Nameless Story 1人孤独に立ち向かわざるをえない者   作:ロイヤルかに玉

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調子に乗ってまた投稿。当たり前だよなぁ?
あ、ホモじゃないよ。当たり前だよなぁ?


日本語って難しいよね♡

 

「やれやれ、疲れたぜ」

 

 サリエル堕天種をなんとか撃破した後、第三部隊はもうしばらくエイジス島付近で防衛線を張るようなので物資を置いて支部に戻ってきた。

 

 しかし、初っ端から味方が居る状態で戦闘開始は珍しい。

 今まではなんだかんだ1人で対処して応援を待つしか出来なかった故に新鮮な気持ちである。疲れたとは言ったけど大して疲れていないのだ。

 

 ん? なんか日本語が変だな。

 まあとにかく俺が何を言いたいのかと言うと、日本語使ったって日本語になるとは限らないよ♡って話だ。

 

 

自分で良く分からない事を言っている俺の耳に、ある足音が聞こえてきた。

 

そう、何度も聞いた足音だ。

 

 しかし、ここはエントランスだ。人々の声や足音、モニターの音声などが様々な雑音が抜鉤するこの空間で特定の足音を聞き分けるなんて無理は話だろうが、俺はその足音に対して恐怖を覚えた事がある故に、俺には分かるのだ。

 

 

カツ……カツ……。

 

 

こ、このハイヒールの音は……間違いない! やはり……!

 

 

 

「ユウ。お前に用がある」

「あ、雨宮教官。ご用件とは如何様な……?」

 

 雨宮教官に話しかけられ、俺は震えながら直立立ちで聞く。彼女がヒールの音を響かせながら歩いている時はまずい状況を表す。こちらから報連相アタックを仕掛ける時はどうと言う事は無いが、彼女から仕掛けてきた時は俺のメンタルによろしくない事がやってくる。

 

「先程偵察班で数名負傷者がでた。いずれも一時戦線を離れる事になった。そこで、お前にいくつか偵察任務を負担してもらう事になった」

「わ、分かりました」

「では早速、任務へ出てもらう。この任務には藤木コウタを同行させろ。座学では一通り学習させたが、実地での行動は初だ。色々教えてやれ」

「りょ、了解です」

 

 

 俺はヒバリちゃんから任務を受注して、任務内容を確認する。

 

 防壁外部周辺市街地域の偵察か。通常通り事が運べば帰る頃には丁度夕方か。

階段を上がると、既にコウタが準備を済ませていた。

 

「よ、ユウ。よろしくな」

「ああ、んじゃ行くか」

 

 

 

 

 任務開始地点へ到着して任務内容を確認する。

 

「偵察任務は初めてだよな?」

 

 コウタは雨宮教官を使っていた神機の適合者だ。経験を積めば化けるだろうな。だから此処で死なせるわけにはいかない。だから念を入れるとしよう

 

「あ、ああ。よろしく頼む」

「まあ緊張しなくていい。任務にも支障が出るからな」

「いや、でもそんなこと言われてもな……」

 

 コウタは落ち着きなく目を泳がせていた。よく見れば汗もかいている。

 

 「仕事に入るか。座学で習ったかもしれないが一応復習だ。なに、討伐任務と比べりゃ楽なもんだ。お前なら問題ねえよ」

 

「それでも緊張するんだけどな……」

 

「偵察班の任務はアラガミを見つけたら種類、頭数、動向をオペレーターに入電する。基本これだけだな。そんでアドバイスは3つだ。見つかるな、戦うな、的確な情報を。この三つな」

 

指を3本立てて順々に説明を続ける。

 

「りょ、了解」

 

 少し困惑しているな。ふむ、まあコウタは第一部隊だからな。戦闘を避けるって言うのはアレか……。しかし偵察任務だからな。

 

 とにかく任務を開始しよう。

 

 

 

「基本は壁を背にしろよ。こういう市街地じゃ、少し開けた場所に出る時は一回物陰から顔を出して周囲を警戒しろ。後、壁を背にしても上には注意しろ。上から食い殺された奴は数知れないからな。ついでにもう1つ、壁を背にしていても不用意に音を立てないようにな」

 

「え、なんで?」

 

「壁の向こうや建物内に居るアラガミが足音に気づいて壁をぶち破って瓦礫ごと喰い殺しにくることが多々ある。実際喰われた奴もいる。見た事は無いが」

 

「…………」

 

 顔を青くしているコウタと共に抜き足で路地を移動する。

しかし、多いな。気配の大きさ的には中型か。一回高所から見渡した方がいいか。

 

「コウタ、あのビルの屋上へ行くぞ」

「ビルの……なんで態々?」

「高いところから見た方が効率的だ。周囲にはウジャウジャ居るぞ」

「なっ!? マジで――」

「ッ!」

 

 コウタの口をふさぎ、声を遮る。ドタドタと足音がして路地の先の広場をコンゴウが通って行ったのを見えた。

 

