9人の少女と生き別れた姉弟   作:黒 雨

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こんばんは、黒雨です。
スクフェスの善子ちゃんの新称号が欲しいのですが、善子ちゃんのスペシャルBOXすら来ないです・・・。
それではどうぞ!


クイズμ's

桜内さんの自己紹介も終え朝礼が終わると、クラスの皆は桜内さんに質問をしようと席に集まってきた。桜内さんの席は僕の隣で、千歌ちゃんの前なので、ここの周辺はとても混雑している状態だ。

 

生徒達の質問に桜内さんは笑顔で答えているが、どこか困っているようにも見えたので、

 

 

「桜内さん。良かったら今から学校を案内しようか?」

 

 

と僕は桜内さんに助け舟を出した。

 

 

「はい。じゃあお願いします」

 

 

と桜内さんが了承したので僕は人混みの中から桜内さんを連れて教室を出た。

 

 

「何かごめんね。転校した初日なのにクラスの皆からの質問に困ってるように見えたからこんなふうに連れ出して」

 

 

「ううん。確かにあの時は皆からの質問にちょっと戸惑ってたの。私って結構引っ込み思案なとこがあるから。

だから助けてくれてありがとう。松浦君」

 

 

「祐でいいよ。同い年なんだし、クラスの皆もそう呼んでるよ。僕も皆の事は下の名前で読んでるからさ、だから桜内さんの事も下の名前で呼ぶけどいいかな?」

 

 

「うん。良いよ」

 

 

「じゃあこれから宜しくね。梨子ちゃん」

 

 

「こちらこそよろしく。祐君」

 

 

そして学校の案内が終わり教室に戻ると、

 

 

「桜内さん!スクールアイドル一緒にやりませんか!?」

 

 

と千歌ちゃんが桜内さんに今日2回目の勧誘を始めた。

 

 

「ごめんなさい」

 

 

と桜内さんは断ったのでまたしても千歌ちゃんの勧誘は失敗に終わった。

 

午後になり、生徒会の仕事があったので生徒会室に行くと、

 

 

「お断りですわ!」

 

 

とダイヤさんが千歌ちゃんと曜ちゃんに怒鳴っていた。

 

千歌ちゃんが僕の存在に気づくと、

 

 

「ね~祐君からも何か言ってよ~」

 

 

と僕に泣き付いてきた。

 

 

「それは流石に無理だよ。最低限の条件は守らなきゃ」

 

 

「え~」

 

 

「祐さんの言う通り、部の申請には5人必要と言いましたわよね?それに作曲のほうはどうなったんですの?」

 

 

「それは~多分~いずれ~きっと~可能性は無限大!」

 

 

早く帰って欲しいのか、ダイヤさんは少しイライラしながら指先で机を叩いて聞いていた。

 

 

「それに、最初は3人しかいなくて大変だったんですよね。ユーズも」

 

 

千歌ちゃんがユーズと言った直後、ダイヤさんの指が止まった。嫌な予感を察した僕に対し、千歌ちゃんはそれに気づかず話を続ける。

 

 

「知りませんか?第2回ラブライブ優勝、音ノ木坂学院スクールアイドルユーズ!」

 

 

それを発した時、生徒会室に数秒間の沈黙が起きた。沈黙の後、

 

 

「それはもしかして、μ'sの事を言ってるのではありませんわよね?」

 

 

「え・・・・・・」

 

 

まだ気づかない千歌ちゃんに、僕と同じく嫌な予感を察した曜ちゃんが教えて、ようやくが気づいた。

 

 

「もしかして~あれってμ'sって読むの・・・・・・」

 

 

千歌ちゃんがそれに気づいた時は既に遅く、

 

 

「お黙らっしゃ~い!!」

 

 

とダイヤさんの大声が響いた。

 

 

「言うに事欠いて名前を間違えるですって!?あ~!?μ'sはスクールアイドル達にとっての伝説、聖域、聖典、宇宙に等しき生命の源ですわよ!?その名前を間違えるとは片腹痛いですわよ」

 

 

ダイヤさんは昔からμ'sを応援している。だからその事について間違えるともう周りの目も気にせず説教を始める。ヒートアップして顔を近づけるダイヤさんに対し、

 

 

「・・・・・・ちょっと、近くないですか?」

 

 

と千歌ちゃんが尋ねるも、ダイヤさんは気にせず話を続ける。

 

 

「その浅い知識だと、たまたま見つけたから軽い気持ちで真似をしようと思ったのですね?」

 

 

「・・・・・・そんな事」

 

 

と千歌ちゃんが反論しようとすると、

 

 

「ならば、μ'sが最初に9人で歌った曲、答えられますわね?」

 

 

といきなりダイヤさんのクイズが始まった。

 

 

「え~っと」

 

 

と考えてる千歌ちゃんだが、ダイヤさんは考える時間もくれず、

 

 

「ブーッですわ!」

 

 

と不正解になった。

 

 

「じゃあ祐さん!貴方なら答えられますわよね?」

 

 

「え!?こっちにも振って来るんですか!?」

 

 

「当たり前ですわ!さぁ早く答えるのです!」

 

 

何故か予想外の形で僕もクイズに参加する事となった。

 

 

「え〜っと、確か(僕らのLIVE 君とのLIFE)じゃありませんでした?」

 

 

答えられた理由は、僕や姉さん達がダイヤさんの家に遊びに行くと、必ずスクールアイドルの知識を無理矢理にでも教わるので、人並みかそれより少し上ぐらいの知識は持っていた。

 

 

「その通り。僕らのLIVE 君とのLIFE、通称ぼららら。次、第2回ラブライブ予選でμ'sがA-RISEと一緒にステージで選んだ場所は?」

 

 

「・・・・・・ステージ?」

 

 

「ブッブーですわ!」

 

 

「秋葉原UTX屋上」

 

 

「そう、あの伝説と言われるA-RISEとの予選ですわ。次、ラブライブ第2回決勝、μ'sがアンコールに歌った曲は、」

 

 

とダイヤさんが言ってる途中に、

 

 

「知ってる!僕らは今のなかで!」

 

 

と千歌ちゃんが正解の答えを出した。はずだったが、

 

 

「ですが、曲の冒頭スキップをしている4名は誰?」

 

 

と続きの問題が出た。

 

 

「え~!?」

 

 

と声を上げる千歌ちゃん。でもこの問題は流石に僕も分からない。これはダイヤさんクラスにならないと答えれない。

 

すると窓の近くにいたダイヤさんが急に千歌ちゃんに近づいてきた。千歌ちゃんも後ろに引こうとしたが、間違えて何かの機材に手を触れた。まさかと思ったが千歌ちゃんが触れたのは放送のマイクのスイッチだ。それにダイヤさんは気づかず、

 

 

「ブッブッブーですわ!絢瀬絵里、東條希、星空凛、西木野真姫!こんなの基本中の基本ですわよ!」

 

 

「す、凄い・・・・・・」

 

 

「もしかして生徒会長ってμ'sのファン?」

 

 

「当たり前ですわ。私を誰だと・・・・・・ッフン、一般教養ですわ!一般教養!」

 

 

「へ~」

 

 

「とにかく、スクールアイドル部は認めません!!」

 

 

と最後にダイヤさんがそう言ってクイズは終わった。その後、マイクのスイッチが入ってたと伝えると、ダイヤさんは顔を赤くして塞ぎ込んでしまった。

 




ありがとうございました。
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