少し遅目の投稿となりました。
それではどうぞ!
僕は休み時間によく図書室で過ごしている。理由は単純に本を読む事が好きというのもあるが、それとは別に自分がよく見る夢と似たような内容の本が無いかを探すためというのもある。
図書室に入ると、静かな空間の中1人の少女が本を読んでいた。その少女は僕に気づくと本を読むのを止めた。
「お久しぶりずら、祐さん」
「久しぶりだね、花丸ちゃん」
少女の名前は国木田花丸。内浦にあるお寺の娘さんで僕の一つ下の後輩中学二年生。花丸ちゃんとは友達の紹介で知り合い、お互い本を読むのが好きで息が統合し、図書室でもお勧めの本を教えて貰ったりしている。
「祐さんが受験を頑張っている間にお勧めの本がたくさん見つかったから今度読んでほしいずら」
と言って花丸ちゃんが持ってきたのはたくさん積み上げられた本の山だった。
「アハハ。今度読んでみるよ(これだけの量全部読み切れるかな・・・・・・)」
と少し頭を悩ませてると、図書室の奥から、
「ピギィィィ!!」
という叫び声と本棚から本が落ちて来る音がした。
「ひょっとして今のは・・・」
「きっとルビィちゃんずら。多分上の方にある本を取ろうとしてたら落ちてしまったんだと思うずら。という訳で祐さん、ルビィちゃんの事を任せたずら」
「そこまで分かってるんだったら花丸ちゃんが助けに行けばいいんじゃ」
「オラは女の子だからルビィちゃんが怪我してた場合保険室まで運んで行けないし、それに祐さんのような男の人がいるのにこんなか弱いマルに運ばせたら祐さんはひどいずら」
「反論しようが無いね。じゃあ行ってきますよ」
花丸に論破されて僕は図書室の奥へ向かった。その時ふと思った。
「あれ?花丸ちゃん確かあの本の山を一人で持ってたし、あの本の山の重さよりルビィちゃんの方が絶対軽いような気がするんだけど。もしかして僕騙された?」
そう考えていると、奥に上から崩れ落ちて来た本の山があり、その前に一人の少女が立っていた。
僕はうしろから声をかけた。
「ルビィちゃん大丈夫?」
「ピギャッ!?祐さん!?」
少女の名前は黒澤ルビィ。ダイヤさんの妹で中学二年生。極度の男性恐怖症だが、ルビィちゃんの父親と昔遊んでた僕には心を開いている。
「そこまで驚かなくても・・・・・・」
「ご、ごめんなさい」
「大丈夫だよ。それより何してたの?」
「実は、上の本を取ろうとして何とか取れたんですけど、その時に横に並んでた本が落ちちゃって・・・・・・」
「・・・・・・なるほど、それはついてなかったね。まぁでも怪我が無くて良かったよ。花丸ちゃんも心配してたから。ここの本は僕が戻しておくから先に花丸ちゃんの所に戻っていいよ。」
「でも、祐さんがやったわけじゃないのに」
「いいのいいの。それにルビィちゃんに戻さして僕だけが戻ったら花丸ちゃんに何て言われるか分からないからね。だからここは僕に任せてよ」
「・・・・・・はい!ありがとうございます!」
そう言ってルビィちゃんは花丸ちゃんの所へ戻って行った。そして僕も落ちた本を元の位置に戻して二人の所へ戻った。そして三人で休み時間を過ごした。
ありがとうございました。
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