深夜のコンビニバイトは割と暇です。   作:秋涼

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初投稿です。文の練習も兼ねて頑張って書いていきたいと思います。


深夜廻編
夜のバイトに客は滅多に来ない。


「今日も暇だな。まぁ外に変な奴が相変わらずいるし仕方ないけど」

 

店内から見える駐車場を照らす街灯の下に居る白い人型のなにかを見ながらそうぼやく

近づくと不快なうめき声をだしながら追ってくる奴だが動きが遅いので逃げるのは簡単だ。

 

簡単だが、一応駐車場の掃除も業務の内なので2年前に大変お世話になった神様が祭られている隣町の神社のお札を張ったバットを持って駐車場へ出る。

 

店長に許可を得て設置した工事現場用ライトの電源を入れると駐車場全体が明るくなる。

夜に徘徊するやつらは光で照らさないと見えないやつもいるので見落として掃除にムラがでるといけないのだ。

 

明るくなった駐車場を確認すると今日は街灯の下にいる白い人型の奴しかいないようなので近くに石を投げて音に人型が気を取られてるうちに頭へバットを一気に振りぬいた。

 

人型の頭は気持ちがいいほどに飛んでいき途中で消滅し、頭の消滅と同時に胴体も消えた。

 

「不謹慎だけどちょっと楽しいな」

 

一仕事終えた後は掃除用具を持ち出し駐車場の掃除とゴミ箱を確認する作業にはいる。

 

今では大分楽に処理できているが、まだ隣町のコンビニでバイトしていたときはやつらの習性なども分からず真正面から殴りかかっていたから結構苦戦した。犬の散歩中にであった近所のこともちゃんという女の子とそのお姉さんと愛犬のポロがある事に巻き込まれた時、こともちゃんと一緒に夜の町を探索した事があり、そこで得た経験が今のスムーズな業務遂行に役立っているのだった。

 

こともちゃんは今でも夜の町に出ているらしく、ポロも一緒にいるからまぁ問題ないと思うけど心配だとこともちゃんのお姉さんのことねちゃんが言っていた。

本当に危ない時にはコンビニに入って俺に電話しろと言っといたから大丈夫だと思う。

 

こともちゃんと夜の町を回ったおかげでこの町で夜勤ができる貴重な存在として時給があがるわあがる。めちゃお金もってる店長に取り壊される神社の重要性を説き、規模は小さいが神社を遷宮できた事はお世話になった身として少しは恩に報いることができたのかと思う。その対価としてはなんだが隣町のコンビニでバイトなのに店長紛いのことをさせられてるのは必要経費だったと割り切ることにした。

 

夜には客はめったに来ないし、時給はいいし、掃除と商品整理などやることやってれば割と好きなことができるので夜勤は別に悪くない。

 

プルルルル……プルルルル……

 

「はい、こちら〇〇〇〇〇マート〇〇町店です」

 

「私、メリーさん今あなたの後ろにいるの」

 

時々かかってくる電話の対処がめんどくさい事を除けばだが。

 

 

 

 

 




お姉ちゃんの名前はオリジナルです。

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