TSした男のアイドル生活? 作:ディアドコイ
日間ランキングにのったからか、見てくれる人が急増して驚きました。
本当にありがとうございます。
まだ毎日投稿できている自分に驚きです。
寮で朝御飯を食べているときに、面白い話が聞こえてきた。
今日中に新しい人が寮に越してくるらしい。
小日向さんに夜に歓迎会を開くことを教えてもらった。
この時期に来るなら、シンデレラプロジェクト関係のアイドルかもしれない。
武内さんは忙しそうで、ここ三日ほど話していない。
……何か、歓迎品みたいなものを用意すべきなのではないだろうか。
といっても女の子らしい贈り物なんて分からない。
そういえば私は茸をもらったが、あれは女の子らしいのだろうか。
……駅前で女の子らしい小物でも探してみよう。
私が美城プロダクションに所属してからほぼ一週間がたった。
だが、私がやっていることと言えばダンスだけでボイストレーニングも続けているが、まだ声はでない。
私生活の方では、足りないものは粗方買いそろえた。
IH調理器も無事に買えて、茸を炒めたりお湯を沸かしたりと毎日仕事してくれている。
コーヒーを苦いと思いながらもつい飲んでしまうところに、体は変わっても中身は変わらないことを実感した。
それに料理も嫌いではなく、むしろ好きだ。
火が使えないことでバーベキューなんかはできないが、取り敢えず普通に料理する分には十分である。
相変わらず美城プロダクションの外観には見慣れないが、このレッスンルームも見慣れてきた。
ダンスも少しずつ難しくなってきた。
だが、その分新田さんとの息も合い始めたと思う。
上手くなっているというのを実感できるのは嬉しいことだ。
こういう感触は、体が痛まずに動くような若いときにしか感じられない。
前世の表情筋が今生きていたなら、ダンス中にニヤけながら踊っているだろう。
こういう時だけは、常に真面目な顔をしていることに感謝しなければいけない。
「高柳!さっきから集中できてないぞ!」
……顔には出なくても、体には集中力が欠けていることがでるようです。
今日のダンスレッスンが一通り終わり、休憩しているときに扉が開く音がしました。
誰が来たのか、と疑問を持つ前に黒いスーツに身を包んだ大男が見えます。
我らがボスである武内プロデューサーですね。
トレーナーさんもそのことに気付き、武内さんへ駆け寄っていきます。
「あ、プロデューサー。今到着しましたか?」
「はい。荷物が多く、私も運びを手伝ったのですが思った以上に時間がかかってしまいました」
「それについては、ホントに悪かったと思ってるにゃ!」
武内さんの後ろにもう一人、誰かいるようです。
声がしなければ気づかなかったほどに、武内さんで隠されてしまっています。
「高柳さんと新田さんにもご紹介させて頂きます。今日からシンデレラプロジェクトの一員となる前川みくさんです」
「よろしくなのにゃ!シンデレラプロジェクトの猫キャラはみくがいただいたにゃ!」
なるほど、この人が寮に入ってくる人か。
猫キャラを自負しているようなので、それを意識してプレゼント選ぶと良いかもしれない。
「前川さん、で良いのかな?私は新田美波って言います。この子が高柳志穂ちゃん。これから一緒のプロジェクトのメンバーとして、よろしくね。」
「美波チャンと、志穂チャンね。しっかり覚えたにゃ!みくは元々別の事務所にいたからアイドルとしてはお姉さんなのにゃ!困ったことがあったらみくに聞くといいにゃ~!」
語尾のにゃ、があるせいか新田さんが少し困惑している。
なんというか、随分と癖のある人が来たと思う。
この調子で残り12人集めたならば新田さんの胃に穴が開くんじゃないだろうか。
「来たばかりだが、前川はやる気十分だな!今からボイストレーニングを一緒にやるか?」
「当たり前にゃ!みくの力を二人に見せてやるにゃ!」
「それでは、私はここで失礼させていただきます。レッスンが終わったら、前川さんを迎えにまた来ます」
