この素晴らしい世界に英雄を!   作:エヌマ

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 物凄い展開になりますよ?......では、どうぞ!


第一章
第一話 神と英雄


 「んー?どこだここ?」

 

 「チッ、真っ暗で何も見えやしないぜ。......それにしてもこの空間、やけにクリアな気が漂っているな」

 

 「ん?ベジータ、オメェ今何て......」

 

 「やけにクリアな気が漂っていると言っただけだが?......まさか、カカロット貴様......」

 

 悟空とベジータの会話の最中、そこに現れたのは

 

 「雑種風情が、この我を前にして戯言だと?万死に値す......!?」

 

 英雄王ギルガメッシュだった。だが、ギルガメッシュは悟空とベジータを見て何かに気づいたのか、発言を途中で止めてしまった。

 

 「なんだ貴様は......!?ま、まさか、貴様ギルガメッシュか!?」

 

 「ん?どうしたんだベジータ?ギルガメッシュ?......ああーー!!オメェ、悟天とトランクスがガキん時に見ていた、アニメのキャラクターにそっくりだな!!オラもベジータも面白くて全部見ちまってたっけ~」

 

 「そういう貴様らは、ドラゴンボールの孫悟空とベジータではないか!?......話を聞けば我も、アニメの登場キャラクターらしいな」

 

 「なにっ!?ということは、オレたちもアニメの登場キャラクターなのか!?」

 

 「ん?どういうことだ?」

 

 「いいか、よく聞け!カカロット!まず、オレたちが見た『Fate 』の登場キャラクターのギルガメッシュは目の前にいるんだ。そっくりではない、本物だ!それに、ギルガメッシュが言うには、あっちの世界ではオレたちがアニメの登場キャラクターとして存在していた。これも事実だろう。現に、オレたちが見たアニメの登場キャラクターが目の前にいるのだからな」

 

 「つまり、目の前にいるギルガメッシュは、そっくりでも何でもねえ本物っちゅうこと。そして、向こうが何でオラたちを知っているのかは、オラたちがギルガメッシュを知ったみたいに、ギルガメッシュもオラたちを知ったちゅうことか?」

 

 「そういうことらしい。我も俄には信じられない光景だが......王たるもの、これしきのこと受け止められなくして何が王か!貴様らの全て、我が受け止めようぞ!」

 

 「さすがギルガメッシュだ!やっぱり、王は言うことがちげぇなぁ!!」

 

 「フッ、貴様の王たる覚悟、このオレの先を行ってやがるな?」

 

 「何を云っているベジータ。貴様のサイヤの王たる覚悟、そして仲間の為なら華々しく散る勇姿。これを美と云わずしてなんと云おうか!」

 

 「何、貴様の方が上だ」「いや、何、貴様だ」

 

 「「クッククク、ククク、ハーハッハッハー、ハーハッハッハー」」

 

 「......して、ベジータ。貴様慢心が過ぎぬか?」

 

 「何を言い出すかと思えば、そんなことか?......慢心せずして何が王か、だろ?」

 

 「クッククク、ククク」

 

 「「ハーハッハッハー、ハーハッハッハー」」

 

 ベジータとギルガメッシュの笑い声が、響き渡る。

 

 「オメェら、いつの間にそんなに仲良くなったんだ......ん?二人とも誰が来るぞ」

 

 悟空の言葉に、ベジータとギルガメッシュの笑い声は止まった。そして、三人の前に現れたのは

 

 「ようこそ死後の世界へ。私は、あなたに新たな道を案内する女神。佐藤和真さん、あなたは本日ご......え?一人じゃなくて三人!?」

 

 女神だった。

 

 「何かと思えば神か。フン、神も落ちぶれたものよのぉ。この我をそのような雑種と見間違うなど」

 

 「なるほど、やはりこのクリアな気は神のものだったか」

 

 「ベジータ、やっぱりオメェも神の気を感じれるようになったんか!」

 

 「何?やはり貴様もか......ならこれはどうだ?......ハァッ!」

 

 「そんなんオラだって。......ハァッ!」

 

 悟空とベジータは、掛け声と同時に、髪の色が黒から薄い青色へと変わった。

 

 「「!?」」

 

 それを見ていた女神とギルガメッシュは、驚きを隠しきれていなかった。

 

 「こ、この感じは、私たちと同じ神性なるもの。なぜ人間が......」

 

 「この二人は時系列的にGTではなかったのか!?超ならまだしもGTでブルーだと!?......も、もしや、これは我の王としての器を試しているというのか!?......ええい!!もう、どうとでもなるわ!!我が思いもせぬことでも、何でも来るが良い!!全て受け止めてやるぞ!!この王が!!ハーハッハッハー、ハーハッハッハー」

