もう1年の半分が終わったと思うと、時間が過ぎるのが早いと思いました。
それではどうぞ!
「・・・あれからもう6年も経つのですね」
とある部屋の一室、少女は1枚の写真に語り掛けていた。その写真には、幼い頃の少年と少女が映っていた。
「貴方がいなくなってから、私はまだその事実を受け入れる事が出来ませんでした。そのせいで部屋から出なくなり、お母様にはとても迷惑をかけてしまいました。部屋から出るのを嫌がった私は心配して様子を見に来た2人にまで冷たい言葉を言って追い返したりしました。そんな私を2人は決して見捨てたりしませんでした。その時、私はとても嬉しかったのです。2人は私にとってかけがえのない親友です」
少女は語る。少年がいなくなった後の自分に起きた出来事を。
「でも、高校生になって2人が誘ってきた事には驚きました。当時の私がこれから過ごしていく高校生活を聞いたらきっと驚くと思います。貴方もそれを聞いたら驚くと思いますよ。私がスクールアイドルになってステージで歌って踊っていた事を。初めは恥ずかしかったのですが、何度もやっていく度に楽しいと思うようになりました。出来たら貴方にも見て欲しかった事が少し心残りですね。貴方は今、何処でなにをしているのですか?私はもう高校を卒業して大学生となりましたが元気に過ごしています。たとえ離れ離れになっても私達は姉弟なのです。またどこかでもう一度貴方と会えることを信じています」
少女がそう言った瞬間辺りが暗くなり、目を覚ましたら自分の部屋と違う天井だった。
「何だか凄く長い夢を見ていたようだ・・・」
僕は体を起き上げてそう呟いた。
「おはよう祐。ようやく起きた?」
何処からか姉さんの声が聞こえた。
ここは何処かと思い、起きたばかりの目で辺りを見回すと飲食店のようだ。姉さんはキッチンにいた。
「おはよう姉さん。それよりここは何処?」
「え~もしかして忘れたの?今日からAqoursは海の家の手伝いをするんだよ」
「海の家の手伝い・・・あっ、そうだった」
姉さんに言われてようやく何処にいるのか分かった。此処は海の家。今日から始まる海の家の手伝いを今年はAqoursの皆でする事になったんだった。
確かこうなる事になったのは・・・
~昨日~
「あつい~~!」
「ずら・・・」
「天の業火に闇の翼が・・・」
「その服やめた方がいいんじゃ・・・」
「どうしたんですか?皆を集めて」
僕達は3年生の3人に言われて屋上に呼び出されていた。
「ふふふ・・・さて!いよいよ今日から夏休み!」
「summer vacationと言えば~?」
「はい!貴方!」
いつにも増してテンションが高いダイヤさんが千歌ちゃんに振った。
「あ!え・・・やっぱり・・・海かな」
「夏休みはパパが帰ってくるんだ」
「マルはおばあちゃんちに・・・」
「夏コミ!」
千歌ちゃんに続いて他の皆もそれぞれ答えたが、どれもダイヤさんの答えとは違ったらしく、
「ぶっぶー!!ですわ!貴方達それでもスクールアイドルなのですか!?片腹痛い片腹痛いですわ!」
と怒られた。
「皆さん本当に何も頭に浮かばないのですか!?」
「う~ん・・・」
「分からないのであれば教えてあげますわ!今から部室に行きますわよ!」
「は・・・はい」
ダイヤさんに誘導され、1年生と2年生は強引に連れていかれた。
屋上に残ったのは僕と姉さんと鞠莉さんだけだった。
「ダイヤさん。凄いやる気だね」
「まぁ、久しぶりのスクールアイドルだからね」
「今まで隠していた事が、急にシャイニーしたのよ。ほら、私達も行きましょ。じゃないとダイヤに怒られるわ」
僕達も部室へ向かった。
部室に行くと、既にダイヤさんの説明が始まっていた。
「いいですか?皆さん、夏といえば?はい、ルビィ」
「・・・多分、ラブライブ!」
「さすが我が妹、かわいいでちゅね~よく出来ました!」
「頑張ルビィ!」
黒澤姉妹のやり取りに、皆は少し呆れていた。
「何この姉妹コント?」
「コント言うな!夏といえばラブライブ!その大会から開かれる季節なのです!ラブライブ予選突破を目指して、Aqoursはこの特訓を行います!」
そう言ってダイヤさんは後ろのボードに貼られた紙を指した
そこには練習のスケジュールらしき物が書かれていたが、スパルタ過ぎてアスリート級のような内容だった。
「これは、私が独自のルートで手に入れたμ'sの合宿のスケジュールですわ!」
「凄いお姉ちゃん!」
「遠泳・・・10km?」
「ランニング15km?」
「こんなの無理だよ・・・」
「まぁ何とかなりそうだよね、祐」
皆が諦めるなか、姉さんだけがいけると思っていた。
「姉さんだけだよ。これらが出来るのは。ダイヤさんも、Aqoursはトライアスロンをするわけじゃないんだから」
「祐さん、心配無用!熱いハートがあれば何でも出来ますわ!」
「ふんばルビィ!」
ダメだこりゃ・・・止めれる気がしない。
「何でこんなにやる気なの?」
「ずっと我慢してきただけに、今までの思いがシャイニーしたのかも」
「あ~・・・」
「何をごちゃごちゃと!さぁ!外にて始めますわよ!」
ダイヤさんが始めようとした時、
「そう言えば千歌ちゃん、海の家の手伝いがあるって言ってなかった?」
「あ~!そうだ!そうだよ!自治会で出してる海の家を手伝うように言われてるのです!」
「姉さん。僕達もだよ」
「あ、そうだった」
「そんな!?特訓はどうするんですの!?」
「残念ながら、そのスケジュールでは・・・」
「もちろん、サボりたいわけではなく・・・」
千歌ちゃん達はそう言っているが、この場でその話を出したという事は、この特訓から逃げる気だと僕は思った。ダイヤさんもそれに気づいたのか、2人に対して不敵な笑みを浮かべていた。
「じゃあ、昼は全員で海の家手伝って、涼しいmorning and eveningに練習ってことにすればいいんじゃない?」
「それに賛成ずら!」
「確かに、それなら海の家と両立が出来るね」
突然の鞠莉さんの出した案に僕と花丸ちゃんがのった。
「・・・仕方ありませんね。それでは明日の朝4時、海の家に集合という事で!」
ダイヤさんも折れてくれたので、練習のスケジュールが決まった。
そして今日の朝、約束の4時に海の家へ向かった。姉さんは起こしても中々起きてこなかったので遅れるという事にした。
だが海の家に着くと、
「祐さん、おはようずら」
花丸ちゃんだけしか来ていなかった。
「おはよう花丸ちゃん。他の皆は?そろそろ集合時間だけど」
「まだマル以外誰も来ていないずら」
「朝の4時は無理があったかな。時間を決めたダイヤさんまで来ていないという事は」
「祐さんはこれからどうするずら?」
「僕は少しこの海の家を掃除してるから、花丸ちゃんは中で休んでいていいよ」
「じゃあそうさせてもらうずら」
こうして僕は海の家を掃除し終えて寝てしまっていた。
ありがとうございました。
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