ダンデライオン停滞中…
こちらもよろしくお願いします。
「ずっと一緒に…」
ごめんな…
あの約束は叶えれない。
決めたんだ。
強くなるって、決めたんだ。
たとえ、お前に嫌われても。
俺が傍にいちゃいけないから…
さよならしなくちゃいけないから…
この先きっと…
お前には心から信じあえる人たちができる。
掛け替えのない大切な大好きな人に巡り合える。
幸せな人生を送れる。
どうか、悲しい顔をしないで。
俺のことは忘れて幸せに生きて。
俺の大好きだった笑顔で幸せになって下さい。
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深く暗い静かな夜
街はほとんど音を出さず、静寂な真夜中である。この街に住む住民のほとんどが一日の疲れを癒すため、明日に備える為、休心しているだろう。
そんな街のある一本の電柱の頂上に暗闇の中目を擦らないといけない程、夜と同化している存在があった。
普通に考えれば電柱の上にいるのは鳥ぐらいのものだろう。
ましてや、人が立つはずがない。
だが、その電柱にあるのは人の形をしていた。
背格好は男。まだ17~8頃と思われる青年は全身黒色で覆わている。黒のパーカーに黒いズボン・黒いブーツ。そして、漆黒の髪と瞳が印象的である。
まだ少し冷たい春風に煽られながら、じっと遠くにある森、いやその奥を見つめていた。
年齢にそぐわない程の無表情さ。しかし、漆黒の瞳の奥では少し悲しみを宿しているように見える。
突然、彼の顔横の何もない空中に赤い円形が現れた。
彼は驚くこともなく、未だに森の奥へと視線を向けている。
その円形は光を放ち、徐々に形作られ獣が姿を現した。
彼の頭と同じくらいの大きさで、牙と爪を持つ翼の生えたスぺサルタイトガーネット色のドラゴネット。
「お待たせ!」
言葉を持つその小さなドラゴンは翼で空中に浮かびながら、微動だにしない彼を気にすることなく話掛ける。
「どうだった?」
「うん、やっぱり生きて捕まえろって言ってたよ。でも、シスターの命が優先だから、場合によっては始末しろだってさ。」
「ちっめんどくせいぇな…。さっきから堕天使の
彼は異様な嗅覚の持ち主なのか遠くの場所から感じる
もうお分かりのことであろう。彼は人ではない人外の者。
人の形をした人ではない存在、悪魔と言われる種族が彼であり、ドラゴネットは彼の使い魔と呼ばれる契約により使役する獣であった。
「嬉しそうだね、ハルト」
「…めんどくさいっつったんだ」
彼、ハルトこと
他の者ならその睨みつけにより、悲鳴を上げても可笑しくない程であったが、長年の付き合いのせいでルーガはそんなことお構い無しで言い続ける。
「だって顔に書いてあったよ?本当は嬉しいくせに~」
「…」
ルーガはハルトの周りを飛び回りながら、小さな爪の生える赤い両手で口を抑える
からかう視線でニヤニヤと笑みを浮かべて、言葉を続けていた
「隠す必要なんてないのに~」
「…ルーガ…」
「もう照れ屋さんッ!って何…?」
「そろそろ黙らないと消し炭にするぞ」
「…ごめんなさい」
ルーガの笑みは絶対零度にまで冷え切ったハルトの視線とオーラと額にうっすら浮かんでいる青筋により、顔面蒼白へと一気に変わっていった。
暫く静寂が辺りを包んでいた。
「ったく、馬鹿なこと言ってないで行くぞ」
「ラジャッ!」
先ほどとは異なる雰囲気へと変化する一人と一匹
「仕事の時間だ。」
「目指すは、教会!シスター、アーシア・アルジェントの救出へ!!」
次の瞬間、電柱の先から2つの影は一瞬にして消えていた。