GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回は1話全部使ってチビとナナシの戦いを書いていこうと思います。マスコットと呼んで良いのかは不明ですが、マスコットはマスコットなので大丈夫でしょう!多分!それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


その5

 

リポート10 マスコットファイト開幕 その5

 

相対する2匹の獣……

 

自らを育てて慈しんでくれたご主人の為に強くなったグレムリン……「チビ」

 

舞を守れという命を受けた謎多き名も無き妖精……「ナナシ」

 

圧倒的強さ持ち他のマスコットを一蹴し続けた最強のマスコットの戦いが今始まるッ!!!

 

マスコットファイトォッ!!!レディ……ゴーッ!!!!

 

 

 

風を切り、振るわれる拳を首を傾けて回避する。反撃にと蹴りを繰り出すが、素早く後退し、4つ這いになり目にも止まらぬスピードで動き出す

 

(こやつ……強い!)

 

横島の使い魔というチビと言う名のグレムリンの強さは今まで戦ってきた相手とは別格だった。速さもそうだが、頭が良い。戦術と自らの速度を利用したヒット&アウェイ。信じられないが、ワシの目をしても見切れぬ。だがその程度で敗れる

 

「このワシでは……なにぃ!?」

 

「みーむッ!!」

 

気配を感じ取り手刀を繰り出すが、そこにチビの姿は無く目の前に迫ってくる電撃の塊。そしてその後ろで笑っているチビ

 

「ぬおおおッ!!!」

 

反射的に両手で電撃を防いだが、身体が感電して思うように動けない

 

「みむむむむむッ!!!!」

 

「がっ!?ぐっ!?ぐはあああッ!!!」

 

チビは当然その隙を見逃す訳も無く、一瞬で間合いをつめ連続で拳を叩きこんで来る。避けたと思っても感電した身体では思うように動けず、良い様に殴られ続ける

 

「舐めるなッ!!!」

 

「みぎゃっ!?」

 

踏み込んできた勢いに合わせて拳をカウンターで叩き込む。凄まじい衝撃と共に後ずさるチビ……やはり強い、圧倒的な強さと防御力。しかもそれを本能で使うのではなく、知性で使う

 

(強敵だ……やぶれぬかもしれぬ)

 

しかも負けないという強い意志を感じる。何よりも恐ろしいのはこの闘志だ、痺れも取れてきた所で拳を握る

 

「来いッ!如何にお前が強かろうが、決して越えれぬ壁と言うものを教えてくれるッ!!」

 

「みぎゃあああああッ!!!」

 

再び4つ這いになり恐ろしいスピードで移動を始めるチビ。これに電撃の塊を交えたフェイントを織り交ぜる、確かに有効な手段だが

 

「二度も喰らうかッ!この間抜けがぁッ!!」

 

「みぎっ!?」

 

向かってきた電撃を回し蹴りでチビめがけて打ち返す。まさかの攻撃にチビの動きが止まったその瞬間

 

「貰ったぁッ!!!」

 

左手に霊力を収束し、一気に間合いを詰めチビの頭を掴む

 

「チビッ!!」

 

横島のチビの名前を呼ぶ声がするが、もう遅いッ!!!

 

「くらえぃッ!!!」

 

溜め込んだ霊力を零距離で放出する。凄まじい衝撃と共に吹き飛ぶチビ。結界に叩きつけられた音と煙にこれで決まった

 

「貴様は所詮どこまで行っても獣よ!技術を使いきれぬ!!!」

 

ワシとチビの圧倒的な差。それはその姿だ、確かにチビは翼を持ち、尾を持ち、牙と爪を持つ。それは戦闘力としては十分すぎるものだろう、2足歩行なども出来るが基本は4つ這いの獣。どうしても打撃戦になれば手足の挙動が怪しい物となる

 

「みむううううッ!!!」

 

「なにいッ!?」

 

煙の中から放電したチビが姿を見せる。完全に決まったはずなのに、意識を刈り取るまでに至っていなかった。いや、それ所か凄まじい覇気と闘志に満ち溢れている

 

「ふっ!だが何度立とうが同じ事ッ!お前ではワシには勝てぬッ!!!」

 

その放電を放出しようが、広範囲に放とうが届かない。飛び道具など恐れるに足りぬ、いつ攻撃をされても大丈夫なように警戒しているとチビがその姿勢を低くする

 

「まずっ!ぐはあッ!」

 

危険だという事を悟り動き出そうとした時にはもう遅かった。何かに激突され、ワシの身体は宙を舞っていた

 

「みっみむううううううッ!!!」

 

「ぐっ!うおおおおおおッ!?!?」

 

