シスコン一誠くん   作:超人類DX

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あれだけ派手にやらかしゃこうもなる。


謹慎処分

 生徒会役員達への暴行行為。

 それはどんな理由があろうとも許される話では無い為、一連の騒ぎを目撃していた多数の生徒の証言により、一誠は見事に謹慎処分を言い渡された。

 

 

「一誠、レンから理由は聞いたが手を出しちゃ駄目じゃない。しかも、相手の中には女の子まで居たって話だし……」

 

「…………」

 

「男の子だから喧嘩のひとつやふたつするのは理解するし、責めるつもりはないけど、やっぱり女の子に手を上げたら駄目」

 

「……………はい」

 

 

 親は呼び出され、担任と三者面談までする事態に発展はしたが奇跡的に謹慎で済んだ。

 その理由は恐らくこの駒王学園の実権を真に握っているのが悪魔だからというのもあるのだろうが、本当の所は悪魔側としても騒ぎにはしたくなかったと思われる。

 現に一誠により半殺しにされた被害者……である筈の生徒会の唯一の男子も謹慎処分を受けていたのだから。

 

 

「幸い『大した怪我』も無くて、向こうも許してくれたから良かったわ。だからこれ以上は言わないけど、お母さんの言った事、ちょっとでも良いから心のどこかに刻んでね?」

 

「………うん」

 

 

 前世ではあっさり自分を化け物呼ばわりして捨てたが、この世界では叔母で前世とは比べ物にならないくらいに母親として接してくれる、レンと面影が重なる女性から目を逸らしながら一誠は小さくうなずいた。

 

 本当の事を言ってしまえば、連中が女なんて呼べたもんじゃない生物の雌で、怒り過ぎて破壊の技術を逆に使ってなかったお陰で直ぐにでも元の状態に戻ってる、心底死ねば良いと思う存在共なんだという事を一誠は一から順に教えたくてたまらなかった。

 

 だが教えてしまえば巻き込んでしまう。

 だから一誠は母代わりの叔母の言葉を素直に受け止め、頷くに留めておく。

 

 悪魔に対する対応は決して変えられないという本音を隠すかの様に……。

 

 

 

 

 最初にその存在が浮き彫りになったのは、幼馴染でライバルでもあるリアスが偶々その現場を見た……というのが始まりだった。

 

 神器は無い、種族も一般の人間。されど下級の堕天使を殲滅する説明と理解が出来ないなにかを持つ、赤龍帝の少女の兄。それが我々側の認識だった。

 

 リアスは赤龍帝の少女共々転生悪魔にならないかと勧誘した様だったが、結果は散々な嫌悪の感情と共に断られた。

 

 理由はこれもわからないが、兄である彼は悪魔を嫌悪しているらしい。

 

 兵藤一誠。

 実の両親は事故により他界。その際実の両親により日常的な虐待を受けていた形跡があり、彼自身に実の両親への情は皆無と思われる。

 

 ………という調べをリアスにより、私も憧れを抱く魔王様の奥方を一方的に叩きのめしたという情報を貰った私は、眷属達に兵藤兄妹への接触を極力控える様に命じた。

 

 そう……命じたつもりだったし、眷属達もちゃんとそのことを聞いてくれていたと思い込んでしまった。

 

 

 

「よぉ、虫けら共ォ」

 

 

 あの日、他人に向ける殺意や憎悪というのは、ここまで表現できるものなのかと、息を飲んでしまう程に……悪魔ですら恐怖を覚える殺意を纏いながら、我々が活動の核となる生徒会室の扉を蹴り壊しながらやって来た『鬼』を見るまでは。

 

 

「あ、アナタは確か……あの、何の用ですか?」

 

 

 そもそも私達が悪魔である事を知らないと思っていたし、接点なんて作りもしなかったので、登場の仕方共々私や眷属達は驚いたが、一人兵士として引き取った数少なき男の眷属である匙が顔を死人の様に青くしていたのは覚えている。

 

 

「お、おい兵藤……! いきなり来て学園の物を壊すなんて謹慎物――ぐぎゃあっ!?」

 

『っ!?』

 

 

 そしてまるで知られたくない……といった様子で破壊した扉を背に殺意を発する兵藤君に近寄るその匙に対し、それだけでも膝を折りたくなる程の圧力をはなっていた彼の殺意は、我々が吐き気すら催すレベルの極大な何かへと爆発したと同時に匙の身体は勢いよく私の真横を通りすぎ、窓と壁を破壊しながら殴り飛ばされた。

