GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! セカンド   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回はほのぼのから入って、後半はドクターカオスとブラドーの会談と言うシリアスで進めて行こうと思います。ドクターカオスが得た記憶をブラドーがその記憶を得ているのか?とかそんな感じですね。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


その2

 

 

リポート14 嵐の前に その2

 

リビングで洗濯物を畳みながら横島とうりぼー達のほうに視線を向ける

 

「「「「ぴぐぐー♪」」」」

 

「みむーッ!!」

 

分身したうりぼーがチビの指示で横島に突進していく、攻撃している訳ではなく甘えている訳なのだが

 

「くすぐったい!くすぐったいから!!あはははっ!!!」

 

「「「「ぴぐぴぐッ♪」」」」

 

見た目通りふわふわのうりぼーに群がられるとくすぐったいらしく、横島がくすぐったいと笑っている

 

【のーぶ……】

 

こそこそと背後に回りこんで横島をくすぐっているチビノブを見て、やれやれと溜息を吐きながらも笑っている自分が居る

 

(私も変わったものだな)

 

横島と一緒に暮らしているうちに自分でも判るくらい丸くなっているなと思わず苦笑する

 

「こーの!悪戯猪めッ!」

 

「ぴぎゅーッ!!!」

 

横島が反撃に出て、今度は逆にくすぐられているうりぼーが身悶えする。その隙にとチビノブが逃亡を図るが

 

「コン」

 

【の、のぶぶ!?】

 

タマモに回り込まれ逃亡失敗し、お仕置きなのか頭を噛まれて目を白黒させている……そしてチビはチビで

 

「み、みむう!?」

 

【イッヒヒッ♪】

 

ジャックランタンに上空を押さえられ、逃亡できず。くすぐられすぎて、うりぼーがぐったりしたタイミングで横島に掴まったチビの悲鳴がリビングに響き渡るのだった……

 

「みむみむ」

 

「ぴぎゅ」

 

結局の所チビもうりぼーも横島に構って欲しかっただけだ。一通り遊んでもらった後は楽しそうに2匹でボールで遊んでいる、広いリビングをボールを追いかけて走り回る姿は元気一杯と言う感じだ

 

「タマモー、チビとうりぼー元気だなあ」

 

「コン」

 

ソファーに腰掛け、膝の上のタマモの背中を撫でている横島がちらりとこっちを見る。その視線の意味が判っている私は最後の洗濯物を畳んで

 

「……チビノブ、いつも通り、横島の部屋と私の部屋。これは脱衣所だ、良いな?」

 

【のぶー!】

 

頭の上に洗濯物を積み上げてリビングを出て行くチビノブを見送ってから、横島の方に向き直りきっぱりと宣言する

 

「……まだ駄目だぞ」

 

【まだ早い」

 

「……はい」

 

霊力を使う修行を再開してもいい?と言っているように見えたので、心眼と口を揃えて駄目だと言うと横島は明らかに落胆した素振りを見せた。確かに回復してきているといえるが、横島は常に生と死の間を行き来する戦い方をする。良い機会だから、徹底的に疲労抜きをするべきだと思ったのだ。

 

【休養もまた立派な修行ですよ?主殿】

 

牛若丸の声が聞こえたのだが、いつもよりも声の位置が高い。ん?っと横島と一緒に声をしたほうを振り返り

 

「「服を着ろーーーーッ!!!」」

 

思わず横島と一緒に叫んでしまった。そこに居たのは宙に浮かぶ眼魂ではなく、完全に具現化している牛若丸の姿だったのだが、その格好には致命的な問題があった

 

【はい?どこかおかしいでしょうか?】

 

上半身はほぼ裸で、袖だけの着物と僅かな胸当て、下手に動いたら一瞬とはいえ、上半身が裸になるという危険な装いだ。それに下半身も下半身で問題しかない、下着こそ穿いているがズボンや着物は無く、甲冑の鎧の一部を装着しているだけ。おかしい所しかない

 

【これは戦装束で「良いから着替える!お父さんそんな格好許しませんよッ!」いやいや、主殿は牛若の父では】

 

良いから着替えるの!早くッ!と顔を赤面して叫んでいる横島に、こいつは本当に女好きなのかと苦笑しながら

 

「……主人の意向に答えるのが武士だろう、来い。服を貸してやる」

 

【は、はぁ……判りました】

 

私よりはまぁ大分背が高いが、アリスみたいに一部に差がある訳じゃない。少々きついだろうが、入るだろうと判断し牛若丸を自室へと連れて行く事にするのだった

 

 

 

シズクに連れられてリビングを出て行った牛若丸。その姿が完全に見えなくなった所で深呼吸を繰り返す……上半身も下半身もほぼ裸で、鎧や着物の一部だけと言うその服装は俺には目に毒過ぎた。チビやうりぼーと居ることで収まっていた煩悩が暴れだすのを感じた

 

(と言うか、昔の人は何も言わなかったのか?)