「よし、じゃあ休憩終了だ!高柳は抜けて、二人はボイストレーニングの準備をしろ!」
「志穂チャンはどうして参加しないのにゃ?先輩アイドルとして、みくが稽古をつけてやるにゃ!」
「……後で前川さんにも志穂ちゃんが参加できない理由について、伝えておかないといけないことがあるの」
「まあ、練習始めるにゃあ!」
新田さんがこっちに視線で大丈夫か、と質問してくる。
前川さんも今日初めて会ったわけなのだから知らなくて当然だろう。
頷く、意味はもちろん全然平気である。
新田さんもその返事を見て満足したのか、集中し始めた。
他の事務所のアイドルの凄さを教えてもらおう。
「もうムリにゃ……。疲れたにゃあああ!」
レッスンが終わると同時に前川さんは倒れこんだ。
普通に考えれば当たり前である。
前川さんは今日に寮へやっていたわけだから、朝から昼まで自分の荷物の整理をしていたに違いない。
更に、広い美城プロダクションの館内を歩きまわされた挙げ句、元ラクロス部の人の体力に合わせたレッスンである。
レッスンの終了まで泣き言を言わなかっただけでも褒められるべきではないだろうか。
……途中で泣きそうにはなっていたが。
寝転がっている前川さんにタオルを渡し、自分はすぐにレッスンルームから出る。
既に日も沈んでいるので、閉まり始める店が出る前に買い物を済ませなければいけない。
同じシンデレラプロジェクトで、住んでいる寮も同じならば関わりは多くなるだろう。
贈り物一つで少しでも信頼を得られるなら安いものだ。
適当なアクセサリー屋へと入り、贈り物に丁度良さそうなものを探す。
……猫は光り物が好きだろう。
すごく適当な理由で、ネックレスを選ぶ。
折角ならシンデレラプロジェクトのお揃いみたいな感じで新田さんにも買ってあげよう。
急いで決めたのもあってか、まだ前川さんは帰ってきてなかった。
私が帰ってきたときに、前川さんと間違えてクラッカーを鳴らしてしまう人がいて凄く驚いた。
本当に心臓が止まるんじゃないかと思ったわ。
この顔だと表情なんてないので、また怒っていると勘違いされてしまった。
……そのうち寮で居場所がなくなったりしないか心配だ。
「せーのっ!ようこそ!346プロ女子寮へ!」
「わあ!な、何事!?……ですかにゃ」
よし、成功だ。
私はもちろん話せないのでクラッカーを鳴らしただけだが。
良いリアクションすぎて、一瞬語尾のにゃ、が外れそうになっているのが可愛い。
「にゃあああ!みくだけ別の事務所から移籍で来たから歓迎されないかと思って……うわああん!」
ついに、にゃ、外れた。
でも泣きながら跳ぶほど喜んでくれたなら何よりだ。
プレゼントがある人は順番に渡していく。
茸やホラー映画や、明太子まであるがこれはもしかして選択を間違えたのでは?
「――!志穂チャンも同じ寮だったのにゃ!?えっと、お昼はごめんなさい。プレゼントありがとなのにゃ!」
どうやら一番喜んでもらえたので正解だったようだ。
首ももちろん縦に振っておく。
別に悪気があったわけでもないだろうし、謝るときに語尾の猫を外すあたり、実は真面目な子なのではないだろうか。
「よーし!みくは猫アイドルとしてトップになって見せるにゃ!まずはデビュー目指して頑張るにゃ!」
デビューする前からトップなんて大きく出たものだ。
……にしても、シンデレラプロジェクトに良い子を集めすぎではないだろうか。
最初にスカウトした子以外は完璧だと思う。
何を血迷ったんだ、武内さん。
「にゃああ!すごく疲れてたのに動きすぎたにゃ!4階が遠いのにゃああああ!」
猫の叫び声が響き渡った。
……女子寮はこのために防音してあるのかもしれない。
もっと速筆になりたいです。
時間があれば、もう1回くらいは1日2回投稿とかしてみたいですね。
投稿してからすぐ見てくれる人がいて、本当に嬉しいんですけど聞きたいことがあります。
寝なくて大丈夫ですか?