この素晴らしい世界に英雄を!   作:エヌマ

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プロローグ Fate

 

 古代メソポタミア、シュメール初期王朝時代の伝説的な王。ウルク第1王朝第5代の王として126年間在位した、バビロニアと呼ばれる国の王。

                           

        人は彼を暴君と呼び

        人は彼を賢君と呼んだ

 

 彼は、ウルク第1王朝の伝説的な王ルガルバンダを父に、女神リマト・ニンスンを母に持ち、シュメールの最高神アヌ、主神エンリル、水神エアから知恵を授かった。その体は3分の2が神、3分の1が人間という半神半人であった。

 それ故、誰よりも人を嫌い、誰よりも神を憎んだ。

 彼は、強く、傲慢と慢心で満ちている。

 戦争で彼が慢心でなかったことなど、ありはしないのだから。

 

 

       英雄王  ギルガメッシュ

 

 

 それが彼の名だ。

 

 「......退屈よなぁ」

 

 王座に座り、ライオンをなでながら不満そうに彼は云う。

 

 「我を楽しませる奴はいないのか?」

 

 はぁ......と、ため息をつきながら不機嫌そうに彼は云う。

 

 「仕方ないんじゃない?君を楽しませることのできる者なんて殆どいないと思うよ?」

 

 「しかしな、友よ。ここまで退屈なのはさすがの我も我慢できぬ」

 

 彼が友と呼んだそれは形を成さないもの

 神が人と神を繋ぎとめる為に生み出された存在

 唯一無二の彼の理解者

 

 「はぁ......だけど、君と互角で戦えるのならそれはもう、世界のバランスを崩しちゃうよ」

 

 「ほう......それは自らのことを云っているのか?」

 

 口角を上げ、ニヤつきながら友に......エルキドゥに嫌みらしく云った。

 

 「確かに僕は君と互角に戦えるけど、僕は世界のバランスを、人と神のバランスをとる為に生み出されたんだよ?僕が世界のバランスを崩すなんてありえないね」

 

 「我に慢心はほどほどにと云っておきながら、自らが慢心してどうする」

 

 「ククッ」と笑いながら彼は機嫌が良さそうだった。

 

 「さてと......それじゃあ、そろそろ僕は行くとするよ」

 

 「む.......そうか、また退屈になってしまうな」

 

 「ふふっ......また来るよ」

 

 そう云い残し、エルキドゥは帰っていった。

 

 「......ん?これは......次元の歪みか?」

 

 ギルガメッシュの目の前には、人一人が入れるぐらいの穴が空いていた。それは、次元の壁に、何らかによって空けられた穴だ。

 

 「フッ、退屈しのぎ程度にはなりそうか?......我は今、機嫌が良い。本来、我に出向かせるなど万死に値する滑稽さだが、特別故許そう。だが、この王を満足させられぬものなら、即消滅だ」

 

 そう云って、ギルガメッシュは次元の歪みへと足を踏み入れた。

 

 

 

 

 

 次回予告

 

 「やあ、僕はエルキドゥ。こっちはギルガメッシュだよ」

 

 「フン、王の名を安易に晒しよって、万死に値する。......と云いたい所だが、エルキドゥ、お前は我の唯一無二の友だ。構わん」

 

 「相変わらずだねギル。それに、退屈だからって次元の歪みに、何の躊躇いもなく入るなんて......あ、見て。綺麗な花火だよ」

 

 「フン、薄汚い花火よのぉ。......だが、こういうのもたまには悪くない」

 

 「ははっ、そうだね。次回、歪みの向こうは異世界!?」

 

 「雑種が」

 

 「ぜったい見てね」




 はい、今回は無理矢理入れた感じが相当しますね。
 次回から本編です。暇潰し程度でお楽しみに。
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