 

戦装束と言っていたが、あれでは思いっきりただの痴女である。魂の中か記憶の中は判らないが、その時はちゃんと着物姿だったのにと思わずには居られない

 

「みむ?」

 

「ぴぐ?」

 

俺とシズクが怒鳴っていたのを見て、どうかしたのか?と近寄ってきたチビとうりぼーの頭をなで、何でも無いと呟き

 

「ほれ、とってこーい」

 

「ぴぐー♪」

 

「みむー♪」

 

俺が投げたゴムボールを追いかけていくチビとうりぼーの姿に平常心が戻ってくるのを感じながら、心眼に尋ねてみた

 

「あの格好は無いと思うんだけどさ。心眼はどう思う?」

 

【……時代だな。牛若丸は平安時代の武将だ、馬の機動力を上げる為、近接戦で相手よりも早く動く為に可能な限り軽量化したんだろう】

 

言ってる事は判るよ?多分正論だと思うんだけどさ……

 

「女の子として捨てちゃいけないラインってあると思う」

 

煩悩が湧き上がるのを感じたが、それよりも脳裏を埋め尽くしたのは牛若丸に対する心配の気持ちだった。いくら軽量化って言ってもあの格好は無いと思う

 

【……誰も言ってくれる人が居なかったんだろう。目の保養とも思っていたのかもしれない、平安時代はな……夫が50で、妻が10歳とか当然だったんだ】

 

……平安時代はロリコンばっかりだったと言う、知りたくない事実を心眼から教えられた俺は膝の上のタマモを抱き抱え

 

「平安時代って怖いな、タマモ」

 

「くうん?」

 

何の話?と言わんばかりにタマモに昔の日本が怖いって事と言いながら、タマモの毛並みを手櫛で整えるのだった……なおチビとうりぼーは

 

「みむう!」

 

「ぴぎー!!」

 

俺が取って来いと投げたボールをどっちが俺に持っていくか?と言う感じで揉めているように見えたので、近くに転がっているボールをもう1個拾って喧嘩しないようにチビとうりぼーの方に向かって転がすのだった……

 

【あ、主殿……この様な格好落ち着きません】

 

赤のスカートにフード付きのパーカーっと普通の格好なのだが、そわそわと落ち着きなさそうにしている。いや、絶対さっきの格好のほうが落ち着かないと思うんだけど……

 

「その格好になれるの、戦装束は基本的に禁止」

 

【そんな!では私はどうやって主殿を護れと!?】

 

……普通の格好で、普通に戦ってくれれば良いから。あんな痴女見たいな格好認められないからと言うが、牛若丸は判りましたとは言ってくれたが、その目はめちゃくちゃ不満そうだ

 

「……主の意向に従うのも兵の務めだろう?主の意向に逆らうのか?」

 

いやいやシズクさん。俺は主とかそういう立場の人間じゃないからと言おうと思ったのだが、牛若丸にはその言葉が聞いたのか

 

【ッ!判りました!この牛若丸。この服装でも十分な首を刈って来て見せます】

 

首?……あーそう言えば、昔って対象の首を取ってくるとか……

 

「首はいらないかな……」

 

【じゃあ心臓ですか!】

 

……どうしよう?この子、怖い……悪い子ではないと思うんだけど、目がキラキラしてるんだけど言ってる事が物騒すぎる。なんとも言えない空気の時電話が鳴る

 

「……もしもし。なんだ美神か?依頼が難しいからノッブだけじゃなくて、私も?……少し待て。横島、美神が応援を欲しいと言っているが……どうだ?牛若丸を試してみないか?」

 

やる気満々と言う感じの牛若丸……それに強いことも判っているし……

 

「牛若丸。俺の代わりに頼めるかな?」

 

【全てこの牛若丸にお任せください!】

 

そのやる気に満ちた返事に若干の不安はあった物の大丈夫だろうと判断し、頷くとシズクは

 

「……私の変わりになる人材を用意した。迎えに来てくれ」

 

美神さんにそう返事を返し電話を切る。そして振り返って牛若丸を見て

 

「……横島の代役だ。きっちりと戦果を上げて来い」

 

【首を刈って来れば良いですか!?】

 

……はじける笑顔の牛若丸にシズクと揃って違うと呟き、悪霊とかを倒してくれれば良いからと説明する

 

