ラージョー異世界物語   作:雀蜂@マスアタック

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すいません。テストがあったので更新が遅れてしまいました。


獣宿しの秘密

ラー「…そろそろか?」

 

荷車に横たわりながらすぐ横に座っているスーラにラーはそう問いかけた。

 

スーラ「あ、うんもうすぐだと思うよ。」

 

突然話しかけられて少し言葉がつまったスーラだったが、質問にはしっかり答えた。といってもスーラはジョーが今向かっている町の場所を知らないためあまりはっきり答えることが出来なかった。

 

ジョー「というよりももう見えてきたけどな。」

 

ジョーの言葉を聞いたラーは少し痛がりながらも上半身を起き上がらせて前方を見る。

すると、そこには砂漠に囲まれた町が見えた。

 

ラー「あそこか…小さい町だな…何て言う町だ?」

 

ジョー「チノアジという町だそうだ。変な名前だな。」

 

そんな事を言いながらジョーは荷車を引きながら歩き、チノアジの入り口までたどり着いた。そこで入り口に立っている恐らく門番であろう武装した人間二人に呼び止められる。ジョーはめんどくさそうに呼び止めできた二人を見る。

 

門番「すまないが勝手に入られると困るのでな。何をしにここへ?」

 

ジョー「連れが重傷を負っちまってな。少しここに泊めてくれないか?」

 

門番「うーん…まぁそれなら仕方ないか。宿はこの町の中央近くにひとつあるからそこに泊まるといい。」

 

ジョー「分かった。感謝する。」

 

そう言いながらジョーは荷車を引きながら町の中に入っていった。そして町の中央近くに宿を発見し1日泊めて貰う事になった。因みに荷車は宿の真横に置いてきている。四人部屋に案内され、全員その部屋の中にいた。しかし、結構困っている。何故なら…

 

ジョー「これから…どうする?」

 

スーラ「ラーが回復するまで待つんじゃないの?」

 

ジョー「いや、それもあるんだけどよ…」

 

ラー「こいつ(ディアブロスの獣宿しの死体)をどうするかって話だろ。」

 

そう、ディアブロスの獣宿しの死体も宿の中に持ってきていたのだ。

 

ジョー「野外に放置するわけにもいかなかったからな…」

 

ラー「つーか俺が倒してから8時間位炎天下にいたのに良く腐らなかったなこれ…」

 

スーラ「死んでないってことじゃないのそれ?」

 

ラー「いや、心臓は止まっていたんだ。有り得ねぇだろ。」

 

ジョー「腐るどころか死臭もしないな…本当に生きてるんじゃね?」

 

ラー「マジで?」

 

そんな会話をしているとディアブロスの獣宿しの体が突然跳ね上がり動き出した。しかし、跳ね上がる直前にディアブロスの獣宿しの体から何か透明なものが出ていったのが三人には見えた。

 

ディアブロスの獣宿し「う…うん?何処だここ?」

 

ラー「!?」

 

ラーは自分と対峙したときの雰囲気と今の雰囲気の違いと、咆哮と唸り声しかあげなかった奴が突然意味のある言葉を発したことに驚いていた。

 

ディアブロスの獣宿し「…うわっ!誰だあんたら!」

 

ラー「…なぁ突然すまないが今のお前が覚えてる中で最新の記憶って何だ?俺らのは無しな。」

 

ディアブロスの獣宿し「…獣宿しの儀式をやってからの記憶がない。」

 

ラー「成程…うわーめんどくさいなー。」

 

ジョー「?分からんぞ。」

 

ラー「つまり、原理は知らねぇけどディアブロスごとこいつを殺したと思ってたんだが何故かディアブロスの魂の消滅と同時にディアブロスの魂に押さえつけられてたこいつ本来の魂が目覚めて何故か肉体も蘇生されたんだ。」

 

ジョー「じゃあ暴走した獣宿し殺すと中にいる獣が犠牲になって宿主は助かるってことか?」

 

ラー「確証はないがその可能性はある。」

 

ジョー「ふーん…」

 

そう言いながら二人はディアブロスの獣宿しだった人間を見つめた。スーラはまだ理解が追い付いていない様子で唖然としていた。ディアブロスの獣宿しだった人間もラーとジョーの話についていけていない様子で何がなんだか分からないと言った感じだった。

 

ラー「…まぁともかくおめでとう。復活できた事に感謝しながら生きるといい。」

 

元ディアブロスの獣宿し「…何か良くわからないけど、とりあえずありがとうって言っておくよ。」

 

ジョー「おう。」

 

スーラ「…つまりどういう事?」

 

ラー「暴走した獣宿しは死んでも中に住んでる獣が消えるだけで宿主は死なないってことだな。」

 

スーラ「へー、そうなんだ。」

 

ラー(動揺しないってのが流石だなぁ…メンタル強いなぁ)

 

そんな事を思っているとジョーがラーに小声で話しかける。

 

ジョー「依頼ではディアブロス殺せって言われてたけどこいつ生かしたら依頼失敗になるのかな?」

 

ラー「ならねぇだろ。宿主は生きてるってだけでディアブロス自体は殺してるんだから。」

 

ジョー「そっか、そうだよな。あーよかった。」

 

ラー「お前にもやっぱそう言う心があったんだな。俺はてっきりそんな事を考えてないと思っていたぜ。」

 

ジョー「え?俺はこいつ(元ディアブロスの獣宿し)の心配何てこれっぽっちもしてねぇぞ?」

 

ラー「は?じゃあ何であんなこと聞いたんだよ。」

 

ジョー「俺が心配してるのはこいつの安否じゃなくて依頼の失敗で金が得られず飯が満足に食えない可能性を心配してたんだ。」

 

ラー「そうだな、お前はそう言う奴だったな。俺がバカだったよ。」

 

スーラ「もう…ジョーってば…少しは人に思いやりを持ちなよ。」

 

ジョー「へいへい。」

 

このあと元ディアブロスの獣宿しも話の輪に入れ、暫く談笑していたという。

 

 

 

 

 

                  続く

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