今回初投稿です!
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不思議な夢
僕はいつも同じ夢を見ていた。
それは沈む船の中、瓦礫の中に埋もれて身動きが取れない少年と少年の行方を捜す少女の夢だ。
少女は泣きながら必死に少年の名前を叫んでいるようだが周りの音に掻き消され、少年の耳には届かない。 やがて大人達がやって来て少女を安全な場所へ連れてった。少女は少年の事を大人達に伝えたが、大人達は少年の捜索を諦め、船から離れた。そして船が完全に沈んだ時、僕は長い夢から目が覚めて、いつの間にか自分のペンダントを握りしめていた。
冬休み終わりの朝、僕は目覚ましに設定した時間よりも早く起きた。一体あの夢は何なのか、考えてもキリがないので、
「・・・朝ご飯でも食べるか」
と思いフラつきながらベッドから降りて部屋を出ようとすると、突然部屋のドアが開き、
「起きろ~祐!朝だぞ~!」
と僕の姉、松浦果南が叫んだ。姉さんは僕の1つ上の高校1年生だ。
「おはよう姉さん。僕はもう起きてるよ」
「おはよう祐。じゃあ早速・・・ハグしよ」
と言って僕に抱き着いてきた。姉さん曰く、これが朝のスキンシップらしい。急なハグだから受け止めることが出来ずバランスを崩して倒れ込んでしまった。
「アッごめん。大丈夫?」
「まぁ何とかね。いきなりはこっちもビックリするよ」
「アハハ、ゴメンゴメン。それよりも早く朝ご飯食べてジョギングに行くよ!外で待ってるからね!」
「は~い」
姉さんに催促されて僕は急いで朝ご飯を済ませてペンダントを首に下げ、外で待ってる姉さんとジョギングに向かった。ゴールは淡島の山頂。そこまではかなりの距離があるが、姉さんと僕は日課で毎日走っている。走ってる時の姉さんはいつも楽しそうにしている。
「祐。今日もいい天気だね」
「そう?僕にはいつもと同じ天気に見えるけど」
「違いが分からないなら祐もまだまだだね」
と軽い会話をしている間に淡島の頂上に着いた。頂上に着いたら僕は神社でお参りをし、姉さんは境内で踊りの練習をしている。姉さんは前まで部活で踊っていたが、ある事情により部活を終わりにし、それ以降ずっとここで毎朝踊っている。踊っている時もジョギング同様楽しそうだ。
お参りを終えた僕と踊り終えた姉さんは頂上から少し降りた所にあるテラスで休憩してから家に帰るようにしている。休憩してる時に姉さんが、
「そういや祐は中学を卒業したら何処の高校に行くかもう決めたの?」と聞いてきた。
それを聞いて、僕は思わず目をそらした。決まってないからだ。すると姉さんは僕の頬を引っ張った。
「こ~ら!お姉ちゃんに隠し事はしない約束でしょ。どうせまだ決まってないんでしょう」
「痛い痛い痛い!決まってない決まってないよ!」
僕が答えると、姉さんは頬を引っ張るのを止めた。
「もうどうするの?このままだと決まらないままだよ。」
「それはそうだけど・・・・・・」
「早く決めときなよ。さぁ早く帰ろう。急がないと学校に遅れるよ」
僕と姉さんは家に戻ってそれぞれ学校へ向かった。
ありがとうございました。
不定期投稿ですがよろしくお願いします!
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