「美神さん、牛若丸が人の姿を取れるようになったので、1度能力を見てくれると嬉しいです」

 

「……また人外が増えるのね……ま、まぁ良いわ。乗って、現場に向かいながら説明するから」

 

美神さんの運転する車に乗り込む牛若丸と窓から手を振る、蛍とノッブちゃんに手を振り返し美神さん達を見送りながらぼそりと呟く

 

「大丈夫かな?」

 

「……大丈夫だろう?多分……」

 

……なんかすっごい不安だけど、大丈夫だよなと思いながら俺とシズクは家の中に戻るのだった……

 

なお除霊後ノッブちゃんと牛若丸を送って来てくれた美神さんだけど……

 

「霊力切れでガス欠したみたい、除霊は終わった後だけど……今度からシズクでお願いね?」

 

【あ、主殿ー……面目ありませぬぅぅ……】

 

眼魂から悲しそうな牛若丸の声を聞いて、この子ちょっと残念な子だと俺とシズクは確信するのだった……

 

 

 

 

手にしていた紅茶のカップを机の上に戻す。我の好きな茶葉なのだが、どうしても飲む気になれず完全に冷めてしまった

 

(あれは何なんだ……)

 

我が英知は神魔にも劣らないと自負しているが、今回の事は全く持って意味が判らない。目覚めたら知らない記憶が次々と脳裏に浮かぶのだ……それならばまだ良い。眠っていた間に忘れていた何かを思い出している、自分で言っておいて厳しい内容だが……納得出来ない訳ではないただ思い出しているだけならば……だが

 

「記憶の齟齬が生まれている。我がカオスと戦った時横島の姿は無かった」

 

だが今朝起きてから脳裏に浮かんでいる記憶には、横島や美神の姿があった。そして何よりも最大の違いは……

 

「ガープ……」

 

我が養父の心を動かし、そして我とカオスが戦う原因となった。忌まわしき魔神……我とカオスが戦った時にあやつの姿はもちろん無かった……この夢の意味が判らない、我の願望なのか?冷め切った紅茶を見つめていると我の部屋の扉が叩かれる

 

「お父さん?ドクターカオスが内密な話があるって尋ねて来ているけど……どうする?」

 

我の人格矯正と言うか……娘にやるにはひどい仕打ちだと判っているが、訳の判らない存在を呼び出されては困る。横島への恋慕が悪いとは言わない。だが。完全にその方向を間違えているシルフェニアの記憶を少し操作することで落ち着きが出てきた

 

「我も尋ねようと思っていた所だ。通してくれるか?」

 

判ったと返事を返し走り去っていくシルフェニア。我は冷め切った紅茶を一気に飲み干し、カオスを迎える為に新しい紅茶の準備の為に席を立つのだった……

 

「老いたな、カオスよ」

 

「不完全な不老不死じゃからな、老いもする」

 

クックッと笑うカオスだが、その目は鋭い光を放っている。確かにカオスは老いた、我と正面から戦った時の力は無いだろう。それでもなお健在だと、我に脅威だと思わせるその知力は微塵も衰えていない

 

「こうして2人だけで顔を合わせるのは初めてやも知れぬ」

 

「大体小僧か美神が一緒じゃからの」

 

シルフェニアとピエトロも我とカオスの話し合いと聞いて心配そうな顔をしていたが、我とカオスが殺し合いをする事になったのはガープの卑劣な策略が原因だ。だから今の我にはカオスを憎む理由が無い

 

「回りくどい話をしている時間は無い、単刀直入に聞こう。ブラドー……お主、知らない記憶を思い出しては居らぬか?」

 

我の尋ねようとしていた事を尋ねてくるカオス。なるほど、その理由をカオスは知っているという事か……

 

「仮にそうだったとしよう。だが余人が聞けば、お前が呆けたのでは?と心配するのではないかな?」

 

「そうかもなあ。だとしてもじゃ、ワシには尋ねる事しかできぬよ。ブラドー、お主も記憶に齟齬は無いか?」

 

真剣な眼差しに笑い話やふざけているのではないと察し、我は溜息を吐きながら

 

「今朝目覚めてから訳の判らぬ記憶に悩まされている。これは何だ?」

 

知っているなら教えろと言うとカオスは我の目を見つめ返す。吸血鬼の目を見る、それは操られても良いという覚悟が無ければ出来ない

 

「教えてやってもいい、その代わりワシに協力しろ。さすれば答えよう」

 

ここで我が魔眼を使えば簡単に求める情報は手に入るだろう……だがカオスは覚悟を見せた。それだけの覚悟を見せたと言うのに、この我が!始祖の吸血鬼たる。このブラドーが!自ら引くような真似が出来る訳が無い

