東方孤傀劇~コドクのアリス   作:因田司

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今回は、紅魔館で起きた出来事を
書いていこうと思います。咲夜さん主演です。

紅魔館への道の途中、
一人奔走する咲夜。
しかし、彼女もやはり
連戦と睡魔により倒れてしまって…………

原作とは少し異なる点があるとは思いますが、
暖かい目で見てくださると、幸いです。

それでは、ゆっくりしていってね♪


Ill Illusion◎

十六夜咲夜No.6~とある道中~紅魔館門前

…………眠い…………

いくら世界を救ったとはいえ、

睡眠不足はキツいわね…………

魔理沙達は宴会をするとはいったけど

私は……無断で紅魔館を出た身…………

そんな事に構ってる暇はない……!

 

速く戻って……御嬢様達の世話をしないと………!

……おゆはん……作らなきゃ………………

 

!見えた……紅魔館……御嬢様達の……………

!?…………い……意識…………が………………

 

 

 

…………!薄暗い……!夜になってる……!?

私は道で寝ていたの…………!?

速く…………行かないといけないのに…………!

御嬢様方が御腹を空かせになって待っているというのに……!!

 

…………!!

何…………これ…………!?

門の先が……荒らされている……!

まったく………またあの悪戯雪ん娘の仕業ね……!

 

……もしかして、美鈴また寝てたのかしら……?

注意しなくちゃ…………美鈴!!…………美鈴?

 

返事がない…………

まったく…………!門の陰……其処に居るんでしょ、美鈴!?

 

!あれ………?居ない……!

………変ね……美鈴が門前に居ないなんて…………

!ひょっとして美鈴はもう紅魔館に入ってたりして……

 

……此処はひとつ……紅魔館に戻ろうか……

御嬢様にも一刻も速く謝りたいですし…………………

 

よし!入りましょう!

 

 

十六夜咲夜No.7~紅魔館

!……飛んでいるメイド妖精達も居ない……

もうとっくに遠征からの撤退命令は下されている筈なのに……!

 

!…………カレンダーが落ちてる…………誰が?………………

掃除をしないと御嬢様に怒られてしまうのに…………

 

……!20××年3月……!!?

今より一年も先じゃない……!

 

!!……此処って………まさか、未来……!?

 

 

イービル・タイム・イリュージョン~紅魔館(未来)

咲夜(そんな……!?

時をさかのぼる事は、とっくの昔に出来なくなっていた筈……!

この期に及んで何故……再び使えるようになったの…!?

訳が分からない……!)

 

咲夜(其に、此処は昔通っていた未来とは明らかに違う……!

最後に来た未来は……もっと明るかったのに……!)

 

咲夜「!じゃあ皆は……?!

誰か……!!誰か居ないのですか!?…………」

 

~紅魔館レミリアの部屋

咲夜「レミリア御嬢様!?…………」

 

咲夜「居ない……」

 

~紅魔館大図書館

咲夜「パチュリー様!?小悪魔さん!?…………」

 

咲夜「居ない……」

 

~紅魔館地下

咲夜「………妹様…………?」

 

咲夜「……居ない……」

 

咲夜「!……よく見ればあちこちが破損している…………

いったいどうなっているの…………?

紅魔館は、廃れてしまったというの……!?」

 

 

?「フフフ…………」

 

 

咲夜「!?」

(……誰かしら……視線を感じた…………

もしかして侵入者……またマリスかしら……?)

 

?「此方よ」

 

咲夜「!」

(あの角から声が……きっとあの角の向こうに……)

 

 

咲夜「システムカード……『ストップウォッチ』!」

 

 

咲夜(……時は普通に止まるようね……

向こうが出る前に………先手を取らせて貰う!)

「貴方!!観念なs!……!?」

 

 

咲夜「…………居ない……!?」

(さっきまで気配も感じてたのに……

忽然と消えてしまった…………)

「!」

 

咲夜「……奥にあんな扉……あったっけ……?

