お久しぶりです。一ヶ月休むとか言って、余裕で二ヶ月くらい休んでました。
投稿したと思ったら他作品の二次創作に浮気って言う最低行為。
あらすじに書いてあると思いますが、完全に東方はにわかなので、期待しないで下さい。
どうぞ。
拒絶・拒絶
とある教室。窓から心地の良い風が通り抜け、カーテンを揺らす。
上品な紅茶の香りのする教室に差し込んだ光は、三人を照らし三つの影を作る。
たわいもない会話。少年は本を読みながらどこか嬉しそうに笑っている。
この空間はまごう事なき本物。そう、『本物』になれたかもしれない…。
〜
闇。見渡す限りの闇。
天高く伸びた竹は灯りに照らされ、夜道には十分な光を放っていた。
ただ、少年の目に映るのは闇。暗く、深く、黒く、ただひたすらの闇だった。
少年は間違えた。本物を失わぬようにと過保護になり過ぎた。
それは少女達もまた一緒。間違え、すれ違い、たがっていった。
その『本物?』は簡単に壊れて行った。
フラフラした足取りで、ホテルに戻る途中。少年は車に轢かれそうになっている犬を見つける。
自然と少年は走り出す。ただひたすら無心で。
ガシャンッ!と大きな音が聞こえ、鉄の匂いが辺りに立ち込める。
「ワン!ワンワン!」
少年の耳に響くのは、甲高い声で鳴く犬の鳴き声。
少年は少女達から拒絶され、世界からも拒絶された。
そして自分自身で自分自身をも拒絶した。
少年は世界を拒絶し、世界は少年を拒絶する。
故に少年を『受け入れない』この世界から弾き出された。
行き場を無くした少年は、どこかで見たような光景を映し、『全てを受け入れる世界』へ…
冥界へと落ちて行った。
〜〜〜
「暇ねぇ〜。何か面白い事起きないかしら?」
冥界
閻魔の裁きを終え、成仏、転生を待つ間、幽霊として過ごす場所。
そんな冥界に建つ大きなお屋敷。『白玉楼』の一室にお饅頭を口一杯に頬張りながら暇を持て余している亡霊。西行寺幽々子は、つまらなそうに独り言を呟く。
冥界といえど季節はある。今の冥界は秋。白玉楼の庭に植えてある桜の木も葉が紅く色付いている。
「早く春が来ないかしら…」
幽々子は庭に植えてある木を見ながらぼやく。
花の咲かない秋は退屈で、葉が散ってゆく様子を見ると寂しくなる。
だからこそ幽々子は春が待ち遠しかった。
「あの木の桜はいつ咲くのかしら…?」
植えてある普通の桜の木から、一際大きな桜の木、西行妖へと目を移す。
西行妖は、何故か春になっても桜が咲かない不思議な桜の木。
幽々子はその事についてずっと疑問に思っていた。
── 妖忌なら桜の一つや二つ。秋でも咲かせられるんじゃない?庭師よね…
なんて下らない無茶振りを考えながら、何を思ったか幽々子は冥界を散歩しに腰を上げた。
〜
「うぅ〜。さすがに寒いわね…。」
幽々子は手を擦りながら冥界を歩く。
いくら冥界といえ先程の文の通りに四季はあり、いくら亡霊とはいえ寒さは感じるのだ。
特に強い風が吹くこの頃は、思わず身震いするほどだ。
幽々子は外に出たことを内心後悔しながらも、秋風の吹く冥界を歩き続ける。
「……あら?あそこにいるのは…。」
ただ、そんな憂鬱な幽々子の目に、冥界では珍しいものがめに入ってくる。
それは墓石に寄りかかって、座り込んでいる少年だ。
基本的に冥界には幽霊しかいないものだ。そんな冥界に客とは珍しい。
「(人間が迷い込んだのかしら〜?)」
ただその少年は、人間というより見るからに…
「妖怪さん、かしら?」
少し大人びて見えるが、18才くらいの男の子。
