勝手に転生させられた挙句、転生した世界はダンまちでした!? ~主人公ハーレム物語~ 作:サクサクフェイはや幻想入り
今日は珍しく一人でダンジョンに来ていた。 と言っても、元々ダンジョンには一人で来ているんだけど。 ベルと行くこともあるが、偶然にダンジョン内であったりしてそのまま行動を共に、というのが多い。 ロキファミリアも今日は行くつもりはないので、ダンジョンに一日中籠るつもりだ。 そんな連日行っても迷惑だろうし。 それに俺自身試してみたいことがあるのだ、魔法を。 身体強化魔法は使ってはいるが、それ以外の魔法を使っていないことに気が付き試しに来た、という次第だ
『魔力は順調に上がってきて身体強化魔法の持続時間は増えてるけど、魔法はどうなんだ実際』
『わかりませんが試しに撃ってみましょう、ちょうどこの奥にモンスターが一匹いますので』
『了解』
通路を抜け少し広くなったところを岩場に隠れながら見ると、ゴブリンが一匹だけこちらに背を向けて立っている。 さて、異世界に来て身体強化魔法をぬかすと最初の魔法だが何にしよう。 このすばの魔法もたくさんあるわけだが、あんまり大掛かりなものを発動しても後処理が面倒なので、無難に
「ファイアーボール」
無難に火の玉を撃ち出す魔法にした。 魔力はあまり込めなかったのだが、ゴブリンは消え失せ魔石だけが残る
『魔力もあまり減っていませんね』
『あまり魔力込めなかったからな、上層のモンスターならもう少し魔力削っても倒せそうだな』
『モンスターごとに魔法抵抗力も違いますし、もう少しデータが欲しいところですね』
『とりあえず行ける階層は踏破して、データを集めるか?』
『そうですね。 ナビゲート開始します』
夕凪のナビゲートをもとにダンジョンの探索を再開する。 魔力に関しては大幅に持っていかれるのではと心配していたが、そんなこともないようなので安心した。 一応稼ぎに関しては午前中にも潜っていたし、心配はないのだがこれなら今回も期待できそうだ。 その後、とりあえず許可されている階層まで踏破しデータを収集していたが、やはりモンスターによって込める魔力は違いがあるようだ。 いろいろな魔法を試したが、一番魔力を込めず敵を倒せたのは風属性の魔法だろうか。 ブレード・オブ・ウインドなんか戦闘中でも使い勝手よさそうだし。 ただパーティーを組んで潜った場合、味方がどこにいるか常に確認して込める魔力も少量にしないと味方まで切りかねないけど。 後は状態異常を起こす魔法、スリープとかパラライズとかも便利だ。 と言ってもやはりというか、効果はモンスターによってまちまちだ。 多分一番どのモンスターにも効果があるのが、状態異常というかフラッシュという目くらましの魔法。 強い光で目つぶしするのだが効果は絶大。 目があるモンスターならどれでも効くし、暴れまわるのも気を付ければ攻撃なんて食らわないし。 ただパーティーで潜るときは使えないが。 そんな感じで、威力が大きいものや後々の処理が面倒なものは使えなかったが、いろいろな魔法が試せたのでダンジョンを後にする。 換金所に行くと、いつものように瞳が濁り切った職員が対応してくれたわけだが
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「「カンパーイ!」」
リリィとグラスを合わせ、乾杯をしてから料理をいただく。 今日の食事当番は俺だったのだが、ダンジョンに潜って疲れてるだろうとリリィが気を使ってくれたため、豊穣の女主人で夜食となった。 正直言って、ダンジョンに潜るよりロキファミリアで模擬戦やってるほうが疲れるのだが...... 細かいことは気にせずにミアさんの作った料理を食べる。 相変わらずのおいしさだ。 ミアさんを見ると忙しそうに料理をしているが、楽しそうだった
「楽しんでますか?」
