GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回は久しぶりに白竜寺をメインで書いて行こうと思います、シリアスとほのぼのを書き分けていけたらと思っています。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


別件リポート

 

 

別件リポート 星の三蔵ちゃん、白竜寺を再建する その3

 

お師匠様が白竜寺の住職様になってから2ヶ月と少し。たったそれだけで俺達の白竜寺は復興された、やはりそれはお師匠様の人徳も非常に大きいと思う。確かになんでもない所でコケたり、ミスをしたり。自分の容姿を気にせずスキンシップを取ってくるなどトラブルも多いがそれ以上に優しく、そして指導力もある。白竜寺が復興するのは当然の事だった

 

「ふー……」

 

「よし、今日は其処まで」

 

お師匠様の言葉に全員でありがとうございましたと一礼する。お師匠様の治療のおかげで日常生活には支障のないレベルまで回復した、二度と歩けないなどの事を言っていた霊能関係の医者が奇跡だと騒いでいたのは記憶に新しい。立ち上がり朝食に移動しようとした時お師匠様が俺の方を見て

 

「陰念だけ残るように」

 

「判りました」

 

東條達に先に行けと言って再びその場に座り込む。追加の修行だろうか?と身構えているとお師匠様は書類を並べて

 

「一応意見だけ聞いておこうと思ってね。これどう思う?」

 

並べられた書類を見て、額に青筋が浮かんだのが直ぐに判った。それは白竜寺がバッシングを受けている時に関係ないと宣言していた兄弟子達の復縁を望む旨の手紙だ。しかもその内容はぜひ三蔵法師様にご指導ご鞭撻を望んでおりますと言う言葉と地図つき

 

「お断りするべきだと思います」

 

「うん、やっぱりそう思う?」

 

お師匠様の言葉に思いますと即答する。白竜寺から離縁し、他の霊能関係の修行場と契約した兄弟子達、もしこれでお師匠様が行けば白竜寺なんて場所よりもこっちへっと言うのは目に見ている。どこから情報が漏れたか知らないが、2ヶ月の間良くお師匠様の存在を隠し通せたと思う

 

「じゃあ全員断るとして、次の話よ。一番長く白竜寺にいる陰念にどうしても聞きたくてね」

 

物心ついた頃から白竜寺にいる、俺よりも長い事白竜寺にいたのは勘九朗くらいではないだろうか?それ以外の弟子は大体16くらいで自立して別の霊能の修行場所に移動する事が多かったからな

 

「メドーサって言うのが1度白竜寺に来るって言ってるんだけど、どうする?」

 

「どうするとは?」

 

どうするっと言う言葉の意味が判らず尋ね返すとお師匠様はあははっと笑いながら

 

「今メドーサは天界と魔界と人間界で動いていて忙しい人だけど、やっぱり元は白竜寺のお師匠様だし……あたしがまだお師匠様でいてもいいのかなあって?」

 

「何を言っているんですか?」

 

その言葉に思わず語気を強める。確かにメドーサには俺達全員が恩があると言える、だけど今のお師匠様は三蔵法師あなたしかいない

 

「恩があるから会いたいとは思います。だけど今の白竜寺の住職は貴女で、そして俺達の師匠です。冗談でもそんな事を言わないでください」

 

「陰念!ありがとう!私ドジだけど!これからも頑張るからーッ!!!」

 

「わぷっ!?」

 

俺の言葉に感極まったのか急に抱きついてくるお師匠様に目の前が赤くなる。柔らかい感触とか、甘い臭いとか、とても幽霊には思えない……じゃなくて!

 

「離れて!離れてくれ!」

 

「あたし頑張ってもっと立派なお師匠様になるから!」

 

駄目だ話を聞いてねえ!!!なんとか引き離そうとするのだが、女性の姿をしていても英霊だ。その力は凄まじく、とても引き離す事ができない

 

「お師匠様、陰念……失礼しましたッ!!!」

 

「違う!馬鹿野郎!!!もどれえええええッ!!!」

 

話が長いからこっちに食事を運びましょうか?と尋ねに来た弟弟子が俺に抱きついている師匠を見て、顔を紅くして脱兎のように逃げていく、戻れッ!と叫んだがその弟弟子は戻ることはなく、そして俺がお師匠様に抱きついていた、お師匠様が俺を抱きしめていたという噂が白竜寺に広がったのは言うまでも無い……

 

 

 

