GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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その3

リポート29 新しい生活 その3

 

~美神視点~

 

氷室神社での戦いの後遺症は勿論、なんらかの呪いや病気の可能性があると言う事でナイチンゲールのいる病院に訪れていた。

 

(増えてる……)

 

私達を出迎えたのは増えている蜘蛛の巣状の亀裂、前までは1つだったのに……3つも4つも亀裂が増えている。

 

「……言峰神父ですかね?」

 

「ポチの可能性もあるでござるなー」

 

逃亡常習犯の2人だけど、そのまま死んでいるんじゃないかと本当に心配になった。

 

「結構懲りない人達ですよね、あの人達」

 

「あ、あの……近くないですか?」

 

「え?そんな事ないわよ?」

 

琉璃も勿論診察の為に訪れていたのだが……横島君と琉璃の距離が近い。蛍ちゃんとくえすが凄い顔をしている……にらみ合うとか互いに牽制と言う感じの蛍ちゃんとくえすだったが、琉璃はめちゃくちゃ積極的だ。

 

「今度一緒にご飯を食べに行かない?」

 

「え、えーっとお?」

 

助けてという目をしている横島君に心の中で溜め息を吐きながら、琉璃の提案を聞きつつも横島君へ助け舟を出す。

 

「氷室神社に行った全員ででしょ?」

 

「そうですよ~」

 

これで違うとか、くえすとか蛍ちゃんが動かなければ琉璃は横島君を1人だけ連れ出していたと思う。

 

(これ、本当に不味い気がするわね)

 

蛍ちゃんとくえすがやりあっている間に琉璃が横島君を攫って行きそうな……この積極性を見るとそれも私の思い過ごしではないように思えてくる。

 

「は~い、令子ちゃん~の診察の番ですよ~」

 

「……冥子、あんたここで何してるの?」

 

ナース服の冥子に頭痛が強くなった気がした。冥子はにこにこと笑いながらくるりとターンする、その動きに沿ってスカートがふわりと動いた。

 

「ショウトラちゃんの~パワーアップで~ナイチンゲールさんの所でお勉強してるの~」

 

「わふんッ!」

 

ショウトラも凄いでしょと言わんばかりに自慢げな鳴き声を出す。確かに冥子は除霊に向いてない、そういう面では医療系に進むのは間違いではないと思う。

 

「横島君似合う~?」

 

「凄く似合ってて可愛いと思う、冥子ちゃんもショウトラも」

 

「本当?嬉しいわ~」

 

「わふわふッ!」

 

ほんわかほのぼのしてる横島君と冥子の直ぐ側では蛍ちゃん達が睨みあっているし……私は思わずお腹に手を当てた。

 

(胃が痛くなって来たわね)

 

動物フォームのタマモが横島君の膝の上に乗って唸っていて、シロも少し悩んで子犬フォームで横島君の膝の上に座る。ここは自分達の場所だと言いたいのか、それとも自分達の物と主張しているのか……。

 

「はぁ……へたれてるから、こんな事になってしまったんだよ」

 

蛍ちゃんを病院まで連れてきた優太郎さんが疲れた様子で呟く、でも本当にそのとおりだ。もっと積極的になっていれば、望む関係になれていたのに、横島君の良さが判ってライバルが増えてきてから慌てるのでは余りにも遅すぎる。

 

(自業自得までは言わないけど……)

 

横島君はまぁ顔は普通だし、決してモテるっていうタイプではない。だからこそ蛍ちゃんものんびり横島君を篭絡しようと思ったと思うんだけど……

 

(人の中身を大事にするタイプにはモテるのよね)

 

外見ではなく中身を重視するタイプ……蛍ちゃん含め、くえすや琉璃。そして何故か人外には異様に好かれる……横島君に惹かれる相手が増えてから慌てても時既に遅しである。

 

(横島君、もう少し人の好意に敏感になってくれないかしら)

 

それか蛍ちゃんと相思相愛なんだから、さっさとどっちか告白して付き合うかなんとかしてくれないかしら。私はそんな事を考えがら診察室に入ったのだが……。

 

【身体に異常は見られませんが、ストレスを感じていませんか? とりあえず、胃薬を処方するのでアルコールの摂取は控えてください】

 

