はちまんエンペラー   作:Nokato

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到着

 

 

「ここが…」

「アスタリスク…」

「…おい二人とも。とりあえず荷物の確認を学校にしてから集まろうぜ」

 

アスタリスクに到着した。今は午前10時過ぎだ。呆然と目の前の景色に圧倒される二人の手を取り、俺は少し道の脇にズレる。通行人の邪魔になるからな。

 

「え、えぇ、ごめんなさい。少しばかり見とれていたわ」

「わ、私も…」

「まぁ気持ちは分からんでもない」

 

見渡す限り高いビル、凝ったデザインの店、行き交う人々…東京でもこんな活気はないのでは無いだろうか。おのれ東京…千葉を植民地と捉えた解釈のツイートを見た時は沈めてやろうかと思ったぞ…

 

なんてくだらない思考をしつつも、俺は二人と話していく。

 

「まぁとりあえずここは商業エリアだし、星導館はすぐそこだ。着いたら一階連絡してくれるか?」

 

そう、俺達は今商業エリアにいる。ので、雪ノ下達は近いんだが、俺は真反対の学校なので少しばかり遠い。まぁ普通に走って行くけどね。

 

「分かったわ。気を付けてね」

「ヒッキーまた後で!」

「おう、お前らもな」

 

手荷物は財布と端末位だが、さてこのまま真っ直ぐ学院に向かうのも口惜しい。雪ノ下達には悪いが、俺的死活問題であるMAXコーヒーが存在するかどうかだけ確かめながら向かうとしよう。

一応ダンボールで取り寄せてるけど、外で買えないとなぁ…

 

こうして俺は一人、レヴォルフへの道を変則的に走りながら向かうのであった。

あ、やべすいません。

 

…人多いからやっぱ歩いて行くか。

 

 

 

 

▽△▽

 

 

「最高だぜ…」

 

MAXコーヒーで喉を潤しながら俺はレヴォルフへの道を行く。

いやぁまさか自販機にMAXコーヒーが置かれてるとはな!正直期待してなかったがほぼ全ての自販機にヤツが存在していた。俺は改めてアスタリスクの凄さを目の当たりに、感動で目が濁っている。いや元々でしたすいません調子乗りました。この流れで俺の目をアスタリスクのせいに出来るかなって思ったんです…

 

まぁそんな事はさておき。いや重要なんだけどね?

とりあえず今は裏路地を通ってレヴォルフに向かっているのだが…騒音と轟音、そして不穏な空気を漂わせる場所に迷い込んでしまった。

 

「…歓楽街か」

 

確かレヴォルフの生徒が多いんだっけ面倒だなぁ…と思いながら歩いていると、突如俺の真横の店が爆発した。

 

「ぶっは」

 

思わずMAXコーヒーを噴き出し、空気を求めて咳き込む。すると煙に巻き込まれてさらに咳き込むという悪循環に陥った。なんだなんだ何が起こった?

 

「っしゃお前らずらかるぞ!」

「おうっ」

「あいよこっちだ!」

 

と、煙の中から如何にもな声が聞こえてきた。よく目を凝らせば、煙の中に薄くコンビニの看板が見えた。…強盗か?

 

さて…どうするか。周囲の人達は逃げ、犯人らしい声は今そこで聞こえた。つまりそこにいるって事だ。はぁ…ま、見逃すって訳にも行かないか。

まずはここで腕試しだ。密かに鍛えていた俺の力、少し試させてもらおうか?

