GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回は少しだけシリアスで、後はのんびりほのぼのの話を書いて行こうと思います。前回乱入して来た清姫さんも居ますよ。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


その4

 

 

 

リポート8 戻って来た日常 その4

 

ヒャクメから伝えられた情報をお父さんに話すと、お父さんは目を伏せ、背凭れに背中を預けながら呟いた

 

「やはりそうなったか……」

 

「やはり!?やはりって何!?こうなる事が判ってたの!?」

 

私がそう怒鳴るとお父さんは溜息を吐きながら、閉じていた目を開き

 

「あくまで可能性の段階だけどね。そもそもだ、蛍。何故神魔が霊界チャンネルを使わなければ人間界で十分に活動できないのか考えた事はあるか?」

 

「え……えっとお?」

 

逆行の記憶の中では、霊界チャンネルを破壊すれば神魔の力を削ぐ事が出来るとしか聞いてなかったような……私が首を傾げているとお父さんは良いかい?と前置きしてから

 

「そもそもだね、神魔の力は膨大だ。人間界に容易に顕現すれば生態系に凄まじい影響を与える」

 

例えば、悪霊や魔獣のパワーアップや、霊能力に覚醒する人間の増加とかね

 

「それを世界は嫌うんだ」

 

「世界が嫌う?」

 

予想外の言葉に思わず鸚鵡返しで尋ねるとお父さんはそうだと断言する

 

「だから人間界・天界・魔界と分かれているんだ。霊界チャンネルとは、人間界とそれぞれの世界を繋ぎ、空きリソースをその世界に繋げる為の物なんだ」

 

リソース?世界を繋ぐ?意味不明の言葉の目を白黒させていると、お父さんは紙に3つの円を書いて

 

「人間界が、これくらい、天界と魔界はこれくらい」

 

円の殆どを黒で塗りつぶし、その左右の円を半分くらいまで色を塗り、その下に人間界・天界・魔界と文字を書きこみながら

 

「こうしてみれば判ると思うが、人間界の容量はかなり一杯一杯まで来ている。そこに人間よりも魂の容量が多い、神魔が来れば人間界はパンクする。だから霊界チャンネルを用いて」

 

霊界チャンネルと書かれた管が天界と魔界から書かれた円を繋ぐ

 

「こうすることで、神魔は人間界に現れる事が出来る訳だ。そして人間よりも魂の容量が大きい、神魔の魂の欠片と言え、それが人間と言う器に入り込むんだ。人間に負荷を掛けるのは当然の結果だ」

 

私としては眼魂とゴーストドライバーがそこを解消してくれるのでは?と思っていたんだけど、そうじゃなかったみたいだしねと苦笑したお父さんは私のほうを見て

 

「私の方でもゴーストドライバーは分析して、解析してみる。そこまで心配しなくてもいいさ、それに今すぐどうこうなる訳じゃないんだしね」

 

確かにヒャクメも今すぐどうなると言った訳ではないけど

 

「寧ろ心配しすぎる方が良くないよ、横島君はあれで勘がいいからね。下手にそわそわしていると何かあるんじゃ?って逆に気付く事になるよ。だから今は気にしないで、横島君の所にでも行っておいで。そっちの方が気分も落ち着くと思うよ」

 

「う、うん……判った」

 

笑顔のお父さんに言われ、私はどこか納得しないものを感じながら横島の家に向かったのだが……

 

「あ、蛍。おはよう」

 

「おはようございますわ」

 

「なんでいるの!?」

 

いつもの食卓に居る筈の無い白い着物姿の清姫が穏やかに手を振るのを見て、思わずそう叫ぶと

 

「……昨日おはぎを持って突撃して来た。なんか1日自由だから泊まりに来たと」

 

じ、自由すぎる……龍神王の血統に名を連ねる姫だと言うのに……危険意識が足りないんじゃ?と思い溜息を吐きながら横島の真向いに座り

 

「どう?調子はいい?」

 

「おう。全然元気!学校に行こうと思ったんだけど、折角清姫ちゃんが尋ねて来てくれたし、休んで街の案内でもしようかなって」

 

「んーまぁ。それもいいんじゃない?私も付き添う事になるけど」

 

これから突撃してくる事があるのなら、いざと言うとき逃げ込める場所とかを教えておくのも悪くないかもしれない。それに清姫と横島をデートさせるつもりなんてないし、清姫は嫌かもしれないけど……

 

「ふふ、昔を思い出して楽しいですわ」

 

「……だな」

 

……あ、そっか。平安時代の価値観の清姫とシズクには1人の男の周りに複数の女性がいても全く気にしない。寧ろそれが普通だと思っている訳で、私がいようが、タマモがいようが、ノッブがいようが全然気にしてない。もし襲おうとかすれば話は別になるだろうけど……色々思う事、考える事はあるがとりあえず今私がやるべき事はそれじゃない

 

(この子、危険すぎる!)

