GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド 作:混沌の魔法使い
どうも混沌の魔法使いです。今回は前回と違い戦闘メインで書いて行こうと思います、マタドールを上手く表現出来るか少し不安がありますが、頑張って書いて行こうと思います。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします
リポート7 鮮血のマタドール その2
強い……私はマタドールの底知れぬ強さに恐怖を抱き始めていた。小竜姫とメドーサ、神魔の中でも相当な実力者が揃っている事。そして水神シズクに美神令子……戦力・人数的には圧倒的に有利だと言うのに勝てるビジョンが浮かばない
「ふっははっ!どうしたどうした!その程度かね!」
「くっ!強い……」
「化け物か!?」
小竜姫とメドーサの挟撃を笑いながら弾き続けるマタドール。2人の攻撃は決して遅い物ではない、だがそれを余裕を持って弾き続けるマタドール。圧倒的な技術とそれに裏づけされた自信……このまま戦い続けるのは圧倒的に不利
(出来る事ならば撤退したい所ですが……それを許してくれるとは思えませんわね)
剣術と魔法そして体術……その全てが完全に高いレベルで噛み合っている。かりに撤退しようとしても魔法もしくは体術で回り込んでくるだろう
「神宮寺さん!次の魔法は!?」
「炎ですわ!」
横島の問いかけに炎の魔法を使うと叫ぶ。横島の陰陽術の支援、それにより私の魔法の精度と威力が上昇している。普段は相当集中しないと出来ない遠隔操作を普通の魔法と同じ感覚で使う事が出来ている。それだと言うのに
「ふっはははは!どうした!その程度の炎私には届かんぞ!」
カポーテを振るうだけで私の炎を掻き消す、それだけじゃない。小竜姫とメドーサをも同時に吹き飛ばす、プラットフォームの壁が罅割れるほどの勢いで叩きつけられた2人がそのまま崩れ落ちる。遠目から見ても完全に意識を失っている、ダメージの大きさから見て2人が意識を取り戻すまでは相当な時間が掛かるだろう
「くえす!2人が立て直すまで魔法乱射!」
「うるさいですわ!!」
美神の指示にそう怒鳴り返す。そんなこと言われなくても判っている、マリアとテレサも精霊石弾頭のマシンガンを乱射し私の魔法とシズクの氷柱による弾幕。それは通常の神魔ならば蜂の巣にし消滅させるだけの威力を秘めた攻撃だったが
「飛び道具など恐れぬに足りぬ!」
風のバリアを纏っているのか、弾幕を走りぬけ。私達を飛び越え横島達の方に走って行く
「マリア!テレサ!銃器から近接武器に換装しろ!」
マタドールには何か秘密がある。飛び道具……もしくはそれに順ずる何かを無効化にする何かが……風のバリアがあるとしても、そうで無ければあれだけの弾幕と魔法を交わせる理由にならない。
「了解しました!ドクターカオス!」
「姉さん!投げるよッ!!」
精霊石の刀身を持つ大剣を投げるテレサとそれを掴んでマタドールに駆けて行くマリアを見て、美神も走り出す。私達クラスでこの様だ、横島や蛍では何も出来ずに殺されると判断したのだろう……正直その判断は正解だ
「伊達!ピエトロ!!死ぬ気で足止めをしなさい!私の詠唱が終わるまでッ!!!」
通常の魔法では効果が無い。ならば魔力を圧縮して刀剣の形に収束、それを剣として振るう。正直やった事のない試みだが、射出・放出の魔法が効果が無いならこれしかない。死ぬ気で足止めしろと叫び、私はこの場で魔法の構築を始めるのだった……