ストレス性の胃炎になりかけていると聞いて、本当にさっさとくっついてしまえ、もしくは誰かと付き合ってしまえと心の底から思うのだった……。

 

 

 

~蛍視点~

 

氷室神社の時も感じていたけど、横島と琉璃さんの距離感が近い。横島はおろおろしているけど、琉璃さんがぐいぐい押している感じだ。

 

(不思議だわ)

 

普通はこれだけぐいぐい行っていれば多少の嫌悪感や、男好きと言う感じを受けるはずだ。それなのに、琉璃さんにはそれがない。こんな事を言ったら自分の負けを認めるような物だがなんと言うかそうあるのが当然と思えてくる。

 

(違う違う)

 

なんで私は勝負に入る前から負けを認めているのか、私の方がずっと前から横島を好きだったのだから引く訳が無い。

 

「あ、そうそう。美神さんにも話す予定なんだけど、陰陽寮への見学が決まりそうよ」

 

横島や私達をからかう様な猫のような雰囲気から、一気にGS協会会長と言う立場に切り替わった琉璃さんに一瞬面を食らった。

 

「……裏取引ですか?」

 

「まぁそうなるみたいね。あの巨人を弱らせた呪い……躑躅院も一枚噛んでいたみたいだし、表向きはGS協会と陰陽寮の連携を取る為の視察って事になるわ」

 

「今まで何回も要請があったのに、それを悉く断ってきた陰陽寮が良くそれを言い出しましたね」

 

GS協会、オカルトGメンが歩み寄ろうとしていたのに、それを断り続けたのは陰陽寮だ。それが突然手を取り合おうなんて、おかしいとしか思えない。

 

「俺さ、良く判ってないんだけど……陰陽寮ってのはGS協会とかとは仲が悪いのか?」

 

ここら辺は政治的なやり取りになるので横島には説明してなかったけど、そろそろそういう話をしても良いと思える。

 

「元々陰陽寮って言うのは日本に認められていた霊能組織なのよね、それが昭和末期から平成初期に掛けて日本の国防組織って言う立場から外されたのよ」

 

「外されたのではなく、正確には蹴落とされたですわ。あの時分には陰陽寮に正式な陰陽師は少なくなっていたのですわ」

 

琉璃さんの言葉にくえすが補足する、勿論正式な陰陽師の現象もあったが、その頃には海外からGS協会やオカルトGメンが日本に入り始めていて、弱体化していた陰陽寮に拘る必要が無いと政府が判断したのだ。

 

「神宮寺さん、神宮寺くえすさん、診察室へどうぞ」

 

「私の番みたいですわね、ではお先に」

 

横島にだけ手を振り黒いドレスの裾を翻し歩き去るくえす、悔しいけど……女の色気って奴では完全に負けていると思う。

 

「いつも思うけど、神宮寺さんって格好良いよなー」

 

綺麗と続くと思ったのに格好良いって言葉に私も琉璃さんも驚いた。横島は私達の視線に気付いたのか、恥ずかしそうにする。

 

【自信に満ち溢れているからな、横島には自分に足りない物だから惹かれてしまうのだろう】

 

自信過剰ともいえるが、くえすは自分の立ち振舞いに一切の迷いも躊躇いも無い、その美貌とあわせ、その自信に満ち溢れた姿は確かに万人を虜とするだろう。

 

「俺がこの世で一番信頼出来ないのは自分自身だからなあ……自信に満ち溢れた神宮寺さんには憧れるよなあ」

 

それは横島の口癖とも言えた、何よりも自分が信用出来ない。だから横島には自信がない、そんな事は無いといつも言っているけど、横島にはその言葉は届かない。

 

「横島君は頑張っていると思うわよ。自信なんてそんなのは後から付いてくる物よ」

 

「そういうもの……なんですかね?」

 

「そうそう、そんな事を言えば私なんて自信なんて欠片もないわよ?」

 

「「え?」」

 

私と横島の困惑した声が重なった。琉璃さんはそんな私達を見てくすりと笑う、いつも自信に満ちているように見える琉璃さんが自信がないとか何の冗談かと思う。

 

