うのに……

 

「その時のお礼がしたいって態々尋ねてきてくれたんですよ」

 

父親と言う割には姿が見えないですが……人狼なので都会的な雰囲気に会わなかったのだろうか?と首を傾げているとチャイムが鳴る

 

「……最近客が多いな」

 

シズクがボヤキながら玄関を見に行き、暫くすると戻って来て

 

「……クロと吸血鬼が尋ねて来た」

 

シズクの後ろから姿を見せたのは人狼の男性とブラドー島で戦ったブラドー伯爵だった。どうしてブラドー伯爵が?と困惑していると

 

「横島の母親ですな。我はブラドー、ブラドー伯爵と言う吸血鬼です。貴女の息子に助けられたのでこうしてお礼に参りました」

 

深く頭を下げるブラドーに百合子さんはご丁寧にどうもと頭を下げ返す。どうも邪魔者が多いですわねぇと苦笑しながら、冷めかけているお茶に口をつけるのだった……まぁそれなりに友好的な出会いも出来ましたし、今回はこれで良しとしましょうかね……

 

 

 

 

神宮寺さんがゆっくり出来ると言う事なので、折角なら夕食も一緒にと言う話になった頃。ブラドー伯爵とクロさんが尋ねて来た

 

「我を助けてくれた礼だ。安物だが、受け取ってくれ」

 

「いや、俺こんなの貰っても困るんですけど」

 

明らかな金。そして宝石が埋め込まれた短剣を差し出されたが、こんなのどうすればいいのか判らない

 

「む?これはちゃんと聖職者に清めてもらった品だぞ?GSとやらをやるなら武器は必要だぞ?」

 

いや……そんな事を言われても……俺が困惑していると心眼が

 

【貰っておけ横島。霊力が尽きた時の護身用の武器になるし、それを媒介に霊力の刃を使う練習にもなる】

 

心眼の助言もあり、受け取ることにしたが、正直俺みたいな一般庶民が持つような武器じゃないと思う

 

「おお、では拙者からも、人狼族に伝わるお守りだ。きっと横島殿を守ってくれるぞ」

 

クロさんからも牙か何かを使って作ったであろうお守りを手渡される。ブラドー伯爵のを受け取ったのにクロさんを受け取らない訳には行かないのでそれも受け取る

 

「ワンワン!」

 

それは良い物だよと言う感じで鳴くシロちゃんの頭を撫でていると、ブラドー伯爵が思い出したように

 

「そうそう我が愚娘が血を吸おうのを諦めないのでな。牙を封印しておいた、これで安全だろう」

 

「本当ですか!?」

 

顔を見合わせる度に襲ってくるシルフィーちゃんの牙が封印された、これで血を吸われるかもと恐れる必要がなくなる

 

「血を吸おうと?横島。その話詳しく」

 

やばい!?神宮寺さんの目が物凄く剣呑な光を放っている。ブラドー伯爵に制裁されたのだから、これ以上は可哀想だと思う……とは言え、上手く話を変える事なんて出来ないし……どうしようかと思っていると

 

「百合子さん!大樹さんが空港でタクシーに乗ったってお父さ……なんで神宮寺が居るの!?」

 

【おおう!?なんとも人が多いの……なー。横島、ワシ除霊で疲れた。メロンパン食べるから牛乳】

 

蛍が慌てて家の中に来て神宮寺さんを見て絶叫し、ノッブちゃんが牛乳をくれと言う。シルフィーちゃんの話は流れたけどカオス過ぎる

 

「あの馬鹿……私は離婚するって言ったのに、追いかけて来たのかい?あれだけ不倫不倫したいなら私に構わなくても良いだろうに」

 

「「不倫だと?」」

 

やばい!?お袋の一言でブラドーさんとクロさんの目に剣呑な光が!?あんなのでも俺の親父なので死んで貰っては困る。ヒートアップする前に止めるべきだと思ったその時

 

「百合子ぉ!俺が悪……「「貴様かぁ!?妻が居るのに不倫をする愚か者はッ!!!!」」うおおおおおっ!?」

 

馬鹿親父いいいいいッ!?!?なんでこのタイミングで帰って来る!?ブラドー伯爵とクロさんが目を紅く光らせて親父に襲い掛かる。窓ガラスの割れる音と親父の悲鳴とクロさんとブラドー伯爵の咆哮を聞きながら

 

「神宮寺さん!?大変なことに!?「不倫をするような馬鹿は1度怖い目を見れば良いんですわ」「私も同意」

 

駄目だ!?神宮寺さんと蛍は不倫をしている親父に対する対応が冷たすぎる!?まぁでも不倫をするのは悪い事だと思うけど、このままだと親父が死んでしまうので何とかして止めないと

 

「……不倫とは何だ?」

 

【さあ?】

 

駄目だ!?古い価値観のシズクとノッブちゃんは不倫がどんな物か理解していない!?

 

「みーむう」

 

「うきゅー」

 

「コーン」

 

「ワンワン!」

 

あそぼーあそぼーと足元にじゃれ付いてくるチビ達。遊んでやりたいけど、このままだと親父が死んでしまうので遊んでいる時間が無い!

 

「お袋ぉどうする!?」

 

「はぁ……離婚が成立する前に死なれたら困るね。とりあえず追いかけようか?」

 

心底嫌そうな顔をしているお袋と一緒に家を出ようとすると神宮寺さんと蛍が止めに入る。不倫しているから死んでもいいって言うのは困るぞ!?と叫ぶと違うわよと蛍は苦笑しながら

 

「待って直ぐ追いかけない方がいいわ。夜だからクロさんもブラドーさんも血が高ぶっているから話で止めるのは無理よ」

 

「ですわね。美神にも連絡を入れて置いた方が良いですわ。私は神代琉璃に連絡を入れるので追いかけるのはその後で良いでしょう」

 

た、確かにそうかもしれない。このまま追いかけて求める手段が無い、1度美神さんと合流しようと思い。疲れているノッブちゃんに留守番を頼み、俺達はクロさんとブラドー伯爵を止める為に美神さんの事務所へと向かうのだった……

 

 

リポート3 父来る その4へ続く

 

 




妻と死に別れているブラドー伯爵とクロの前に不倫している大樹が現れました。妻と死に別れている分不倫している大樹を許す事が出来ず襲い掛かりました。そして大樹は逃亡開始、次回はバーサーカーモードONのブラドー伯爵とクロが大樹どうするのか?を楽しみにしていてください。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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