小竜姫様とメドーサさん。そして神宮寺さんにマリアとテレサにシズクの攻撃を潜り抜け、俺達の方に向かってきたマタドールに背筋に冷たい汗が流れる。チビとモグラちゃんだけではなく、タマモまで怯えている姿を見るとそれだけ危険な相手だと判る。
「おっらあああ!!!」
雪之丞が向かって来たマタドールに向かって駆け出し拳を繰り出す。マタドールは突っ込んで来た雪之丞を見て笑みを深める。骨なのでその笑みもめちゃくちゃ恐ろしい……
「いい踏み込みだ、気合も乗っている。良いぞ!来いッ!私を楽しませろッ!!」
「楽しむ所か!あの世に送ってやるよッ!!」
雪之丞の拳とマタドールの剣がぶつかり、周囲に凄まじい衝撃波が発生する。
「うっぐあ」
「ふ、若さだけでは私には届かぬよ」
雪之丞が拳を押さえて後ずさる。夥しい血液が流れているのを見て驚愕する。簡単に魔装術を引き裂いたマタドールの剣の切れ味に目を見開く
「雪之丞下がれッ!!」
マタドールが追撃に走り出そうとしたのを見て、ピートが霊波砲を放つ。二色の光りを放つそれを見たマタドールは再び嬉しそうに笑いながら
「光と闇の合一か……面白い!私を退けて見せろ!!」
【2人だけではないぞ!覚悟せよッ!!】
ピートの霊波砲に続くようにノッブちゃんが火縄銃から霊力の弾丸を放つ。だがマタドールはその弾幕を手にした紅い布で弾き、蛍に向かって走りだす。そうはさせないと俺は手にした札に血文字を刻み
「急急如律令ッ!!!火精招来ッ!我が敵を喰らえッ!!」
俺の手から放たれたお札が炎の塊となりマタドールに襲い掛かる。マタドールはそれを見てやれやれという感じで肩を竦める
「私に魔法は……ぬっぐおおおおおッ!?!?」
魔法は効かないそう言おうとしたマタドールを炎が包み込む。今までの余裕の声ではなく、若干焦った声にやっと俺達に合流した美神さんが効いてる!?と驚いた表情で呟く
【そうか!陰陽術は魔法とは概念が違う!魔法に対しての抵抗力は桁違いでも、陰陽術に対しては抵抗力が薄いのか!】
魔法は効果は薄いが、陰陽術は効果があるって事か!?美神さんは心眼の言葉を聞いて
「横島君の前へ!マタドールを横島君に近づけさせたら駄目よ!」
蛍達にそう指示を出すと、雪之丞達が俺の前に集まり、マタドールから俺を隠す
「横島さん。頼みますよ、足止めはするので大きいの頼みます」
「そう言うこった。間違えても俺達に当てるんじゃねえぞ」
拳を握り締め、俺にそう声を掛けてくる雪之丞とピートに続いて、マリアとテレサ……そしてノッブちゃんが
「頼りにしています。陰陽術を使うまでの時間は私達が稼ぎます」
「私も頑張るから、横島も頑張って」
【さーて、じゃんじゃん弾幕を張るかのう!横島!お前は自分に出来る事を全力で頑張れッ!】
穏やかに笑いながら俺に頑張ってくれと声を掛けてくれる
「ある程度ダメージを与えれば向こうも深追いして来ないわ。それに神魔の増援が来る事も考えられる、徹底して耐えるわよ!小竜姫様達も後で復活してくる筈だからね」
「……そう言う事だ。横島眼魂を使おうとするなよ」
美神さんとシズクがそう俺に声を掛けてくる。頼りにしてると言う言葉が嬉しかった
「そう言うわけじゃ。横島、ワシらに出来る戦いをするぞ!」
「横島とドクターカオスは私とおキヌさんが護るわ、2人だから頼りないかもしれないけど」
【でも横島さんには怪我はさせません!】