「責務か……それは辛い生き方だね」

 

「神代家当主、GS協会会長。そんな立場は私は欲しくなかったんですけどね」

 

日本でも有数な霊能者の家系である「神代家」そして日本のGS協会の会長と言う立場……それが私達とそう歳の変わらない琉璃さんが大人にならなければならない理由だったのだろう。

 

「私も普通に人並みに学校に行って、遊んで、好きな人と過ごして、そんな青春欲しかったわね」

 

横島に流し目を向けるのは嫌だけど、それは琉璃さんの嘘偽りのない本心だろう。

 

【くえすの自信は自分を守る為の物、自分を卑下されない為に身につけた力だけど、くえすの心は狭い、自分の世界だけで完結している】

 

そこに他人を入れる余裕はないはずなのに、くえすは横島を求めた。自分に足りない優しさを求めて、横島を欲している。

 

「うるさいですわね、貴方に評価される筋合いはありませんわよ」

 

心眼の己への評価にくえすが不機嫌そうに鼻を鳴らす、だが心眼はそんなくえすに目もくれず、今度は私に視線を向けた。

 

【優しく受け入れる。それは甘く、相手を包み込む。どんな時も側にいて、絶対的に肯定し、否定しない。それが蛍】

 

突然の心眼の言葉に私も琉璃さんも、勿論横島も言葉が出ない。

 

【他人に厳しく、己にも厳しいからこそ絶大なカリスマとなる。己を隠し、本性を見せない。それが琉璃】

 

「……他人から称されるのは何とも言えないわね」

 

【そう嫌うなよ、くえすも、蛍も、琉璃も、いや、それだけじゃない。横島の回りにいる者は横島にない物があって、横島にだけあるものを求めている】

 

俺にだけにしかないもの?と横島が呆然とした様子で呟く、自分にしかないものなんて思いつかないのだろう。だが、横島にだけあって、皆が欲しいと思っているのはその絶対的な優しさだろう。

 

【それが好きという感情なのか、愛なのか、それはきっと自分達には判るまい。まぁ、それを探して悩むのが恋愛であろうよ。まぁ、せいぜい悩め、ああ、横島はもう少し人の好意に気付くべきだな】

 

「うえ!?」

 

突然の直撃に横島が困惑した声を上げる。心眼が突然語りだしたのは心眼から見た私達なのだろう……突然の愛なのかとか言われて、私も琉璃さんも顔が赤い。

 

「心眼は何をさせたいのかな?」

 

【横島が心身ともに大きく成長する事を望んでいるよ、私はお前達の誰かが横島をより成長させる……そう思っている伴侶としてな、誰がなるかは私の関する事ではないが……】

 

「横島さーん、診察室へどうぞー」

 

「えっと、じゃ、俺行きますから!」

 

うりぼー達を抱えて診察室へ逃げ込む横島。残された私達は心眼に言われた言葉を噛み締め、小声での伴侶の言葉の意味を理解して耳まで真っ赤になってしまうのだった……。

 

 

 

 

 

~ナイチンゲール視点~

 

 

全員の診察を終えて、特別な協力者として残った芦優太郎さんと一緒にカルテに目を通す。

 

「最悪の結果は避けれているようだね」

 

【そうですね】

 

木人と昆虫と言う事で体内へ花粉などでの感染症の可能性を恐れていましたが、それも無いようで一安心と言う所ですね。

 

【問題は横島さんですね】

 

「……ううむ、彼は本当に未知数だからな」

 

優太郎さんは神魔と言う事でGS協会やオカルトGメンに提出するカルテではない、本物のカルテを机の上に広げる。

 

「体組織の回復までも早まっているのか」

 

【人外化が爆発的に進んでいますね、ここまで来て人格を保っている横島さんには驚きです】

 

常人ならば、ここまで変質が進めば既に人格面にも影響が出ていてもおかしくは無い。それなのに、元の穏やかな人格のままと言うのは驚かされる。

 

【私としては魂に関係する霊視が出来る神に詳しく診察を求めます】

 

「そうだね……ヒャクメに声を掛けておくよ」

 