 

「ささ、横島様。どうぞどうぞ、天界でも有名な和菓子屋の一品ですから美味しいですわよ」

 

ぐいぐい押している清姫に横島はたじたじと言う感じだ。それなのにやましさなどは感じず、気品とでも言うのか、不思議な雰囲気をしている清姫に正直驚く、横島は横島で混乱しているのか

 

「天界にも和菓子屋はあるの?」

 

「……あるぞ?普通に」

 

シズクが清姫の代わりに答えてくれたが、あるんだ……和菓子屋……その事に驚きながら、私にもどうぞと差し出されたおはぎを頬張りながら、私に足りないのはこの押しの強さなのだろうか……もしそうならこれを見習わないといけない訳で……

 

(私には難しいかも……でもなあ。このままだとな……)

 

蓮華にも私には押しが足りないと言って怒られてしまったし、かと言って私にはあれだけぐいぐい押していくのは無理

 

(本当どうしよう……)

 

言いようの無い不安を感じながらも、近所の有名な和菓子屋さんよりも遥かに美味しいおはぎに舌鼓を打ちながら

 

「ここら辺がいいんじゃない?」

 

「あ、やっぱりそう思う?」

 

清姫に東京を案内する時の道を横島と話し合いながら、なんでこんな事をしてるんだろうと内心溜息を吐く事になるのだった……

 

 

 

蛍とシズクと一緒に清姫ちゃんに東京を案内していたんだけど

 

「はー、前来た時はシズクを焼くことしか考えてなかったのでのんびりと見てませんでしたが、人間の進歩って凄いですわ」

 

ビルなどを見て感慨深そうに呟く清姫ちゃんだけど、その言葉の中の物騒すぎる言葉に思わず絶句する

 

「……まぁ私とこいつはずっとこんな感じだ。高島の家も3回ほど吹き飛んでいるが、気にするな」

 

「……お願いだから、家では喧嘩しないでくれよ?」

 

気にするなと言われてもそれは無理な問題だ。家が吹き飛んだと聞いて気にするなと言われて、判ったと言える人間は居ない

 

「大丈夫ですわ、家が吹き飛んでも天界から新しい屋敷を用意させて頂きます」

 

「そっか、それなら安心……な訳あるかあ!!」

 

おおう……蛍がノリ突込みを……目の前の光景に何故か感動している自分がいて、思わず苦笑する

 

「クウン?」

 

「ん?なんでもない」

 

出来るならタマモにも精霊石で人間に化けて貰ってとも思ったのだが、シズクが了承しなかったのでいつもの子狐フォームで俺の腕の中だ。円らな瞳で見つめてくるタマモの背中を撫でると気持ち良さそうに身を捩る

 

「じゃあ今度はこっちな。美神さんの事務所、なんかあったら逃げてくれれば良いから」

 

観光も兼ねているが、メインは清姫ちゃんがこっちに来た時に逃げる場所を教えるという事だ。唐巣神父の教会は案内したので、今度は美神さんの事務所へと話をしている

 

「ぜはー……ぜはー……み、見つけたぁ!!!」

 

「メドーサさん?」

 

背後から聞こえて来た声に振り返るとメドーサさんが、膝に手を置いて荒い呼吸を整えていた。神魔なのにと思ったが、人間界に影響を与えない為に力を制限していると小竜姫様が言っていたのを思い出し、それで疲れているのかと思っていると今度は

 

「い、いましたか!?清姫様は!」

 

ブリュンヒルデ……いや聖奈さんがやっと見つけたと言って駆け寄ってくるのが見えた。俺と蛍が振り返ると、清姫ちゃんはいたずらっぽく舌を出してえへっと笑っている。可愛い事は可愛いが、可愛いだけで全てが許される訳ではない

 

「もしかしてまた逃げて来たの?」

 

「はい!」

 

弾ける笑顔で逃げてきましたと言う清姫ちゃんに俺達が頭を抱えたのは言うまでもない……

 

「はぁ、とりあえずブリュンヒルデ、私は見つけたって報告してくるよ。横島達と清姫を頼む」

 

