GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド 作:混沌の魔法使い
その1
リポート5 貴女はストーカーですか?いいえ、通い妻です♪ その1
令子ちゃんが帰ってから2日後の日曜日の朝。聖奈さんが家に尋ねて来た、その意味を知ったアリスちゃんの顔が強張るのが判り、思わずその頭を撫でる
「アリスちゃん、今お父様から連絡がありました。黒介さんと赤介さんの仕事が終わりもう家に帰ったそうです」
それは本来喜ぶべき何だろうけど、アリスちゃんの顔を見ればまだ帰りたくないと思っているのが一目で判り
「あのそれは直ぐ帰らないと不味いですか?」
「え、いえ、別に今すぐと言う訳ではないですが……お父様が謝罪の意味も込めて夕食にご招待したいと仰っているので、夕方までには帰れば良いと思います」
夕方までか……となると時間的な余裕は後8時間って所かな
「判りました。じゃあ16時ごろまでは時間をください」
「判りました、では16時に迎えに来ます」
穏やかに笑う聖奈さんにありがとうございますと頭を下げ、アリスちゃんの方を見て
「じゃあ今日は思いっきり遊ぼう!まずは朝ごはんを食べてから散歩だ!」
「うんっ!」
華の咲くような笑みで笑うアリスちゃんに頷き、折角朝早く尋ねてきたのだから
「聖奈さんもご飯食べて行きます?」
「え、あ。は、はい。よろしければ」
今日はハーピーさんも家にいるし、1人前増えても大したこと無いだろうと思い、シズクに聖奈さんの分の朝食もお願いして、その後諭吉さんを貰えるか交渉してみようと思いながら聖奈さんと一緒に家の中に入るのだった……
「たのしーねー♪」
「みむう!」
「うっきゅう♪」
結果的に言えば諭吉さんは貰えた。それに夕方まで外出する許可も貰え、俺はチビとモグラちゃん。アリスちゃんに……そして
「お姉ちゃんは楽しくない?」
「あ、ううん。楽しいよ?でもなんかあっちこちから見られてる気がして落ち着かない」
「え?私?私は勿論楽しいわよ?」
人間に化けたハーピーさんとタマモと一緒にゆっくりと散歩しながら映画館を目指していた。シズクも誘ったのだが、掃除があるとか言って家に残っている。ノッブちゃんは限定メロンパンを買いに行くと言って出掛けて行ってしまった
(見られているのはあれだろうなあ……目立つもんなぁ)
金髪の美少女2人と長身で切れ長の目のお姉さま1人、そしてチビとモグラちゃんに凡人の俺1人。うん、どう考えても目立つ布陣だな!しかも明らかに普通の人代表みたいな俺がいるから、なんでだ?っと言う視線も俺に向けられているが
(もう慣れた)
蛍や美神さんと一緒に居れば嫌でもこんな視線は向けられる。なのでこの視線には正直言って慣れてしまっている、それにアリスちゃんとタマモと手を繋いでいても平常心を保てているので、やはり俺はロリコンではないと確信出来た
「映画館はもう直ぐ?アリスね、映画見るの初めて♪」
「うん、もうちょっとだよ?」
目的地にしている映画館は前に除霊を行った新極楽シネマだ。あそこのオーナーさんに電話したらチビとモグラちゃんもOKとの事で本当に助かったと思いながら
(子供向けの映画でつまらないと思いますけど、我慢してくださいね?)
