今回からアニメ本編に入ります。
それではどうぞ!
始まりの朝と入学式
ビルが立ち並ぶ大都会。その中にある小さな公園で一人の少年と一人の少女が仲良く遊んでいた。少年はいつも前を走っていて、少女は後ろから追いかけていた。
「ほら!( )姉ちゃん早く!」
「待ちなさい( )!怪我してしまいますよ!」
やがて、少女は少年に追いつき少年の手を掴んで止めようとしたが、少年の手に触れた瞬間、少年は少女の前から消えてしまった。すると、公園が無くなり、いつの間にか少女は真っ暗な空間に一人で立っていた。
「・・・・・・やっぱり弟はあの船から戻ってないのですね」
と言って少女は目に涙を浮かべてその場にしゃがみこんでしまった。
「・・・・・・( )、どうして私をおいて先にいってしまうのですか?私を一人にしないで下さい・・・・・・」
少女が泣きながらそう呟いた時、夢が終わり僕は目を覚ました。そして手元を見ると、やはりペンダントを握りしめていた。
四月の始まりの朝、昨日まで降ってた大雨が嘘のように止んで、晴れ間が指していた。僕は朝ご飯を食べようと起き上がろうとしたが、何故か身体が動かない。唯一寝返りだけは打てるので後ろを振り向くと、まだぐっすり眠っている姉さんの寝顔が目の前にあった。更に下を向くと、僕の背中に姉さんの手がまわっていた。つまり、僕が動けないのは、姉さんが僕を抱き枕代わりにしているからだった。僕は起きないと学校へ行く準備が出来ないため、姉さんを起こす事にした。
「姉さん起きて。もう朝だよ」
「う、う~ん。おはよう、祐」
「おはよう姉さん。早速だけどこの手を解いてくれない?じゃないと僕が起きれないよ」
「あっごめんごめん」
そう言って姉さんは手を解いてくれた。
「ありがとう。にしてもどうして僕を抱き枕代わりにして寝てたの?」
僕は姉さんに尋ねた。
「・・・・・・だって、怖かったから//」
と姉さんは少し顔を赤くして恥ずかしながら答えた。そういえば確か姉さんは雷やお化けが苦手なんだった。だから昨日の夜、僕が寝ようとしてたら姉さんが部屋に入って来て一緒に寝る事になったんだった。
「それより祐。今日は浦女の入学式でしょ?確か生徒会も仕事があるんじゃなかったの?」
「そうだった!じゃあ僕はもう準備して行ってくるよ」
「行ってらっしゃい。私はまだ休学中だから学校で何かあったら教えてよ」
「うん、分かった。行ってきます」
そう言って僕は行く準備をして学校に向かった。
連絡船に乗ってる間、僕は浦の星女学院に入学した時の事を思い返していた。初めは、生徒全員が女子の学校に男の僕が入ったらどうなるのかと心配していたが、知り合いもいたせいか、思ったよりも早く学校に馴染めた。今では、生徒会に入って学校の為に頑張っている。
やがて船着き場に着き、そこからバスで浦女前の停留所で降りて目の前の坂を登り学校に着いた。まずは、今日の入学式での仕事を確認する為、生徒会室へ向かうと、ダイヤさんが既に待っていた。
「おはようございます。ダイヤさん」
「おはようございます。祐さん。早速ですが入学式の準備に取り掛かりますわよ。私は体育館内で先生方の手伝いをしますから、祐さんは体育館前の受付で一年生の出欠確認をお願いします」
「分かりました。じゃあ早速行ってきます」
そう言って僕は生徒会を出て、体育館前の受付の椅子に座って一年生の出欠確認を行なっていた。やがて全員の出欠が取れ、受付で休憩していると、
「あっ!祐さんだ!」
「本当にいたずら」
と聞いたことのある声が聞こえた。顔を上げると、ルビィちゃんと花丸ちゃんがこっちに走ってきた。
「二人とも浦女だったんだ。入学おめでとう」
「えへへ。ありがとうございます」
「ありがとうずら。いえ、ありがとうございます」
「・・・・・・ルビィちゃん。もしかして花丸ちゃん、方言を治そうとしてる?」
「はい。そうなんです。ルビィは気にしなくていいよって言ってるんですけど・・・・・・」
「僕も全然気にしていないけど、本人が頑張ってるなら応援するよ。頑張れ花丸ちゃん」
「祐さんありがとうずら。いえ、ありがとうございます」
「花丸ちゃんそろそろ体育館に行こう」
「分かったずら」
と言って二人は体育館に走っていった。僕は二人が行ったのを確認し、周りに人がいない事を確認してから口を開けた。
「もう周りには誰もいないよ。それにいつまでもそこにいたら入学式に参加出来なくなるよ。善子ちゃん」
「ヨハネ!」
と言って木の陰から善子ちゃんが出てきた。
「何で祐がここにいるのよ!?ここは女子高よ!」
「そうだけど。もしかして善子ちゃん学校の入学案内に目を通してないの?この学校は去年から共学化テスト生として男子が1人在籍してるんだよ。それが僕だよ」
「そうなの?てっきりヨハネの魔力に導かれて来たのかと」
「絶対に違うね。後堕天使が出てるよ」
「はっ!しまった!今日から堕天使ヨハネじゃなく津島善子として生活する筈だったのに!」
「何か先が思いやられるけど、まぁ頑張れ」
「あ//ありがとう」
善子ちゃんは少し顔を赤くして体育館へ走っていった。
そして、入学式が始まった。まだ理事長が着任してないので、僕が進行役をし、ダイヤさんが代わりに挨拶をして入学式は何の問題も無く終了した。
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