メドーサさんはそう言うと疲れた様子で裏路地に入る。暫くすると空を飛ぶ姿が見えた、ああ、街中で飛ぶわけには行かないから1度隠れたのかと納得していると

 

「清姫様。お願いですから、天界のお屋敷から逃げるという事はしないでください」

 

「嫌です、私は横島様のお側がいいんです」

 

手を伸ばす聖奈さんから逃げるように、俺の背中に隠れる清姫ちゃん。俺を盾にして、器用に聖奈さんの手から逃れ続けているが

 

「……おい、この馬鹿。お前が逃げてくると、横島に迷惑を掛けるんだぞ」

 

「え?」

 

シズクのその言葉に足が止まった清姫ちゃんの手を掴む聖奈さん。多分このまま帰るのが1番正しいと思うんだけど

 

「ちょっと待ってくれませんか?多分ここで無理やり連れて帰ってもまた逃げちゃうと思うんですよ」

 

駄目だ、いけないと言われてる事ほど子供ってやりたがるじゃないですか

 

「横島。清姫ちゃんは見た目通りの年じゃないのよ?」

 

そりゃ平安時代から生きているから俺よりも年上の事は知ってる。

 

「でもほら、精神は肉体に引っ張られるって言うし」

 

全員に深く、深く溜息を吐かれる。なんでや……ちゃんと霊能の本に書いてあったで……

 

「なんか気が削がれてしまいましたわね、わかりました。横島は清姫様に街を案内したい、そして清姫様は案内が終わるまでは帰りたくない……と言う事ですね?」

 

聖奈さんの言葉に俺と清姫ちゃんが頷くと聖奈さんは溜息を吐きながら、判りましたと頷き

 

「私の付き添いを許可してくれるなら、今すぐに天界に連れ戻すようなことはしません」

 

聖奈さんが妥協してくれた!俺は全然問題無い、美少女に美女が追加されるのだからむしろ嬉しいと言える。蛍と清姫ちゃんの顔を見ると

 

「まぁ聖奈さんがいれば襲われても大丈夫よね」

 

「私は構いませんわ、護衛が増えるなら、私と共にいても横島様も安全ですし」

 

え?俺と清姫ちゃんが一緒に居ると俺危ないの?思わず清姫ちゃんとシズクを見るとシズクが

 

「……知らない事がいい事もあるんだ」

 

「何が!?俺は今身の危険に瀕しているのか!?」

 

「何!?横島は今狙われてるの!?」

 

どうして教えてくれないんだと蛍と一緒に叫ぶがシズクと清姫ちゃんは穏やかに笑うだけで答えてくれず

 

「では参りましょう♪」

 

「……そうだな。行こうか」

 

俺の手を取って歩き出す、シズクと清姫ちゃんは答える気が無いようでぐいぐい引っ張っていく、俺はシズクと清姫ちゃんと一緒に居ると危険なのか?と言う恐怖を感じながら、東京案内を続けるのだった。当たり前だが、聖奈さんと合流する前の穏やかな空気の観光なんて当然無理で、俺も蛍もぴりぴりとした空気の中。ゆっくりと歩みを進めるのだった……なおシズクと清姫の言う危険とは、龍族の中でも屈指のエリートとも言える清姫とシズクと懇意にしている横島に対する嫉妬上の危険性だが。シズクの目が光っているので、この状況で仕掛けてくる馬鹿……もとい勇者は誰もいなかったりする……

 

 

 

琉璃からファックスで送られて来た書類に目を通す。それは私の予想通り山崩れなどの自然災害を起している山の調査結果。直ぐに行けというのではなく、先に調査結果を送り、それに合わせて準備をしろって事ね

 

「六道女学院か……」

 

六道女学院に居ると言う英霊マルタ。なんでも祈りで龍を退治したって言う高名な聖女様か、正直あんまり私とは相性が良く無さそうに思えるけど1度会って話を聞いておいても良いかも知れないわね……と思いながらFAXが止まると同時に送られて来た調査結果に目を通す

 

「……まあ、良くやるわね」

 

調査結果としては過疎地の村の村長が独断で自分の所有する山を売却。それをゴルフ場として開拓する予定だったらしいのだが、いざ工事が始まれば地震や、山崩れなどの自然災害が多発……なんでもその山は高名な神獣が住まう山として触れてはいけないとされていた神域だったと……

 

「まぁ神罰って所ね。この時に依頼を受けなくて良かったわね」

 