廊下の奥にちょこんと扉がひとつ……不気味ね」

 

咲夜(!……さっきの気配の主も

もしかしたらあの扉の中に………?)

 

咲夜(…でも怪しいわ……罠かもしれない…………でも……)

「行ってみないと分からないわ!

さっさと入って、気付かれる前に取り押さえる……!」

 

 

咲夜「行くわよ!!」

 

 

~人間の里(未来)

咲夜「……!?此処は……人間の里……!?

さっきまで紅魔館に居たのに………どうやって…………」

(時を止めた自覚もない……ワープしたっていうの……!?)

 

咲夜「!さっきの扉は……

!?……無い…………!消えちゃった…………!」

 

咲夜「……にしても……此処も暗いわ……

…其に人ひとりも見当たらない…………」

 

咲夜(……こんな未来……一度も見たことがなかった……

でも今になって此の状況…………いったい何が…………?)

 

咲夜(!きっと何処かで未来の方向がねじ曲げられたのかしら……!?

そうとしか考えられない……平和な未来が急にこんな事になるなんて……)

 

 

?「フフフ……咲夜……」

 

 

咲夜「!?またあの声が…………何処なの!?」

 

?「おいで………」

 

咲夜「!!」

(和風の民家の入口に……またあの扉が…………

……不自然ね…………まるで……)

「私を誘っているのかしら……?」

 

?「おいで…………」

 

咲夜(!今度ははっきりと聞こえた……

声の主は、あの扉のすぐ向こうにいる!)

「ええ……そっちに行ってアンタを捕まえてあげるわ!」

 

 

咲夜「今度こそ観念なさい!!」

 

 

~???(未来)

咲夜「!?また変わった…………其にまたいなかった…………

まるで私で遊んでるかの様ね…………」

 

咲夜(此処は……小高い場所ね…………前に一度来たような気が…………

!上に行って幻想郷を見れば……今の状態が一望出来るはず……)

「!」

 

???「…………」

 

咲夜(……上に既に誰か居る……!?

あの後ろ姿……、誰かしら……?)

「……誰なの?」

 

???「……『無名の丘』……」

 

咲夜「!!……?」

 

???「そして幻想郷……随分と廃れたものね……」

 

咲夜「!!!………アリス?」

 

アリス「!…其の声……咲夜ね?」

 

咲夜(!振り向いた……!いけない……今のアイツの目を見たら……!)

「くっ………」

 

アリス「………何うつむいているのよ?」

 

咲夜「!!?」

(顔が……いつの間に目の前に……!?

瞬きの間にどうやって……!?)

 

アリス「こっちを見ないと駄目でしょ?」

 

咲夜(!!しまった……正面から顔を………!?)

 

アリス「?」

 

咲夜「!!?目が……二つある……!貴方、『孤毒』は治ったの…!?」

 

アリス「…………『孤毒』?」

 

咲夜「奇病『孤毒』よ!……どうなの、アリス!?」

 

アリス「……一つ目の病気のこと?

そんなのとっくに治ったわよ」

 

咲夜「!!……そうなの……?」

 

 

アリス「………復讐の成就と引き替えにね」

 

 

咲夜「!!?……貴方まさか……!!」

 

アリス「私の願いは叶い、幻想は……潰えたわ」

 

咲夜「!!……何て事を……!!」

 

アリス「この世の……私を否定したすべてを

私が取り除いただけ……

残ったのは……自然と私……其に上海だけよ」

 

咲夜「!!~~もしかしてレミリア御嬢様方にも……!!?」

 

アリス「ああ~~…………あの娘達なら無事よ」

 

咲夜「…………何処に居るの?」

 

アリス「無駄よ。辛うじて生き残ってても仲間を失い、

全てを失った末に心の傷が出来る………

……人間を超越した存在でも耐えられない程にね」

 

咲夜「!!其れじゃあ、レミリア御嬢様は……!!」

 

