GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回はアシュ様、ドクターカオス、メドーサをメインで書いて行こうと思います。ここも後半に向けて大きなポイントになる予定です。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


別件リポート

 

 

 

別件リポート 近づく新生

 

寺へと続く長い階段をゆっくりと上りながらも周囲の警戒を一切緩めない。ガープが一時拠点としていた場所だ、どこにガープの目が光っているか判らない

 

(スパイなんてばれたら洒落にならん)

 

今も魔界の過激派の会議に参加し、情報を集めているのだから三蔵法師と会談しているのを見られる訳には行かない。魔道具と魔術を併用して自らの存在を完全に消し、白竜寺へと足を踏み入れる

 

「お客様でしょうか?白竜寺になんの御用でしょうか?」

 

境内の掃除をしていた4人の少年のうちの1人。確か東條修二に声を掛けられる

 

「芦優太郎と言う、三蔵法師様に伝えてはくれまいか、貴女のお弟子に言われて参ったと」

 

「!っ判りました。少しお待ちください」

 

顔色を変えて寺の中に入っていく東條君を見ながら寺の中を観察する。

 

(高レベルの結界と護符……そして三蔵法師の存在がこの寺自体を要塞にしている)

 

ガープを警戒していたが、これだけの防衛をしていれば流石のガープも手を出せないと悟り、身体に入れていた力を抜いて深呼吸をする

 

「お待たせしました。お師匠様が部屋に案内してくれと言っていますので、ご案内します」

 

「ああ。よろしく頼むよ」

 

緊張した面持ちの東條君に案内された一室に入ると法衣姿の三蔵法師が私を待っていた

 

「修二君。しばらくの間、この周辺は立ち入り禁止よ。後の事は雪之丞の指示に従いなさい」

 

判りましたと頭を下げて掛けて行く東條君を見て微笑ましいなと思いながら、手にしていたアタッシュケースを机の上に置き。三蔵法師の前に座る

 

「まずは感謝を、あたしの無理を聞いていただき感謝します」

 

深く頭を下げる三蔵法師に少し驚いた。三蔵法師は英霊だ、本来ならば私と敵対する存在と言える、それなのに礼節を尽くす姿に正直好感を持てた

 

「いえいえ、こちらこそ尋ねるのが遅くなり申し訳ありませんでした」

 

霊具などの調整で訪れる時間が遅れれた事を謝罪してから、私と三蔵法師の会談は幕を開けるのだった

 

「あたしの頼みと言うのは、弟子の1人。陰念の霊力回復についてですが、何か手段はありますか?」

 

ガープの実験の被害者……出来る事ならば、私とて彼の霊能者としての復活の手助けはしたいと思っていた

 

「方法は2つと言ったところでしょうか」

 

「1つはあたしと同じですね?」

 

その問いかけにうなずく、時間をかけての治療。これが一番確実で安全だ。副作用の心配も無い、だがそれに本人が納得しないのならば残っている手段は1つだけ

 

「ここに陰念君に取り憑いていた悪魔を封じた眼魂と試作段階でどんな副作用があるかは判りませんが、ゴーストドライバーがあります」

 

アタッシュケースを開け中身を見せる。横島君のゴーストドライバーと比べると若干黒が掛かった試作ドライバーと、札と鎖で封印した眼魂を見た三蔵法師は

 

「これを頂いて良いと?」

 

「はい、構いません。私よりも聖者である貴女の方がこれを封印するのに適しているでしょう、それに眼魂も持っているんでしょう?」

 

蛍から聞いたが、別の世界の横島君が来た時に三蔵法師が眼魂を持って行ったと聞いていると言うと持っていると頷く

 

「私は道具は提供できます、ですが繰り返しますが、これは試作段階であり、どんな副作用があるかも判りません。それに稼動データも無いから改良の余地も無い、陰念君を実験台とすることになりますが、霊力を得て戦う事は可能となりますが、その後どうなるかは一切の責任が持てません」

 

横島君の変身の事を考えると、そのデメリットは間違いなく深刻なレベルだから、使えとは言わない。言える訳が無い

 

「貴女がどうするか、全てを貴女に託します」

 

「責任重大ね……でも、頼んだのはあたしだから……預かります」

 

