勝手に転生させられた挙句、転生した世界はダンまちでした!? ~主人公ハーレム物語~ 作:サクサクフェイはや幻想入り
シルさんと買い物をしたその日の夜、俺は豊穣の女主人にいた。 居ること自体はそこまで珍しいことではなく、別にいいのだが、なぜかカウンターの内側で鍋を振っていた。 本当に意味が分からん
「ほらアーニャこっちは出来上がったよ!」
「なんで今日はこんなに忙しいニャー!?」
「坊主、そっちは!」
「これで、終わりです!次のオーダーに取り掛かります」
「はいよ!」
何故かこのようにミアさんからもせかされ、俺は豊穣の女主人のカウンターの内側で鍋を振っていた。 別に大事なことじゃないけど、二回言った。 そもそもこうなった発端と言うのが、シルさんと買い物に行き荷物を持っていたのもあるし、シルさんの機嫌を直すために店までついて行ったのだが、店に着くころにはもうシルサンの機嫌も直り荷物を置いて帰るだけだったのだが、店の中は大混雑。 シルさんはミアさんに怒鳴られながら店の奥に引っ込み、俺は荷物をカウンターに置いて夕方と言うこともありご飯を食べようとしていたのだが、店が大混雑と言うこともありシルさんからヘルプを貰ってしまう。 それもウェイトレスではなく料理を作る側に。 当然俺は却下したのだが、ミアさんがそれを聞いており、最初は任せる気はなかったらしいのだが、あのマスター、つまりリリィのバイト先のマスターが認めた味と言うことを知り、シルさんを連れ出した罰と言う名目で手伝いをさせられる羽目になったのだ。 人気店と言うことは聞いていたが、マスターってすごい人だったんだなって、その時は他人事のように思ってました。 そんなわけで、俺は豊穣の女主人で忙しく鍋を振っていた
「セフィロスさん、オーダーです!」
「そこに置いといて、こっち作り終わったら作り始めるから!」
「はい!」
シルさんからオーダーを受け取り、俺が作った料理をシルさんがお客様に運ぶ。 さっきからその繰り返しだ。 そろそろ休憩が欲しいんじゃー
「一名様入りまーす!」
シルさんの元気な声が聞こえる。 楽しそうに仕事しているのはいいが、巻き込まれた俺の身にもなってくれ。 厄介ごとに巻き込まれた感じはしたが、ここまで厄介になるとは思っていなかったので俺は、オーダーをこなしながら小さくため息をつく。 目の前のカウンターに誰か座ったようなので、俺は気を引き締めながら次のオーダーを作り始める
「セフィロスさん!?」
「ん? ベルか」
どうやら目の前に座った客はベルのようで、俺を見て大層驚いていた。 いや、なんでだよ
「セフィロスさん、お知り合いなんですか?」
「俺が面倒見てた新米冒険者」
手を動かしながらシルさんの質問に答える。 ベルはベルで、俺の手元を見ながら愕然としていた。 いや、このくらい出来ないとこの客量さばけないから。 動作の高速化、なんて言えば聞こえはいいが、この忙しく量の多い注文をさばくにはスピードが求められるわけで、思いもよらないところで俺の料理スキルはアップしていた
「コラ、何くっちゃべってるんだい!シルはさっさと出来たの運びな!!」
「はーい」
「坊主はもういいよ。 このくらいならアタシ一人でも捌けるからね」
「はいっす」
「助かったからね、アタシのおごりだからじゃんじゃん食べな!」
気持ちのいい感じで言われるが、それってバイトの給料なんじゃ? なんて思ったが、突っ込まないでおいた。 大体疲れたし、腹減ったし。 カウンターの内側から出て俺は、ベルの隣に腰を下ろす
「あー、疲れた......」
「お疲れ様でした......」
ベルが苦笑いをしながら水を差しだしてきてくれたので、俺はそれを受け取り一気に飲み干す。 ようやく一息つけたので、俺はゆっくりとメニューを見る。 今日はミアさんの奢りらしいし、いつもは頼まないちょっと高いものでも頼もうか。 そんなことを考えていると、隣からベルに声をかけられる
「セフィロスさんて冒険者ですよね?」
「そうだけど、なんでそんなこと聞くんだ?」