アリス「『孤毒』にはならないわ。只……廃人同然にはなるわね」

 

咲夜「!!!」

 

アリス「……貴方はよく生き延びたわね……如何なる方法で?」

 

咲夜「~~~~御嬢様を……レミリア御嬢様達を……返して貰いますよ!!」

 

アリス「!もう戻らないものを……でも、いいわ。相手はしてあげる。

ずっと一人でつまらなかったしね」

 

咲夜「私を本気で怒らせた事を……こんな未来に変えたことを……

後悔させてやる!地獄に一人で堕ちてろ!!」

 

 

VS〈七色の人形遣い〉アリス・マーガトロイド

~無名の丘(未来)

 

咲夜「御嬢様達を……よくも!!」

 

アリス「上海!……久々ね……腕が鈍っていなきゃ良いけど……」

 

 

咲夜「『マジックスターソード』!!」

 

 

アリス「!『身代わり人形』!」

 

 

咲夜「!人形でガードを……!」

 

アリス「盾があるけどね……相変わらずのナイフ裁きね」

 

咲夜(……マズいわね……マリス達との戦いで

準備不足のまま、未来に飛ばされたから……

ナイフも残りわずか……)

 

咲夜(……でも……アリスも一度は戦った相手……弱点は分かる……

人形ではなく本体を狙う……接近戦に持ち込めば……!)

 

アリス「……弱点分析、ね……」

 

咲夜「さあ、どうかしら!?」

 

 

咲夜「『タイムパラドックス』!!」

 

 

アリス(!時間差で分身を……!

確実に距離を詰めるつもりね……でも…)

「その予想……当たるとは思わないでよ?」

 

咲夜(分身)「!?」

 

 

アリス「槍符『キューティー大千槍』!!」

 

 

咲夜(分身)「!?キャァアア……!!?」

 

咲夜(本体)「!!くっ……!?」

(此処は一旦距離を…………!)

 

アリス「私が近距離対策をしてないとでも?」

 

咲夜(……たくさんの人形と其の槍で近距離を制する……

アリス取って置きの対近距離スペル…………

……確かにあったわね……こんなスペルも……)

 

 

アリス「……来ないなら此方から行くわよ!!

操符『ドールズインシー』!!」

 

 

咲夜「!?青色の遠距離弾幕を……!?クッ……!!」

 

アリス「……すばしっこいのも健在のようね」

 

咲夜(遠距離では問答無用の強さを誇る……

そして近距離ではあのスペル………やはり強敵ね……でも!)

「そう来るなら……此方にも考えがあるわ!」

 

アリス「其は?」

 

咲夜「此よ!ハァアッ!!」

 

アリス「!?」

(上空に飛び上がった……何のつもりかしらね……)

 

 

咲夜「速符『ルミネスリコシェ』三発発射!!」

 

 

アリス「!?」

 

咲夜「………………」

 

アリス「…………何処にナイフ投げてるのよ?

私は此処なのに……全部的外れよ」

 

咲夜(……落下しながら……!)

 

 

咲夜「更に七発!速符『ルミネスリコシェ』!!」

 

 

アリス「!……また変なところに投げる……」

 

咲夜「………………」

 

アリス「……着地は決まってるけど鈍ってるわね……

今度は折角止まってあげてたのに……自暴自棄?」

 

 

咲夜「甘いわ!其処よ!!」

 

 

アリス「!!?カァ……!?」

(……ナイフが……背中に…………!?)

 

 

咲夜「更にもう八発!!」

 

 

アリス「!!?グゥ……!??グウァアア………!??」

(~~~きゅ、九本の……ナイフが………

!もしかして……さっき投げたのが……!?)

 

咲夜「時代が進んで貴方の危機感が鈍った様ね!?」

 

アリス「オォ……~~オォオオ…………!!」

 

咲夜「……一発とはね……速いから気付いてもガードは不可能よ。

尤も、ガードを構えてたら話は別だけど」

 

アリス(~~せ、背中への衝撃が強すぎて……立てられない……!!)

