急ぎ気味で小説を書いてると、間違いが多くて大変なので急いで書くものではないなと思いました。
海未姉に連れられて僕は裏庭に向かっていた。母さんは戻って来た僕の姿を見て驚いていたけど、果たして父さんはどんな反応を示すのか。そんな事を考えているともうすぐ裏庭に着くといった所で海未姉の足が止まりこっちに振り返った。
「青夜。今からお父様に会いますが、これだけは言っておきます。決して貴方が悪いわけではありませんからね」
「え?海未姉、それは一体どういう・・・」
「では、いきますよ」
海未姉はそう言って再び足を進めた。僕はどういう意味で海未姉がそんな事を言ったのかを考えながら後をついて行った。
そして裏庭に着いた。そこには昔と変わらず小さな庭園が広がっていた。たった1つを除いて。
「海未姉・・・これは一体・・・?」
僕は恐る恐る海未姉に聞いてみた。僕の目の前にあったのは父の名前が書かれてあるお墓のような石が建っている事を。そして海未姉は告げた。
「お父様は貴方が行方不明になってから2年後に病を患ってお亡くなりになりました」
「え・・・そんな・・・」
海未姉が告げた事で、僕の頭の中は一瞬で真っ白になっていった。そして気づいた。自分の知らない所で周りはとても長い時間が過ぎていた事に。
「お父様は亡くなる直前にこう仰っていました。青夜に会いたいって」
その言葉を聞いた事で、真っ白な自分の頭の中に黒い罪悪感が湧いてきた。もっと自分が早く記憶を思い出していれば。もっと早く家に戻って来ていれば。そうすれば父の願いも叶える事が出来たのに。
「・・・僕のせいだ。あんな事故に遭わなければ・・・」
海未姉が言っていた事を忘れ、僕は自分を責めていた。全て僕が悪いんだ。すると、僕の心境を感づいたのか、海未姉が静かに後ろから僕を抱きしめていた。
「そんなに自分を責めないでください!言ったはずです。貴方のせいではないと。本当ならば貴方はもう戻って来れないと私達は思っていました。でもこうしてまた会えた。そして戻って来てくれた。それだけで私もお母様も、そしてお父様も嬉しいのです」
海未姉の言葉に僕は何も答えることが出来ず、無言のまま自分の部屋へ戻っていった。こうして1日目は周りの動いていた時間の事実を受け入れられずに寝床についた。
次の日、目が覚めた僕には未だに昨日の出来事があったせいか、自分の顔を鏡で見てもどこか俯かない表情をしていた。そんな状態で僕は居間に向かった。居間では海未姉が朝食を準備していた。
「おはようございます、青夜。朝食の準備が出来ましたよ」
「・・・うん」
僕は受け答えをして腰を下ろした。そして双方は終始無言のまま朝食を終えた。それから暫く経つと、海未姉が口を開いた。
「青夜、昨日はその・・・ごめんなさい。帰って来てすぐの貴方にあのような辛い思いをさせてしまって」
「海未姉が謝る事はないよ。いつかは知らなければならない事実だった訳だし。でも、まだ少し受け入れ難いけど」
「無理はしないで下さいね。すぐが無理なら時間をかけてでも」
「うん、悪いけどそうさせてもらうよ」
そう言って僕は居間を出て外の空気を吸おうと、家から少し散歩をする事にした。
駅付近はあんなに変わっていたのに、家の周りは昔と何も変わっていない。僕はそんな変わらない道を歩いていたら、自然と神社にたどり着いていた。ここにいた頃は毎年の初詣に来ていた。
そんな事を思い出しながら本殿前を歩いていると、隣にあったたくさんの絵馬に目を向けた。
「何だか、昔よりもたくさん増えてるな・・・」
そう思いながら見ていると、(ラブライブ優勝!)と書かれた絵馬が多く見られた。確か、μ'sはこの場所で御参りとかしていたからいつの間にかスクールアイドルのパワースポットにでもなったのかな。
「すいません。絵馬を掛けたいのですが・・・」
突然、後ろから声をかけられた。どうやら後ろの人の邪魔になっていたようだ
「あぁ、邪魔をしていたようですね。すいません」
僕は謝って横にずれた。声を掛けてきた人はずれた僕に会釈をして絵馬を掛けていた。するとその人が掛けていた絵馬が見えて、同じく(ラブライブ優勝)と書かれていた。僕はその人にふとある質問をした。
「もしかして貴方もスクールアイドルなのですか?」
「はい、そうです。私は妹とSaintSnowとしてスクールアイドルをやっています。貴方はスクールアイドルに興味があるのですか?」
「まぁ今はあるスクールアイドルのサポートをやっていますので多少の知識は」
「そうなのですか。ところでつかぬ事を聞きますが、貴方はμ'sの園田海未さんに似てると言われた事はありますか?」
その人は僕に質問を返してきた。それを聞いて、改めて過去を思い出した。確かに昔から髪型が違うだけで顔は海未姉と瓜二つだって家族や周りにも言われた事があったな。それが今になっても似ているなんて言われるとは思ってなかった。
「園田海未は僕の姉でして、僕の名前は園田青夜です」
「丁寧に自己紹介ありがとうございます。貴方がスクールアイドルをサポートをしているなら、もしかしたら私達はまたどこかで会えるかも知れませんね。私の名前は鹿角聖良といいます。それでは」
聖良さんはそう言って神社の階段を降りて行った。
「・・・パワースポットなら僕も書いておこうかな」
大量の絵馬を見てつられてか、僕も近くの椅子に座って絵馬を書くことにした。
この時もまだ気づいていなかった。ここに来た時からずっと誰かに見られていたことを。
「久しぶりに此処へ来たらまさか海未ちゃんがいるとはなぁ~。やはりウチの占いはよく当たるもんやね」
ありがとうございます。
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