 

「…風よ」

 

俺は右手に星辰力を集中させ、風の塊生成し、それを打ち上げた。風で煙が巻き上がり、霧散していく。

 

「な、なんだ?」

 

そんな声が煙の中から聞こえた。すぐに消えたのでそちらを見ると…なんともまぁ、如何にもが居た。何それ風呂敷じゃないの?なんで巻いてるの?って言う柄のスカーフで口を隠しサングラス、片手にはそれぞれボストンバッグを持ち、もう片方には煌式武装の剣を持っていた。

 

三人か。そのうちの一人が俺に気付き剣を向ける。

 

「お前がやったのか!?」

「…そうだけど。煙たいし」

「畜生邪魔しやがって!」

「いいからさっさと逃げるぞ!」

「…逃がすかよ」

 

比較的冷静な一人が俺に背を向けた。同時に俺は光の玉を顕現させ、それを鞭へと姿を変える。

 

「コケて鼻っ柱折るなよ」

「ああん?何言って…っがあああ!?」

「おい康弘!?」

 

康弘と言うらしい男に向け、俺は鞭を操った。鞭は男の右足に絡みつき、何重にも縛り上げる。俺はそれを勢いよく引っ張ったので、奴は足を持っていかれ、顔面から地面に衝突した。そのまま持ち上げ、鞭で縛り上げていく。全身簀巻きにすれば完成だ。

 

「あと二人…」

「チッ…舐めんなよ!?」

 

そういうと残りの二人の内一人が周囲の瓦礫やらゴミやらを操作し、俺に向けて撃ち出てきた。…成程サイコキネシス。

 

「潰れて死ね!」

 

だがまぁ、この程度じゃあなぁ…

俺は鞭をその辺の柱に括り付け、顔面落ち君が逃げられないようにする。そのまま両手を開けた俺は更に星辰力を集中させ、左手から青い炎を顕現させた。

 

「行くぞサタン」

 

誰もその声には応じない。使()()()()()()()力なので短い時間で使わなければいけないのだが、今はまず落ち着いて目標を見定めた。

飛来するゴミやらを俺は全て青い炎を持って燃やし尽くす。この炎は現状、左手からしか出ないので慎重になりながら。

 

目標を全て燃やし尽くすと、向こうの呆気にとられた強盗(?)の顔が目に入った。

 

「…だ、魔術師(ダンテ)…」

「何個力持ってんだよ…!ふざけんじゃねぇ!」

 

諦めずにまだまだサイコキネシスで物を使い俺に攻撃を仕掛けるが、俺はまた青い炎を持ってして燃やし尽くした。…そろそろ止めておくか。

青い炎を消し、俺は両手をだらんとさせる。

青い炎は、結構な星辰力を消費する。まぁでも連続使用一時間で結構しんどい位なのだが、それ以降は体温がめちゃくちゃ下がるという後遺症付きだ。なおこれは24時間続くのでマジで控えたい。アレキツすぎるからねマジで。マジで(3度目)

 

しかしこれには自分でも驚く。…俺の魔術師としての才能にだ。大概はコイツのようにサイコキネシスなど、()()()()()する感じなのだ。エレ…シュキガル?やら歌姫やらも魔女(ストレガ)らしいが、その人達も俺のように()()()()()()()()()()()事は無いだろう。

要するに俺は特別スペシャルにして唯一無二でオンリーワン、論理的にロジカルシンキングしてみれば…頭痛がしてきた。

 

まあアレだ、何にせよ俺の能力は割と万能なのだ。すげぇだろ?…今俺の近くに強盗っぽいのしかいないけど。なんだこの自慢。寂しいよ。

 

段々イライラしてきた。小粒のゴミばっか集めて寄せやがって。何が悲しくて空き缶避け続けなきゃならんのだ。

パチッ、パチパチッと音が鳴り始める。同時に俺の右手から火花が迸り始めた。段々と音は大きくなり、火花は目に見えて変化した。…そう、電流に。

 

やがて全身から電流を溢れさせ、バチバチと轟音を響かせ始めた俺に、ついに強盗っぽい奴らは腰を抜かす。

 

「な、なんだよあれ…」

「ば、バケモノ…なんで何個も能力が…」

 

さぁな?