私に診察できる範囲を既に超えている。肉体や霊体の治療は出来ますが、魂の変質には私では治療は出来ない。

 

「これは私が責任を持って神魔に届けておくよ」

 

【よろしくお願いします】

 

出来る範囲の事はしたが、私にも出来る事と出来ない事はある。それでも医者としてのベストは尽くした思う、それに言峰やポチのように逃走しない善良な病人なので私も優しく接する事が出来る。

 

「身体能力的はどうかな?」

 

【そうですね、トップアスリートレベルと言う所ですね】

 

本来のその骨格ではありえない筋肉や瞬発力、霊力による強化か魂の変質による変化なのかは判らないですが……横島の身体能力も人間から外れ始めている。

 

「……そうか、横島君の努力が実っていると言うのはないかな?」

 

【それもあると思いますが、そこは難しい所ですね】

 

横島のトレーニングは聞いていますが、そのトレーニングであそこまでの身体能力を得たというのは正直信じられないと言う部分もある。

 

「全て横島君の変質として片付けるつもりかな?」

 

【まさか】

 

それで片付けるのならば、優太郎さんを診察室に呼ぶ必要は無い。何もかも全て、横島さんの変質で片付けてしまえばいいのだから……。

 

【私には魂に関する知識が足りません、ですからそちらに対する知識の譲渡を望みます】

 

「判った。近いうちにまとめて持ってくるよ。かなり厚くなるが、大丈夫かな?」

 

【大丈夫です、私はこれでも英霊ですから】

 

英霊と呼ばれるほど偉業をなしたと言う実感は無い、だけど英霊と言う存在は私にとって大変都合が良かった。まず疲労で倒れる事も無い、病気で動けなくなる事も無い、人を救いたいと思う私にとってこれほど都合のいい身体は無い。

 

「うりぼーに関してだけど……あれはどうかな?」

 

【大丈夫ですよ、可愛い動物のままです】

 

乙事主と言う神に進化したと言う話は聞きましたが、身体能力とかに変異は無い。それに優太郎さん自身も調べて異常が無いことは確認しているはずだ。

 

「私とは違う観点での話も聞きたかったんだよ」

 

【確かにそれは知りたいですね】

 

自分でこうだと思った話でも、他人から話を聞くことでその内容は何倍も優れた物になる。意見の交換と技術の交換は何よりも必要だ

 

「ナイチンゲール先生!また逃亡ですッ!!」

 

【全く、話を聞かない患者ですね。直ぐに行きます、優太郎さん。少しお待ちいただけますか?】

 

大丈夫だよと笑う優太郎さんに背を向けて、診察室を出る。

 

「ちいッ!もう見つかったかッ!!」

 

「急げポチッ!!」

 

【私もいい加減に堪忍袋の緒が切れました、骨の10本や20本覚悟してもらいますッ!!】

 

単位がおかしいと叫ぶ言峰とポチ、だがナイチンゲールは止まる事を知らず、もはやこの病院の名物となっている時間無制限の格闘戦が幕を開けるのだった。

 

「医療は筋肉だッ!新しい医療を確立させるんだ!」

 

「「「はいッ!!!」」」

 

そしてそんなナイチンゲールに感化され、霊能力とナイチンゲール式医療術の継承者がこの病院で次々と生まれている事を琉璃が知り、彼らにGS免許を交付するか真剣に頭を悩ませる事となるのだった……。

 

【ふんッ!!】

 

「があああああああーーーーッ!痛い!痛いいい!」

 

「でたーッ!ロメロスペシャル!これは痛いぞーッ!!」

 

「先ほどフローレンススパークで地面に叩きつけられた言峰神父が担架で運ばれていきますねえ」

 

「ぎ、ギブ……アップ……ごばっ」

 

「おっと!ポチ選手ギブアップッ!!20分15秒!ナイチンゲール婦長の勝利だぁッ!!」

 

「今、小児科に入院中の少年達からベルトが授与されますッ!!感動的ですねえッ!!」

 

……病院ではなく、プロレス会場になっていると言うことに突っ込みを入れるものは誰もおらず、廊下に用意されていた机やパイプ椅子を慣れた素振りで回収を始める入院患者達なのだった……。