「騒がしいですけど慣れましたし、楽しんでますよ」
お盆にお皿を積み上げたシルさんが話しかけてきたのだが、あきらかに持ちすぎではないだろうか? 少し気になるが料理を食べながらシルさんの質問に答える。 最初は本当に騒がしくて、早く家に帰りたかったが、不思議と人間慣れるもので今は楽しんでいる。 シルさんもそれが分かっているのか、にっこり笑いながらその場を後にしようとしたのだが
「あっ!」
やはり積みすぎたらしく半分ぐらい落ちてしまう。 俺は瞬間的に身体強化魔法をかけ落そうになっている皿を拾う。 この頃は持続時間もそうだが、瞬間的にかける練習もしているので、魔法の発動速度も速くなっていたりする。 こんなことで役に立つとは思わなかったけど
「危ないですよシルさん、気を付けないと」
「あぅ...... すみません、ご迷惑をおかけしました」
「怪我したり何かあってからじゃ遅いんですから。 リューさんもありがとうございます、たぶん僕じゃ全部は拾えなかったですから」
「いえ、お礼を言うのはこちらの方です。 ありがとうございました」
皿を片手に持ちながら会釈程度に頭を下げる金髪のエルフ、名前はリューリオンさん。 前に強制、もとい、バイトしたときに軽くだが紹介してもらったのだ。 身のこなしや、立ち振る舞いから高レベルの冒険者なんじゃないかって思ってはいるが、人の過去をむやみに聞くのもあれなので聞いてはいない。 とりあえずこのままでは料理も食べれないので、厨房の流し台に皿を置き席に戻る
「セフィロス、お見事でした」
「ははは、まぁ皿も割れずシルさんに怪我がなくてよかったよ」
席に戻るとリリィが声をかけてきた。それからリリィと他愛無い話をしながら料理を食べ、たまに話しかけてくるシルさんの相手をしていると
「ん? シルさん休憩?」
「はい、隣失礼しますね」
いきなり料理を片手に隣に座ったからなんだと思ったが、よくよく考えると休憩かと思い聞いてみると案の定だった。 ミアさんを横目で見るとこっち見てないし、どうやら許可しているらしい
「明日はいよいよモンスターフィリアですね」
「モンスターフィリア? なにそれ」
「えっ!? セフィロスさんモンスターフィリア知らないんですか!?」
「いや僕、オラリオに来たばかりだよ?」
「えっとですね、モンスターフィリアというのはですね」
リリィの語ったモンスターフィリアの概要をまとめると、まずガネーシャファミリア主催のお祭りで、祭りの内容はテイム、つまりモンスターの調教を生で見せようという企画らしい。 それで各地ではイベントごとがあり、オラリオ全体が盛り上がるとか。 楽しそうっちゃ楽しそうなのだが
「ダンジョン、行きも帰りも混みそうだな」
「せっかくのお祭り行かないんですか?」
「一人で行っても虚しいだけでしょう」
何が悲しくて一人で分かりもしない祭りを回るのだろうか。 だからって野郎だけで行くのも勘弁だけど。 リリィは明日もバイトが入っていることはあらかじめ来ていたので、残念そうな顔をしていた
「なら私と一緒に行きませんか」
「へ?」
少し照れた風に言うシルさんはかわいいと思うのだが、なぜか後ろのリリィの威圧感が半端ない
「私、明日お休みなんですけどほかにお休みの人いなくて、一人で回る予定だったんですが...... 一緒に行きませんか?」
瞳の端に涙をため再度聞いてくるシルさんだが、あざとい!こうなったら断れるわけないわけで、リューさんそんなにじっと見ないでください。 てかアーニャさんとクロエさん、文句言ってるなら助けてくださいよ。 あ、ルノアさんにしばかれてる
「えっと、俺でよければ」
「はい!」
シルさんは笑顔なのだが、周りが阿鼻叫喚な状態だ。 てか聞き耳立ててたのかよ!! あ、騒いだ冒険者たちがミアさんに粛清されてる
「それじゃあ明日、店の前で」
「わかりました」