 アラガミ達をやり過ごしながらビルへ向かう。

 しかしビルの入り口は瓦礫で塞がっている。

 

 仕方ねえか。窓割ってビルに入るか。早速ナイフを取り出す。

 

「コウタ、あの建物を射撃して破壊してくれ」

「え、アレか? 分かった」

 

 コウタが引き金を引き、銃弾が発射され建物の一部が音を立てながら崩壊する。すかさずナイフで窓ガラスを壊す。そしてコウタに先に入れとジェスチャーで伝える。

 ビルに入り、崩した建物を確認するとコンゴウが数匹集まって建物を警戒していた。

 

「コンゴウみたいな耳の良い奴が居る時はああやってわざと離れた所で音を出して連中の気を反らしている内に行動だ」

「成程な、すっげー……」

 

 コウタと共に屋上に到着すると、姿勢を低くして下を確認する。

 

「屋上からも偵察するときも上空と周囲の警戒は忘れるなよ。シユウやコンゴウは勿論、オウガテイルもジャンプで上まで昇ってくることもあるからな。あとはできるだけ遮蔽物に身を隠せ。ザイゴートの視力はバカにできねえからな」

 

 コウタに捕捉事項を話し、周囲を警戒しつつ下に目を向ける。

 

「コンゴウが多数。数的に、この辺りを根城にしているな。事前情報じゃこのエリアの周囲でコンゴウが乱入してくることが多々あったらしい。事前の情報も役に立つからな。任務詳細も頭に入れておけ。そして俺達の持ち帰った情報が次に此処へ来る奴の命綱に成り得るんだ」

 

 その後、コウタと共にコンゴウを監視し、他のアラガミも発見次第入電して任務終了時刻に合わせて開始地点へ移動した。

 

 

 

 

「まあ、偵察任務はこんな感じだな」

「中々ハードだな……。ユウ、神機が無いのによく平気な顔してるな。同じ1年目とは思えないぜ……」

「ま、腐っても半年はこのクソっタレな職場で生きてるからな。焦らず着実に力をつけて行けば万事どうにでもなる。その為にも、『死ぬな』だ」

 

 コウタと共にアナグラに帰還し、ラウンジで報告書を纏めながら会話を弾ませる。初陣にしてはそれなりに良い動きをしていた。

 少し油断しやすいところが課題だが、コイツは化けるぞ。

 

「なあ、ユウ」

「ん?」

 

 書類にペンを走らせながらコウタが口を開く。俺もペンを走らせながら適当な返事を返す。

 

「ユウも入隊した頃は俺みたいな感じだったか?」

「あーそうだな。誰だって入隊した頃はそんな感じだぜ? でもお前とユウナは逸材だ。俺なんて丸1か月訓練を積んでやっと実戦だったからな」

「マジで!? 任務中はベテランみたいな動きだったからてっきりすげえ奴なんだなって……」

「ベテランって程数はこなしちゃいねえよ。そもそもベテランなら神機ぶっ壊すとか馬鹿な真似はしねえ。ま、努力次第でどうにでもなるってことだ。防衛班のタツミだってそうだぜ? あいつ、適合率はアレだったが努力であのレベルまで漕ぎ着けたんだ。何とかなるさ、生きてればな。あ、そこの項目はシンプルにこんな書き方で良いぞ」

 

「お、サンキュ。こんな感じで良いか?」

 

「おう、大丈夫だ」

 

 しばらくすると、ユウナがコウタを呼びに来た。どうやら緊急で任務が入ったらしい。コウタには代筆しておくから行って来いと送り出し、俺は静かなラウンジでペンを走らせていた。

 

 

 

 

 報告書を提出した後、俺に偵察任務が入った。

 

 

 

 

 愚社の空母。

 

 アラガミ出現の混乱の中で火事場泥棒を行っていた集団の拠点だった空母。

 かつてはその無法者共と、それに抵抗する集団の戦場だった。しかしアラガミによってその戦いは共倒れに終わり、擱座した空母はそのままになっている。皮肉にも争いは世界を喰らうアラガミによって止められた。

 

 崩壊した吊り橋のタワーに登る。上から周辺を見回すが、視界にグボロが映り、入電を入れる。

 

「小型多数、中型はグボロ以外に無し……か」

 

 いや、もしかしたら屋内や瓦礫に隠れているのかもしれない。上から見ただけではどうしても屋内や大きな瓦礫の影などが視覚になる。

 

 海を見ると真っ先に視界に移るのはエイジス島。

 「アラガミ装甲」によって守られた超巨大「アーコロジー」を建築し、人類安息の地を作るエイジス計画により、鋭意制作中の島。

 

「あんなん出来たって意味があるのかね……」

 

 人が強力な兵器を作り出すのと同じく、アラガミもより強力になって牙を剥く。その度に神機使いがアラガミを討伐し、コアを持ち帰り、より強固な装甲壁を作る。エイジス島が完成しても現状は変わらないだろう。

 あんな島には正直興味が無い。

 

