ラージョー異世界物語   作:雀蜂@マスアタック

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市場潰し

ここは王国モビスのとあるアパートの一室にある店[何でも屋ラー&ジョー]。二人はいつもどうりグダグダしていた。

 

ラー「今日も今日とて仕事が来ねぇ。」

 

ソファーでぐったりとしているラーがそう呟く。

 

ジョー「仕事の仕の字も来ないな…」

 

と、床に倒れているジョーが呟く。

 

少女「ま…まぁ二人とも元気出してよ。直ぐに仕事の一つや二つ来るって。」

 

と、少女は二人を慰める。

 

ラー「お前は優しいなぁ…うん。お前を雇って正解だったぜ。雑用係としてだけど。ていうか、俺達がグダグダしてる間にもう雑用全部終わらせたのか。随分と早いなスーラ。」

 

スーラと呼ばれた少女は照れたような表情をし、

 

スーラ「そりゃあもう一ヶ月以上やっているからね。慣れたよ。」

 

と言った。

彼女がここに雇われた経緯を説明しよう。それは今から約一ヶ月前、温泉の数日後の出来事だった。

 

 

 

 

ラー「政府が俺達に依頼か…もう少し憲兵を頼ってやったらどうだ?」

 

面倒くさそうな表情をしたラーがそう問い掛ける。しかし依頼人であるの政府の人間は首を横に振る。

 

政府の人間「今回は憲兵達で解決するのは苦しいと思うので。」

 

ジョー「なに?憲兵が弱すぎて勝てないとかか?」

 

政府の人間の発言を鼻で笑いながらそう言う。政府の人間はそれを無視して話を続ける。

 

政府の人間「今回あなた方には闇市場に行ってそこを潰してほしいのです。」

 

ジョー「憲兵にやらせろっての。」

 

ラーもジョーの発言に頷いている。

 

ラー「何故わざわざ俺達に?憲兵にやらせる問題だぞそれは。」

 

政府の人間「もちろん憲兵にも手伝ってもらいます。あなた方は闇市場に潜入して内側から荒らしてほしいのです。そして外側を憲兵が囲み確実に全員捕らえます。」

 

ラー「成る程なぁ…OK分かった。その依頼を受けよう。」

 

政府の人間「お願いいたします。」

 

20分後…

 

ラーはいつもの黒と黄色のシマシマの服ではなく、ちゃんとしたスーツに着替えていた。でもネクタイは黄色。ジョーも緑色に黒の縦縞線が入っているいつもの服ではなく、ちゃんとしたスーツに着替えていた。

 

ラー「これで準備完了だな。闇市場に行くぞ。」

 

ジョー「おーう。しかし市場にこんな堅苦しい格好で行かなきゃならんのか…面倒くせぇなぁ…」

 

そう言いながら二人は外に出て何時も通り超スピードで目的の場所に向かっていった。しかし、スーツが破けないようにある程度は気を使っていた。10分程で闇市場に到着したラー達、憲兵が到着するまでは闇市場をうろつくことになった。

 

ラー「さすが闇市場ってとこだな。違法な物が堂々と売られている。」

 

ジョー「俺的にはこういう違法な物売るよりも奴隷商の方が気にくわないがな。」

 

ラー「あ、それは俺も気にくわないぞ。何様のつもりで人間が人間売ってんだって話だよな。」

 

そんなことを話しているととある賭博場に着く。店の説明によるとコロシアムで店側の刺客と闘い、勝てば賞金獲得らしい。観戦席へ行くと、挑戦者と刺客のどちらかに賭け、当たれば賭け金2倍、負ければ没収となっている。

 

ラー「随分と優しいルールだな。楽勝じゃねぇのか?」

 

賭博場の説明を読んだラーがそう呟く。

 

ジョー「じゃあ俺達でここの金全部貰ってしまうとするか。」

 

ラーの相手は筋肉モリモリの巨漢が相手だったが腹にパンチ一発入れただけで沈んだ。その後もラーは圧勝を続け、もう観客席の人々がラーにしか賭けなくなった時、店のオーナーのような小肥りの男に「さっきまでの金のさらに倍あげますからもう勘弁してください。」と言われたがラーは元々店を潰す気でやっているので当然拒否した。その後、店側の刺客と店の従業員(オーナー含む)を全滅させ、店を解体した辺りで政府から憲兵の準備がようやく整ったと連絡が入った。

 

ラー「ジョー、もう暴れても良いぞ。」

 

ジョー「え?何で俺が暴れたがってるのが分かったんだ?」

 

不思議そうな顔でそう言うジョー。

 

ラー「顔に出てた。」

 

と、そっけなく返すラー。

 

ジョー「あ、そう…」

 

その次の瞬間ジョーは地面を思い切り蹴った。ジョーの蹴りで直径三メートルはあろう大きな土の塊が地面から抉り出され、ジョーが蹴った方向へかなりの速さで跳ばされていき、土の塊の直線上にあった不運な店に激突し、土の塊も店も崩れ去った。その様子を見た闇市場の客は大混乱、商人達も唖然としていた。客は皆急いで闇市場の出口へ逃げていくが、外には憲兵達が陣取っており逃げた客は全員憲兵に捕まった。一方闇市場では商売が邪魔されたことで憤慨した商売達にラーとジョーは囲まれていた。しかし、商人はあくまでも普通の人間。獣宿しであるラー達に勝てるわけが無い。なのに何故商人はラー達を逃がさないように取り囲んでいるのか、ラーは商人達のとっている行動の意味が分からず思考を巡らせていた。ジョーはラーに対して「さっさとこいつら潰して憲兵に引き渡して帰ろうぜ」という事を目で訴えかけていた。

 

商人A「何で俺達が逃げないのか疑問に思っているな?」

 

ラー「まぁな。普通の人間が俺らに勝てるとは思えねぇ。」

 

ジョー「じゃあさっさとこいつら潰して帰ろうぜ。」

 

と、面倒くさそうにジョーは言う。

 

商人B 「ふん、俺達が持っている商品の中にも獣宿しの人間が何体かいるんだよ。お前達こいつらを殺せ!」

 

その数秒後にとある店の奥からボロい服を着た人間が出てきてラー達に襲いかかった。ラーは一言「面倒くせぇな…」と呟き、臨戦態勢に入った。

 

                

               続く

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