いつの間にか上空に回りこんだチビが放電しながら飛び蹴りを叩きこんで来る。ガードも出来ず弾き飛ばされ、今度はワシが結界に叩きつけられた

 

(ぐううう……こんな隠し玉があったのか……)

 

目の前で放電しているチビを見つめる。過剰電圧で自身の身体能力を強化……電気を操るグレムリンだから出来る事だ

 

「ふっふっ……良い、良いぞ!」

 

この身体になってからこれほど血が滾った事はない。拳を硬く握り、再び電撃加速に入ったチビの気配を探り、縦横無尽に駆け回りながら電撃の爪を繰り出してくるチビの姿を見る事は出来ないが、肌を突き刺すような闘志に笑みを溢しながら向かってくるチビの気配だけに意識を傾けるのだった……

 

 

 

テントの特別観戦席で私達は全員絶句していた。チビとナナシの戦い、それはもう使い魔のレベルの戦いではなかった。離れていても見えるように冥華おば様が用意してくれたカメラで撮影された戦いが特設モニターで大きく映し出されているが、余りに早いのと凄まじすぎる戦闘に六女の生徒は完全に呆然としていた

 

「……美神さん?グレムリンってあんな規格外でしたっけ?」

 

「断じて違うわ」

 

あんなグレムリン恐ろしすぎる。前々から言っていたが、横島君の家の環境により突然変異していたチビが初めて全力を出したのだろう。横島君もその姿を初めて見たのか、大きく口を開いて絶句しているのが見える

 

「凄いっていうか怖いですよ、あれ」

 

放電したまま恐ろしいスピードで駆け回るチビとそのスピードを眼を閉じて見切っているナナシ。正直どっちもどっちのレベルだ。これでもう少し大きかったら被害はもっと大きい事になっていただろう

 

「うん~これは予想外~でも凄く好都合だわぁ~|

 

にこにこと笑いながら好都合と呟く冥華おば様に視線を向けると、冥華おば様は穏やかに笑いながら

 

「これが~主人と心を通わせた使い魔の強さ~って言えるでしょ~」

 

いや、確かにそうかもしれないけど、こんなレベルの使い魔が増えたらそれこそ大変な事になると思うんだけど

 

「見切ったぁ!!」

 

「みぎっ!?」

 

ナナシの見切ったという声が響くと電撃加速をしていたチビがナナシに捕まっていた

 

「……舞ちゃん。あの妖精どこで見つけたのかしら?」

 

呆然とした様子で呟く琉璃。確かにそれは気になるかもしれない、皆ナナシみたいに強いのならば本当に大変な事になると思う

 

「どりゃあああ!」

 

「みむっうううう!?」

 

一本背負いの要領で投げ飛ばされるチビ。あれは攻撃するために投げたんじゃない、あれは攻撃する為の隙を作る為に投げ飛ばしたのだ

 

「はあああああ!!!」

 

ナナシの左手が緑色の光に包まれる。本来なら投げ飛ばした所で空を飛べるチビには何の痛手でもない、だが今までのやり取りを見ていて判ったのだが、電撃加速をしている時は空を飛べないのだ。恐らくあの速度に翼がついていけない

 

「チビ!?避けろッ!!」

 

横島君が避けろと叫ぶが、投げ飛ばされて回転しているチビにはどっちが上か下も判らないだろう

 

「これで決まりですね」

 

「多分ね」

 

横島君が心配するから、大怪我する前に決着が付いて良かった。どちらもヒートアップしているから簡単には止まらないし、止められない。どっちかが大怪我する前に終わって良かったと蛍ちゃんと安堵の溜息を吐いていると

 

「まだです!チビはまだ何かをやるつもりですよ!」

 

琉璃の言葉にまさかと思いながら結界の中に視線を戻す。さっきまで身体を覆っていた電撃も消え……いえ、違う!?これは!

 

「「右手に電撃を収束してる!?」」

 

右手だけが眩い光に包まれている、それはナナシと左右の手こそ違えど、同じ技の様に見えた

 

「猿真似か!だが無駄よ!!流派森林不敗が奥義そう簡単に真似出来る物かッ!!!」

 

流派森林不敗!?なに!?ナナシの武術に流派ってあったの!?と言うか森林不敗って何!?思わずそんな叫びが私の口から飛び出した。無論それは私だけではなく、蛍ちゃんと琉璃はもちろん観客席も同じだ

 

「フェアリーフィンガアアアアアアーッ!!!」

 

「みっむううううううーッ!!!!!」

 

結界を蹴って加速したチビの右手とナナシの左手がぶつかりあう。それは凄まじい余波を巻き起こし、結界の中を暴れまわっていた

 