アタッシュケースに蓋をして、札を貼ってから押入れにしまう。出来れば使う事が無ければ良いのだがと思わずにはいられない

 

「ありがとう。どうするかはよく判断させてもらうわ」

 

重荷を与える事しか出来なかった私を笑みで見送ってくれた三蔵法師に頭を下げ、私は白竜寺を後にしたのだった……

 

 

 

 

目の前で鈍い光を放つ鉱物を見て、大きく深呼吸をしながら背凭れに背中を預ける。今になって不眠不休の疲れが出てきた

 

「お疲れ様です。ドクターカオス」

 

「うむ、流石に疲れたの」

 

マリアやテレサの為に作ったメタソウルとは違う。勘九朗が今まで生きてきた記憶。身につけた技量に知識、その全てを受け入れるメタソウルの生成はワシと言えど骨だった。質量からしてマリアとテレサの倍以上だ。そしてそれを壊れないように生成するのは困難を極めたが

 

「これであいつも生き返れると言うものじゃ」

 

今は培養液の中で生きているが、外に出れば死んでしまう。生きているが、それと同時に死んでいる。それを救う手立てが出来た事に素直に安堵する

 

「しかし、ドクターカオス。名前や戸籍はどうするのですか?」

 

まぁ戸籍上は死んだ事になるので新しい名前などが必要になるだろうが

 

「メドーサの下にいることを望んだ。ならば戸籍は必要ではあるまいよ」

 

人造人間なのだから、寿命は関係ない。それに姿も形も体の機能も人間と同じだ、まぁ流石に歳を取るのは無理だが、当人が望むのなら子供を生む事だって出来る、だが勘九朗がそれを直ぐに望むとは思えない

 

「姉の様に慕い、母のように尊敬するメドーサの側にいるのが望みなら、戸籍はむしろ邪魔じゃ」

 

人間として存在するのは間違いなく勘九朗の進む道に邪魔になるだろうし、名前だってきっとメドーサに繋がる物を望む。ならばワシはそれに口を出す権利は無いよと笑うとマリアは1つだけ聞いても良いですか?と前置きしてから

 

「私とテレサに戸籍はありますか?」

 

その言葉に思わず笑ってしまいながら安心せいともう1度笑い

 

「しっかりと準備をしておるよ」

 

横島と共にあることを望むマリアと今はまだ判らないテレサ。だがいずれは戸籍は必要になると思い用意してあると笑い、大きく欠伸をして

 

「少し休む、起きたらアシュタロスの元へ向かうぞ」

 

判りましたと返事をし、ゆっくり休んでくださいというマリアにありがとうと声を掛け、ワシは深い眠りにへと落ちていくのだった……

 

「おはよう。久しぶりだな、カオス。ご飯食べれるか?」

 

起きて行くとテレサがそう尋ねてくる。マリアと違い、少し男勝りな性格になりつつある事に、テレサも成長しているのだなあと実感しながら

 

「それほど腹が空いているわけじゃないからの、スープだけ貰おう」

 

ちゃんとご飯を食べないと駄目だぞ、シズクが言ってたというテレサにテレサらしからぬ言葉はシズクの影響かと苦笑し

 

「ではおにぎりと漬物も一緒に頼むかの」

 

「ん、判った。すぐ準備する」

 

嬉しそうに炊飯器の蓋を開けるテレサに笑みを溢しながら、ワシは地下の研究所に篭もっている間の情勢を知る為にマリアが残しておいてくれた新聞に手を伸ばすのだった……

 

「わざわざありがとう、ドクターカオス。ちゃんとメドーサに伝えておきます」

 

「うむ、満月の日は近い。出来るだけ早めに頼む」

 

食事を終えてから散歩を兼ねてアシュの元へ向かいメタソウルの事を伝える。満月を2日後に控えているので、出来ればその時に来てくれるとありがたいと告げる

 

「それにしても、ずいぶんと焦っておるの?どうしたんじゃ?」

 

机の上に大量の資料や分析の機械が並んでいるのを見てどうした?と尋ねるとアシュは真剣な表情をして

 

「奇妙な神格を感じたんですよ、それも古代の神格です」

 

古代の神格……それを聞いて脳裏に過ぎったのは1つ。そしてそれはアシュにとって因縁が深いはず

 

