ただ一瞬の出来事に   作:ドーナツ少年

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最初は素粒子レベルしか艦これ要素がないです


序章
見て見ぬ振りをやめれば見えてくる事実に


────ただ目に止まっただけだ

 

いや、こんなことに興味を持つ時点で何かし

 

ら俺はズレていたんだろうな。

 

それでも俺はこの時の出来事を後悔していな

 

い、むしろ嬉しくすら思っている。

 

 

周りはゴミを見るように気にしない、いや正

 

確には気づいているのだろう、それでも見て

 

見ぬ振りをする、それも違うな、見ている、

 

まさにゴミを見るように。

 

俺が見ていたのはゴミを漁り、ボサボサの髪

 

に、ボロボロの服いやほぼ裸、身体は泥や埃

 

で汚れている少女

 

「・・・・・!」

 

何かを見つけたように顔を上げ、少し微笑み

 

どこかへ走っていく。

 

────ただ目に止まった、それだけなのに

 

気になってしまう、どこへ行くのか、どのよ

 

うな生活をしているのかが。

 

 

 

 

 

 

少女が手に持っていたのはカビの生えたパン

 

だった。

 

それを持ち路地裏を入って行く。

 

そこには3人の少女、一人は路地の隅で座り

 

込み、残りの二人は互いに抱き合い寒さを凌

 

いでいた。

 

そうか今は冬だったか、普段から寒さや暑さ

 

には鈍感なせいで常に薄着な為すっかり忘れ

 

ていた。

 

「あ、お姉ちゃん、おかえり」

 

声に年相応の気力が無い、まぁ当たり前とい

 

えば当たり前か

 

「お帰りなさい、なのです」

 

3人、いや4人全員が小動物のように震えてい

 

る、恐らくゴミを漁っていた子が長女なのだ

 

ろうその長女は痩せ我慢か、震えを抑えてい

 

るようだがそれでもこっちから分かるほど震

 

えている。

 

「ただいま、ごめんね遅れちゃったほら、パ

ン!」

 

と、カビの生えたパンを上に掲げ、傷だらけ

 

の手をあらわにした。

 

「まて」

 

体が勝手に動いた、というより見ていられな

 

かった、こんな年端の行かない子供達にこん

 

なものを食べるのを見て見ぬ振りなど人とし

 

て恥ずべきことだ。

 

「誰だい君は」

 

座り込んでいた銀髪の少女が立ち上がり、警

 

戒心剥き出しで言った。

 

「まぁまて悪いことはしない、それより君ら

一緒に来なさい」

 

「何故だい?君と私達は初対面だ、目をつけ

られるようなことをした覚えはないな」

 

あぁ、ここには縄張りみたいなのがあるのかな?

「いやそうじゃなくてな、まぁ来たまえ」

 

「いやだね、どこで何をするのか教えてもらえないとね」

 

警戒心強すぎだろ、本当に子供か?

 

「うちで暮らさないか?」

 

「はぁ?冗談はよしてくれ、そんな奴に引っかかって、飛ばされた(売られた)奴は山ほどいる」

 

なるほどそういうことか、そりゃこうなるわな

 

「へぇへぇ、分かりましたよ、ただしこれは没収する」

 

「なにいって────」

 

「その代わりに!ほれ、これやるよ」

 

なに、ただのドライフルーツさ、保存もきく

 

し、栄養価もカビパンよりはある、何より味

だな。

 

「じゃあな、気をつけな」

 

朝はそれで終わった、仕事があるからな。

 

「(昼飯どうすっかなー)」

 

─────────────────────

 

真夜中にこの路地の前をを通るので寄ってみることに

 

「銀髪の怖いのは起きてるな、他も寝て・・」

 

「(あの長女、寝てるのか・・・・違う!)」

 

「大丈夫か!?」

 

「君は昼間の!また何しに来た!?こんな時に」

 

「うるさい!それよりこいつどうしたんだ?」

 

「(凄い熱だ、心拍数も異常に速い、呼吸もだ)」

 

「・・・手か!」

 

傷口が化膿していた。

 

こんな傷だらけの手でゴミ箱を漁れば傷口が

 

化膿して当然だ。

 

「まだ、試作段階だが、使ってみるか」

 