 

「良かろう、お前に協力しよう」

 

「そういうと思ったわ」

 

上機嫌に笑うカオスは、信じられないと思うが全て真実だと前置きしてから話し始めた。この世界が2度目の世界であり、1度目の世界はたった一人の人間の心を犠牲に作られた偽りの平和の世界となった。それを良しとしない、神魔の最高指導者が1度だけ世界規模の時間逆行を許可した。だが何故か差異が生まれ、そして大きな脅威が生まれつつある……

 

「なるほど……な。そう言われれば心当たりが無い訳ではない」

 

違和感と言うものは感じていたが、それが何か判らなかった。だがカオスの話を聞いて、その漠然とした違和感の正体が判ったような気がする……

 

「だがそれは今は置いて置く事にしよう。こうして訪ねて来たその本当の目的はそれではあるまい」

 

カオスの話は確かに信じがたい話だったが、我はその言葉を自然に受け入れていた。魂が真実だと理解していた

 

「信じてくれてたすかるわい。今回の事じゃが……ワシの予想だが、もしも、もしも最高の形になれば……」

 

「どうした?続きを言うがいい」

 

それだけ期待するような事を言っておきながら、言葉に詰まったカオスに続きを言えと促すとカオスはゆっくりと頷き

 

「……お前の妻の遺骨や遺品を手に出来るやも知れぬ」

 

その言葉に我の記憶の最も忌まわしい部分が蘇った。カオスとの戦いの中、何故か発生した火災。それで我が養父の城は燃え尽き、我が妻は遺品も骨も何も残らず消えてしまった

 

「どういう……事だ」

 

冗談や嘘ならば許せる訳が無い、爪をその首に向けながら続きを言えと促す

 

「ワシの記憶とお主の記憶の齟齬をすり合わせる必要があるが……ワシの記憶では、お前の妻の遺体はガープが持ち去ろうとしていた」

 

「……我の記憶ではガープと横島が対峙していた」

 

ぼんやりとした記憶なのではっきりとしていないがと言うと、カオスはそれで良いと笑う

 

「横島達がワシとお主の戦いの場に居るわけが無い、中世と現代。年代が離れすぎている、じゃが……ワシは知っている。横島達は近い内にワシ等の時代に跳ばされる。事故でな……そしてそこから作られる記憶と歴史じゃ、だからワシとお主の記憶が今あやふやになっている」

 

たった2人しか生きていない生き証人なのだからとカオスは言う。ピエトロとシルフィーも生まれているが、その齢は3歳か4歳と言う所だ、仮に見ていたとしても覚えている訳が無い

 

「未来が変る可能性は?」

 

「判らん。だが……何もやらないでお前はあの悲劇を受け入れる事ができるか?」

 

カオスの問いかけに返事は返さない、返すまでも無い。受け入れる事など出来ることの出来ない結末なのだから……だが歴史をかえるにしても大きな問題が横たわっている……何も知らない我とカオスの下に未来からの来訪者……きっと横島や美神ならば我とカオスを説得するだろう、だがきっとその言葉は我達には届かない。妻の遺体を奪われた我にはそんな話を信じられる訳が無く、カオスにはカオスで信じるだけの証拠が無いのだから……だが信じることが出来るだけの証拠があれば?どうだ?全盛期の我とカオスが居れば、ガープと同等とまでは言わないが……一矢報いる事が出来るのではないだろうか?

 

「ガープの事を伝えるのだな?」

 

「それしか手はあるまい。分が悪い賭けじゃが……どうする?乗るか?降りるか?」

 

その問いかけは我にとっては愚問だった。椅子から立ち上がり、2枚の羊皮紙と羽ペン。そしてインク瓶を手にカオスの元へ戻り

 

「手紙を用意しよう、かつての我とお前に……」

 

受け入れがたい絶望と慟哭。それを覆す事が出来るやもしれぬと言うのなら……それがどれほど低い可能性だとしても、我はそれに縋りたい

 

「そう言ってくれると思っていた……変えてやろう。あの悲劇の過去を……」

 

その言葉に力強く頷き、我とカオスは手紙を書きだした、羊皮紙1枚では足りない、何十枚にも及ぶ手紙……それは今日1日では足りず、一晩経っても我の部屋からペンの音が途絶える事は無かった……

 

 

リポート14 嵐の前に その3へ続く

 

 




ポンコツライダー(時間制限)と過去を変えようとするカオスとブラドーの共闘フラグ。未来の自分からの手紙、これをやってみたかったんです。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

  • サイドまたは視点は必要
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