 

 

「な、何を!?」

 

 

 当然いきなりやって来て暴力を振るわれた……と思い込んだ私は強大な殺意に折れそうな心を奮い立たせながら彼に向かって叫んだ。

 

 このやり取りの少し前に、リアスと近々行う球技大会の事で少し話し合っており、その際偶々リアスと何かを話していた兵藤君の妹であるレンさんと邂逅した時、確か匙が挨拶として手だのを握ったりしたのは覚えているが、まさかそれだけの事でこんな暴力行為に走るのかとは思いたくなかった。

 

 

「何を? 決まってるだろ? 今外で転がってるゴミのツラを判別できねぇミンチにしてやる為に来てやったんだよ」

 

 

 だがそんな私の思いを嘲笑うかの様に、彼は低く、今にも野獣の様な咆哮をあげそうな声で一言そう言うと、匙が殴り飛ばされた事で臨戦態勢になって構えていた眷達の中で、一番彼と距離の近かった子……戦車の翼紗の頭を掴み、テーブルの上に叩き付けた。

 

 

「あぐっ!?」

 

「うっ!?」

 

「あぁ、ついでだからお前等全員を粉々にしよう。うん、そうしよう……だが最初はそこで死んだフリを決め込んでるゴミの焼却からだがな」

 

「ひ、や、め……やべで……だずげっ……で……!!」

 

 

 負という感情が凝縮された、相手をこれでもかと見下した殺意と声、そして嗤った表情を浮かべながら何度も翼紗の顔面をテーブルに、そして衝撃に耐えきれずにテーブルが砕けた後も尚床に叩き付け続け、やがて顔の骨格が血まみれになってねじ曲がっても尚、トドメとして頭を踏みつけ、ピクピクと動けなくなった姿を見てケタケタと嗤うその姿に見せられていた私達は心底恐怖した。

 

 

「なぁ? クソ共よぉ?」

 

「ひ、ひぃぃぃっ!?」

 

「さ、匙!?」

 

 

 そんな恐怖を振り撒く彼に、匙は顔の半分が既に倍以上に腫れた姿で後ずさりし、逃げ出してしまった。

 

 

「さ、匙が一体何をしたというのですか!?」

 

 

  翼紗の事もあったが、それ以前に何故自分達に牙を向けるのかがわかなかった私は、少しの時間稼ぎを試みようと叫ぶように問う。

 

 

「ああ、あのカス野郎はそんな名前だったな。

何でかって? そんなもん、ミンチになった後にでもゆっくり聞くんだな…………と言いたいが言ってやろう。

この俺には物理的な意味でも目に突っ込んでグリグリしても痛くないと思える、俺が兄を自称するのも烏滸がましい可愛い可愛い妹がいる。

そんな妹に勝手にあの色彩が既にゴミな色した髪のカスの下僕と勘違いした挙げ句、手は握るし、離れ際にセクハラ噛まされたんだ…………殺すだろ普通?」

 

「は!?」

 

 

 そんなバカな!? と私は狼狽えた。

 だって匙は……その、自惚れてる訳ではないけど私に対してそういった感情を向けてくる子なのだ。

 だからそんな事はしない筈だと………そう思いたかった。

 

 

「そ、そんな……何かの間違いじゃ……」

 

 

 勿論、私の眷属達も同じ意見だったらしく、バキバキと指の関節を鳴らしていた彼に言った。

 けど、匙が彼を見た瞬間顔を青くし、逃げ出した事を考えると100%とそうじゃないと庇えないとも思ってしまう。

 

 

「唾でも吐き付けたくなる、仲間意識のお高い連中な事だ……くく、なら本人から聞くか? 逃げたみたいだが……くくくっ! 」

 

 

 そう言って生徒会室から出ていった彼の行き先は嫌というほど察することができた。

 匙の命が本当に危ない。そう思った私達は翼紗の事もあり一人を残して彼を追いかけた。

 

 そして結果、匙が兵藤さんにした事は本当で彼に残酷な報復を受け、それをどうにかやめてほしいと懇願した私達もついでとばかりに叩き潰された。

 私の右腕は翼紗と同じく顔を潰され、匙が追い詰められた屋上から転落。

 私は首を締め上げられ、後一歩の所で死にそうになり、許してくれと地面に額を擦り付けた残りの子達もやられて……。

 