なんでも神域と言う事を隠し、妖怪が暴れて居ると言う名目でGSに依頼していたとあるが、これって一応詐称になるのよねと思いながら書類を確認していると

 

「なんですって?」

 

最後のほうの調査報告。そこには85%の確立でガープがこの山を訪れていたとある、それは残留している霊力によって分析された結果だろう

 

「時期的には……私達が香港に居るとき」

 

私達が香港に居る時に日本で自分と同格の魔神と神殺しを行っていた……原始風水盤を香港に設置した目的は自分達から注意を逸らすため?しかしそうだとしても、神獣を殺し霊脈を潰した……

 

「失敗した……?」

 

神殺しをするつもりでも、霊脈を破壊するつもりでもなかった。何か異なる別の目的が合ったが、止むを得ず神殺しを行い、霊脈を潰した……考えられるのは神獣の抵抗が予想よりも激しかった事だろうか

 

「……これはなにかありそうだわ」

 

もしかすると念入りに調査すれば、ガープが何をしようとしていたのか?それを知る為のヒントを手にする事が出来るかもしれない。どの道詳しい調査には私を指名すると聞いているのだから、近い内にこの立ち入り禁止の元霊山に足を踏み入れることになる

 

「となるとやっぱり行く前に、六道女学院に行って……それと……」

 

英霊に話を聞いて、精密調査の為に霊具を用意して……それに横島君と蛍ちゃんも連れて行くことになるだろうから、2人を護る為の人員も必要になってくるわね……

 

「シズクはもちろんだし……くえすは協力してくれるかしら」

 

もし可能ならくえすにも声を掛ける必要があるかもしれない。魔術に関して知識の深いくえすも出来れば協力して欲しいし……色々準備しないといけない事があるわね。そう判断し、書類を全て封筒の中に納めて立ち上がる

 

【美神さん。そろそろ夕食の準備を始めますねー】

 

「ごめん、おキヌちゃん。今日夕食いらないわ」

 

買い物帰りのおキヌちゃんに夕食はいらないと声を掛け、上着を羽織りながら

 

「横島君の所にでも行ってて頂戴。次の仕事の打ち合わせがあるから、あ、そのステーキ。差し入れにしちゃって良いわ」

 

晩酌用にと頼んであったステーキだけど、食べている時間が無いから横島君への差し入れにして良いわ。霊能者は身体が資本、上質な肉を食べるのも体を作るのに大事だからね。ちょっと勿体無いとも思ったけど、香港で頑張ってくれた横島君ご褒美って事で奮発してしまおう

 

【き、急ですね。でも判りました。気をつけて行ってきてくださいね】

 

そう笑って手を振るおキヌちゃんにありがとうと返事を返し、私はガレージのコブラに乗り込み事務所を後にするのだった……

 

 

 

東京案内が終わると、清姫ちゃんは聖奈さんに連れられて帰る事になったんだけど

 

「また遊びに参りますわ~」

 

「……はぁ……」

 

華の咲くような笑顔を浮かべていた清姫ちゃんとは対照的に、疲れ切った表情で溜息を吐いている聖奈さんの姿がやけに印象的だったなあっと思いながら、机の上にバイクの免許の教習本を広げる。GSの勉強の合間合間に勉強していただけなので、少し不安要素はあるが。大分覚える事ができたし、そろそろ1度バイクの免許の試験に挑戦してみようと思っているのだ

 

「どう?試験合格できそう?」

 

「んー大丈夫だとは思うんだけどなあ……」

 

自分の私物を持ち帰る準備をしていた蛍にそう尋ねられ、多分大丈夫だと思うと返事を返すと蛍は笑いながら

 

「GS免許と比べればかなり簡単よ。それに仮とは言えGS免許を交付されてるから、ある程度は免除されるのよ?」

 

「え?マジ?」

 

蛍に言葉に驚きながら尋ねると本当よ?と蛍は笑いながら説明してくれた。GSは除霊現場に急いで向かう必要もあり、その為の移動手段として車やバイクの免許が取りやすいようになっているのだと、勿論これは仮免許にも適応され、試験の時に提出すれば試験の合格率が少しだけ上がると聞いて安堵の溜息を吐く

 

「後は、基本的な道路交通法とかを覚えて、ある程度運転できればOKよ。じゃ、明日試験頑張ってね」

 

「おう。ありがとうな」

 

バイクの免許を取って早く一緒にツーリングに行こうと約束しているので、頑張って免許を取れるように頑張るよと返事を返し、蓮華が海外から帰って姉妹が揃ったと言う事で外食に行くと言う蛍を見送り。手にしていた教習本を閉じる

