GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド 作:混沌の魔法使い
リポート5 貴女はストーカーですか?いいえ、通い妻です♪ その2
ノッブが白い着物の少女を見たと昨日行っていたので、見かけたという場所を調べてみると確かに強烈な竜気の残滓が残されていたので奴がいたのは確定だ
(あいつめ、大人しくしていると思ったら)
清姫は竜族の姫とは思えないほどの隠密行動のスキルを有している。横島が誰かに見られている気がすると言っていたのは間違いなく清姫が横島を見つめていたのだろう。しかしいつから横島の側にいたのかが気になるな……
「……横島に間違いなく悪影響を与える」
昨日はほぼ1日掛けて探したが見つけられず、今日も横島が散歩に行っている間に探してみたが、やはり見つからなかった。溜息を吐きながら家に戻り夕食の準備を進めていると
「ただいまー」
いつもより随分早いな?エプロンで手を拭いながら、玄関に向かう
「……すまないが、まだ風呂の準……備は?」
横島の隣でニコニコ笑う清姫の姿を見て
「……なんでお前がここにいる!?」
思わず指を突きつけて叫んだ私はきっと悪くない……
「散歩中に会って、なんか天界で男の竜神に乱暴されそうになって逃げて来たって言うから」
乱暴?こいつならモギる位普通にするだろう?と思って清姫を見つめると、確かに身体が震えている。少なくとも身体に触れられたのは間違いないだろう……
(嘘ではないか)
こんな性格でも竜神族のエリートとも言える血脈だ。手篭めにしてしまえば発言力が増すと考える馬鹿はどこにでもいるだろう。それに清姫自身嘘をつく事を嫌う性格だから、嘘をついているとは思えない
「……判った。とりあえず上がれ」
横島が保護すると決めたのだから、私に反対する理由は無い。私も横島の家に居候している身だ、家主の決定には逆らえない。私は溜息を吐きながら、夕食の量を増やさないとなと思いキッチンに足を向けるのだった……
「……で?急に出てきてどうした?」
夕食を終えた後。清姫の面倒を見てくれと横島が頼んで来たので、私の部屋に布団を増やし、清姫の寝床を準備した所でそう尋ねると
「やっぱり横島様の側が良いと思っただけですわ」
じっと見つめるが清姫は穏やかな笑みを浮かべるだけ、高島の屋敷にいた時もそうだったが清姫は自分の気持ちを隠すのが上手い。唯一感情を露にするのは高島の前だけだった、だからきっと怖かったなどの弱音を口にするのは横島の前だけだと思い敢えては問いたださない
「……まあ良いがな。言っておくが高島と横島は違う、夜伽とかすれば絶叫するからな?余計な真似をするなよ」
「まぁ、横島様は随分と奥手なのですね」
と言うか高島が性に奔放過ぎただけだと思うがなと小さく溜息を吐き、暮らす上の注意だけをしておく
「……まず横島が起きるのは朝5時、そこからランニングに出かける。朝食の時には蛍と言う女を連れてくるから敵対しないこと、横島が1番信頼を寄せている女だからな」
蛍を傷つければ横島は激怒するだろう。私とすれば追い出す理由に丁度良いが、強い精神力で恐怖心を隠している清姫を見ると直ぐに追い出すのは可哀想だと思い、警告しておく
「……次に居候しているノッブ。判っていると思うが、英霊だ、事を荒げるような真似はしない事。それとおキヌと言う幽霊もかなりの頻度で尋ねて来るのでこっちも攻撃しない事」
横島は1度懐に入れたら相当甘くなる。だから攻撃すれば間違いなく怒る、これは幽霊だから死んでも平気とか言う問題じゃない
「……後横島が可愛がっている動物。これは絶対に攻撃するなよ」
蛍やおキヌは自分で反撃するが、チビ達は横島に怒られるので1回は我慢する。だが次は当然反撃するし、怪我をしているのを見れば間違いなく横島は怒る。それも半端なく怒るので念入りに注意しておく
「判りましたわ。それにしても、何か昔を思い出しますわ」
「……確かにな」
高島の屋敷も幽霊屋敷やお化け屋敷と言われていた。数多の式神に行き場のない妖の面倒を見ていた、その時とは数も種族も違うが、似たような雰囲気を持っているのは間違いない
「なんだか今日は穏やかな気持ちで眠れそうですわ」