おキヌちゃんと蛍の力強い言葉にありがとうと返事を返した。だが、俺がマタドールに感じてはいたのは恐怖ではなかった……
(何なんだよ……これは……)
美神さんや神宮寺さん達と居る時のような不思議な安心感。それを敵であるはずのマタドールから感じ、俺は困惑しながらも、血文字で札に文字を刻み、陰陽術を使い続けるのだった……
私に手傷を与えた人間を見つめる。他の人間達の顔に恐怖が浮かんでいるのに対して、その人間が顔に浮かべているのは困惑と言った表情
(なるほど、私と同じ物を感じているのか)
私も感じている、それは同胞と共に居る時の共鳴に近い。だがあれは同胞ではない、ただの人間だ。だが私もまたかつては人間だった
(新しき我等が同胞か……)
今はまだ人間ではあるが、いずれ私達と同じ領域に足を踏み入れてくる。となれば……その力量・その魂を見極めるのもまた悪くは無いな……どの道目覚めたばかりで本調子とは程遠いのだから……
「ふふふ、面白い人間だ。お前の力を見せて貰おうか」
私の言葉を聞いて魔装術を纏ったニーニョが突進してくる。迷い無く、そして力強い良い目をしている
「おっらああッ!!!」
「やれやれ、さっきその鎧を切り裂かれた事を忘れたのか?」
突き出された拳にあわせる様に、スパーダを振るう。これであのニーニョの拳は切り落とされる筈だった……のだが
「うむ?」
奇妙な手ごたえに思わず首を傾げる。鎧の突起を上手く使い受け流したのか……私のスパーダの動きに合わせてくるとは……良い目をしている。これからもっと成長していく事を考えると実に楽しみだな……
「二度も同じ手を食うか!この骸骨野郎!」
「そうか、ではこんなのはどうだ?」
カポーテを振るうと同時にそれは私の魔力で鋭い刃となる。驚きに目を見開くニーニョの胸板を切り裂こうとすると
「……突っ込むな馬鹿が」
地面から突如染み出した水が私のカポーテを弾き飛ばす。先ほどから氷柱を乱射していた竜族か……まぁそれも想定の内だがね。足を振り上げニーニョを蹴り飛ばし、スパーダを突き出そうとするが今度は恐らく姉妹がその手にした剣で私のスパーダを受け止める。止めたと言っても一瞬、この程度なら少し力を込めれば押し切れる。そう思い踏み込みを強めた瞬間、本能的にこれが罠だと悟り。そのまま地面を蹴り後方へ飛ぶ
「気付かれた!マリア、テレサ!頭下げて!」
【でかいの行くぞおッ!!】
「なんでもう少し足止め出来ないんだ!伊達ッ!」
「うっせえ!文句言うならてめえがやってみろ!」
口論しているとは思えない、見事な連続攻撃が宙を飛んでいる私に投げられた精霊石と光と闇の混じった霊波砲そして凄まじい霊力が込められた砲撃が向かってくるのを見て、咄嗟にカポーテで受け止める
(むうっ!これは凄まじい威力だ)
魔法や霊力に対して高い防御力を持つカポーテ越しでも凄まじい衝撃が襲ってくる。
(だがこの程度……どうと言う事は無い)
確かに凄まじい威力だ。だが私のカポーテの護りを……そこまで考えた所で違和感を感じた。散々霊力と魔法を弾いている光景を見て居る筈……つまりこれは罠!!私にカポーテを使って防御させるのが目的
「急急如律令ッ!!雷精招来!雷鳴よ!我が敵を喰らえッ!!!」
目の前に迫ってくる札を見て咄嗟に切り払い……己の失策を悟った。切り払った札に霊力は込められておらず、ただ詠唱を加えただけ……そして術師の隣に居た水神が水の塊へと消える……良いタイミングで水の槍を伸ばして、攻撃をして来ていたのでまさか分身に変わっているとは思っても居なかった。実に巧妙でそして計算された動きだ、素直に賞賛に値する