「なんだいその緑色の液体は?」

 

「俺が作った、まぁ医療関係なら何でも出来

るものだ、理論上な」

 

そう、この液体を患部にかければ傷や骨折は

 

完治し、腕がちぎれても生えてくる、飲めば

 

どんな難病でも完治する、理論上は。

 

「とりあえず害はないが、ただの水にならないように祈ってろ」

 

そう、この液体は試作段階のため非常に不安

定で、すぐにただの着色された水になってしまう。

 

「これで姉は助かるのか?」

 

「運だな」

 

「出来れば妹たちには知られたくない」

 

「それでもな」

 

「なんでもする

 

「はぁー、まぁ祈っとけ」

 

────────────────────────────

────

「これでよし、とりあえず熱、傷口、心拍数、呼吸は普通に戻ったな」

 

結局試験管の中身がほぼ空になってしまっ

 

た、でも治験も出来たし、何より命を救った

 

「ありがとう」

 

「まぁ、当然のことをしたまでだよ」

 

「違う」

 

予想と違う、否定の声

 

「今のは当然の事じゃない、私達の様なのは他にも星の数ほどいる、助ける価値なんか毛ほども無かった、なのに助けた、異常だよ君は」

 

確かに、この子達のように家がなく貧しい子

 

供は沢山いる、それに死者も。

 

「仕方ないだろ?少しでも手を差し伸べたら

引っ込められないんだよ」

 

「じゃあ約束だ、私達を好きにしていいよ」

 

「じゃあ、うちに行こうか」

 

勘違いされそうだから一応

 

 

 

なんにもやましい気持ちは無いぞ!

 

─────────────────────

俺の家の前

 

「ちょっと、君の財力舐めてたよ」

 

「なにがだ?」

 

「いや、うちって軽い感じに言ってたからもっとアパートみたいな所かと」

 

少し金持ちなだけだ、少しな。

 

「まぁ、一人暮らしだからほとんど使ってないけど」

 

「で、どこに売り飛ばすんだい?」

 

こいつはまだそんなことを

 

「とりあえず、こいつらを運び込もう」

 

俺の家の前とはいえ年端の行かない少女4人

と共に行動してるのを見られれば大事だ。

 

「あ、そうそう、さっきのどこに売り飛ばすだけど」

 

「!!」

 

少しビクつく身体

 

「うちで働いてもらう」

 

「え?」

 

「当たり前だ、タダで泊めてもらえると思うなよ」

 

今でも、彼女のあの困惑した顔を覚えてい

 

る、飛びっきりのイタズラを仕掛けたように楽しかった。

 

「分かったよ、どんな辱めも受けるさ」

 

「うん、違うね」

 

そのあとは子供が起きてるには遅すぎる時間

 

なので寝た、客人用のベットを使わせてやっ

たらすぐに寝たよ全く。

 

「(この長女、俺が居なかったら明日が無かったかもしれないんだな)」

 

そう考えると、少し悲しく思い

 

誇らしく思った

 

「俺は、間違ってないよな」

 

誰とは言わない、それでも誰かに返事を求め

るように天井に呟いた。

 

 

世の中は全く平等ではなく、世の中の暗い所

 

は政府が握りつぶし、弱者は生活する場を追

 

われ、命を奪われる。

 

光があれば影が生まれる、世の中の理不尽だ

 

が成立する常識。

 

「なんだ?この世の中は、本当に」

 

「ふざけているね」

 

俺は思わず体を飛び上がらせた、返事が来る

 

なんて思わなかったからな。

 

「起きてるなら言えよ、てか寝ろ」

 

「確かに世の中は笑えるほどに理不尽だ、それでも、姉や妹達と暮らせるのならば理不尽なんて関係ない、それだけが幸せさ」

 

「・・・・そうかい、分かったら寝ろ」

 

「襲わないでね」

 

「するか!」

 

大声で叫んだ

 

「シーッ、他が起きてしまうだろう?」

 

「わ、悪かったよ」

 

我ながら馬鹿なことをしたと、今でも思う

 

それでもこの先のことはもっと馬鹿げていた

 

から思い出すと本当にニヤついてしまう

 




あんまり分かりませんが、頑張ります
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