それは良かったなと返事を返し、布団に潜り込んで目を閉じる。隣の布団から僅かに聞こえてきた嗚咽と嫌悪勘の混じった声を聞いて
(……泣きたいなら泣けばいい物を)
変な所で意地っ張りな奴だ。私は清姫の嗚咽を聞いてない振りをし、目を閉じ眠りに落ちるのだった……清姫の精神ケアは横島に任せておけば良いかと思い、少なくとも平常心を取り戻せるまでは横島の側に置いておくしかないのだから……
昨日久しぶりに横島君と散歩帰りに会って話をして楽しい気持ちだったのに……
「お母様~本当に決闘しないと駄目なの~?」
ここ最近修行漬けだったのは、いざと言う時に足手纏いにならない為であり。決闘するためではない、お母様に取り消せないか?と尋ねるが
「無理よ~?冥子。貴女が次の六道家の当主。当主となれば12神将を護る義務がありますから~」
12神将の式神。六道の家と親交が深かったと高島と言う陰陽師が作成した12体の式神。現存する式神でショウトラちゃん達よりも強い式神は存在せず、決闘し式神を奪おうとする家は多い
「でも~私は~「冥子。いつまでも私に甘えないで」
いつもの間延びした喋り方ではなく、突き放すような強い口調のお母様。これはどれだけ頼んでも決闘が取り消される事はないと悟ってしまった
「今回は遊びじゃないの、鬼道の家からの挑戦状なのだから」
鬼道の名前に目を見開く、子供の時に何度か遊んだ男の子の姿が脳裏に過ぎる
「恥知らずにも12神将を寄越せと何度も何度も、いい加減にうんざりです。ここで徹底的に実力の差を見せて上げなさい」
鬼道の家は昔は陰陽師の名家として名を馳せていた、だが平安時代を過ぎてから急激に没落する。その理由は1つ、高島と言う陰陽師の殺害を一番先に叫び、そして碌な調査もせずに殺し。そして一族全て竜に呪われた一族……それが鬼道
「大体12神将を手にした所で呪いは解ける訳もありません。一族全てが息絶えるか竜の怒りが鎮まるまで続くのですから」
鬼道の家に呪いを掛けた竜は高島と親交の深い竜だったと言う。そして竜は情が深い、その怒りが鎮まる事は恐らくない
「12神将を欲しているのは、これで仲直りをしたと言う証明の為。そしてあわよくば12神将を手にし、復権を企んでいるからです、冥子。もう1度言います、鬼道に力の差と言うのを見せてあげなさない」
2度と12神将を譲り渡せなどと言い出せないようにとお母様は言う。確かにその話を聞いて私も怒りを覚えただけど……
(私はそんな事の為に頑張ったんじゃない)
GS試験の後お母様にお願いして修行に励んだ。それはまたガープ達が来た時、狙われているだろう横島君の手助けをしたいと思ったからだ。決してそんな下らない事に使う為じゃない
「私は嫌よ~そんなの絶対しないんだから~!!」
ショウトラちゃんの上に乗って、私はお母様から逃げ出すのだった……どこへ逃げよう?考えて思いついたのは1つ
(令子ちゃんの所に……)
令子ちゃんなら私を匿ってくれる、もしかすると横島君もいるかもしれない。私はそんな事を考えながら、令子ちゃんの事務所を目指して逃げるのだった
「少し~追い詰めすぎたかしら~?」
さっきまでの強い口調ではなく、緩やかな口調の冥華だったがその目は依然強い光を放っていた
「さてと~逃げ場所は判っているから捕まえに行きましょうかね~」
追い詰めれば令子の所に逃げると判っていた、だから追い詰め、令子達も巻き込む予定だった冥華はにやりと笑い、お抱えの運転手の元へと歩き出すのだった……
蛍ちゃんにほっぺたを抓り上げられている横島君を見て思わず深い溜息を吐く
「横島はさ?もう少し自分の価値を知るべきだと思うの」
「いひゃい!いひゃいです!ほひゃるひゃん」
【それには同意しよう。横島は自己評価が低すぎる】
心眼と蛍ちゃんに怒られている横島君の隣でニコニコとと笑う白い着物の少女とその隣で何時も以上に険しい顔をしているシズク
「えーと保護希望って事でいいのかしら?」
話を聞く限りでは天界で竜族に手篭めにされかけて逃走。その後頼れる相手と言えばシズクか横島君しか居ないとの事で東京に来たと言う清姫にそう尋ねると
「横島様の所で保護を希望です」
横島君の名前をやたら強調する清姫。それを聞いて蛍ちゃんの顔が更に険しくなるのを見て溜息を吐く
(聖奈に頼んでみようかしら?)