「急急如律令ッ!!土精招来ッ!!!大地よ!我が敵を捕らえよッ!!」
足元の地面が盛り上がり、私の足を拘束する。それは凄まじい勢いで腰元まで盛り上がってくる、逃れようにもここまで拘束されるとそう簡単に脱出する事が出来ない
「……傷は治した。行けッ!!」
「ありがとうございますッ!」
「ありがとうよ!」
姿を消した水神が私が魔法で吹き飛ばした2人の竜神の治療を行っていた。続けざまに放たれる攻撃に完全に気を取られていた。完全に傷を癒した竜神2人が光に包まれる、それは一部の神魔が使う超加速。以下に私と言えど足を拘束された状態では反応しきれない技だ
「くっ!ぐっ!?」
上下左右から迫る光の一撃。動く事が出来れば受ける事も避ける事も可能だが、足が拘束されている以上思ったような動きを取る事が出来ない
「今よ!後先考えないで一斉攻撃ッ!!!」
「おうよ!ぶち抜けッ!!」
「テレサ!行きますよ!」
「了解!姉さんッ!」
【三千世界に屍を晒すがよい……天魔轟臨! これが魔王の三千世界じゃあ!!】
一斉に向かってくる攻撃を見て流石にカポーテでも防ぎきれぬと結界魔法を唱えた瞬間
「それは計算の内ですわッ!!」
ひたすら呪文を詠唱していた魔女が高密度に圧縮され、剣の形をした魔力を振るう。魔女の攻撃など恐れるに足りぬ、そう慢心したのは私。しかしそれは私にとって致命的な隙となった
(侮ったか……)
魔女は魔法を扱い、近接戦闘などを行わない。その先入観、そして術師を基点とした連続攻撃を即座に作り上げた人間達……目覚めたばかり、それは言い訳にならない、私は慢心していたのだろう。人間に負ける訳が無い、私に傷を付ける事が出来るのは神魔だけだと思い。ここで人間に私の脅威を覚えさせ、より強くさせた上で戦おうと考えていたのがいけなかったのか……何にせよ、私の油断と慢心がこの結果を導き出したのだ
「こいつでDeathっちまえッ!!」
その叫び声に思考の海から引き上げられる、魔女が手にしている竜の牙から伸びた光の刃は私の作り出した結界と一太刀で粉砕し、胴に深い傷を刻み込む、そしてそれに続くように目の前に迫る光の刃と霊力の塊。避ける事も、受け止めることも出来ず私はその光の本流の中へ一瞬で飲み込まれるのだった……
マタドールが光の中に飲み込まれて消える。その光景を見て思わず安堵の溜息を吐く、マタドールはこっちを見下し、そして遊んでいる。それが美神さんが感じていた事、だから波状攻撃と、陰陽術を攻撃に使えば向こうは警戒すると言うのを組み合わせて、動きを完全に束縛する。ぶっちゃけ土はあまり得意ではなく、ぶっつけ本番になったが成功してよかったと安堵の溜息を吐くと、そのまま力が抜けて倒れかける
「横島!大丈夫!」
「あ……うん、ありがとな、蛍」
今まで1人か2人に陰陽術で強化をした事はあった。だがこれだけの人数に強化をずっと施し続けるなんて初めての事であり、そしてその上に苦手な土の陰陽術による束縛……正直かなり一杯一杯だった
【かなりギリギリまで霊力を消耗している。これ以上の霊力の行使は難しいだろうな】
心眼の言葉にそうかなっと呟く、疲労感こそ凄まじいが眼魂を使った時よりかは大分疲労は軽いと思うと呟くと蛍が呆れたような表情をする
「普段そこまで霊力を使う事が無いのよ、普段自分がどれだけの無茶をしているのか知りなさい」
