GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回は美神・蛍・小竜姫(眼魂)信長(眼魂)サイドとくえす・雪之丞・ピートサイド・メドーサ(眼魂)サイドと横島サイドとガープ・アスモデウスサイドの4つの視点で書いていこうと思います。原始風水盤を発見するタイミングは……次回辺りに使用かなっと思っています。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


その4

 

 

リポート6 原始風水盤を発見せよ その4

 

美神さん達を見送り、談話室の大きな机の上に地図と渡されたペンデュラムなどを並べた所で大事な事に気付いた

 

「なぁ?シズク、心眼。ダウジングってどうやるんだ?」

 

美神さんと神宮寺さんの霊力を込めたクリスタルが動く中。俺はシズクと心眼にそう問いかけた。引き受けたのは良いが、俺はダウジングのやり方なんて知らない事に気付いたのだ。シズクと心眼にやり方を知っているか?と尋ねるとシズクは深い溜息を吐きながら

 

「……とりあえず原始風水盤を包んであった紙を水に溶かせ。話はそれからだ」

 

【私のほうも何か考えてみる。まずはシズクの指示に従ってくれ】

 

判ったと返事を返し、コップに水を入れてその中に包み紙を入れて溶かす。なんかどす黒い色になったんだが……これ大丈夫か……?

 

「……それに筆を浸して札に文字を書け、そうすれば地図の上に反応するだろう。後は……もう1枚札を書いてスライムの時に探知機を作ったんだろ?それを札1枚で作れば。霊力を探知するはずだ」

 

なるほど、シズクのアドバイス通りに札を作り

 

「水精で良いよな?」

 

それで大丈夫だと言うシズクに頷き、2枚の札を4枚に裂き

 

「急急如律令ッ!水精招来ッ!都市に潜む邪悪を見つけよッ!!」

 

不思議な力で浮かび上がる2つの探知機と化した札を見つめ、俺は机の上の携帯電話へと手を伸ばすのだった……

 

 

 

 

地図を片手に私の霊感が囁くまま香港の街を歩いていたのだが、ホテルから離れた所で蛍ちゃんの方を振り返り

 

「蛍ちゃん。この状況どう思う?」

 

「異常ですね」

 

蛍ちゃんがそう即答する。香港はモグリのGSが多く、それでも生計を立てることが出来るほどに悪霊が多い土地なのだが、ここまで歩いていて悪霊も、浮遊霊も見かけない。これには少々肩透かしを喰らった気分だ

 

【確かにこれは少しおかしいですね……なにかヒントを見つけることすら出来ない】

 

どこかに必ず霊力の澱みが生まれる場所がある。それを見つけるつもりだったのが……くえすの方ももしかしたら同じ状況になってるかもしれないわね。時間が無いから、早く原始風水盤の設置場所を見つけたいんだけど……

 

「もしかすると香港全体に結界を張っているのかもしれないわね」

 

普通ならそんな事ありないと思うが、ソロモンに名を連ねる魔神が暗躍しているかもしれないと考えると、原始風水盤の起動を邪魔させない為に結界で漏れ出している霊力を封じ込めている可能性がある

 

「そうなると市内には結界の基点がないですね。レンタカーでも借りますか?」

 

蛍ちゃんの言葉に頷き、10分ほど前に通り過ぎたレンタカーショップの事を思い出し引き返そうとしていると携帯の着信音が鳴る

 

「っと電話か。思ったより早かったわね」

 

鞄から携帯を取り出し通話ボタンを押す。今回の事を考えて携帯を買ったけど、外でも電話を使えるのは正直便利ね。ただ値段が問題かな……

 

『もしもしお疲れ様です。今シズクのアドバイスで札を使って霊力探知をしているんですけど』

 

ばさばさと書類か何かを動かす音が聞こえる。横島君が動くにしてももう少し遅くなると思っていたけど、かなり真面目にホテルから調査をしてくれてるみたいだ

 

『それでなんですけど、原始風水盤の針を包んでいた紙を溶かした水で書いた札探知機のほうなんですけど、全くぴくりとも動かなくて、心眼が言うには結界で原始風水盤の周囲を結界で覆っているんじゃないか?って話で。それで街中に全然霊力が無いっと思うんですけど……どうもホテルの周辺を含めてかなりの広範囲で結界を展開しているみたいなんですよ」

 

シズクに別の地図ちょーだいっと言う横島君はえーっとっと呟きながら、少し待ってくださいね?と声を掛けてくる

 