(あ、うん大丈夫。あたいも映画って興味あるし)
大人のハーピーさんにはつまらないかも知れないと思っていたが、気にしなくて良いと笑ってくれる姿に安堵の溜息を吐き
(映画の後は、こっちのレストランに行って……お昼からは遊園地……あ、後黒介さんと赤介さんにお土産と……)
今日の夕方に帰ってしまうアリスちゃんの為に目一杯楽しい思い出を作って、黒介さんと赤介さんに持って行って貰うお土産も買って……
(今日は忙しくなりそうだな)
俺は心の中でそう呟き、楽しそうに笑うアリスちゃんとタマモの手を引いて新極楽シネマまでの道を歩き出したのだった……なお、横島が美人・美少女揃いの中に混じっている凡人だから注目されていたと思っていたのだが、実際は
「あ、あれ新撰組に出てた男の子とマスコットだよね!?東京に住んでたんだ」
「でもほら、あの子ってGS試験の今年の最年少の合格者じゃ?」
「だ、だよね?これほら、横島忠夫17歳……あのバンダナとかってもろそれだよね!?」
映画の中で入って、映画に出演してしまった横島だが、今後に注目と言われつつも映画もドラマにも出ず、更には本名も非公開となっており、正体不明の役者として注目されていた。更に今年の最年少GS試験合格者として雑誌に特集を組まれた事で本名が判ったが、その事で注目されていたのだが、当然横島はそんな事を知る良しも無いので、やっぱり俺は普通過ぎるよなあなどと考えているのだった……なおシズクの言う掃除とは
「……どこら辺で見た?」
【この辺だと思うんじゃが、それよりワシメロンパン買いに行っていい?】
ノッブが昨日自分の隣で火の粉を吐いていた白い着物の少女の話をし、シズクがその少女の正体に気付き排除する事を指していたりする……
黒おじさんと赤おじさんがお家に帰っていると言うのでもう帰らないといけないと思っていたのに、お兄ちゃんが夕方まで遊ぼうと言ってあちこち連れて行ってくれたのが本当に楽しかった
「っきゃあー♪たのしいいいー♪」
「あわわあああああ!?!?」
「あっはははー♪横島変な顔ーッ!!!」
お昼ご飯の後に行った遊園地も楽しかったし、何回もジェットコースターに乗って、青い顔で今にも倒れそうなお兄ちゃんを見てタマモと一緒に笑ったし
「アリス、あのぬいぐるみ欲しい♪」
「じゃ、私はあの犬」
「よっしゃ♪任せとけ!」
ゲームセンターとか言う場所でぬいぐるみも沢山取って貰った。もう本当に楽しかった……でも
「アリスちゃん。迎えに来ましたよ?」
……もうさよならなんだよね……お兄ちゃんが魔界に来てくれれば1番いいのに、でもお兄ちゃんは魔界じゃ暮らせない。それが寂しい
(タマモはいいなー)
毎日お兄ちゃんと一緒なのが本当に羨ましい、アリスもずっとお兄ちゃんの家で暮らしたいなあ……
「はい、アリスちゃん。これ黒介さんと赤介さんにお土産。お酒が好きって言ってたからワインとウィスキー、それとお摘みね」
紙袋に入った赤おじさんと黒おじさんのお土産を受け取る
「じゃあハーピーさん。お元気で」
「ありがとう。お世話になったじゃん」
お姉ちゃんと挨拶をしているお兄ちゃんを見ていると、今度は何時会えるのだろうか?と言う思いが強くなる
「はい、これはアリスちゃんに、ケーキを買って置いたからみんなで食べてね」
「う、うん。ありがとう」
色々なお土産を用意してくれたのは嬉しい、でもそんな物より、お兄ちゃんともっと一緒に
「難しいと思うけど、今度は俺がアリスちゃんの所に行くよ」
「え?」
ちょっと直ぐは無理だと思うけど、何とかして絶対アリスの所に行くよと笑うお兄ちゃんはアリスの頭を撫でながら
「それとまたいつでも遊びにおいで、いつでも待ってるから」
「うん!また来る!絶対来る!!」
ぎゅっとお兄ちゃんに抱きつきながら言うとお兄ちゃんはアリスの背中に手を回して
「待ってるからな、元気で、黒介さんと赤介さん、それとハーピーさんと仲良くな」
アリスの事を心配してくれているお兄ちゃんにうんっ!と元気良く返事を返し、私は人間界を後にした
「だ、大丈夫?本当にあたいを匿ってくれる?」
お兄ちゃんのお土産と荷物を持ちながら尋ねて来るハーピーお姉ちゃんに頷く、お兄ちゃんと一緒に居て思った。広い宮殿で一人ぼっちは寂しい。だからお姉ちゃんが居てくれれば寂しくない
「「アリス」」
宮殿の前で手を振っている黒おじさんと赤おじさんに手を振り返し、走り出すのだった
「ベリアル閣下、今回の事は大変失礼しました」
「構わぬ。我らの疑いは晴れたのだから気にはしない。ネビロス、我はブリュンヒルデと話をする、アリスの事は頼んだ」
聖奈お姉ちゃんが赤おじさんと話をするといって、アリスから離れる。これは正直チャンスだと思った、赤おじさんは優しいけどアリスを心配しすぎてあれも駄目、これも駄目と言ってあんまり話を聞いてくれない。だから話を聞いてくれる黒おじさんを説得するほうがハーピーお姉ちゃんも匿って貰えると思った