 

 

 

 

 

~ルイ・サイファー視点~

 

東京の高級レストラン、そのVIPルームにルイ、ネロ、エレシュキガルの3人の姿はあった。

 

「人間界では極上と言える食材と最高と言われる料理人が作った料理の味はどうかな?」

 

「「普通」」

 

ネロとエレシュキガルの言葉に笑みを浮かべる、全く持ってその通り。これはどこまで行っても普通なのだ。

 

「真なる美食と言う物を理解していないな」

 

「色々食べ歩いてみたけど、それと比べても美味しくないのだわ」

 

神魔の味覚と言うのはある程度は人間に似ているが、最終的に美味かどうかを決めるのはその料理に込められた人間の思いだ。

 

「最高の食材を使い、TVなどに出て慢心している。昔はもう少し美味かったんだけどね」

 

これならば高級ホテルにスカウトされる前の小さな街のレストランのシェフをやっている時の方が美味しかった。

 

「それで態々こんな普通の料理を食べさせて、何をするつもりなのだ?横島の所に行くのではなかったのか?」

 

「そうなのだわ、私を騙したの?」

 

ネロとエレシュキガルに落ち着けと言って、ナプキンで口を拭う。確かに私も横島の所に向かう予定だった……。

 

「今日は横島は病院だったのだよ」

 

ルキフグスに聞いたのだが、横島は昼から病院だったらしい、それでは会いに行っても意味がないだろう?と問いかける。

 

「病院って、横島は病気なのだわッ!?」

 

お見舞い、お見舞いは何が良いのだわっとおろおろしているエレシュキガル。冥界なんて場所にいたから、こういう不測の事態には滅法弱いんだよ。

 

「落ち着け女神よ、魔人化が進んだという事だろう?」

 

「まぁ人間からすれば大変な事だしね」

 

横島の人外化、それは人間側からすれば大変な問題だ。だが神魔からすれば、それは大した問題ではない。寿命から開放されるのだから、横島で遊ぶ時間が増えると思えばいい。

 

「命に別状はないの?」

 

「ないない、強いて言えば余達にまた一歩近づいたと言う所だ」

 

私達の側に近づくのならばそれもまた喜ぶべき事、やはり伴侶とまでは言わないが肌を重ねる事があるならば人の身では絞りきって殺してしまうかもしれないからね。

 

「だから明日昼前に横島の所に行こうと思う」

 

「食事前は失礼だと思うのだけど……?」

 

まぁ確かに普通はそうだ、だけど今回私にはある考えがある。それを試すには昼前の必要性があるのだ、話を聞けば2人も納得すると思う。

 

「横島に料理を作らせて見ようと思うんだ」

 

私の言葉に2人も興味津々と言う顔をする、その一言で私が何を考えているかは如実に判るはずだ。

 

「正直人間の料理には飽きた」

 

「まぁ珍しいって言うのは認めるんだけどね」

 

ネロも別のホテルに滞在しているが、その味には満足していないだろう。そしてエレシュキガルは普通の食事に感動していても、その味に満足しているかと言うときっとそうではないだろう。

 

「横島の料理と料理人の料理、そのどちらか神魔である私達の舌を満足させるのか、試してみようじゃないか」

 

2人の返答は聞かなくても判る、その眩いまでの光を宿した目を見れば私のアイデアに賛同している事は明らかなのだから……。

 

「ふっふーん♪良い出来じゃないか?」

 

「うん、良いと思うわよ、あー焼き上がりが楽しみだなー」

 

「せんせー!拙者のペンダントもー」

 

「判ってる判ってる、どうせ家で安静だからシロの分も作るよ、シズクも何が良い?」

 

「……何でも良い、横島が作ってくれるならそれで良い」

 

診察の結果1週間の自宅療養といわれたので、暇をもてあました横島はシルバーアクセサリーを作って暇を潰していた。そんな平和な横島家に3柱の神魔が訪れようとしているとは、誰も想像にもしないのだった……

 

 

 

リポート29 新しい生活 その4へ続く

 

 




今回もフラグ生成でした、次回はルイ、ネロ、エレシュキガル来訪を書いて行こうと思います!それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

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