「馬鹿な!?ここまで再現しているだとッ!!!」

 

「みむううううッ!!!!」

 

ナナシの驚愕の叫びとチビの雄たけびが聞こえた瞬間。凄まじい音が響き、二匹とも大きく弾き飛ばされ、結界に叩きつけられる。審判が結界の上から2匹意識の有無を見ようとした瞬間。

 

「まだまだ!これからよッ!!!」

 

ナナシが腰に下げた木の枝の剣を構える。見た目は間抜けなのだが、今までの戦いを見ていると木の枝と馬鹿にすることは出来ない

 

「みーむうーッ!!!」

 

「ぷぎゅーッ!!!」

 

チビが立ち上がりそう叫ぶと、うりぼーが割り箸を結界の中に投げ込む。木の枝に対抗して割り箸!?

 

「みーむうっ!!」

 

ジャンプして割り箸をキャッチして構えるチビ。見た目はファンシーなのだが、その気迫の凄まじさから可愛いとかそういう感想は沸かず。これからどうなるの?と思わずに入られなかった……

 

 

 

「みーむーッ!!!」

 

割り箸を手に空を飛ぶチビ、上空からの連続攻撃が何度も何度も振るわれるのだが

 

「無駄無駄ッ!!」

 

ナナシは死角からの攻撃だというのにその全てに対応していた。やはりナナシの言うとおり人型と獣の技量の差なのね

 

「でもなんか、あれわざっとぽくないですか?」

 

蛍ちゃんにそう言われて、良く見ると確かにチビの攻撃は単調で、防がせるように見える

 

「チビの知性から考えると、あれは囮って気がしますね」

 

「……ハムスターサイズなんだけどね」

 

ハムスターサイズの悪魔なんだけど、一体どこまで考えているのだろうか?そう思った瞬間。チビが大きく動いた

 

「みっぎゃああああああ!!!」

 

「ぬっ!?」

 

空中からの破壊光線。それを薙ぎ払うかのように広域に繰り出す、ナナシはとっさに回避したのだが、破壊光線がえぐった地面から砂煙が上がる

 

「味な真似を!」

 

ナナシの獰猛な笑い声が響く、勝負を決めるだけの威力のある技を目晦ましに使う。予想外に加え、そこから何をしてくるのか?と言う警戒心がいやでも強まる。チビの賢さと技術、それが今発揮される時なのだろう。そしてチビの次の一手は予想を遥かに超える一手だった

 

「みーむううううううう!」

 

放電したチビの手にした割り箸に電気が伝わっていく、え?まさか……嘘でしょ?

 

「割り箸と電撃を組み合わせるなんて」

 

「……どうしたらあんな攻撃が出来るの?」

 

信じられないという蛍ちゃんと呆れた様子の琉璃の見る中。チビは翼を大きく羽ばたかせ、凄まじい速度でナナシに向かって降下しながら、帯電した割り箸を振るった

 

「ぬんっぐう!来ると判っていればアア!耐えることなど容易いわぁッ!!!」

 

「みぎゃあっ!?」

 

チビの割り箸が命中した瞬間。ナナシの木の枝もチビを捕らえ、2匹がごろごろと結界の中を転がる。コレはもうハムスターサイズの動物の戦いじゃないわよ……

 

「み、みむうう……」

 

「まだ……まだあ!」

 

ふらふらと立ち上がったナナシが指をくわえる。何を?と全員が見つめる中、ナナシが息を吐くと、ぴーっと指笛の音が響く

 

「チュウッ!!」

 

「えっ!?服の中にいたの!?」

 

舞の服の中から白い何かが飛び出して、結界の中に突入していく。それはよく見ると白い毛と赤い眼をしたネズミ……

 

「「「「ハツカネズミッ!?」」」」

 

なんとハツカネズミが飛び込み、ナナシの横で止まる。するとナナシが跳ね起き、ハツカネズミの上に跨り腰の木の枝を手にする

 

「お前の機動力は脅威!だが今のぶつかり合いでお前はその機動力を失ったも同然ッ!!このまま決着を……「みーむーーーーーッ!!!」

 

ナナシの言葉を遮りチビの呼び声が響き渡る、すると横島君の膝の上で大人しくしていたうりぼーが横島君の手をすり抜けて結界の中に飛び込む

 

「うりぼー!?」

 

まさかの行動に反応の遅れた横島の手をすり抜けて、うりぼーがチビの元に駆け寄る

 

「みむ!みむうう!!」

 

「なるほど、お前にも相棒がいたか!ならば勝負はまだ終わらぬぞッ!!」

 

「みむうッ!!!」

 