 

【ん?勉強しなくていいのか?】

 

メロンパンを齧っているノッブちゃんがそう尋ねてくる。道路交通法は正直覚えているし、バイクの扱いについては少し不安な所もあるが、あんまり不安不安で勉強していると余計に失敗しそうなので、ここで終わると返事を返し、割り箸とカッターを取り出して割り箸細工を始める

 

「みむ?」

 

台車をくるくると回していたチビが俺が何かを作っているのを見て、台車を回すのを止めてこっちに歩いてくる。んーっとこれくらいかな?と割り箸を半分に切って、軽く削ってっと爪楊枝を輪ゴムで止めて……

 

【何をするつもりなんだ?】

 

「チビの玩具を作ってる」

 

「みむう!」

 

何を作っているんだ?と尋ねて来る心眼にチビの玩具を作っていると返事を返すと、本当?と言う感じで目を輝かせて尋ねて来るチビにそうだぞーと返事を返し、軽く紙やすりで角を取って

 

「ほれ、チビ」

 

「みーん♪」

 

チビが良く鉛筆や爪楊枝を振り回しているのを見たので、割り箸と爪楊枝で剣の形を作ってみたんだけど、気に入ってくれたみたいだ

 

(あんな小さい手でもめちゃくちゃ器用だしな)

 

TVとかを解体するチビだ。あんな短い手でも器用に使いこなすはずだ

 

「みーむ!みみーん!!!」

 

【器用じゃな、あんな短い手で】

 

【信じられん。チビは本当にグレムリンなのか……】

 

振り下ろし、切り上げ、回転切り……俺の予想よりも遥かに使いこなしている、余った割り箸を拾って

 

「ほーれ、チビー」

 

「みむっ!」

 

割り箸を振ると斬りかかって来た割り箸を受け止めると、今度は薙ぎ払って来る

 

「みふー♪」

 

「おお、器用だ」

 

チビに打ち込む訳には行かないので、受け止めているだけだが、あんな短い手でこんだけ器用に割り箸を振るうとは……凄いと正直感心する

 

「てい」

 

「みむっ!?」

 

とは言えチビの力はそれほど強い物ではないので、下から切り上げるとチビの手から割り箸がくるくると回転して吹き飛ぶ。だけどチビは空を飛んでそれを両手で掴み再び机の上に着地しながら割り箸を構える

 

「みーむー!」

 

「おおッ!」

 

気合満点の声にもう少し遊んでやろうかと思っているとフライパンを叩く音が響き

 

「……夕食だ。遊びはそこまでだ」

 

【美神さんが急な仕事で晩御飯要らないそうなので、美神さんに出すつもりのお肉も持ってきましたよー】

 

美神さん用の肉!?俺が普段食べているような肉ではなく、もっとグレードの高い肉だろう

 

「遊ぶのは晩御飯の後な?」

 

「みーむう!」

 

元気良く返事を返すチビを見て笑いながら机の上を片付ける。シズクとおキヌちゃんが並べてくれた夕食を見ると、味噌汁にサラダに白米。そして机の中心の厚いステーキ肉にノッブちゃんと目を輝かせ、いただきまーすと大声で言ってステーキへ箸を伸ばすのだった……

 

「みむふう……みむふう……」

 

夕食の後チビともう少し遊んでやって、眠そうに欠伸をするので籠に入れると割り箸で作った剣を大事そうに抱えて眠っている姿に笑みを零しながらベッドに入ると

 

「くうん?」

 

「ったく、しゃーねーなー」

 

ベッドの中で丸くなって待っていたタマモに苦笑しながらベッドにもぐりこみ、心眼を外してベッドの横の机の上に乗せる

 

「じゃあ。お休み、心眼」

 

【……ああ。おやすみ横島】

 

穏やかな声でお休みと言い返す心眼の目が閉じたのを確認してから電気を消して

 

「おやすみ、タマモ」

 

「コン!」

 

抱き抱えたタマモが腕の中で眠りやすいように動くのに、苦笑し俺も目を閉じて眠りに落ちるのだった……

 

 

リポート8 戻って来た日常 その5へ続く

 

 




次回はバイクの免許。それと六道女学院マルタ姉さんとエンカウントの話の話を書いて次のリポートを書いて行こうと思います。チビは割り箸の剣を使いこなせる程度には器用です。そしてその内割り箸の剣と電撃でライトニングスラッシュを覚える事でしょう。チビの進化は終わらない!!!それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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