「ほう?アリスは、このハーピーと一緒が良いと?」
黒おじさんが観察するようにハーピーおねえちゃんを見つめている。ハーピーお姉ちゃんが顔を青くして震えている
「うん、だって黒おじさんも赤おじさんも男の人でしょ?アリスお姉ちゃんが欲しい!」
私がそう言うと黒おじさんはふむ、その通りだなと頷き
「1つ聞きたいが良いかね?」
「は、はひい!」
ぷるぷる震えているハーピーお姉ちゃんに大丈夫だよと言いながら手を握ると少し震えが収まった
「そう緊張しなくても良い、料理や裁縫は出来るかね?何か得意なことは?」
「え、あはい。料理はそれなりに出来ます、裁縫とかは少し……得意な事は鳥と仲良くなることです」
ふむ。なるほどなるほどと頷いた黒おじさんは良いだろうと呟き
「ではアリスに料理を教え、裁縫などを少しずつ教える家庭教師兼護衛として雇い入れよう」
「あ、ありがとうございます!」
「良かったね!ハーピーお姉ちゃん!」
メイドさんみたいになってしまったのは予想外だけど、宮殿に居るなら絶対安全だから良かったと安堵の溜息を吐く
「あ、そうそう、これね。お兄ちゃんから赤おじさんと黒おじさんにお土産。お酒とかだって」
「ほほう。中々気が利くじゃないか、人間の酒は少し興味がある。ベリアル、聞こえてるか?」
「少し待て、ブリュンヒルデと話をしている」
聖奈お姉ちゃんと話をしている赤おじさん、これは邪魔をしたらいけないと思って
「お兄ちゃんが色々お土産を用意してくれたんだよ♪黒おじさんに見せてあげる」
「それは楽しみだ。さ、行こうか?アリス。ハーピー。君も来るといい」
「は、はい!!」
赤おじさんが聖奈お姉ちゃんが難しい話をしているのを見ながら、宮殿の奥へと歩く中
「あのね、あのね!今度お兄ちゃんがアリスの家に来たいって。何とかなるかな?」
「ふむ……今すぐは無理だが、いずれは何とかしよう」
「やった♪黒おじさん大好き!」
「私もアリスが大好きだよ」
赤おじさんはお兄ちゃんが嫌いだから、こんな話は出来ない。でも黒おじさんはお兄ちゃんの事もそんなに嫌っていないので本当に安心した。
「またお兄ちゃんが泊まりにおいでって」
「ほう、それは良かった。では今度はこちらからお土産を用意しよう」
アリスは黒おじさんとそんな話をしながら、話をする為に談話室へと向かうのだった
アリスちゃんも令子ちゃんもいなくなってしまうと、妙に家がガランっとしてしまってなんか寂しかった
「みむ?」
「うきゅ?」
「あーうん、大丈夫。心配してくれてるんだよな」
膝の上に乗ってきたチビとモグラちゃんの頭を撫でていると心眼が
【お前は案外寂しがりやなのかも知れないな】
そう言われるとそうかも?と思ってしまう。今までは子供と言う事もあり、ばたばたと騒がしかった。それだけで家が明るくなったように思った。シズクにタマモ、ノッブちゃんも居るが、それとはまた違う明るさがあって正直楽しかったのだ
「もう、横島らしくないわよ?」
「っとと」
隣に座ってきたタマモが笑いながらそう言うが
「こーら、昨日精霊石で1日遊んだだろ?今日は駄目」
その首に下げられたペンダントを取り上げようとするが、タマモはそれよりも早くペンダントを胸の間に入れて
「どう?これでも取れる?私は別に構わないよ?横島なら触っても」
ぐっなんて卑劣な……取り上げようとすると胸の間に手を突っ込むことになる。それは完全なセクハラだ、そんな姿を見せたらチビとモグラちゃんがぐれてしまう……しかしどうする?と言って悪戯っぽく笑っているタマモは可愛い、思わずクラっと来てしまう……
【横島?落ち着けよ?後ろの気配を感じているか?】
心眼の言葉に返事を返すよりも早く、ぽんっと言う音が響き
「グルルルルルル!」
「……横島にまた心配を掛けるのか?この馬鹿狐」
シズクがタマモからペンダントを取り上げていた、もし取ろうと胸に手を伸ばしていたら頭に氷柱だったなと気付き安堵の溜息を吐く
【へたれー♪女に誘われたのだから胸くらい【心眼ビームッ!】ノッブウ!?】
ノッブちゃんが胸くらいと言った瞬間。心眼がビームを打ち出しノッブちゃんを弾き飛ばし
【横島をそっちの道に誘うな。良い感じに落ち着いているのだからな】
良い感じに落ち着いているってどういう意味だ?と思っていると膝の上に精霊石のペンダントが落とされ
「……しっかり管理しておけ、私は馬鹿狐がどうなろうと構わないが、お前が心配するならちゃんと管理しておけ」
シズクの警告に判ったと返事を返し、精霊石のペンダントをポケットにしまうと
「くーん、くーん」
頂戴、頂戴と言う感じで足元にじゃれ付いて来るタマモを抱き上げて
「今日は駄目。タマモが調子悪いと俺悲しいから」
「くうん……」
しょんぼりとした感じのタマモにごめんなと呟き、時計を見る。そろそろだな
「うっし!散歩行くかー」