 結果、私達はたった一人の人間により恐怖というトラウマを植え付けられ、即座に冥界の実家に搬送されて治療を受ける事になってしまった。

 

 

「その人間がソーナちゃんを……! 許せないよ!!」

 

「待ちなさい! 例の人間に手出しすることはこの前グレイフィア様からの報告を受けたサーゼクス様により禁止となっている! 並みの人間じゃない以上、例え思ったお前が魔王だろうが危険が伴うのだぞ!」

「それでも! ソーナちゃんがこんな……酷いことを……」

 

「聞けばソーナの兵士が彼の妹に狼藉を働いたのだろう? 理由も無く襲撃したのならともかく、そして結果的にソーナ達全員は生きているんだ……これ以上薮蛇をつつくべきではなく、早くこの子達の傷を完治させる方が先決だ」

「う……」

 

 

 グレイフィア様をも叩き潰した人間。

 その噂はグレイフィア様本人によりサーゼクス様を通してある程度悪魔の中では広まっており、何をバカなと信じないのが半分と、そんな人間を抱えられずに嫌悪される真似をした者……つまり私やリアスに対する不満が半分に別れていた。

 

 

『なるほど、シトリー家の次期当主候補であるソーナ嬢の兵士とあろうものが、例の人間の妹であり赤龍帝に狼藉を働いたか。

一体どんな教育をしてるのやら……』

 

『放任主義と言えば何でも罷り通る訳では無いのはわかってる筈だし、是非とも本人から意見を頂戴したいものですな』

 

『まったく、今頃どちらかの眷属となれば将来性も含めて心強かったものを……』

 

 

 お陰で私の教育の悪さやらがここで責められ、リアスはリアスでライザー・フェニックスに婚約を『辞退』された―――要するに振られたという根も葉もない曲解した噂で責められ、私達は若手の中でも評価がかなり悪いものへとなってしまった。

 

 そう、全ては理由も無く私達に暴力を向けるあの人間の彼のせいで……。

 

 

 

 

 

 

 謹慎という事で暇を持て余した一誠は、当然家で反省するなんて考えも無く、反省文も適当に書き切った後、こっそりと家を出て町外れにある溜め池……沼の畔に来ていた。

 

 

「そうそう、そうやって竿を上げる……」

 

「わわっ! びくびくってしてます……! うわぁ大きいです……」

 

 

 日差しも割りと強く、少し蒸し暑さすら感じる溜め池の畔にて、若干誤解される会話の主は一誠とアーシアであり、戸籍も曖昧で学校に通えない彼女を連れて、前世込みで趣味化した釣りに興じていた。

 

 

「これって何というお魚なんですか?」

 

「こりゃイトウだ。

中級サイズだが、初釣り上げにしては大物だな」

 

 

 本当ならレンも……と言いたいが、あいにく今の時間は学園でお勉強の為、こうして謹慎の癖にアーシアと遊んでる一誠に当然の様に罪悪感はない。

 というか、絞め殺しかけた相手が相手なので、寧ろ小猫とレイヴェルが居なければ殺してやってた程だ。罪悪感も何もない。

 

 まあ、事情の半分以上を打ち明けられない両親からの咎めの言葉事態はちゃんと受け止めてるらしいが。

 

 

「にしても、わざわざ俺に付いて来て良かったのか? 釣りなんてアーシアにとっちゃ面白くも無いだろうし」

 

「物凄く楽しいです! イッセーさんと一緒だから、かな?」

 

「あ、そ」

 

 

 魚拓ならぬ写拓をしてから池に返すイッセーの言葉に、わざわざ用意した釣り人おっさんスタイルになってるアーシアはにっこりと楽しいと言う。

 

 それに対してイッセーは気のない……悪く言えば無愛想な返事だ。

 

 

「その、デートって感じもしますし……」

 

「誰が? あ、俺か……。へっ、デートねぇ?」

 

「あ、あの……こんな事言ったらご迷惑でしたか?」

 

「別に、俺も謹慎で暇だからな……デートと解釈するならそれで良いだろ。

色気もへったくれも無いけど」

 

 

 デートという言葉に眉をひそめるイッセーにちょこっと不安そうな眼差しをするアーシアに対し、やはり気の無さげな返答を少しの笑みを浮かべながら返したイッセーはシュッと慣れた手つきでキャスティングをする。

 

 