ハツカネズミとうりぼーが走り出し、ナナシとチビの剣が何度も交差する。それを見て思考停止していた横島君と舞ちゃんが再起動し

 

「「大変な事になっている!?」」

 

声を揃えてそう叫ぶ。だが私は心の中で呟いた、もう遅いっと……

 

 

 

計算を違えたか……フェアリーフィンガーのチビの攻撃がぶつかり合い、更にさっきの相打ちと、チビが明らかに機動力を失ったので今が勝機と踏んでハツカネズミ(未命名)を呼び出したのだが、チビもまたうりぼーに騎乗し、割り箸の剣を叩きつけてくる

 

「チ、チュウ……」

 

うりぼーに対してこっちは普通のハツカネズミ。妖怪であるうりぼーとは体力も機動力にも差がある

 

「かあああッ!!!」

 

「みむうっ!!」

 

横から振られた剣を受け流し距離をとるが、うりぼーのダッシュ力はハツカネズミよりも上で再び距離を詰められる

 

(くっ!距離は取れないか!)

 

ダッシュ力に差がある以上、距離を取る事はできない。しかし中途半端な距離では、遠心力のついたチビの剣の射程圏内だ

 

(ならばッ!)

 

ネズミの背を撫でると、ワシの意を汲んだのかうりぼーに向かって走り出す

 

「みむ!?」

 

間合いを詰めてきた事に驚くチビに向かって剣を突き出す、中途半端な距離では向こうの剣のリーチのほうが上、ここまで踏み込んでしまえば!

 

「その剣も無用の長物よッ!!!」

 

背中の盾も装備し、振るわれる剣を受け止めながら、剣を振るう。剣自身の重さとうりぼーの機動力で遠心力をつけて最大の威力を発揮するチビの剣は中距離に対して強い、ワシの剣は短く、軽いがそれゆえに近い距離で最大の威力を発揮する

 

「残念だったな!最後は経験の差よッ!!!」

 

チビはあの剣に慣れていない。だからこそのこの勝機なのだ、これで扱いに慣れていれば、この距離でも十分に戦う事が出来ていただろうが

 

「みむう!みみー?」

 

「ぷぎゃ?ぴぎゅう!?」

 

チビ自身が剣の扱いに慣れていない上にうりぼーとの連携も上手く行ってない。さっきまでは勢いの乗っていたからこその怒涛の攻撃だったが、こうして勢いを止めてやれば!!

 

「そらッ!そらそらッ!!!!」

 

「みむ!みみうー!みむうーッ!!!」

 

ワシの突きを必死に防いでいるが、ここでもやはり獣と言う姿がチビとワシの完全な人型としての差になる。なんとか剣を握っているが、本来チビの手はその様に使うように出来ていない。だから振り下ろすやなぎ払うという使い方しか出来ぬ、それは到底剣術と呼べぬ代物

 

「楽しかったぞ!後でお前のご主人に怪我を治してもらうが良いわッ!!!」

 

ワシは舞の護衛と言う任を受けている。だからこそこのような場で負けるわけには行かぬ、チビの胴目掛けて突きを繰り出そうとした瞬間

 

(い、いかん!!!)

 

久しぶりに満足の行く戦いに完全に浮かれていた。チビの眼はまだ死んでおらず、それ所かチビは上手くワシの目を剣だけに集中させていた。チビの手が光っている事に気付いた時それは完全な手遅れだった……

 

「みむきゃーッ!!!」

 

「ち、ちゅうう!?」

 

「しまった!?」

 

突き出された右手から電撃が放たれる。ハツカネズミに対してなどの手加減はしたようだが、感電したネズミが倒れ、ワシの身体が宙を舞ったその瞬間

 

「ぷーぎーぴぎゃーーーッ!!!」

 

「みーむーーーーッ!!」

 

「ごほおっ!?」

 

うりぼーの回転で遠心力のついた一撃が叩き込まれる。だがそれでは終わらず、うりぼーの回転とチビが剣を回転させる事でワシの身体は完全に捕らえられる。回転は徐々に速まって行き逃れる事ができず、遠心力によって上へ上へと弾き飛ばされる

 

「みむうッ!!!」

 

「ぐっぐうっ!?」

 

突如下からの切り上げに反射的に防いだが、更に上へを弾き飛ばされる。蓄積したダメージで体勢を立て直す事など出来る訳も無い

 

「みむう!」

 

「ぷぎーッ!!!」

 

そんなワシに追撃にと地面を蹴ったうりぼーが弾丸のような勢いで突っ込んでくる

 

「こ……ここまでか……」

 

「みむうううううッ!!!!」

 

