ベガ大王ですが、何か?   作:ないしのかみ

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今回の作業用BGMは『AfterDevilEorce』より「狂王の後継者」です。
今は亡きコンパイルの作戦級SLGですね。画面を開くと最初に鳴るBGMでした。勇壮だけど、どこか不安にさせるオープニングです。
PLは少年国王カシスとなり、小国クォーダの独立を護らねばなりませなん。
このカシスってのが、多少、ベガのキャラクターに影響を与えていたり(笑)。

このゲーム、ファンタジーなんだけど主な武器がマスケット銃と剣なんですよ。士気のバラメーターがあって減らさないと幾ら戦っても駄目。逆に銃撃で士気を下げればどんな大軍だろうが、白兵であっと言う間に崩壊します。ナポレオニックみたいな陣形を変更して戦う所が面白かった、
え、魔法? ありますよ。原子砲並みの核(にしか見えない)砲撃をする魔闘兵部隊が。勿論、当たればそこは死者累々で焼け野原です(笑)。


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 バク・ラリアード、ガン・マグナム、マグ・アンドロメダの三名は、偽女神事件での主犯格であった。

 ベガ誘拐の実行犯である。

 オストマルクの武人階級である〝シシ〟の一員であり、攘夷思想と言うか外国人(この場合、異星人か?)排斥を掲げて、テロリズムを繰り返す過激な連中だった。

 自国内にある人員や施設、大使館の焼き討ちやらを行うのみならず、時には他星にも赴いて武力抗争を行う厄介な連中である。

 

「奴らの名を、また聞くとは思わなんだな」

「はい。しかし、連中がフリード星で活動しているのは確かです」

 

 しかし、「一旦捕縛された連中はオストマルク側に引き渡され、故国の監獄だか収容所だかにぶち込んだ筈だが?」と問うと、侍女長は頷いた。

 

「連絡途絶の影響でしょう。我々の資料にもそうあります」

「情報は逐一、秘匿回線で更新されているから、資料がそのままであるなら……」

 

 無論、書き換えられているのだ。

 フリード星はオストマルクにも似た異星人嫌い(ゼノフォビア)で、かの国よりは緩いとは言うものの鎖国政策を取っているから、本来ならこの手の逃亡者が容易く来星可能な場所では無いのだが、もしも情報の書き換えと言う武器が連中にあるならば、割合、手軽に潜り込めるのかも知れない。

 

「賄賂と言う手段もありますしね」

「ああ……」

 

 フリード星の官憲はこの手に甘い。

 地位を利用して金を稼ぐ事が横行しており、特に身内に便宜を図るのが当然と考えられているから、少しでも権力者にコネを持つ者の頼みは聞いてしまう傾向が多いのだ。

 つまり、入国審査官にコネがあれば、法は簡単に破られるのは目に見えていた。

 

「しかし、良くオストマルク人の正体を掴んだな」

 

 それに対しては「偶然でした」とルーペは語る。

 配下のシャーマンを駆使して、襲撃者達の情報を掴んだのである。

 

「その課程で幾人もの部下を失いました」

「練度の低い部隊だったから、大変だったろうな」

 

 前にも言ったが、侍女、つまりルビーナ付きのシャーマンは二線級の者達である。

 人数こそ多いが、それは脅威度が低い訓練部隊故の事情に過ぎないし、後方任務が多いだろうと想定して若く、練度もそう高くない人員で構成されている。

 これには仕える主が幼年の姫であると言う特殊事情もあった。

 学友扱いで同伴出来る方が適しているからである。

 同年代ならば、大人では付き添えない場所にも入るのにも都合か良い。

 

「しかし、消耗も激しいな。

 この二年で、予備も含めて三十名を数えた侍女が、既に半分に減っているとは……」

 

 軍隊の常識ならば、隊の三割が損耗すると全滅判定であるから、五割の損害となら、とっくに崩壊していてもおかしくない。

 ルーペは「再三、本国に窮状を訴えましたが梨の礫で……。とうとう、封鎖を直接破りました」と答える。

 まぁ、連絡が全て改変されれば、さすがに怪しいと思うわな。

 

「報告を続けて構いませんか」

「ああ、失礼した。続けてくれ」

 

 吊り目に侍女長は続けた。

 バク達オストマルク人の存在は、手元のファイルで簡単に発見したそうだ。

 この事から例の情報改変は通信中の内容なら書き換えられるが、一旦、フィルかならび文書化した物には手が加えられぬのが判明している。

 彼女らが持っていた資料は、ベガ星本国で既に作成された物であったからだ。

 

「もっとも、もしかすると電子媒体では危険かと判断しまして、重要文書は紙に打ち出しました」

「それが、この惨状か」

 

 執務室に全体に散乱する文書。

 無論、今でも紙媒体による文書だって珍しくないが、一時的な物である。

 

「一応、古典的なマイクロフィルム処理になってますが」

「と言う事は、中身はネガかよ」

 

 一応、感光式のフィルムカメラがこの世界では一般的な物だ。

 と言うか、デジカメは軍用の扱いで民間には市販されていおらず、あるとしても重く大きい機材として放送用に許可されているに過ぎない。

 一般人が高性能のカメラを所持出来ないのには、無論、防諜用の理由もあるが、フィルムメーカーの利権問題もある程度関わっていると俺は見ている。

 まぁ、だからこそ「お正月を写そう。ベガカラーM100!」とかのフィルム会社のCMが毎年見られて、何となく懐古気分に浸れる訳だけどさ。

 

「その資料でオストマルク人達の正体が判明しました。もっとも、名が一致した時は驚きでしたが」

「と言う事は、隠れ家か何かを掴んだ訳か」

「はい。しかし、踏み込んだ時は裳抜けの空でした」

 

 報告に戻ったシャーマンの他に、監視に残されたシゃーマンが居たがサークレットを残して行方不明。

 明らかに殺害されたのだ。

 シャーマンは殺されると死体も残さず消えてしまうからな。

 

「報告に戻ったカルメと殺害されたらしいオモメは、連中の会話からバク、ガン、マグの名を耳にし、顔も本人であると確認ししております。もっとも、数年経っているので面影でですが」

「中年だったバクはともかく、他の奴らは若かったからな」

 

 確か二十歳前だった筈だ。

 バクだけが大人で、他は血気盛んな若侍って感じだったからな。  

 

「とにかくご苦労。あ……」

「何か?」

 

 重大な事を思い出し、俺は怪訝な顔をする侍女長にそれを尋ねる。

 

「エトワールに対して『姉者』と言った奴は誰だ?」

 

 しかし、この質問に関してはある程度の答えが俺の中にあった。

 無論、襲撃して来たオストマルク人は奴ら三人だけではあるまいし、別人の可能性だって充分にある。 

 だが、その心当たりは多分、当たっている。

 

「マグです。マダ・アンドロメダ」 

 

 

〈続く〉




約2,100文字。

締め切り大幅超過です。
一身上の都合とパソコンの不調が主な要因です。
おまけにスランプも重なりました。ルビーナとベルバランが出る予定だったのを変更したら、文章が乗らずにつまらないんですよ。
しかし、奴らが登場すると長くなるし、ベガが脇役になってしまう。
難しいです。
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