「その、悪魔さんを襲撃したと聞きましたけど……大丈夫だったんですか?」

 

「俺が奴等みたいなゴミに遅れなんぞ取らんよ。

まあ、色々あってトドメも刺してないし、連中が俺を見て恐怖して避けてくれたら謹慎受けた甲斐もあるってもんだ」

 

「やっぱりお強いですねイッセーさんは……あの時も傷ひとつ負わずに私の事を……」

 

「それ、何度も言うが誤解だし、もっと言えばキミを放ったらかすつもりだったんだぜ? キミは俺を一々いい奴扱いしたいみたいだが、『本当の意味で』死んだら真っ先に地獄に落ちるだろうさ」

 

 

 リールを巻きながら無愛想に語るイッセーにアーシアは少し苦笑いする。

 確かにイッセーの言うとおりいい奴では無いのかもしれない。

 悪魔に対してかなり短気だし、実際本当に手は出る。

 

 けど決してアーシアやレンにその短気は向けられる事は無いし、無愛想だけどきちんと……わかりにくい優しさを示してくれる。

 

 悪魔にしてみればイッセーは悪夢なのかもしれない。けれど利用されて使い捨ての様に扱われそうになった自分を結果的にとはいえ救ってくれたイッセーはアーシアにとって本当のヒーローなのだ……無愛想で、思春期通り越して枯れてるヒーローだけど。

 

 

「あ、イッセーさん。また引いてます……!」

 

「なっ!? う、嘘だろ……これが本当のビギナーズラックって奴か……! うっ!? しかもデカいぞ!」

 

「わわっ! さっきよりずっと重いです! リールが巻けない~!」

 

「落ち着け! 無理に引っ張るな! 竿を11時の方向に向けながら、ゆっくり丁寧に、されど大胆に巻け!」

 

「ちょ、抽象的過ぎですよぉ……!!」

 

「だが上手く説明が……チィ! 俺も手伝うぜ!!」

 

 

 そんなヒーローに救われ、怖いと思える訳が無い。

 レンという妹……同性の友達と出会わせてくれたアーシアは恐らくきっとイッセーという若干趣味やら趣向がおっさん臭い少年が好きなのだ。

 

 

「うむっ……! これはマジでデカいな。鯉かなんかだろ」

 

「うー!」

 

「よし、少しずつ巻いていけ、幸いこの竿の強度は最高峰だし釣糸も特別製だ……後は獲物との根気合戦よ…」

 

「は、はい……!」

 

 

 大物が掛かったせいか、何時もの無愛想さが嘘みたいに少年さ全快でアーシアの後ろに回って手を回し、まるで後ろから抱き締める様にしてアーシアの竿を握ってアシストするイッセー。

 

 

「こいつ、中々骨のある獲物だな……この沼きっての『新しい』獲物だぜ、げげげ!」

 

(あ、私今イッセーさんに後ろから……)

 

 

 最初はイッセーと一緒になって竿に掛かった大物相手に奮闘していたアーシアだが、ふと自分の措かれてる状況に気づき、ボーッとしてしまう。

 

 

(レンさんが言ってたけど、イッセーさんって安心する匂いです……)

 

「よーしよし……影が見えてきた。大物確定じゃこんちくしょーめ!」

 

 

 後ろから包み込まれる様な感覚に暫くアーシアは妙な安心と幸福に包まれる。

 勿論そんな様子のアーシアに気づいてないイッセーはキラキラしながら見えてきた大物影にはしゃぐと、横にあったタモを器用に足で蹴って手に持つと、陸地付近まで上がってきた大物を救い……。

 

 

「ひゃほーい!! とったどー!!」

 

 

 まるで敵将を撃ち取った兵士のごとき雄叫びを沼の畔にてあげるのだった。

 

 

「やったなおい! アシスト込みだが間違いなくキミの獲物だぜ! すっげー!」

 

「…………」

 

「あ? どした?」

 

「ハッ!? あ、いえ……本当に大きくてビックリしちゃいまして」

 

「なるほど、確かにビックリするのも無理は無い。これは100㎝オーバー確実の鯉だからな!」

 

 

 自分の事のように満面の笑みを浮かべるイッセーにアーシアは思わず見惚れる。

 普段が普段なだけにギャップが半端無いからこそ余計てある。

 

 そして見惚れる途中で自分が措かれてる状況……というか不可抗力に気づき、赤面しながらアーシアは声をかける。

 

 

「あ、あのイッセーさん……。

そ、そのぉ……イッセーさんの手が私の胸に……」

 

「あ? …………あぁ、悪いごめん」

 

 

 とったどー! 辺りから余計密着してたせいで、かなり大胆にイッセーの片手がアーシアの胸に当たっており、それを指摘すると今気づいたと言わんばかりに……されど割りとどうでも良さそうに謝り、パッと離れる。

 

 

「どれ、早速サイズを計るか!

