勝手に転生させられた挙句、転生した世界はダンまちでした!? ~主人公ハーレム物語~ 作:サクサクフェイはや幻想入り
ギルドでの換金も終わり、シルさんからの弁当を食べつつダンジョンに向かう。 相変わらずシルさんに弁当を渡されるのだが、断っても渡される。 そろそろお礼もいいと思うのだが、結局断れない俺も悪いのか...... シルさんの料理は相変わらず独創的で、作ってもらってる分際で意見を言えるわけもなく、他の店員さんにも言えないので結局言ってない。 食べられるので問題なのだが、慣れてきてるから怖いね。 弁当を食べ終えダンジョンに入る、相変わらず薄暗いがもう慣れたもので、夕凪にナビゲートしてもらいながらモンスターとエンカウントしていく。 ちなみにベルとは別々に冒険している。 元々短期間の約束だし、それにベルもちゃんと警戒するようになったし、もういいかとミィシャさんと相談した結果、今日から別々にと言うことになったのだ。 そんなこんなで五階層なのだが、なんかいつもと違って静かなような気がする
『夕凪』
『スキャン完了。 モンスターがいつもより少ないですね、それに』
『それに?』
『冒険者がモンスターに追いかけられています』
『それは......まずいな』
本当は助けたくないって言ったらおかしいが、モンスターの横取りは冒険者間の暗黙のルールで禁止なわけだが。 夕凪に聞いた結果、冒険者はどこかにおびき寄せるわけでもなく、出鱈目に走っているらしく、このまま走れば行き止まりに着くかもしれないとのことだった。 そんなわけで急いでその冒険者のもとに向かったわけだが、その冒険者は最悪なことに壁を背にしてズルズル座り込んでしまっていた
『夕凪、カウント頼む!!』
『了解ですマスター、カウントスタート」
身体強化魔法を全力でかけ、後ろから本来は中層にいるはずのミノタウロスに斬りかかる。 まずは、ベルに振り下ろそうとしている右腕からだ。 後ろから右腕を斬りとばし、ベルの前に身を躍らせる
「ベル!」
「セフィロスさん!」
肩からちらりとベルを見ると泣きそうな顔でこちらを見て助かったみたいな顔してるが、そんな顔をしているくらいなら早く逃げろよ
「早く逃げろベル!お前が逃げないと僕も逃げられな、クソッ!」
ベルに話している間にミノタウロスが残った左腕で殴り掛かってくるが、それを受け流しミノタウロスの腹にけりを入れ吹き飛ばす。 攻撃をいなした刀を持つ腕と、ミノタウロスを蹴った足がしびれている。 距離を開けたのでベルの方を振り返るが、相変わらず壁に背を預け座っていた
「おいベル!!」
「す、すみません!立ちたいんですけど腰が......」
安心して腰がが抜けたってことか? こんな時に厄介な! ベルを抱えてミノタウロスのわきを抜けるのは不可能じゃないだろうが、その後のことを考えるとやりたくない
『・・・・・・夕凪、全力で動けるのはどんくらいだ?』
『気絶するまでならあと四十秒くらいでしょうか?』
『・・・・・・クソ』
俺は夕凪を構え直し、ミノタウロスを見据える。 ミノタウロスはそんな俺の様子に気が付かず、涎をこぼしながらこちらに左腕を振り上げ向かってくる
「せ、セフィロスさん?」
「・・・・・・」
俺は精神を集中し、刀が届く距離まで来たミノタウロスに
「九頭龍閃」
九方向同時攻撃を行う。 だが、俺の行う九頭龍閃は見よう見まねで、しかもまだ練習中なので、身体強化魔法でを使って無理やり出しているため、威力にむらがあるようだ。 だが動きを止めるのには成功したようで、動きが止まっている隙にミノタウロスの首をはねとばす。 そこでこと切れたのだろう、ミノタウロスは灰になり魔石が落ちる。 とりあえず言いたいことはいろいろあるが
「ベル、後は頼んだ......」
魔法の使い過ぎ。 マインドダウンで俺は気絶した