クシナを白竜寺に戻す前に三蔵法師と話をする時間が取れた。白竜寺でとも思ったが、どうせならクシナと一緒が良いと思い。近くの喫茶店で待ち合わせることにした

 

(痕跡は少しか……)

 

先日までブリュンヒルデと古い神の痕跡の捜索をしていたが、見つかった物はほとんど無く、判ったのは2つと調査結果としては辛い物となった。足跡が僅かに残されており、そのサイズから身長は非常に小柄で地面にそれほど足跡が残っていなかった点から体重も軽い。恐らく少女と呼べる姿をしているのではないか?と言う点と、もう1つ。蒼い粒子の細かい砂があったと言う事だ、それ自体も強い神通力を持っていたからその神の所有物だろうという話で詳しい分析の為に今ヒャクメの元に預けられている

 

(これからどうなるんだろうね)

 

知らない事起きなかった事件が最近多すぎる。これからどうなるのか?と言う不安ばかりが募っていく。私が思わず溜息を吐いていると

 

「お待たせ!ごめんね!」

 

そう笑いながら三蔵が姿を見せる。前に見た法服ではなく、Gパンとシャツと言う服装で良かったと思わず安堵の溜息を吐く。あの格好で待ち合わせに来たらとてもではないが内緒話を出来る雰囲気ではなくなってしまうからだ

 

「じゃあ改めて、今白竜寺の住職をしている。玄奘三蔵です」

 

「メドーサだよ。よろしく」

 

手紙や通信兵鬼で話をしたことはあるが、こうして顔を合わせたの初めてなのでお互いに軽く自己紹介をしてから、結界を張って話を聞かれないように準備をする

 

「それで直接あって話をしたい内容って?」

 

「鎌田勘九朗の事は聞いているかい?」

 

あいつは面倒見が良かった。だから話に出ているとは思うが、弟子から聞いたことはあるか?と尋ねるとええっと頷く三蔵

 

「男の人だけど、お母さんみたいに優しくて料理が上手で裁縫をしてくれて、早く元気になってほしいって言ってたわ、雪之丞や陰念はなんとも言えない顔をしてたけどね」

 

……良かったなクシナ。お前弟弟子には好かれてるぞと呟く、子供だから優しくしてくれる人間には好く懐いていたんだろうね。私はどっちかと言うと怖がられていたけどねと思わず苦笑する

 

「もしかしてその子が死んじゃったとかじゃないわよね?」

 

「違う違う。とりあえず写真を見てくれる?」

 

クシナの写真を見せると三蔵はきょとんと首を傾げる。まぁこれを見ただけじゃ理解出来ないよな

 

「勘九朗はガープの攻撃を受けた事で身体がボロボロでな、この女性の身体……と言っても機械で出来た身体で人造人間として生まれ変わったんだ。名前をクシナに改めてな」

 

「ナタみたいな物かしら?」

 

ナタ?ああ、あれは蓮の精霊として蘇ったって言う。同じ中国系の神魔で良かったと思いながら

 

「そんな感じだな。今リハビリ中だが、身体が治ったら白竜寺に行きたいと言っているんだが良いか?」

 

もしかするとそのまま住み込むかもしれないと言うと三蔵は弟子が増えるから良いわ!と喜んでいたが

 

「いや、三蔵の弟子にはならないと言っているんだ。勝手な事だとは判っているんだが……弟子としてではなく、生活の手伝いとしてお邪魔したいと言っているんだ」

 

かなりむちゃくちゃな事を言っているという自覚はある。それでもクシナは私の弟子が良いと言っているんだと言うと

 

「しょうがないわね。あたしはそれでも良いとしか言えないわ。だって皆会いたいって行ってるし、最年長の弟子なんでしょ?ならもう免許皆伝って事で良いでしょ?」

 

「すまない、我侭を言う」

 

同郷の好だから全然良いわよっと笑う三蔵に良かったと心の底から安堵の溜息を吐きながら、私はクシナと共に尋ねる時の日程を三蔵と話し合いながらふと思い出した

 

「そう言えば、眼魂と試作ドライバーを貰ったんだっけ?」

 

「……!……そう、そういう事なのね」

 

遠まわしに私もアシュ様と繋がっていると言うと三蔵は真剣な表情をして

 

「確かに受け取ったわ。受け取ったけど、使われないことを願ってるわ」

 

「私も同意見だよ」

 