『それで市外の方に探知機とペンデュラムをむけるとめちゃくちゃ反応してるんです。結界の基点になってると思われる場所が……えーとひーふーみーと……12箇所です。こっちで場所のほうは逐一調べる予定ですけど、大まかに反応があるのが12箇所です。反応が弱いのを省くと8箇所なんですけど……強い、弱いで言っても、かなりの差があるから細かいことはちょっと自信が無いんですけど……美神さん……レンタカーとか借りれそうですか?歩きじゃ無理だと思うんですけど』

 

確かに横島君を索敵要員と言う名目でホテルに残したけど、予想よりも遥かに優秀な能力を発揮していた。心眼とシズクの補助があるとは言え、この短時間でここまで調べたのは正直誤算も良い所だ。しかも私と蛍ちゃんと同じく結界が展開されている可能性を考え、市内には基点がないと言う事まで確証を得ていた。

 

(ますます気をつけないとね)

 

冥華おば様に叱られたが、私は横島君の価値を理解していなかったのかもしれない。シズクと心眼の助言を聞いて、それを100%実行出来る発想力……それに自分の手持ちの能力をフルに使いこなすセンス。このまま成長していけばどうなるのだろうか?その先を見てみたいと正直そう思った

 

「レンタカーね。OK、直ぐに借りて折り返し電話するわ」

 

『あ、すいません。神宮寺さんの方にも電話するので、こっちから折り返し電話します。レンタカーを借りることを考えて……30分くらいで何とかなりそうですか?』

 

看板にもう少し先にレンタカーの店があると書いてあるので大丈夫と返事を返すと、では30分後にと言って電話を切る横島君。私は携帯を鞄の中に戻し

 

「横島君。索敵タイプとして優秀すぎるわ。香港全体を覆ってる結界の基点を見つけたみたい、今からレンタカーを借りて1箇所だけでも潰すわよ」

 

電話をしている私を見つめていた蛍ちゃんは私の言葉を聞いて驚いた表情をしたが、安心した様子で笑いながら

 

「良かった。横島だから勝手に外に出るんじゃないか?って心配してたんですよ」

 

【横島さんは時々恐ろしい行動力を発揮しますからね】

 

蛍ちゃんと小竜姫様の言葉に頷く。横島君はいままで何度も命令違反をしているし、単独行動もしている。だけど今回はちゃんと私の言いつけを護っている様で私も正直安心している

 

「さてとまずは足よ、時間が無いから急ぎましょう」

 

日暮れまではそう時間が無い。出来る事なら1箇所だけでも潰しておきたい、私は早足でレンタカーの店へと引き返すのだった……

 

 

 

街中に霊力が無い、それは結界で香港全体が封鎖されているのでは?霊力がどこにも探知出来ない事に私とメドーサは同じ考えに至り、足を確保する為にレンタカーショップへ訪れバンを借りて市外の調査へと向かっていた

 

「しかし伊達雪之丞。貴方が車の免許を持っているとは予想外でしたわ」

 

白竜寺で良く免許を取れましたわね?と声を掛けると伊達雪之丞は気まずそうに頬を掻きながら

 

「いや、無免許だ」

 

……無免許に運転させる。それは自殺行為とも思えましたが、私はバイクの免許はあっても車の免許はありませんし、メドーサは霊力回復中なので眼魂から出ることが出来ない。ピエトロは論外……少し考えた結果

 

「まぁ任せますわ」

 

「おう!結構運転してるから事故なんて起さねえよ!」

 

どうせ事故してもこの面子で死ぬようなのは居ませんし、もし警察に止められたのなら暗示で通り過ぎれば良い。

 

「っと電話ですか、何か見つけましたかね?」

 

索敵要員と言う名目でホテルへ残した横島からの連絡。美神はもしかすると索敵要員として覚醒するかもしれないと思っていたようですが……どうなりましたかね?

 

「もしもし?」

 

『お疲れ様です、横島です。今美神さんにも連絡したんですけど……どうも市内全体を覆う結界が展開されてるみたいで、多分このまま捜索していても原始風水盤の場所を見つける事が出来ないと思うんですよ』

 

横島からの電話の内容に驚いた。私達が捜索し、その上で気付いた香港に展開された結界。それをホテルに居たまま気付くなんて……

 

(これは本当に化けたかもしれないですわね)

 

横島の才能を少々甘く見ていたかもしれない。姿勢を正し、鞄から紙とペンを取り出して横島からの情報をメモする準備をする

 

『それで今市外のダウジングをしているんですけど、そこからえーと多分もう少しすると脇道があると思うんです』

 

その言葉に視線を前に向けると確かに山の中に進む脇道が見えた

 

「伊達!そこの脇道へ入りなさい!」

 

「お、おう!!」

 