元気良く鳴いて行くーと意思表示をするチビ達にリードをつけて、俺は散歩に出かけるのだった
「あ~横島君~久しぶりね~」
「ワンワン!!」
いつもの散歩コースを歩いているとのんびりとした声と元気の良い犬の鳴き声が後ろから聞こえてくる
「冥子ちゃん、久しぶりだな」
結構一時期は良く会っていたんだけど、最近見なかった冥子ちゃんに久しぶりだなと言うと
「バウバウ!!」
「おわっと!あははは!やめえ!くすぐったい!」
「ワンワン♪」
冥子ちゃんの手から離れて飛びついてくるショウトラを抱きとめると、顔を舐めまくられくすぐったいと言うがショウトラは舐める勢いを増したが
「みむっ!」
チビが肩の上に着地して短い手を振るうとショウトラはびくっと身体を竦め、冥子ちゃんの後ろに隠れる
「みむっ!」
チビに対して苦手意識を持ってる……チビって小さいけどめちゃくちゃ強いんだよな。勿論モグラちゃんもだが
「コン」
よくやったという感じで鳴いているタマモを見て苦笑していると
「今まではね~式神を操る練習をしてたの~冥子も強くならないといけないからね~」
のほほんと笑うが、その声は自信に満ちていた。それだけ厳しい修行をしたんだなあ、俺ももっと頑張らないと
「ふふ~横島君はこれからよ~焦らないでね~」
穏やかに笑いながら俺の頬を突く冥子ちゃんにドキっとすると、冥子ちゃんはふふーと笑いながら
「今日はお母様とまだ訓練があるからじゃあね~また今度お散歩しましょうね~」
「ワフ」
名残惜しそうにしているショウトラの頭を撫で、冥子ちゃんと別れを告げて散歩を再開するが
「んん?」
背後から視線を感じて振り返る。だが誰も居ない首を傾げて数歩歩くが、やはりまた視線を感じる
「なー?誰か俺を見てないか?」
さっきから視線が凄いんだけど?と心眼達に尋ねる。だが
【いや?私は何も感じてないぞ?】
「みみー?」
「うきゅ?」
「ココーン?」
チビ達も何も感じてないと言う感じで首を振る。うーん、アリスちゃん達の事で警戒する癖が付いたかな?と呟き歩き出そうと前を向くと
「好きッ♪」
「ほわあああああ!?」
白い着物の少女が目の前に居て、幽霊かと思い、俺は思わず絶叫し、足元のタマモ達を抱えて尻餅をつく。って言うか好きって何!?と困惑しながら声の主に視線を向ける
「ふふふふ。少し間違えてしまいました、横島様お久しぶりですわ」
白い着物の透き通るような青い髪……そしてその背丈からは想像できないほどに自己主張している胸と穏やかに笑うその顔には見覚えがあった
「あ、あれ?清姫ちゃんだっけ?」
「はい!清姫でございます!」
ぱあっと華の咲くような笑みで笑う清姫ちゃん、敵意などは感じないので驚いたのを謝りながら立ち上がる
「なんでここにいるの?」
天界にいる筈なのにと思いながら尋ねると清姫ちゃんは悲しそうな顔をして
「実は天界で若い男の竜神に乱暴されそうになり、怖くて逃げて参ったのです。少しの間で構いません、お側においてくれませんか?」
乱暴と聞いて俺の顔から血の気が引く、それと同時に天界も安全ではないと言う聖奈さんの言葉を思い出す
【横島。彼女は保護した方がいいかもしれない、彼女は相当な竜気を宿している。きっと彼女も狙われる可能性が高い。小竜姫様と連絡が付くまでの間匿った方が良い】
心眼に言われるまでも無い、それに助けてくれと来た相手を見捨てるわけにも行かない。事後承諾になるが、きっと美神さん達も説明すれば判ってくれると思い。
「判った。暫く俺の家に居ると良いよ」
震えている姿を見ると相当怖い目に会った筈だ。俺自身も男だからきっと怖いと思うが、シズクが家に居るからきっとフォローしてくれると思い。家に来ても良いと口にし
「案内するから着いて来てくれる?」
「はい、急に訪ねて来たのに受け入れてくれてありがとうございます」
そう笑う清姫ちゃんに気にしなくて良いよと返事を返し、チビ達に散歩は悪いけど切り上げるな?と声を掛け家へと引き返すのだった……なお横島は気付かなかったが、清姫の口が弧を描き、邪悪な笑みを浮かべているのに気付いたのはチビ達だけなのであった……
リポート5 貴女はストーカーですか?いいえ、通い妻です♪ その2へ続く
今までストーキングしていた清姫が出現しました。今回のリポートは「清姫」「冥子」をメインに書いていこうと思います。次回はシズクVS清姫を書いて行こうと思います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします
視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか
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サイドまたは視点は必要
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今のままで良い