「えっと、料理を作る姿が似合っていたので」
「本当に何を言ってるんだお前は......」
ベルの言葉にメニューから目を上げ、ベルを呆れたような表情で見る。 ベルはすみませんと苦笑いしていたが、反省してるのかこいつ
「でも料理してるセフィロスさん、かっこよかったですよ?」
素敵な笑顔を見せベルの言うことを肯定するシルさんだが、今回はその笑顔に騙されない。 カッコイイと言われたことは百歩譲っていいとして
「今回こうやって手伝ってたのはシルさんが原因ですからね?」
「そうでした、ごめんなさい」
片目を閉じ、舌を少し出すシルさんに出会ってから何回思ったかわからないがあざといと思いつつ、反省の色が全くないシルさんにため息を吐きつつメニューを注文する。 ベルも同じように注文をし、料理が来るまで雑談をし始めた
「それで? 今日もダンジョンに行ってたのか?」
「はい」
「昨日のこともあったのに、お前もすごいな」
「あはは......少し思うところがあったので、それで」
苦笑しているベルだったが、妙に決意のこもった目をしていたのであえて何も言わなかった。 なにはともあれ、ベルも昨日の件でダンジョンにトラウマを持っていないようだ、よかったよかった。 そのあとダンジョンとは関係ない私生活の話になり、少し経った頃ようやく料理が運ばれてきたようだ
「おまちどうさまでした!」
「腹ペコだったからようやく食事にありつける」
「す、すごい量。 食べきれるかな......」
シルさんが運んできた料理を目の前に手を合わせ、食べ始める。 これも前世の習慣だが、やっぱりこういうのはやらないと気持ち悪い。 ベルも食べ始めたようだが、食べても減らない量に頬をひきつらせていた。 多分俺が食べる前に言っていた、ミアさんの拳骨話の影響かな。 ちょくちょくベルと雑談をしつつ料理を食べていると、なぜかシルさんが料理を持って俺の隣に座り始める
「ん? どうしたのシルさん」
「休憩を取ろうと思いまして」
ミアさんを見てみると呆れたような表情をしていたが、何も言ってこないところを見るといいのだろう。 ・・・・・・周りが忙しく働いているところに目をつむれば。 今もアーニャさんやクロエさんから恨み言が聞こえるし。 シルさんを見てみるが、どこ吹く風でおいしそうにに料理を食べていた。 ホント気にしないというかなんというか
「・・・・・・お二人って付き合っているんですか?」
「何言ってんだベル?」
「何言ってるんですかベルさん?」
思わずシルさんとハモってしまったが、本当に何を言ってるんだこいつは? 俺が呆れた表情で見ると、シルさんの態度でもわかったのだろう、ベルは慌てた様子で謝ってきた
「す、すみません!お二人ともとっても仲が良く見えたので、もしかしたら付き合っているのかなーって」
「ならお前は自分の神様と付き合ってるのか?」
「えぇっ!?」
ひどく驚いた様子のベルだが、昨日の応接室のことを思い出すとベルの理論で行けば、二人は付き合っていることになるのだが。 ベルがと言うよりも、ベルの主神ヘスティア様がベルにべったりなわけだが。 昨日も謝りに来たと思えば夫婦漫才はじめるし、果てにはベルに抱きつくし。 謝罪とお礼をしに来たのはわかったのだが、本当に何しに来たのって言いたかったもん俺
「そ、そんな!僕と神様なんかじゃ全然!それに、あの......」
「いや、そこまで顔真っ赤にしなくても......」
「うぶなんですねベルさんて。 さっきの質問の答えですけど、別に付き合ってはいませんよ? 仲が良いって言われて悪い気はしませんけど」
はたしてシルさんの言葉はベルに届いているのだろうか? いまだに顔を真っ赤にしながら俯くベルに、俺は今日何度目かわからないため息をついた
バレンタインシルさんかわいー!! リリもかわいいーー!! バレンタイン、最高です。 それにしてもアイズたん、投票強すぎでは?
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