そうなのか?俺にとっては普段の事でそんなに危険な事をしていると言う実感は無かったんだけど
「横島。普通の人間は霊力枯渇になれば死ぬんじゃよ?お前さんみたいに何度も霊力枯渇になっても生きてるほうがおかしいんじゃ」
カオスのジーさんの言葉にそんな馬鹿なと思いながら振り返ると神宮寺さんは額に手を当てて、深く溜息を吐きながら美神さんを見て
「もう少し横島に霊力に関する知識を教えておくべきでしょう?」
俺のせいで美神さんが怒られている。神宮寺さんにそうじゃないと言うべきだろうか……
「ふうー魔装術も、もう限界だ。なんとかマタドールを退ける事が出来て良かった」
「ですね……僕も正直もう限界ですよ」
疲れたように呟く雪之丞とピート……俺の陰陽術で霊力を増大させていたので、その効果が切れれば疲労が出てくるのは当然だよな。
「ですが、美神さん達の協力のおかげでマタドールを退ける事が出来ました。皆さん、お疲れ様でした」
「本当だよ。あんな化け物が出てくるなんて予想外だったからね」
本当に全員無事で良かったよと笑うメドーサさんも相当の疲れの色が浮かんでいる。それだけあのマタドールと対峙するのは精神的にも、肉体的にも疲れが出たんだろうな。
「では荷物のほうは私とテレサで運びましょう」
「だね。皆で帰って休もう」
マリアとテレサだけに荷物を運ばせる訳には行かない。俺は護られていただけだから俺も手伝わないと
「じゃあ、俺も手伝うよ」
「馬鹿、横島も霊力の使いすぎて限界が来ているんだから大人しくしてなさい」
「……そうだぞ?私達よりもお前の方がよっぽど魂に負荷を掛けているのだからな」
蛍にこつんっと額を叩かれただけでふらつく、自分でも思った以上に無理をしていたのだと気付き。結界の中に隠れているチビ達を結界の中から出そうとしていると煙の中から拍手の音が響く……その拍手の音は間違いなくマタドールがいた方角で……額に冷たい汗が流れるのを感じる。
「嘘でしょ!?直撃だった筈!」
「……ありえない」
美神さんとシズクも信じられないと言う言葉の中。砂煙の中からマタドールが優雅な足取りで姿を見せる、その姿を見るととてもダメージを受けている様子は無い
「素晴らしい、素晴らしい連携だったが私を倒すには程遠い……しかし、あの連携も全てはお前が中心となっているな?」
マタドールのがらんどうの瞳に睨みつけられ、思わず後ずさる。小竜姫様達がマタドールに剣を向ける、するとマタドールは肩を竦めながら
「お前達の力はもう見た。だからもう良い、私が見たいのはお前達の力じゃない。そこのニーニョの力だ!」
振るわれたカポーテから放たれた暴風が俺だけを避けて美神さん達を吹き飛ばし、全員を壁に叩き付ける
「さて、これで邪魔者はいない。お前の力を見せてみろ、さもなくばお前の仲間を1人ずつ殺してやろう。そうすれば戦う気になるだろう?」
剣の切っ先を俺ではなく、倒れている美神さん達に向けるマタドール……あいつは殺すと言えば躊躇いなく殺す。美神さん達が目を覚ますまで、俺がここで足止めをしなければならない。そうで無ければ美神さん達が殺される
「心眼。やるぞ、ベルトを出してくれ」
陰陽術でも、あの霊力の拳でもマタドールには届かない。眼魂を使うしかない、心眼にベルトを出してくれと頼むが心眼は強い口調で駄目だと叫ぶ
【駄目だ!今のお前の霊力で眼魂を使うのは危険すぎる!陰陽術か霊力の篭手を使え!
