色々この屋敷を調べてわかった。ここ魔術師の家っぽいしかも魔導書というか研究成果的な資料や、地下室的な物を見つけ卑猥な形の虫の死骸があったということから、ここはワカメ家っぽい。アニメでメデューサに石化させられてたやつに似たやついたし。
しばらく資料を探すと、聖杯戦争に関する資料、サーヴァントの召喚に関する資料を見つけ出すことが出来た。
もしかしたらこの特異点Fに関しても何かわかるのかも知れないと思ったけど流石にそんな情報はなかった。
まぁ、俺なんかにわかれば前世で考察班が散々考えることもないだろうしね。あの人たちまじですげーよ。
・・・はぁ。もう時間も残り少ないだろうし。俺にだけカルデアから連絡来ないし、早く藤丸達に合流しないと特異点Fに取り残されるまであるな。
手元の資料に目を向ける。
ヘラクレス以外にもまだシャドウサーヴァントがいる可能性もあることから今俺が取れる最善の選択肢はこれしかない。これがうまくいけば最も危険な障害を排除しつつ大きな戦力が獲得できる。
ただ、俺に本当に可能なのかだ。
大きく深呼吸をして自身の頰叩き喝を入れる。
どうせ一度は死んだ身だ。さっきだってたまたま逃げることが出来ただけ、このままここに隠れていても結局死ぬだけだ。
覚悟決めろ、山田太郎!
やれることは、やってきたんだ。礼装ももう使えるようになってる、自家製グレネードも残り一つずつ。
転生して、ハイスペックボディーを貰って今までローリスクローリターンで生きてきたんだ。
この非日常では、そんな甘い考えは通用しないんだ。ハイリスクハイリターン、弱肉強食、この世界を生きるには戦わなければ生き残れないんだ。
俺は、生きる!
先ほど、クレーターよりも離れたところにバーサーカーが徘徊しているのを確認した。
なんでセイバーの配下に入っていないのかとは、この際どうでもいい大事なのはあのクレーターのあるところにもう一度あいつを誘い込む事だ。
怖くて手が震えてる。これが失敗すれば今度こそミンチだ。そんな冗談じゃない。
覚悟を決め離れたところからバーサーカーには向かい拳大の石を投擲する。見事顔面に当たったが全く怯んでいない。だがヘラクレスの注意がこちらへと移った。
「HEY!HEY!HEY!。かかって来いやぁぁ。このロリコン筋肉ダルマが!!」
その言葉の意味を理解したか、していないかは定かではないが再び咆哮を上げ恐ろしい速さでこちらへと向かってくる。
「キェァァァァ。こっちくんなぁぁぁ。」
すぐさま戦闘服の全体強化で身体能力にバフをかけて走り出す。
残りの体力全てを使い燃え上がる冬木を駆け抜ける。通り道にスケルトンが何体かいたが。最初のスケルトンから奪った剣ですれ違いざまに首を吹き飛ばしながらクレーターを目指す。
ヘラクレスから逃げる最中だが全く疲れを感じない。これがアドレナリンが出るって事なのか?
そして10分ほど全力疾走をして、クレーターの元へと辿り着く。
クレーターの中心でヘラクレスが来るのを待つ。
そして、
「◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️!」
とうとうヘラクレスがここまで来た。
クレーターの中心に着地すると同時に、斧剣を振り下ろして来る。最初見た時は、運が良かっただけだった。けど一度見た。
シャドウ化したこいつは、通常のバーサーカークラスよりも攻撃が単純になってる。・・・多分。じゃなきゃ避けれてなかったろうし。
礼装の緊急回避を使いバーサーカーの攻撃を避ける。
おお振りの攻撃のあとは、今のこいつなら隙ができる。そしてその一瞬の隙にカルデアのマスターの切り札を叩き込む。
「ガンドォ!」
ゲーム内だけなら、人類悪にさえ通用するガンドだ。正直効くかどうかは賭けだったけど、ヘラクレスの動きは止まった。
後は、これで終わりだ。
頼むぜ。神さま、なんでもしますからどうかうまく行きますように!!
俺の最後の策、それは間桐臓硯がやってのけたサーヴァントを核とした新たなサーヴァントの召喚だ。佐々木小次郎から、真アサシンを召喚したようにヘラクレスを核にバーサーカーのサーヴァントを召喚する。
間桐の家にあった資料を見て大体だがやり方は、理解できた。
・・・俺の命のために踏み台になってもらうぞ大英雄!!
「素そに銀と鉄。 礎いしずえに石と契約の大公。
降り立つ風には壁を。
四方しほうの門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路さんさろは循環せよ。
閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻ときを破却する。
――――告げる。
汝なんじの身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理ことわりに従うならば応えよ。
誓いを此処ここに。
我は常世とこよ総すべての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷しく者。
されど汝なんじはその眼を混沌に曇らせ侍はべるべし。
汝、狂乱の檻おりに囚とらわれし者。
我はその鎖を手繰たぐる者――。
汝なんじ 三大さんだいの言霊ことだまを纏まとう七天しちてん、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
呪文を唱え終わると同時に魔法陣の輝きを増していき、眩しさのあまりに思わず目をそらす。そして大きな衝撃が起こった後、
「◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️!!」
ヘラクレスの咆哮が、聞こえたと思えばそのまま光の粒子となって消え去った。
そしてそこに居たのは、俺が前世でもっともお世話になった黒い鎧を纏ったバーサーカーだった。
この戦い・・・俺の勝利だ。
ヘラクレスの扱いがとてもひどい。
ヘラクレスファンの皆さんすみません。
でも自分もヘラクレスは大好きですよ。特に英雄王との戦いのシーンは一生忘れない自信があります。