 

「それが能力なのかもな?」

 

それが強盗っぽい奴らに向けた最後の言葉だった。全力で星辰力を溢れさせた俺は電流を奴らに向け全身を焦がした。

…ま、加減はしたし奴らも星脈世代。軽い火傷程度だろうよ。

 

服全焼してるけど、ね。

 

 

△▽△

 

 

「って感じです」

「ありがとう。目撃証言もあるし、事実と見てよさそうだな…もう行ってくれていいぞ」

「うす、後はよろしくお願いします」

「ああ、お手柄だったな」

 

そんな褒め言葉を貰い、俺はその場を退散する。誰が通報したのか、アスタリスクにおける警察のような組織星猟警備隊(シャーナガルム)が駆けつけ、その場にいた俺に事情を聞いてきた。まぁ犯人はそこに焦げてるし縛られてるしで若干引いてた気がしないでもないけどそんな事はどうでもいいんだよ!

結局、話を聞いてみればこのコンビニは違法なもので商品販売の裏で違法薬物売買にも手を染めていて、今回捕まった三人は金が無くなり薬物を買えなくなったので奪うという強硬手段を行ったのだそう。馬鹿だなぁ…と思いつつ急ぎレヴォルフに向かう。

 

道中に雪ノ下達から連絡があり、既に商業エリアに向かい始めるのだそう。手短に遅れているあらましを伝えると賞賛半分心配半分と言ったところだった。

 

少し嬉しくなって爆速で走ってしまったのは若気の至りだ。青春の思い出だ。

…以前は嫌い避け、見下していた青春の、な。

 

 

 

 

△▽△

 

 

レヴォルフ黒学院。その学院は見るからに怖いオーラを放っていたがこんな所でビビってはいられないと足を踏み入れる。…おお、めっちゃ睨まれるな。でも何でだろうね。皆俺にビビってる?…いや目に引いてるだけかな。それならそれで好都合なんだけどさ。

とりあえず門近くの掲示板から学院内の地図を見て職員室に向かい、本人確認を行い寮の鍵を貰い移動する。先生まで怖いとか何事?やっていけるか心配になって来たお……気持ち悪。

 

さて寮だが、俺は一人部屋のようだ。なんでも今年度の新入生は奇数だったんだと。テキトーにくじ引いたら俺がぼっちになったらしい。

…フッ、運命までもが俺の敵になろうとも俺は負けんぞ(泣)

 

まぁでも良かったぜ。同室の奴が五月蝿かったら燃やしてたかもしれないしな。しないけど。

 

さて、荷物も確認したし商業エリアに向かいますかね…

 

 

 




八幡の能力一応書いときますね

青い炎《後にー煉獄の炎ーサタンブレイズと命名》。青色の炎で、対象を燃やし尽くすか使用者の意志で消さなければ燃え続ける消えない炎

光。光を操れる。剣のようにしたり鞭のように扱える。光子によって世界中すべてのコンピュータの上をいくほどの超高速演算も可能で、これにより攻撃・会話も可能な3Dホログラムの分身を10体まで生成可能。光通信に介入して情報収集も。

電力。電力を自在に操作して攻撃することができる。また人の脳に電気刺激を与え、人格を麻痺させて操ったり、死体には筋肉に直接電気信号を送ることにより動かすことができる。また部屋中に帯電網を張り、そこから一気に雷並みの電力を放つ「空中放電(フラッシュオーバー)」や、電力を最大まで高熱にし、攻撃する「高熱電流(アークテンション)」など多彩な技を持っている。また、電気自身の密度を上げることで電気が肉眼で認識できるほど具現化させることもできる。

空。空気を自在に操作することで、風や真空を発生させ、対象物を切り裂いたり押し潰したりすることが可能。

この四つですかね。七つの炎ですが、それはおいおい出すかもです。まぁそれらは全部使用制限付けますけど
基本的に空と光で戦いますが、感情的になると電力出ちゃいます。電撃姫ではないです
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