ただ、第3部隊に補給物資を持って行ったとき、一瞬だがとんでもない気配……いや、気配と言うか説明できない何かを感じた。とても巨大で、それこそ全てを飲み込んでしまう程の何かを。例の島といい、エイジス島といい……島ってのは不思議なものだ。

 

 さて、島云々の考察はお終いにして仕事に戻るか。

 

 タワーから飛び降りて、物陰に身を隠しながら進んで空母に乗り込む。

 

「お、廃棄された閃光弾か。良いもの拾ったな。コンバートすりゃそれなりの量のマグネシウムになるから重宝するんだよなこれ」

 

 閃光弾をポーチにしまい、偵察に戻る。

 

 

 しかし、いざ近くまで来てみればアラガミの気配だらけだな。中型の気配もそれな入りに感じる。なんでこんなに集まっているんだ?

 任務の事前情報には特に何も書かれていなかった筈だ。 

 

 いつでも奇襲に対処できるようにスタングレネードを手に取り、使用できるように準備をしつつ慎重に動く。

 

 

 

 ん、あの青フードは……。

 

 廃墟に見知った男が入って行くのを目撃した。

 ソーマの奴、相変わらず単独任務か単独行動か。ただ、空母エリアで任務予定なんて聞いちゃいない。それなら支部長が腕利きに依頼している特務ってやつか。

 

 奴が許可なしにほっつき歩くとは思えないしな。 

 こんなアラガミの巣に1人で放り込まれるとは、極東支部(ウチ) もブラックだな。

 ふむ、余計なお世話かもしれんが、旅は道連れ世は情けだ。背中を見守るとするか。丁度こっちも暇だしな。

 

 

 

 気配を完全に遮断し、足音にも気を配りながらソーマの後をついて行く。時折周囲を警戒し、ソーマとの距離を一定に保ちながらゆっくりと進む。

 アラガミの気配が段々多くなってきた。

 ソーマも気付いたのか、周囲の確認をする頻度が先程よりも増している。まずいな、このまま戦闘になったらアラガミが集まってきて多勢に無勢だ。ここいらであいつにも帰投を推奨しておくか。

 

 

「おい、ソー――」

 

「ッ!」

 

恐らく、無意識に起こる反応だろう。ソーマが振り向くと共に凄まじい速度で神機を横に振ってきた。

 

「ヒエッ!」

 

 こちらも攻撃を上回る速さで、しゃがんで回避する。

 

 

「お前……」

「あっぶねー。バスターをあんな速さで振るとか流石だな」

 

 ソーマは戦闘態勢を解いて睨みつけてきた。

 

「こんな場所でなにしている? 命でも捨てに来たのか?」

「冗談、仕事だ仕事。偵察班も人手不足でな。それでソーマこそ、ここで何やってんだ? 空母で任務の予定なんざ入っていなかったと思うが?」

「お前には関係ない。仕事を終わらせてさっさと帰れ」

 

 やっぱり事情があるようだな。だが、周囲はアラガミ祭りだ。こんな状況で残すわけにも行くまい。

 

 どうやって説得して連れて帰ろうか考えていると、ソーマが無線を取り出して通信を始めた。

 

「任務対象との接触無し。索敵を――了解した」

 

 ソーマは無線をしまい、神機を担いで歩き出した。

 

「死にたくないなら早めに仕事を切り上げろ」

 

 どうやら帰投命令が下ったようだ。

 

「そりゃ、周囲はアラガミ祭りだ。こんな状況で仕事をさせようなんて考える奴は居ないよな? 俺も帰るわ」

 

 俺もソーマに続いて歩き出したら、ソーマはこちらに振り返り、いきなり神機を突きつけてきた。

 

「お前は一体何者だ。ただ適合率が低く成績も平均以下の新兵だと思っていたら、戦い慣れした立ち回りをしやがる。壁の外で生きていたにしてもだ。情報が少なすぎる」

「お、おいなんだよ急に。まあ、落ち着け。そんな物騒なもん突き付けられちゃ落ちいて話もできやしねえ」

 

 両手を上げながら言葉を紡ぐ。

 ソーマは神機を降ろし、再び担いで口を開く。

 

「どんな奴でも、生まれて生きて来た奴には必ず足跡がある。だがお前はどうだ? その足跡が少なすぎる、いや足跡なんて存在しないに等しい」

 

 コイツ感が鋭すぎるぞ……! 化け物かよ。

 

 

「なんだばれてんのか。ああーそうだな……全部答えるつもりはないが、お前の言い分は正解だ。ただ特別な事情があって以前は軍に居た。だから戦い慣れした立ち回りもできる。それだけだ」

 

「……そうか、まあいい。別に興味はない」

 

 そう言ってソーマは歩きだし、俺も後に続いて歩き出した。

 

 しゃあ態々聞かんでええやん……。

 




ゴッドイーター3をプレイしている時、「ぬおおおおおー」って情けない感じの叫び声が聞こえ、ジークの声か?っと思ったらユウゴの声で草生やした。
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