ええっと、メジャーメジャーと」

 

「むぅ……」

 

 

 てっきりちょっとは意識した反応でもと期待したが、あっさりというか、全然どうでも良さげに、寧ろ巨大な獲物が活き良く陸で跳ねてる様子を見て喜んでるイッセーに『やっぱり……』という気持ちと共に若干不満を抱く。

 

 なんというか、レン共々子供扱いされてるのがアーシアは嫌なのだ。

 

 

「マジか! この池にもこんな主が居たとは……。夢の125㎝だぜオイ!? すっげー! マジすげー!! やったなアーシア!」

 

「そ、そうですね……あははは」

 

 

 こんな無垢な笑顔すら浮かべられるし、見ててドキドキするのに、その理由が大きな魚って……。

 異性のいの字すら意識されてないと改めて思い知ったアーシアは、少しだけ寂しそうに笑う。

 

 

「レンと父ちゃんに自慢できるな! 写メもはかどるぜ! ひゃほーい!」

 

「………」

 

「ほら、こっち来いアーシア! お前も一緒に撮るから! へへっ!」

 

「こんな楽しそうなイッセーさん初めて見ました」

 

「え、そうか? まあ実際かなりテンション上がってるけどな! ほらほらこっち入れって!」

 

 

 パシャパシャてアーシアをフレームに入れて巨大鯉を写メまくるイッセーに思わず苦笑い。

 けど、確かにイッセーと一緒だけでも楽しいアーシアは、何時かちゃんと異性として見て欲しいなという小さな夢を抱きながら、肩を組んで来たイッセーに身を寄せるのだった。

 

 

 

 

ちなみに……。

 

 

「あ、アーシアちゃんがキラキラしたお兄ちゃんとの写メ……ず、ずるいよこんなの!? うぅっ! どうせなら私も謹慎にしてほしかったのに……!」

 

「釣りが趣味なのか兄貴は? よし、なら今度冥界釣りに招待しよう! 是非レンも一緒に……」

 

「冥界は兵藤さんの肌に合わない、それより写真なら僕と……」

 

「も、もう私の事はほっといてよ!! 何でどっちも引く手多数なイケメンなのに私に構うのさ! お陰で変な目で見られるのっ!」

 

「へ、周囲の目なんざほっとけ……と言いたいが、確かにそこの小僧は学校じゃ有名だからな。さぞレンも迷惑だろうに……」

 

「アナタに言われたくないんですよ。女遊びばっかりしてる癖に……」

 

 

 レンは割りと真面目になりつつあるライザーと、最早ストーカー化してる木場に追いかけられながら、大好きなお兄ちゃんからの写メールに軽くアーシアに嫉妬してたのだった。

 

 

「うぅ、お兄ちゃんが謹慎で体育とかもやってないから、体操着が着れない……」

 

「ん? そんなものが欲しいのか? よし、だったら俺がそれを着てレンにーー」

 

「それじゃ変態ですよ。逆ならわかるというか……。

うぅ、兵藤さんが着た後の体操着なんかもし手に入ったら……」

 

「お前に言われたら何もかもおしまいな気がするぞ、リアスのムッツリエロ騎士」

 

 

 

 

終わり

 







補足

寧ろ退学コースだけど、悪魔側としては下手に刺激してそのまま乗り込まれるのも嫌なので、サーゼクスさんが裏で辻褄合わせに奔走し、謹慎で済ませました。

その2
リアスさん共々冥界の悪魔半数からの評価が落ちてしまった。
いや、ソーナさん本人になんの落ち度なんて無いんですけどね。

で、謹慎の癖にアーシア連れて釣りしてた男は軽くアーシアと自覚無しにイチャついてたのだった。


その4

レンの着た体操着を入手したらとあらぬ妄想までし始め、あのライザーに呆れられるレベルに進化した木場君。

あらぬ妄想っつーのも、入手してからの使い道なんて決まってるもんだが……。
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