このままでは通り過ぎてしまう。そう判断し伊達へ怒鳴る、驚いた様子だったがハンドルを右に切り車は山中の中へ入っていく

 

「ミス・神宮寺。まさか横島さんからの指示ですか?」

 

「そうですわ。どうもこの短時間で化けたみたいですわね」

 

仮に索敵タイプとして覚醒するにしても今日は駄目だと思っていたのに……私は携帯を耳に当てながら

 

「確認出来ていると思いますが、脇道に入りました。この先に何があるんですの?」

 

『多分結界の基点だと思います。同じ様な反応が12箇所あるんで、美神さんと神宮寺さんで分かれて貰って潰してもらおうと思っています。そうすれば原始風水盤の場所も判ると思うんで、ただ今日はもう夕暮れが近いんで、その結界の基点を破壊したら戻ってください。夜は危険ですので』

 

誰に口を聞いていると言いたい所ですが、ガープが暗躍しているかもしれないこの状況。素直にこの基点を潰したら戻るべきですわね、それに横島が次の基点を教えてくれるとは思えないですし

 

『じゃあ俺は美神さん達のナビゲートに入るんで失礼します。それと余計なお世話かもしれないですが、怪我をしないでくださいね。雪之丞とピートにも伝えてください。じゃあ』

 

そう言って通話が切れる。携帯を鞄に戻していると進行方向に廃れた館が見えてくる。この距離でも魔力を放っているのがよく判る

 

【どうも横島は索敵にも向いてるみたいだねえ……本当びっくり箱みたいな男だよ】

 

点滅を繰り返す紫色の眼魂から聞こえてくるメドーサの声に同意する。あれほどまでに多才で多芸な奴は見たことが無いですわね

 

(どうなるのか見て見たい……)

 

横島がどの様に成長していくのか?それを見て見たい、今はまだ無理だがその内陰陽術も開花させていくだろう。そして横島が最終的にどんな霊能者になるのか、それを見て見たい。だから今はこんな所で立ち止まるわけには行かない

 

「さて、横島が折角見つけてくれた結界の基点。さっさと破壊しますわよ」

 

「おう!しっかし、横島の奴は凄いもんだ。どうやってこの場所を見つけたんだよ」

 

「本当ですね……同じ見習いのはずですが……どんどん置いて行かれる様な気がしますよ」

 

私達の存在に気付き、館から出て来たゾンビの群れを見据え。ニヤリと笑う……見習い、未熟者だと思っていた横島がこれだけの活躍をしたのだ。なら後は横島の活躍に報いることの出来る戦果を上げて戻るだけ……

 

「さて、始めましょうか……お前らはこいつでDeathっちまえッ!!

 

館がどうなるとかお構いなしにゾンビの集団の戦闘目掛け、全力で魔法を叩き込むと同時に館に向かって走り出すのだった……なお雪之丞とピートはと言うと

 

「俺らやることないんじゃね?」

 

「そうかもしれないですね」

 

くえすの圧倒的な戦闘力の前に自分達はやることが無いと溜息を吐いていたりするのだった……

 

 

 

「はい、お疲れ様でした。帰ってくるのを待っています」

 

携帯を机の上に置き、背もたれに背中を預けて大きく溜息を吐く。つ、疲れた……除霊の現場で走り回るよりも数倍疲れた……

 

【お疲れ様です。どうぞ】

 

「ありがと、おキヌちゃん」

 

おキヌちゃんに差し出された温めのお茶を飲んで一息つく。美神さんも神宮寺さんも結界の基点を破壊したらしく、2人が向かっていた地点にはペンデュラムが反応しなくなった。これで12箇所の結界の内2箇所は潰れたが、残り10箇所……先は長いな。その10箇所を全部破壊するまでこうなると思うと、正直気が滅入ってくる

 

「……横島。少し気分転換に散歩にでも行け。後片付けは私がしておく」

 

「え。で、でも……」

 

美神さんに勝手にホテルの回りを出歩くなと言われている。だから散歩に出るわけには

 

「……心配するな、私なら水を仲介してお前の様子を見ることが出来る。いざとなれば水の中に引きずり込んででも回収する」

 

それはそれで怖いんだが……シズクの荒っぽい救出方法に思わず絶句する。だけど俺を心配してくれているのは良く判ったので

 

「判った、少し散歩してくるよ」

 

ああ。そうして来いというシズクと気をつけてと笑うおキヌちゃんに見送られ、俺はチビ達を抱えて談話室を後にするのだった……

 

「みむー!みみー」

 

「うきゅ、うきゅーん!!」

 