心眼の言いたい事は判っている。正直今の俺の霊力では眼魂の力を使うだけの霊力が足りていないと言う事は判っている。だがここで無茶をしなくては、俺は一生後悔する
「心眼ッ!俺は美神さん達に死んで欲しくないッ!ここで戦えなかったら俺は一生後悔する!」
自分の命惜しさで美神さん達を見捨てたと一生後悔する。やらないで後悔するのなら、俺はやって後悔したい。たとえそれが俺の霊能者としての寿命を縮め、死に向かわせたとしてもだ
【……判った。だが無理はするな】
心眼は自分の言葉では説得出来ないと悟ったのか、無理をするなと言うその言葉の後、俺の腰にベルトが現れる。マタドールはそれを見て満足げに笑いながら
「待っていてやろう。お前の力を私に見せてみろ」
「後悔しやがれ、この腐れ骸骨」
Gジャンからウィスプ眼魂を取り出し、ボタンを押し込んでからベルトのバックルを開き、ウィスプ眼魂を押し込む
【アーイッ!シッカリミナー!シッカリミナーッ!!】
【イッヒヒー♪】
俺の周りを踊っているパーカーゴーストに視線を向ける。普段と違い、笑い声の中に勇ましさが混じっていて今の状況を理解してくれているのだと判った。
「変身ッ!」
【開眼ウィスプ!アーユーレデイ?】
ベルトのレバーを力強く引くと、ウィスプは空中でUターンをしてこっちに向かってくる。それに合わせて右手を掲げる、それと同時にウィスプが左手を突き出して降下してくる。
「行くぜ!ウィスプ!」
【イッヒヒー!!!】
空中でハイタッチを交わすと俺の身体が鎧に包まれる。この力が使えれば、マタドールと戦う事だって出来る筈だ……勝つ事は出来ないかもしれないが、時間を稼ぐくらいなら十分に出来る筈だ
【OKッ!!レッツゴー!イ・タ・ズ・ラ!ゴ・ゴ・ゴーストッ!!!】
パーカーが装着され、残り少なかった霊力が上昇していくのが判る。だがやはり霊力が減少しているのが原因なのか、普段よりもかなり身体が重く感じるがやるしかないッ!
「それがお前の力か、面白い力だ!だがニーニョ面白いだけでは私には勝てないぞ?」
馬鹿にするような口調のマタドールに頭に血が上りかけるが、それが挑発だというのは判り切っている。1度大きく深呼吸してから掌に拳を打ちつけフードを取り払う
「覚悟しやがれ、お前の好きにはさせないッ!」
美神さん達には手を出させない、ベルトから飛び出したガンガンブレードを手にマタドールへと走り出すのだった……
次回仮面ライダーウィスプは!
圧倒的な力を持つマタドールの前に横島の持つ眼魂は通用せず、それは神魔眼魂でもある「小竜姫」「メドーサ」の力を持ってもマタドールにダメージを与える事はかなわなかった
「魅せてやろう、我が奥義!血のアンダルシアッ!!!」
「う、うわあああああああ!?」
マタドールの放った剣戟が紅い光を放ちながら、ウィスプの身体を大きく引く裂く。その余りのダメージに強制的に変身を解除された横島は体力も霊力も限界を超えていた。だがそれでも横島は覚悟を持って立ち上がる!!!
「限界だって言うなら……その限界なんざ……超えてやる!!!」
その腰に巻かれたゴーストドライバーと左腕のナイトランターンにセットされた「小竜姫」「メドーサ」眼魂。相反する2つの力が横島の身体を大きく蝕む
「横島さん!駄目です!そんな事をしたらッ!っう!?」
「ち、近づけない!止めろ!横島!そんな事をしたらお前の身体がはじけ飛ぶぞッ!!!」
「横島!やめて!お願いだから!そんなことしたら駄目ッ!!」
「止めなさい!横島君!聞こえているでしょう!止めろ!馬鹿!この横島ッ!私の言う事を聞きなさい」
「……くそっ!なんだこの霊力はぁッ!!!」
「止めろと言っているでしょう!私の声が聞こえないんですのッ!!」
蛍達の制止の声すらも横島には届かない。横島の心を支配していたのは強い怒り、蛍達を傷つけられた事に対する抑えることなど出来ない強い怒り。それは触れてはいけない力を呼び寄せる!その先に待つものは!
次回「シンガン・マガンでゲンカイガンッ!!!」
【願うは必勝、剣舞の双竜!マスタードラゴンッ!!!】
リポート7 鮮血のマタドール その3へ続く
次回はマタドールVSウィスプを書いて行こうと思います。小竜姫とメドーサ眼魂も出して行こうと思います、しかしそれだけでマタドールに勝てるでしょうか?どうなるのか楽しみにしていてください。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします
視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか
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サイドまたは視点は必要
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今のままで良い