特徴的なのはその目だった。全くと言っていいほど生気の宿っていないその目は、
さすがの幽々子でも少し驚くようなものだった。
「………………」
少年何も喋らない。寝ていると言う訳ではなさそうだ。
その目は、しっかりと幽々子の目を見つめている。
ただ、その目に幽々子は映っていなかった。
どこか怯えているような、諦めたような、そんな目をしていた。
「名前…、教えてもらえないかしら?」
幽々子はこの少年に何かを感じていた。それが何かは分からない。
ただこの少年の事が無性に気になっていた。
「比企谷……八幡…」
少年改め、比企谷八幡はようやく口を開いた。その事に幽々子は何故か大きな喜びを感じていた。
「そう…ふふっ。素敵な名前ね。私は幽々子、西行寺幽々子よ。宜しく」
「…………」
八幡はまた口を閉ざしてしまう。
「あなたは何故ここにいるの?」
また下を向いてしまった八幡に幽々子は語りかける。
「分からない…。」
八幡は小さく首を横に振る。自分が何故ここに居るのか。ここは何処なのか。八幡は全く把握していなかった。それは八幡にとってもうどうでもいい事なのだから。
「(きっと紫の仕業ね…まぁ問題は無いけど。)」
八幡は外部から来たものだと幽々子は考えた。最近は主に幽々子の古き友人の紫の仕業で境界が薄くなり、人間や妖怪も出入り出来るようになってしまっている。
「あなたは、何の妖怪なの?」
幽々子は続けて疑問をぶつける。
「妖…怪……?」
八幡が顔を上げ、もう一度幽々子の目を見つめる。何か疑っているようなそんな目を。
幽々子はその目を気にしない様子で話を続ける。
「そう、妖怪。あなたは妖怪でしょ?」
「妖怪…………」
そう言いながら八幡は辺りを見渡しまた幽々子に視線を戻す。
冥界には成仏や転生を待つ霊が居る。八幡はそれを始めて確認して、少し驚いた様子だった。
それは幽々子も例外ではない。幽々子の周りにも小さな霊が数体浮かんでいる。
「そうか…。本当に妖怪になっちまったのか…」
少年は乾いた笑いを上げて、また下を向いてしまう。
ー『あら、余りにも目が腐っていたものだから妖怪かと思ったわ』
いつしかの記憶をふと思い出す。
目を瞑り、感傷に浸る八幡。幽々子は少年をじっと見つめながら、首を傾げる。
「私には何も分からない。けれど…、けれど何故かあなたの事を知りたいの」
幽々子は静かに八幡に語りかける。幽々子自身もこの時自分が何故こんな事を言ったのか分かっていなかった。だがこの少年の事を、八幡の事をもっと知りたいと思っていた。
「ねぇ…」
幽々子が八幡の顎にそっと触れ、持ち上げる。
八幡の目をじっと見つめ、優しく呟く。
「疲れたのなら、うちで休憩していかないかしらぁ?」
恋愛感情とか、そう言うものでは無いと思う。ただ八幡の事をもっと知りたい。力になりたいと思っていた。何故?それは今は誰にも分からない。
「……あ…」
すると八幡は、人形の糸が切られたかのように崩れ落ちた。
よく見ると眠っているようだった。
「ふふふ、泣き疲れたのかしら?」
幽々子は眠った八幡を見て、つい頭を撫でてしまっていた。
あれ?そういえば……。
「どうやって白玉楼に運ぼうかしら……。」
マイペースはマイペースであった。
東方の設定は、基本的にオリジナルを混ぜながら二次創作のアニメを基盤にやっていきます。
なので、キャラの口調とかは原作とだいぶ違います。
東方キャラも、基本主要キャラ、最低限のキャラしか出さない予定のであしからず。
ゆっくりと投稿していきます。