ホテルの近くに公園を見つけ、そこのベンチに腰掛け楽しそうに駆け回っているチビとモグラちゃんを見ながら、膝の上のタマモを撫でる。夕暮れ時だから暑くも無く、寒くもないと言う丁度いい天候だ

 

【精神的に疲れただろう?だがこれはまだ続く、適度に気を抜けよ】

 

「ああ。判ってる」

 

美神さんと神宮寺さんの進んでいる方向を調べながら、原始風水盤の針に染み付いていた蠅の王とか言う悪魔の魔力に反応する探知機の様子を見ながら、魔力と霊力に反応する探知機とペンデュラムの3つを見ているのは流石に精神的にも疲れた……今日は美味い飯を食べてゆっくり寝たいなと思う。俺はシズクと相部屋なのである意味何時も通りと言う感じで安心出来るしな……そろそろ戻るかと思って立ち上がると視界の隅に金色が映りこむ

 

(あ……綺麗な子だな……)

 

腰元まで伸ばされた金髪と長めのスカートと遠目でも判る上品な白いブラウス……何処かのお金持ちの娘さんだろうか?……海外旅行にでも来ているのか?と思いながらホテルに帰ろうとした瞬間

 

【横島!茂みの中隠れろ!】

 

心眼の怒鳴り声が脳裏に響く、タマモ達を抱えて茂みの中にしゃがみ込む。何があったのか判らず周囲を見ていると

 

(なっ!?)

 

木々の間に唐巣神父の教会で対峙した悪魔。ベルゼバブの姿があった……どうしてこんな所に

 

「ちっ、どこに居やがるんだ……この近くにいる筈なんだが……」

 

舌打ちをしながら飛んで行くベルゼバブ。ま、まさか俺を狙って……心臓が一気に脈打つのが判る。だがベルゼバブはゆっくりと俺の横を通り過ぎていく……その先にはさっきの金髪の少女の姿……そしてこの近くに居る筈と言う言葉を聞いて心の中で心眼に問いかける

 

(心眼……)

 

(無理を言うな、お前もターゲットなんだぞ!)

 

ベルゼバブは迷う事無くあの少女へと向かっている。もしかするとベルゼバブの目的はあの少女なのかもしれない……それともこの俺かもしれないが、もしあの少女がベルゼバブのターゲットだったとしたら、俺は阻止できる立場に居たのに見捨てる事になる。難しいと思ったが、助ける事が出来るなら助けたいと思った

 

(不意打ちで行けないか?)

 

無理だと言う心眼。だがあのままではあの少女はベルゼバブに殺されるか、連れ去られるかもしれない……それを目の前にして何もしないなんて真似は出来ない

 

「水の陰陽術で何とか……」

 

【幻影か……だとしても相手の方が上だ。効果はそこまで期待できないぞ?】

 

それは判っているが、数秒あればいいのだ。そう俺が俺じゃないと認識されれば良いんだと呟く

 

【そう言うことか……やるだけやって見るか……最悪の場合水の中に飛べ込め。シズクが回収してくれる】

 

心眼の言葉に頷き、俺はGジャンの中から1枚の札を取り出し、それに血文字を刻み込むのだった……

 

 

 

「くっく!はははっははっ!!!あの無能めッ!!あーっはははっははっ!!!」

 

突然笑い出したガープ。その余りの笑いように気でも触れたかと思ったが、ガープの見ているモニターを見て

 

「本当だな。あんな様でよく自分こそが真の蠅の王と言う事が出来るんだ?」

 

なにかの幻術で姿を変えた横島が金髪の少女の手を引いてベルゼバブの前を通り過ぎていく、必要以上に人間を殺すなと言っておいたが、あの程度の幻術すら見破れんとは……無能も無能だ。だが横島が手を引いている少女……あっちは問題だな

 

「真の蠅の王だな。どうする?」

 

我は1度真の蠅の王の顔を見たことがある。戦いの中、苦し紛れの一撃があやつの兜を砕いた。そしてその下の少女の顔を我は確かに見た。だから断言出来る、あの娘は真の蠅の王 ベルゼブルだと……ベルゼブルが人間側についてしまうと少々不味い事になる。ガープにどうする?と尋ねるとガープは笑いながら

 

「何もしない」

 

「何?」

 

ガープの言葉の意味が判らずどういう意味だ?と尋ね返すとガープは笑いながら

 

「ベルゼブルが動いているのに下手に動けば、私達は抹殺される。だから動かない、どうせベルゼバブは捨て駒。原始風水盤を起動させ、魔人を目覚めさせる為の生贄。生きようが死のうが正直どうでも良い、ベルゼブルは魔界の重鎮ゆえ魔人が目覚めれば嫌でも魔界に戻らねばならない。なら今は手を出し敵対される必要がどこにある?」

