深夜のコンビニバイトは割と暇です。   作:秋涼

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こともアップデート

シフト作成や発注、バットと掃除用具を持って駐車場と店の周りの掃除を終わらせて、少し遅い夕飯を食べることにした。

バックヤードで新商品のパスタと一体誰が飲むのだろうと思う新商品の納豆味の飲み物をセットで頂いていると、珍しくお客様の来店を知らせるコンビニの象徴とも言える特徴的な音が店内に響く。

 

バックヤードから顔を出すと店の入り口に肩で息をしながらへたりこんでいることもちゃんがいた。こともちゃんから目を離し店の外を見ると、夜廻りさんが外からじっとこともちゃんを見つめて、悔しそうに身震いして消えていった。

よく隣町まで逃げ切れたなと感心しつつ、納豆味の飲み物をこともちゃんに差し出すと、ラベルを確認せずに一気に口にして盛大に吐き出した。

それを見て盛大に笑ったあと掃除用具を取りに行くことにした。

 

掃除が終わり、まだこちらをジト目で睨んでいることもちゃんに謝罪をして普通の飲み物を買って渡した後、こともちゃんに何か用があるのか聞いて見ることにした。

 

聞いてみるとうちの婆さんから夜出歩くなら懐中電灯だけだと危ないからとプレゼントを貰い、それを見せびらかしにここまで来たらしい。

貰ったのはいいが、使い方はお兄さんに教えてもらいなさいと婆さんに言われたようだ。別に朝でもいいじゃないというと、我慢できなくて今会いに来たとのこと。

なにを貰ったのかと聞くと、こともちゃんはカバンの中から一つのデジタルカメラを渡して来た。よく見るとデフォルメされたムカデ様のイラストが描かれており、子供が持ち歩くには丁度いいデザインをしていた。

 

よく観察してみるとただのデジタルカメラではなかった。

射影機だった。昔婆さんが持ってたやつを使ってみたことがあったが、殴った方が早いため結局使わなかった感じだが、婆さんがデジタルカメラを改造して射影機にしたのだろう。婆さんもこともちゃんとユイちゃんのことをすごく可愛がってるからな。最近、実の孫の扱いが適当すぎて泣けてくる。

ちょい前から色々変なものを取って来させられたのは、これを作るためだったんだなと納得した。

ことねちゃんも夜に出歩くこともちゃんを心配していたので、安全になるのはいいことだった。

 

こともちゃんは実戦で使い方を教えてほしいらしく、俺の腕を引っ張って行こう、行こうと急かすので、仕方なく外に出ることにする。

あまり店を空にするのは良くないが、少しならいいだろうと店の外へ出る。

コンビニの周りの掃除は終わっているため、橋を渡りながらフィラメントと呼ばれるレーダーの見方を教えつつ反応がある場所に行くと、いつもの白いやつがぼーっと電柱の下に立ってるのが見えた。光のないところにいくと白いやつは普通の子には見えなくなるが、射影機越しに見ると姿が見えることをこともちゃんに説明しつつ、白いやつに近づき、振り向いた瞬間にカメラのシャッターを切る。

フラッシュが焚かれ、撮影が完了するかと思ったら物凄い勢いで連射され、瞬く間に白いやつが消滅してしまった。

 

一回目の撮影時に消滅していたため、後の連射分は空振りとはいえ、このカメラは一体何と戦うんだというぐらいな過剰な威力と婆さんの過保護っぷりに苦笑が出た。

しかも封印された瞬間、除霊も完了しているらしく。カメラの写真には白いやつは写っていなかった。

射影機で一回の撮影で除霊または封印できるのは相当いいフィルムでないと無理だった覚えがあるため、テクノロジーの進化はやばいなとしみじみと実感した。

 

こともちゃんには撮影方法のほかに、充電が切れた時用に換えのバッテリーを持ち歩くことと、すこし調子が悪くなった時に対処できるように婆さんからメンテの仕方を教えてもらったほうがいいと教えた。

コンビニに戻った後、お化けなどに対処を出来るようになったが、あくまでも護身用であることや決して油断などしないことも伝えた。

 

こともちゃんに家まで送ると言ったがカメラを使う練習をして帰ると断られ、ウキウキとしてコンビニを出ることもちゃんを眺めていると、店を出て、駐車場に出ようかというタイミングで横から急に接近してきた夜廻りさんに捕まって消えていった。

 

油断するなと伝えた矢先にやらかしたこともちゃんと、一回逃げ切られて相当悔しかったのか早速リベンジに来た夜廻りさんに溜息を吐き、ユイちゃんにも何かプレゼントしないとと思いつつ、今日も夜は更けていった。

 




デジタルカメラ 一写=零式フィルム
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