ワシが最後を見たのは勇ましく吼えるチビの声と目の前に迫る割り箸の姿だった……

 

【竜巻割り箸、魔猪一閃】

 

それがチビとうりぼーの合体技の名前だった……

 

 

 

審判が気絶しているナナシを見てから俺の方を見て

 

「勝者!横島GS使い魔チビ&うりぼー!!!」

 

その勝ち名乗りを聞いて安堵の溜息を吐く、ナナシとの戦いは凄まじくどこか怪我をしてないかと心配してチビに視線を向けると

 

「みーむー♪」

 

「ぷぎ♪」

 

結界から出てきたチビとうりぼーに怪我をした素振りは見えなくて、混乱していると審判の人が苦笑しながら教えてくれた

 

「使い魔同士の戦いはこの結界の中ならお互いの霊力などの削りあいなんですよ。だから怪我はしないんですよ、ご存知じゃなかったんですね」

 

その言葉に良かったぁっと呟きながらチビとうりぼーを抱き上げる。うりぼーの参加は最後のほうだったから怪我はしてないが、チビはナナシにぼこぼこ殴られていたので、正直気が気じゃなかったんだけど、怪我をしてないみたいで本当に良かった

 

「強かったな。チビ」

 

【ああ、強かったな。恐ろしいほどに】

 

チビが強いのは知っていたけど、まさかここまでなんて思ってなかった。心眼とチビは強かったなと呟きあう、チビが俺を守ろうとしてくれるのもこの強さがあるからかと思わず納得してしまった

 

「コン!ココーン!ココン♪」

 

タマモも褒めているのか、チビは俺の声とタマモの鳴き声を聞いて、少し恥ずかしがるような素振りを見せてから俺の方を見て

 

「みむう♪」

 

にぱっと笑うチビが褒めてと言っている様に見えて、頭を撫でているとコツンっと言う音がした

 

「み?みぎゃあ!?」

 

「あー折れてるなあ」

 

チビに作ってやった割り箸の剣が中ほどからぽっきり折れている。と言うか、良くここまで耐えたと思うよ、割り箸が

 

「みぎぎゅ……みぎゃ……」

 

折れた割り箸を何とかしようとしているが、当然治る訳も無い。ありあわせで作った玩具なのだから当然だ

 

「今度はもっとちゃんとした木で作ってやるからな?」

 

「みむう……」

 

意気消沈した様子のチビの頭を撫でる。とりあえず割り箸なんかじゃなくて、もっとちゃんとした木を見つけて、それからチビサイズの剣の形に削ってやろう、そんなことを考えていると舞ちゃんがナナシを抱えて歩いてくる

 

「大丈夫?」

 

かなり良い感じと言うか死んだんじゃないか?と心配になる一撃だったので、大丈夫?と尋ねると舞ちゃんは大丈夫だよと笑う

 

「ちょっと気絶しているけど、嬉しそうだから」

 

嬉しそう……?ナナシを見るけど、とてもそうは見えないんだが……いや、俺に判らないだけで舞ちゃんから見れば笑っているように見えるのかも

 

「横島君~舞ちゃん~お疲れ様~じゃあ最後にお話をするから~使い魔学科の生徒と令子ちゃん達は体育館に集合~他の生徒は教員の指示に従って下校してね~」

 

冥華さんの放送を聞いたが、俺も舞ちゃんも体育館なんて知らないし、美神さん達と合流しようか?それともおキヌちゃんが迎えに来てくれるだろうか?生徒から取り上げられた使い魔達もケージに入れられて連れて行かれたし、どうせなら俺達も案内してくれと考えていると

 

【心配ないぞ、迎えが来た】

 

迎え?おキヌちゃんが来てくれたのかな?と振り返るとマルタさんが手を振ってる

 

「マルタの姉御」

 

「姉御言わない。殴るわよ」

 

拳を握るマルタさんにすいませんと即座に謝る。この人はやる、やると言えば絶対にやるので即降参だ。なお舞ちゃんは人見知りなので、マルタさんの姿を見た瞬間俺の後ろに隠れている

 

「じゃあこっち、案内するわ」

 

笑顔のマルタさんにお願いしますと頭を下げ、俺と舞ちゃんはマルタさんに案内され体育館へと足を向けるのだった……

 

 

リポート10 マスコットファイト開幕 その6へ続く

 

 




ナナシは森林不敗であり、東方不敗でありません。ここ重要ですからね?そのうちなんか怪しい技を使うようになりますが、森林不敗ですからね、ここを忘れないでください。なおかなり激しい戦いをしているように見えますが、ハムスターサイズと言うのを忘れないでください。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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