 

そう言われると我は何も言うことが出来ない、モニターが映しつづけている横島の姿を見つめる

 

『貴様。何をするッ!』

 

『黙って!あれを見てくれ、あそこに悪魔が居るんだ!早く離れたほうが良い!』

 

『な!あいつは!貴様放せ!!』

 

『駄目だッ!!!』

 

ベルゼブルの一喝を受けても駄目だと叫び、無理やり引っ張って逃げていく姿を見て、やはりあの男は危険だと改めて実感するのだった……

 

 

 

ホテルに戻ってきた時横島君が散歩に出ていると聞いて凄く嫌な予感がした。そしてその予感は見事的中していた

 

「ええい!貴様!いい加減に我の手を放せ!この愚か者がぁッ!」

 

金髪の明らかに良い所のお嬢様と言う感じの少女を連れて戻って来た横島君。蛍ちゃんやシズクが荒れると思ったんだけど

 

(あ、あれ……?)

 

横島君が手を繋いで引っ張っている少女を見て、目を丸くして絶句している。……まさかあの子の神魔とかの関係者とか言わないわよね?もしそうなら私も流石に完全にキャパシティオーバーなんだけど……

 

「ベルゼバブがやけに狙っていた子です。保護とか出来ませんか?」

 

なんで横島君が外に出ると神魔に関わるトラブルになるの?もしくは人外と知り合いになるの?お願いだから、もう少し普通の人と知り合いになってくれないだろうか?それに連れて来た少女も無理やり連れて来たのか、目に見えて不機嫌そうな表情をしていた。横島君は心配しての事だと思うけど、本人の意思を聞いてから連れて来るべきだったと思う

 

「ええい!放せと言っておるだろうが!!」

 

横島君の身体が宙に浮いて、談話室の床に叩きつけられる。それは魔力でも神通力でもない単純な体術……だがその動きが余りに鋭い物だった……とても少女の繰り出した技とは思えないほどに鋭く、そして素早い動きだった

 

「みむ!?」

 

「うきゅー?」

 

「ココーン!」

 

「あいたたた……」

 

叩きつけられて呻いている横島君を心配して、Gジャンのポケットから姿を見せたチビ達が横島君に擦り寄っているのを見ながら、横島君が連れて来た少女を見る。シズクよりは年上そうだけど、蛍ちゃんよりかは年下そうね?中学くらいかしら?でも圧倒的なまでの存在感と威圧感に見た目よりも遥かに大きく見える……どこかの貴族の娘とか、王族の娘とか言わないわよね?もしそうだったら私達は誘拐犯になってしまうので、お願いだからそう言う関係者じゃありませんようにと心の中で祈る。そんな中くえす達はその少女を見て青い顔をしながら何か話をしていた

 

「……いえ、そんな。まさか……いやいや、ありえないですわ」

 

「……これは私の責任かもしれないな。すまない」

 

「いや、誰も想像しないと思うわよ?」

 

くえすとか蛍ちゃんがひそひそ話をしているのを聞きながら、その少女に声を掛ける。

 

「えっと貴女の名前は?」

 

「何故お前に答える必要がある?」

 

普段ならこのクソ餓鬼と言うレベルなのだが、その絶対零度の視線とそのオーラに押されて何も言うことが出来ない

 

「ふん、だがまぁ、こいつに助けられたのもまた事実か……高城麗華だ。まぁあの化け物に襲われても困る訳ではないが、寝るところが無いと困るな、空き部屋を勝手に使わせてもらうぞ。それと私には干渉してくれるなよ、私は誰かに指図されるのが嫌いなんだ」

 

……えっととりあえず保護は受け入れてくれる?って事?それとも私達が借りているこのフロアの空き部屋を勝手に使うって事?私が首を傾げていると高城ちゃんは私達を見下した表情で見つめながら

 

「だが私はお前達と馴れ合うつもりは無い、私に構ってくれるな。目障りだからな」

 

そう言い放ち、談話室から出て行くその姿を私達は呆然とした表情で見送る事しか出来ないのだった……

 

リポート6 原始風水盤を発見せよ その5へ続く

 

 




次回は小竜姫とメドーサのパニックの話とドクターカオスとアシュ様の支援。それと原始風水盤を隠している結界の基点崩し、ぺイルライダーの暗躍などを書いていこうと思います。なお真の蠅の王の偽名高城は真女神転生デビチルよりタカジョーゼットからお借りしました。デビチルしってる人居るかな?って言うのが不安ですけどね。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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