話を考えるために9話を見て、いつも感動しています。
それではどうぞ!
雨上がりの朝、僕と姉さんは日課のジョギングをしていた。でも今回はいつもと何かが違う。何やら後ろが少し騒がしい。
「(はぁ・・・まだ眠いずら)」
「(毎日こんな朝早く起きるんですね)」
「(それより、こんな大人数で尾行したらバレるわよ!)」
「(だってみんな来たいって言うし・・・)」
後ろから聞こえてくる声で誰かは何となく分かった。おそらく目的は姉さんだろう。しかし、それに気づかない姉さんはいつも通りに走っているので、僕は気づいてないふりをして姉さんと走っていった。そして、
「(一体・・・どこまで走るつもり?)」
「(もうかなり走ってるよね?)」
「(マル・・・もうだめずら・・・)」
走っているうちに体力が尽きたのか、後ろから千歌ちゃん達の声が聞こえなくなっていった。その事にも気づかずに僕達は弁天島の階段を登り終えた。
「ねぇ祐。私が踊っている所を見ていてくれない?」
「うん、いいよ。でもどうしたの急に?」
「そういえば、いつもここに来て私が踊っている時に祐は参拝してるから今日は最後まで見ていてほしいなと思って。それじゃ始めるよ」
と言って姉さんは踊り始めた。踊っている時の姉さんはとてもいきいきとしていて思わず見とれてしまうほど綺麗だった。
「綺麗・・・」
後から追いついてきた千歌ちゃんも茂みに隠れながら呟いていた。
でも、僕にはその笑顔には楽しんでいるように見える反面、未練があるようにも感じた。
「やっぱりここに来たわね」
急に横から声が聞こえたので顔を向けると、鞠莉さんがいた。
「・・・どうしてここに来たんですか?」
「果南と話がしたいからよ。他には踊っているのを見たかったからかな」
鞠莉さんが来ている事を姉さんは気づいたのか、ダンスを途中で切り上げた。
「復学届、提出したのね?」
鞠莉さんは拍手をしながら姉さんに尋ねた。
「・・・まぁね」
「やっと逃げるのを諦めた?」
さらに挑発するように鞠莉さんは続ける。
「勘違いしないで。学校を休んでいたのは父さんの怪我がもとで・・・それに、復学してもスクールアイドルはやらない!」
姉さんは冷たく返すが、鞠莉さんは恐れずに話を続ける。
「私の知っている果南は、どんなに失敗をしても、笑顔で次に向かって走り出していた。成功するまで諦めなかった」
「卒業まであと1年も無いんだよ・・・」
「それだけあれば十分!それに、今は後輩もいる」
「え!?」
急に出てきた言葉に隠れていた千歌ちゃん達が驚いていた。
「だったら、千歌達に任せればいい」
「果南・・・」
「どうして戻って来たの?私は、戻って来てほしくなかった」
「果南・・・!ふっ・・・相変わらず果南は頑固」
「もうやめて!あなたの顔・・・見たくないの・・・」
姉さんはの発言に鞠莉さんは落ち込みを隠さずにはいられなかった。
「祐・・・悪いけど、私は先に帰ってるね」
姉さんは僕にそう言って階段を降りていった。
僕も参拝を済ませて帰ろうとすると、
「待って祐君!」
と千歌ちゃんが茂みから出てきて呼び止めた。
「どうして果南ちゃんは鞠莉さんから離れようとしているの?祐君は何か知っているんでしょ?」
「・・・ごめん、千歌ちゃん。僕の口からは言えない。これは姉さん、ダイヤさん、そして鞠莉さんの3人の問題なんだ」
僕はそう答えて弁天島を後にした。
家に戻ると、姉さんは久しぶりに学校へ行く準備をしていた。でも、顔はどこか浮かない顔をしていた。それは外に出て船に乗っていても1ミリたりとも変わらなかった。
「姉さん。あれは嘘だよね」
「え?」
「鞠莉さんの顔を見たくないなんて」
「・・・だってこうでも言わないと鞠莉は諦めてくれないから。私の気持ちも知らないで・・・」
姉さんがそう呟いているうちに、浦女に着いた。
「じゃあ僕は教室こっちだから」
「うん。またね」
校舎に入って姉さんと別れた。
教室に入ると、
「ねぇ祐君!果南ちゃんが学校に来たのホント!?」
弁天島で暗くなった雰囲気を忘れてるかのように元気で千歌ちゃんがベランダから走ってきた。
「うん、さっきまで一緒にいたからね」
「でも大丈夫なの?鞠莉さんの事」
梨子ちゃんが少し心配そうだ
「・・・どうだろう。大事にならなければいいけど・・・」
すると、上から何かが落ちてきた。
「くんくん!制服~!」
曜ちゃんが急にベランダから乗り出した。
「だめ~!」
千歌ちゃんと梨子ちゃんが何とか支えていたので落ちなくて済んだ。
「ねぇ祐君。これって・・・スクールアイドルのだよね」
曜ちゃんが落ちてきた物を見せてきた。それは、確かにスクールアイドルの衣装だった。
「この衣装は・・・まさか!」
僕は急いで教室を出て走った。千歌ちゃん達が僕の名前を呼んでるみたいだけど、振り向きもせずに廊下を走っていった。あれは夏祭りの時に使うはずだった姉さんの衣装。それが落ちてきたという事は上で何かがあったに違いない。僕は階段を駆け上がった先にはダイヤさんがいた。
「ダイヤさん。上から姉さんの制服が落ちてきたけど何かあったんですか!?」
「祐さん。果南さんと鞠莉さんが・・・!」
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