横島とマタドールの戦いの後の後遺症を見れば、あれがどれだけ危険な物か知っている。陰念が霊能者として復帰したいと願っているのは知っているがお互いに使わせたくないねと呟き

 

「とりあえず、それは隠しておく事を勧めるよ」

 

「うん、そうするわ」

 

力を望む人間は何をするか判らないからね。何かあれば陰念は持ち出してしまうかもしれない、だからそうならないように隠しておくと良いよとアドバイスをし

 

「それで今リハビリ中だけど、多分近い内にクシナと一緒に尋ねる事にするよ」

 

「うん。判った、楽しみに待ってる」

 

私と三蔵は意図的に眼魂の話から離れた。神魔が口にすれば結果をもたらす、使わせたくないと思っていても使わせる結果になるかもしれないと思ったからだ。それからは私と三蔵はいつクシナと会いに行くか?と言うスケジュールの話をするのだった……

 

ガタッ!!!

 

「「「不吉な……」」」

 

メドーサと三蔵が話をしている頃、白竜寺では勘九朗の写真立てが倒れ、それを見ていた陰念と雪之丞と東條の不吉なと言う声が重なり、別の部屋では勘九朗が愛用していたマグカップが割れたりしており

 

「まさかあいつ死んだとは言わないよな?」

 

「いや、あいつは殺しても死んだりしないだろう。それよりもだ、陰念。お前ママお師匠様と抱き合っていたそうだな、どういう了見だ」

 

「違うわ!このマザコン馬鹿!お師匠様があたしが師匠でも良いかな?って言うから、俺達の師匠はあんたしかいないって言っただけだ!」

 

「ええ~本当かぁ?」

 

「てめえ、ぶん殴るぞ。この野郎」

 

信じられないという顔をする雪之丞と睨み合う陰念を見ていた東條は落ち着いてくださいと2人を止めに入った後

 

「お師匠様は自分がお師匠様で良いかと不安に思っているのなら、みんなで歓迎会でもしませんか?丁度お師匠様も出掛けていますし」

 

「「それだ!」」

 

お前良い事言うなと陰念と雪之丞に褒められた東條はそ、それほどでもと照れくさそうに頷き、そしてその後三蔵ちゃんが帰る前にと全員で買出しに出掛け、歓迎会の準備に白竜寺の面々が走ったのは言うまでもない……そして帰宅した三蔵が歓迎と言う横断幕と料理を見て、感涙する事になるのだった……

 

白竜寺でそんな事が起きているなんて知る由もない、勘九朗事蛇神クシナはと言うと

 

「スカート!それにブラウスどれが良いかしら?」

 

今まで着る事の出来なかった女性物の衣装を大興奮で着替えを繰り返しており、私だって皆気付いてくれるかしら~と鼻歌を歌いながら再会の時を楽しみにしているのだった……

 

 

一方その頃東京の高級ホテルの一室ではある騒動が起きていたりする……

 

「姫様を知らないか?」

 

「いや見てないが?」

 

「黒いのが一緒ではないのか?」

 

「……呼んだか?」

 

ホテルの一室に嫌な沈黙が広がる。そして数秒後4人の男達の激しい口論が始まる

 

「なぜお前は監視をしていなかった!紅いの!」

 

「俺のせいにするな!大体監視は白いの黒いのの仕事だろう!」

 

「……予言をしていた」

 

「……姫様が好むワインを買いに行っていた」

 

ぎゃーぎゃーっと喚きあう4騎士達の視線の先には、手紙が貼り付けられており

 

【余は暇なので遊びに行く、この目で人間界を見てくる♪お前達も好きにするが良い!】

 

「「「「姫様ぁッ!!!」」」」

 

仕えるべき主の姿がない事に気付いた4騎士達の嘆きの悲鳴が重なっている頃、東京では

 

「うむ、やはり部屋の中よりも外の方が良いな!」

 

ドレス姿だと目立つという理由でワンピースへと着替えた魔人姫が鼻歌を歌いながら散策に繰り出しているのだった……

 

そして奇しくも魔人姫が散策に乗り出した頃。運が悪いというべきなのか、それとも運がいいと言うべきなのか……

 

「なんかここやっぱり不思議な気配がするのよね」

 

フードを被った古の神霊もまた東京に現れているのだった……

 

 

 

リポート12 束の間の平穏 その1へ続く

 

 




次回はほのぼのをメインで書いて行こうと思います。不吉なフラグを用意しましたが、それが成立するかどうかを楽しみにしていてください。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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