「でも……どうやって…………此処は『無名の丘』……

見晴らしの良い高所……ナイフが

跳ね返るポイントなんて無い……はずじゃあ……!?」

 

咲夜「……タイミングよ」

 

アリス「……タイ…ミング…!?」

 

咲夜「さっき、『ルミネスリコシェ』を数本早めに投げたわよね?」

 

アリス「グッ……其が……何?」

 

咲夜「其は『ルミネスリコシェ』同士をぶつけ、

空中で屈折させ、貴方の背中に来るようにし向ける為よ!!」

 

アリス「!!く、空中で……!?」

 

咲夜「投げた本数は計十本……

今、貴方の背中に刺さったのは九本。

残り一本は……」

 

?「………ドスッ!!」

 

アリス「!?」

 

咲夜「丘のてっぺんの木に刺さる訳よ!」

 

アリス「~~其処まで…計算してたとはね……さ、流石ね………?」

 

 

咲夜(此でナイフの消費を押さえれた……

其に…今殺したら未来と現在の因果律が狂う……もう、良いでしょう……)

「さあ、御嬢様の居場所を教えなさい!」

 

アリス「……フフ……フフフフ…………」

 

咲夜「!?何を笑っているの……!?

早くしないと此の一本で止めを差すわよ!?」

 

アリス「……出来ない癖に……分かったわよ……

でも………そんな事で良いの?そんな処に行ったら……」

 

咲夜「……?」

 

 

アリス「貴方は過去を……過去ダト思エナクナルワ」

 

 

咲夜「!?一つm……………………………」

 

 

~???(未来)

咲夜「…………?……!?

此処は……紅魔館……!戻されたのね…………」

 

咲夜(…さっきのアリス…なんでまた一つ目に……?

アレが……今のアリスの本当の……姿……!?

其にさっきの台詞…………過去?

……過去って…………どういう事なの……?)

 

咲夜(!!もしかして……私がいた時間の事……!?

何で……未来のアリスがその事を…………!?)

「!!アイツの目を見てしまった……!私は……何とも……無い…?」

 

 

?「……咲夜?」

 

 

咲夜「!!?」

(声が……!さっきのとは違う声…………

……でも、此の声は………)

 

?「…………咲夜ナノ?」

 

咲夜(!…マリスに侵食されている………!

でも……あり得ない………だって…………)

 

?「私ハ此処ヨ、咲夜……」

 

咲夜 (……誰かが居る…………!

……!まさか…………!!)

「…………其処に居るのは誰?」

 

 

 

?「……フランドール・スカーレット」

 

 

 

 

咲夜「!!?」

 

フランドール「私ヲ忘レテシマッタノ……フランヨ?

覚エテイナイノ、咲夜?」

 

咲夜「い、妹様……!?

そ、その御姿は…………!!」

 

フランドール「気分ガ良イワ………

オ人形使イサンガ、私ニクレタノ!」

 

咲夜(!!アリスが?…………

!まさか……此の為にあんな事を言ったの……!?)

 

 

 

フランドール「咲夜…………遊ボ?」

 

 

 

 




如何でしたか?
今回は咲夜が未来に行くお話でした。

てぃらむーすさんが僕のしがない
リクエストに答えて下さいました。
ダークな雰囲気のアリスのイラストです!


【挿絵表示】


今回普通の(一つ目ではない)アリスが出てきましたので、
少し想像はしやすいとは思います。

まさかそう隻眼を表現するとは…………
驚きと脱帽を隠せない因田司です。
今思えば、此方の隻眼の方が良かったかもしれませんね。
化け物じみていなくて可愛いですし……………

にしても、上手すぎます……
僕のアナログ達が霞んで見えちゃいそうです……
……速くデジタルが使えるようになりたいです……!!

次回も咲夜さん主演です。
フランちゃんと対立します。

それでは、次回もゆっくりしていってね♪
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