「メソポタミアか?」

 

「判りません。ですがそれに近い何かだと思っています」

 

判りませんと言っておきながら、その顔を見れば判る。恐らく既に確証を得ているんじゃろうが、それを口にしないと言うことは言いたくないという事、ならば問いただす事もあるまい

 

「ならばワシの助力が必要なときはいつでも声を掛けてくれ」

 

「……感謝します」

 

アシュの言葉にお互い様じゃと呟き、ワシはアシュの拠点のビルを後にするのだった……

 

 

 

妙神山・人間界を交互に行き来しているメドーサが数日振りに妙神山に訪れるとそこでは

 

「折れるゥ!折れるゥゥゥゥゥ!!!」

 

「ゲームのしすぎで猫背です!武神ともあろう者が情けないッ!!!」

 

ハヌマンが見覚えの無い女の英霊に身体を折られていた。私は一体何が?と思いながらも、その横を通り過ぎようとして

 

「待ちなさい!あなたも睡眠不足と休養不足です!しっかりと休みなさい!」

 

「あ、ああ。心配してくれてるのか、ありがとう。でも休暇前に荷物を取りに来ただけだよ」

 

これから休む所さと言うと、その女はそうですかと柔らかく微笑み、ハヌマンの腕と足を取る。その姿を見て、私は巻き込まれまいと慌ててその場を後にするのだった

 

「メドーサ。お疲れ様です」

 

「ああ、お疲れ」

 

ここ最近やっと落ち着いて話を出来るようになった小竜姫に安堵の溜息を吐く、私が横島の警備と聞いて荒れに荒れていたので、本当に落ち着いてくれて良かったと思いながら

 

「じゃあ短いけど、休暇を取るよ。何かあったら連絡してくれ」

 

判りました、ゆっくり休んでくださいと言う小竜姫にありがとうと声を掛け、自分の部屋に向かう前にロンの部屋へ向かう

 

「ロン?いるかー?」

 

「ん?メドーサか、お帰り」

 

なんかお帰りって言われるのが多くなっているなと思った。今まではこんな事が無かったので新鮮な気持ちになりながら、部屋の中を見るとモグラは鼻提灯を作って寝ていたので仕方ないと笑い

 

「これ、横島の写真。寂しがってると思って」

 

「おお、気遣い感謝します」

 

モグラは横島大好きだからなと苦笑しながら、写真をロンに手渡し、今度こそ自分の部屋に向かう

 

「これって?」

 

机の上に置かれていたアシュ様の紋章入りの封筒の中を空け、その手紙を見た瞬間。私は荷物を慌てて纏めて来た道を引き返した

 

「メドーサ?どうしたんですか?そんなに慌てて」

 

せんべいを齧っている小竜姫に振り返ることなく私は

 

「勘九朗の最後の手術があるから付き添ってくれって手紙が来てたんだよ!もう落ち着いてる時間は無いんだ!」

 

少し休んでから動こうと思っていたが、最後まで私を慕って行動してくれた弟子の手術が近づいている今、どうしても落ち着くことなど出来なくて、私はアシュ様に貰っていた認識阻害のマントを慌てて羽織り、女の英霊に〆られて、ギブッ!と叫んでいるハヌマンの横を駆け抜け、そのまま人間界へととんぼ返りで引き返して行き

 

「アシュ様ぁ!勘九朗がいるのはどこですか!?」

 

「……メドーサ。まず落ち着け、明日案内する。今日は少し休め、お前がそんな様子では勘九朗も心配する」

 

その言葉に納得はしなかった物の、わかりましたと返事を返し与えられた部屋で目を閉じたのだが、眠る事等出来ず私は夜が早く明けろと思いながら、ほんの僅かの時間身体を休める事にするのだった……

 

新生の時はもう直ぐそこにまで迫っていた……

 

リポート11 新たな一歩 その1へ続く

 

 

 




白竜寺に試作ゴーストドライバーと眼魂。ドクターカオスはメタソウルの生成を終え、メドーサは勘九朗の新生に付き合う為に慌てて人間界へ、勘九朗はリポート11で触れていこうと思います。今回の別件は短めでしたが、リポート11は比較的長い話が多くなると思います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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