 

 「うわー、この青年、急に狂っちゃったわね......ていうか、この青年からも神性を感じるんですけど......」

 

 「......カカロット、貴様いつからそれに?」

 

 「ブウ倒した後からこの修行を始めたかんな......ウーブが来る前ぐれぇにはなれたかな」

 

 「チッ、やはり貴様もか。......聞くが、ベビーや一星龍の時、なぜブルーではなく4でやった?」

 

 「そりゃ、ブルーにはなれてもまだ不完全だったかんな。正直言ってあの頃は、ブルーより3の方が強かったぐれぇだ。オメェもだろ?ベジータ」

 

 「チッ、貴様と同じなのは癪だがその通りだ。一星龍時も、ブルーより4の方が若干だが上だったからな」

 

 「やっぱりな。......それよりも、一旦これ解こうぜ?」

 

 「ああ」

 

 そう言って悟空とベジータは、ブルーを解いた。

 

 「で?女神がオレたちに何の用だ」

 

 「え、えっと......若くして死んだ者を導くために......あ、あの......この中に佐藤和真さんは本当にいませんよ......ね?」

 

 「何度云ったら分かるのだ。神よ、次は無いぞ。次この我に不敬を働いてみろ。後は分かるな?」

 

 ギルガメッシュは、王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)を発動させ、それを女神に向けて放出しようとする。

 

 「ひっ!!......わ、分かってるわよ。はぁ......私の名はアクア。さっきも言った通り、若くして死んだ人間を導く女神よ。......それにしても、これは異例の事態ね。『若くして死んだ人間を導く』場所なのに、貴方たちは外見だけ若くて、実年齢はもっと上だし」

 

 「へー、オラのこの姿見ても、ちゃんと年齢は分かるんだな。やっぱり神様だなー」

 

 「ほう?この我の体を見て年齢を見抜くとはな。腐っても神という訳か」

 

 「酷い言われようね......。それはそうとして!!急な話だけど、異世界に行ってみない?実はその世界、魔王ってのがいてね、長く続いた平和がその魔王の軍勢によって脅かされているの!人々が築き上げてきた生活が魔物たちに蹂躙され、魔王軍の無慈悲な略奪と殺戮に皆怯えて暮らしているわ。......見たところ、貴方たち相当強いでしょ?そう!つまり、魔王たちを倒してきて欲しい。そういうことなの。あ、因みにその世界の魔王を倒せば、どんな願い事だって何でも叶うわよ。どう?」

 

 「へー、その何でも叶うっちゅうんは、ドラゴンボールみてぇだな」

 

 「なるほど。その魔王って奴を倒せば、オレたちは元の世界に帰れるかもしれないってことか」

 

 「我は魔王討伐など興味すら無いが、この二人が行くというのなら話は別だ。我は退屈だったものでな、フッ、随分と楽しめそうだ」

 

 「話は決まりね!じゃあ、そこの魔法陣から動かないでね。ゴホン......さあ勇者よ、願わくば数多の勇者候補達の中から、あなたたちが魔王打ち倒す事を願っています。さすれば神々からの贈り物としてどんな願いでも叶えて差し上げましょう!......さあ、旅立ちなさい!」

 

 こうして、悟空、ベジータ、ギルガメッシュは異世界へと旅立った。

 

 

 

 

 

 次回予告

 

 「いやー、まさか異世界に来ちまうなんてなぁ」

 

 「魔王って奴をぶっ倒せば、元の世界に帰れるかもしれないんだろ?......神龍みたいに、願いに限度が無ければいいが......」

 

 「フン、異世界か。精々、我を飽きさせぬ場所であれよ」

 

 「次回!!スキルに魔法にステータス!?」

 

 「フン、数値化などくだらん」

 

 「ぜってぇ見てくれよな」

 




 どうでしたか?ベジータとギルガメッシュ、いい具合に壊れてましたか?まあ、悟空、ベジータ、ギルガメッシュを短時間で仲良くさせるにはこの方法ぐらいかなと思いまして。
 そして、GTでは無かった超サイヤ人ブルー。悟空も、ベジータと同じく独学での取得でしたね。後、悟空の理解能力が凄くね?と思う方もいるかもしれませんが、普通はこれぐらいあっても不思議ではないと自分は思っております。因みに、自分が思っているブルーと4の強さは互角です。多少の誤差はあるものの、ブルーはブルーの良い所。4は4の良い所があり、それを均等に伸ばして行く。悟空とベジータはそうやって行きそうですからね。
 英雄王はベジータと仲が良かったですね。自分たちが『アニメのキャラクター同士だったから』ということもあるかもしれませんが。因みに、英雄王の服装はジャージです。

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