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「・・・・・・」
目が覚めるとそこは知らない天井だった。 ネタとかじゃなく、本当に知らない天井だった。 なんか騒がしいのだが、本当にここどこだよ。 起き上ろうと体を起こそうとするのだが、なぜか体が重い。 腹の方に重さを感じ、腹の方に視線を向けると
「リリィ?」
なぜか俺の腹の上でリリィが寝ていた。 どういうこと? リリィがいるということはここはホームかなんかか? それにしては騒がしいんだが...... とりあえず、リリィを起こさないとな
「リリィ、リリィ起きてくれ」
「んぅ? セフィロス? セフィロス!!」
「ぐぉ!? き、極まってる。 首が、極まってる」
寝ているリリィを起こすと、なぜか感極まった様子でリリィが抱きついてきたのだが、腕を回す位置が悪かったらしく首が締まっていた。 腕をタップするのだが一向に力が弱まらず、息が苦しい
「よかった、よかったです......」
「リリィ、泣いて、るのか?」
「当たり前ですよ!!」
ガバッと顔を上げたと思ったら怒ったような表情でこちらを見てくるリリィ。 ようやく腕から首が解放され息苦しさはなくなったのだが、リリィの涙を見ているせいか少しばつが悪い
「私がどれだけ心配したかわかってるんですか!? ギルドの職員さんが来たと思ったら、セフィロスが気を失ってるって言われて!急いで来たら安らかな顔で寝ていて、本当に死んだのかと思ったんですからぁ!!」
「リリィ......」
またも俺に抱きついて泣き出してしまうリリィに、俺は何も言えなかった。 だがせめてリリィが泣きやむまでは、頭をなでることにする。 リリィの頭を撫でつづけながら、俺は言いたいことをまとめる。 それから数分ぐらいたち、ようやくリリィが泣きやんだ
「ぐすっ......」
「まず、心配させてごめんなリリィ。 今回別に怪我したわけじゃないから大丈夫だ。 ただ魔法使い過ぎてな? マインドダウンで気絶しただけだから」
「でも、ミノタウロスと戦ったって」
「それは、まぁベルを助けるためにな?」
俺が言葉を濁したのがわかったのか、目が少し細くなったが理由についてはこれぐらいしか言えない。 おもにベルの名誉のためにも。 あいつも男の子だし、腰抜かして立てないとか言われたくないと思うからな
「大丈夫だから、僕は大丈夫。 だから泣き止んでくれよリリィ」
「ぐす」
まだ視線は険しいままだったが、ようやく泣き止んでくれた。 さっきのことについて聞きたかったのだろうが、俺が何も言う気はないのはわかっているのだろう、何か言ってくることはなかった
「あのーリリィ様、セフィロス君の様子はどうですか? セフィロス君、目が覚めたんだね!よかったー......」
ノック音が聞こえたと思ったら、こちらの了承も得ずに勝手に入ってきたのはミィシャさんで、心配そうにこちらを見ていた。 だが俺が起き上がっているのを確認すると、ほっとしたような顔をしていた。 ミィシャさんがいるということは、ここはギルドと言うことだろうか?
「ミィシャさんもご心配をおかけしました」
「本当だよー、いきなりエイナの弟君がギルドに駆け込んで来たと思ったら、セフィロス君肩に抱えてるし、しかも気絶してるんだもん。 しかも聞いたらミノタウロス倒したって言ってるし、本当に心配したんだよ!」
そこからマシンガンのように、愚痴や心配だったというありがたい言葉をいただいていた。 ちょうど言葉が途切れたころにノック音、ミィシャさんが勝手にどうぞーと言うと部屋に入ってきたのは
「セフィロスさん!」
「べ、ベル君。 まだ寝てたらどうするんだ!」
「失礼します」
ベルにベルの神様であるヘスティア様、そしてエイナさんが入ってきた。 ベルとヘスティア様のおかげで騒がしくなった部屋だが、俺とリリィはその中で静かに笑いあった