小竜姫様に頼むにしても、妙神山まで行かないといけない。当然そんな面倒なことは出来ないので、聖奈に小竜姫様に伝えて貰おうかな?と悩んでいるとシズクが足音を立てずに近寄って来て
(平気そうにしているが、精神的にかなり傷ついている。今横島と引き離すのは危険だ)
ニコニコと笑っているが、目が全く笑っていない。これは引き離したらどうなるか判っているんでしょうね?と言っているように見える
【蛍ちゃん、横島さんをいじめるのは許しませんよ!】
「こんな所で自分の株を上げようとするな」
蛍ちゃんの言葉にぎくうっと言ってしまうおキヌちゃん。あの子は絶対悪巧みできないタイプね
「と言っても仕方ないでしょ?清姫は暫く横島君の所で保護、これは決定よ」
少なくとも小竜姫様と連絡が付くまでは横島君の所で預かるのは決まりと言うと、蛍ちゃんは
「こんなの理不尽すぎる、私よりも外見年下なのに、胸が大きいなんて」
【確かに理不尽ですよね。何でなんですか?】
崩れ落ちて泣いている蛍ちゃんとおキヌちゃん。確かに背丈は小学生程度だけど、凄まじいまでの自己主張をしている胸が凄い。蛍ちゃんとおキヌちゃんよりも大きいので、そのことに対して妬みもあるし、横島君の所で暮らすと言うのにも不満があるのだろう
【お主はなー?奥手すぎるんじゃ、男なら妻の1人や2人養って見せよ、それとも幽霊のワシで練習するか?「「黙ってろッ!!」」ノッブウ!?】
「それ不倫じゃん!?っと言うか何の練習!?そしてラリアット半端ねぇッ!?」
戦国時代の価値観じゃ、別に妻が複数居ても気にしない。恐らくシズクと清姫も同じ価値観だろう、これが現代との認識の違いか……とは言え、これは横島君の問題なので口を出さない。蛍ちゃんとおキヌちゃんのWラリアットで吹っ飛ぶノッブを見て激しい頭痛を感じ、思わず額を揉み解す
「みっむ!」
「きゅー!」
「コン!」
突っ込みで疲れたのか、座り込んでいる横島君に擦り寄るチビ達を見ていると
「令子ちゃん!横島君助けて~匿って欲しいのー!!!」
冥子が泣きながら事務所に飛び込んでくるのを見て、あ、これ絶対また面倒毎に巻き込まれたと悟るのだった……
「それで?どうしたんです?」
ノッブに封印札を貼ってから蛍ちゃんがお茶を差し出しながらどうしたんですか?と尋ねると冥子は泣きながら
「あのね、あのね~お母様が決闘しろって言うから、逃げて来たの」
決闘から逃げてきたって……これ絶対冥華おば様も来るわ……
「決闘ってめちゃくちゃですね、逃げてきてよかったっすね!」
のほほんと笑う横島君の周りにはショウトラとアンチラを加えたチビ達の姿。動物に好かれる姿は正直嵌りすぎている
「あら?この式神……シズク」
「……お前の予想通りだ」
なんか私達には判らない話をしているシズクと清姫も気になるし、何?12神将に見覚えでもあるのかしら?
「これなんだけどねー?」
冥子に差し出された写真を皆で覗き込むと、袴姿で髪ポニーテールにした青年が写っていた
【えっと、これお見合い写真ですか?】
おキヌちゃんがそう尋ねる。うん、どう見てもこれお見合い写真よね?決闘=お見合い?なんて言う訳の判らない図式が脳裏を飛ぶ
「それね~お見合い写真じゃないのよ~」
「あわわ~お母様ぁ!」
聞こえてきた冥華おば様の声に冥子が取り乱し、横島君の後ろに隠れる。隠れられた横島君がえっえ?と混乱している中。冥華おば様はゆっくりと応接間に入ってくる
「えっと冥華さん、お見合い写真じゃないってどう言う事です?」
どう見てもお見合い写真なんですけど?と蛍ちゃんが呟きながら尋ねると冥華おば様はほほっと笑いながら
「六道の家が所持している12神将を賭けて決闘しろって言う手紙と一緒に送って来たのよ~あの馬鹿鬼道の家が~一応式神使いの古い掟だから決闘は引き受けたけど~本当はもう決闘するのもめんどくさいのよ~」
笑っているがとんでもなく酷いことを口にしている冥華おば様。ああ、そうだった。この人は笑って人に死ねって言える人だった
「鬼道?おかしいですわね、私が呪いを掛けたはずなんですが、まだ存続していたのでしょうか?」
「……確か高島の処刑を叫んでいた貴族だったな。絞めておくか?」
……後ろで物凄く物騒なロリ竜神の呟きは聞かなかった事にしよう。そして冥華さんはさも今思いついたと言う感じで手を叩き
「令子ちゃん達も応援に来てくれる~そうすれば冥子も~頑張れると思うから~」
にこにこと笑っているが、目は全く笑っていない。私はこれを断る事が出来ないと悟り
「判りました、私達も付き添います」
やっぱり面倒事になったと溜息を吐きながら、頷くのだった……
リポート5 貴女はストーカーですか?いいえ、通い妻です♪ その3へ続く
今回は少し短めとなりました。次回の鬼道とのバトルを長くするつもりなので、その前で区切ろうと思ったので。鬼道の家と高島と清姫に因縁を付け加えてみました。これでどうなっていくのかを楽しみにしていてください。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします
視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか
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サイドまたは視点は必要
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今のままで良い